『スライム』しか召喚できない召喚士LV1★☆☆☆☆☆☆が初ダンジョンで脱出不能のデストラップ『深過ぎる穴』に落ちました

もう書かないって言ったよね?

文字の大きさ
上 下
10 / 72

第10話 焼き肉と炎の実

しおりを挟む
「もぐもぐ……もぐもぐ……」

 ずっとスライムグミばかりだったから、お肉が美味しい。
 やっぱりお肉を食べないと元気出ないよねぇ。

「ふぅー、もうお腹いっぱい」

 焼き肉も焼き魚もたくさん食べた。
 パンもあれば最高だけど、パンスライムとかいるのかな?
 いるんだったら、スープスライムも欲しいな。

「う~ん、次はカニ食べたいけど……カニは茹でた方が美味しいよね」

 残り8匹もいる。どれを呼び出そうかと悩むけど、ここはレベルアップ優先だ。
 マグマスライムを呼び出して、炎の実と赤魔石集めだ。

 …………
 ………
 ……
 …

 タァララッタッタァー!

【炎魔法が使えるようになりました】

「あっ! やったぁー!」

 赤魔石と一緒に炎の実を食べていると、魔法が使えるようになった。
 でも、一番嬉しいのは、これで炎の実を食べなくて済むぞ!

【使える炎魔法はありません。炎魔法が使える者に習いましょう】

「なるほど、なるほど、先生が必要なんだね」

 冒険者カードで使える魔法を調べてみたけど、使えないみたいだ。
 先生といっても、ここには僕しかいない。マグマスライムに習えばいいのかな?
 ハハッ! そんなの無理だよねぇ!

「よぉーし! 次はアクアスライムにするぞ!」

 アクアスライムは水のスライムみたいだ。
 もうスライムグミで水分補給しなくて済むぞ。

「召喚!」と地面に左手を置いて唱えた。
「アクッ!」と青いスライムよりも薄い青色の、水色スライムが飛び出した。
「よっ!」と攻撃される前に距離を取った。

 召喚直後のマグマスライムの炎の球で、反撃されるのには慣れている。
 もう当たって、「アチチッ!」にはならないぞ。

「アクッー!」
「よっ!」

 アクアスライムが水の球を飛ばして来た。サッと躱すと反撃の反撃だ。
 剣を振り上げ、「えいッ!」とアクアスライムに斜めに振り下ろした。

「アクッ!」
「あっ!」

 でも、避けられた。このアクアスライム、動きが滑らかで素早いぞ。
「えいッ! えいッ!」と剣を振り回して追いかけた。

 食後の運動にはいいけど、疲れるのは嫌だなぁー。
 無抵抗のスライムをパパッと倒したいよぉー。

「えいッ!」
「アクッ⁉︎」

 やっと剣が命中した。シュバァと水を切った手応えだ。
 アクアスライムが消えると、青い小石が2個現れた。

【水の実:たくさん食べると水魔法が使えるようになる。アクアスライムを倒すと落とす】
【青魔石:食べるとMPが30回復する。アクアスライムを倒すと落とす】

「今度は水魔法か……」

 火傷の心配はないから、マグマスライムよりはいいかも。
 レベルアップと一緒に水魔法も覚えるぞ!
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ダンジョンの隠し部屋に閉じ込められた下級冒険者はゾンビになって生き返る⁉︎

もう書かないって言ったよね?
ファンタジー
 Bランクダンジョンがある町に住む主人公のカナンは、茶色い髪の二十歳の男冒険者だ。地属性の魔法を使い、剣でモンスターと戦う。冒険者になって二年の月日が過ぎたが、階級はA〜Fまである階級の中で、下から二番目のEランクだ。  カナンにはAランク冒険者の姉がいて、姉から貰った剣と冒険者手帳の知識を他の冒険者達に自慢していた。当然、姉の七光りで口だけのカナンは、冒険者達に徐々に嫌われるようになった。そして、一年半をかけて完全孤立状態を完成させた。  それから約半年後のある日、別の町にいる姉から孤児の少女を引き取って欲しいと手紙が送られてきた。その時のカナンはダンジョンにも入らずに、自宅に引きこもっていた。当然、やって来た少女を家から追い出すと決めた。  けれども、やって来た少女に冒険者の才能を見つけると、カナンはダンジョンに行く事を決意した。少女に短剣を持たせると、地下一階から再スタートを始めた。

異端の紅赤マギ

みどりのたぬき
ファンタジー
【なろう83000PV超え】 --------------------------------------------- その日、瀧田暖はいつもの様にコンビニへ夕食の調達に出掛けた。 いつもの街並みは、何故か真上から視線を感じて見上げた天上で暖を見る巨大な『眼』と視線を交わした瞬間激変した。 それまで見ていたいた街並みは巨大な『眼』を見た瞬間、全くの別物へと変貌を遂げていた。 「ここは異世界だ!!」 退屈な日常から解き放たれ、悠々自適の冒険者生活を期待した暖に襲いかかる絶望。 「冒険者なんて職業は存在しない!?」 「俺には魔力が無い!?」 これは自身の『能力』を使えばイージーモードなのに何故か超絶ヘルモードへと突き進む一人の人ならざる者の物語・・・ --------------------------------------------------------------------------- 「初投稿作品」で色々と至らない点、文章も稚拙だったりするかもしれませんが、一生懸命書いていきます。 また、時間があれば表現等見直しを行っていきたいと思っています。※特に1章辺りは大幅に表現等変更予定です、時間があれば・・・ ★次章執筆大幅に遅れています。 ★なんやかんやありまして...

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

異世界に飛ばされたら守護霊として八百万の神々も何故か付いてきた。

いけお
ファンタジー
仕事からの帰宅途中に突如足元に出来た穴に落ちて目が覚めるとそこは異世界でした。 元の世界に戻れないと言うので諦めて細々と身の丈に合った生活をして過ごそうと思っていたのに心配性な方々が守護霊として付いてきた所為で静かな暮らしになりそうもありません。 登場してくる神の性格などでツッコミや苦情等出るかと思いますが、こんな神様達が居たっていいじゃないかと大目に見てください。 追記 小説家になろう  ツギクル  でも投稿しております。

出戻り勇者は自重しない ~異世界に行ったら帰って来てからが本番だよね~

TB
ファンタジー
中2の夏休み、異世界召喚に巻き込まれた俺は14年の歳月を費やして魔王を倒した。討伐報酬で元の世界に戻った俺は、異世界召喚をされた瞬間に戻れた。28歳の意識と異世界能力で、失われた青春を取り戻すぜ! 東京五輪応援します! 色々な国やスポーツ、競技会など登場しますが、どんなに似てる感じがしても、あくまでも架空の設定でご都合主義の塊です!だってファンタジーですから!!

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

とあるおっさんのVRMMO活動記

椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。 念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。 戦闘は生々しい表現も含みます。 のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。 また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり 一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。 また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や 無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという 事もございません。 また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

のほほん異世界暮らし

みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。 それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

処理中です...