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第一章

第3話 人間給水器

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 巨大イモ虫を倒して分かった事は三つある。
 毒弾は三十発撃つと疲労感を感じ始める。
 次に疲労感は七海のリカバリーで回復する事が出来て、喉の渇きも多少回復する。
 最後に力を吸い取って灰になったイモ虫の身体からは、水色の真珠が一粒取れる。

「生徒会長、それ絶対に無くさないでくださいね。お金の代わりになるかもしれないんですから」
「石や貝殻のお金みたいな物か? 一円玉か十円玉か知らないが、店が無ければ使えないだろう」
「ありますよ。無ければ死んじゃいます」

 取り出した水色真珠を財布の中に仕舞うと、少し怒った感じに七海が言ってきた。
 イモ虫を探して歩き回って、七海にも疲れが見え始めている。
 すでに財布の中は水色真珠でパンパンになり始めている。

 水色真珠は杖を付けても何も反応しない。
 最初の一匹を除いて、倒したイモ虫の数は四十七匹と、そろそろ目標の五十匹になる。
 杖に変化があるとしたら、五十匹、百匹とキリがいい数だと予想している。

 ……まぁ、魔物の質によっては、キリがいい数字になるとは限らない。
 もちろん、それを七海に教えるつもりはないし、七海もそれぐらいは分かっている。
 五十匹倒したら、休憩できる程度ぐらいに考えてくれればいい。

「残り三匹だ。倒したら三十分だけ休憩する」
「もう、お腹減ったよぉー」
「食べたいなら、イモ虫か落ち葉のどちらかを食べるんだな」
「虫じゃないだから落ち葉なんて食べませんよ」
「だったら、早く杖を成長させるんだな。もしも期待ハズレだった場合は、危険だが森の外を探しに行く」
「むぅ、生徒会長なのに頼りない……」

 励ましたつもりだったが、逆効果だったようだ。七海は空腹でイライラしている。
 野球部のマネージャーをしているから、普通の女子よりも食べた物の消化と吸収が早いのだろう。
 神様に祈っても、パンが空から降ってくるわけでもないんだ。早めに覚悟を決めた方がいい。

「そんなに何か食べたいなら、タンパク質ならある」
「もぉー、虫なら食べませんよ」
「違う。精液もタンパク質で出来ている。これを口の中に入れて、綺麗に舐めれば沢山出る」
「な、な、なっ、そんなの食べないですっ⁉︎ 会長の変態っ!」

 股間を指差して教えてやると、七海はチラッと股間を見た。
 そして、少し考えてから何を意味するのか気づいたようだ。大慌てで拒否して怒り出した。

「怒る元気があるなら、まだまだ平気だな。だが、次に腹が減ったと言ったら、無理矢理に口に入れる。分かったな?」
「……はい。でも、ちょっとは優しく言ってくれてもいいじゃないですか?」

 少し重要な仕事を与えてやったら、奴隷が反抗的になってしまった。
 優しくして欲しいと待遇改善を求めてきた。
 なので、学校の生徒会長のように優しい声と微笑みで感謝の気持ちを伝えた。

「そうだね。七海さんがいなければ、俺一人だととっくに疲れ果てていたよ。七海さんのお陰で助かっているよ。ありがとう、七海さん」
「うっ、演技だと分かっても、ちょっと嬉しいです」

 両手で七海の右手を優しく握って、希望通りに優しく言った。
 七海は褒められて困ったように照れている。
 こういうのでやる気が出るなら、もう少しだけ続けた方が良さそうだ。

「ねぇ、七海さん? もうちょっとだけ二人で頑張ってみよう。きっと上手くいくから。ねぇ?」
「うぅぅ、もういいです! これはこれで変な気持ちになりそうです!」
「そう? じゃあ、行こうか」

 褒め続けるのも駄目なようだ。
 七海は我慢できないといった感じに右手を引っ込めると一歩後退りした。
 結局、厳しくしても優しくしても大して変わらない。

 ♢

「七海、予定通り休憩するよ」
「はぁぁ……もぉー、疲れたよぉー!」

 目標の五十匹を杖で吸収すると、七海は我慢できずに地面に座り込んだ。
 イモ虫を探して歩き回り、目標の五十匹倒したのに七海の杖は変化しなかった。
 持ち主によって杖が変化するなら、持ち主の精神的な成長や変化も杖が成長する条件なのかもしれない。
 それとも弱い魔物の力を吸い取っても意味がないのだろうか?

 ……水も見つからず、疲労が蓄積するだけか。
 スマホの時計を見ると森に入ってから五時間が経過していた。
 時刻は日本時間で午後三時を少し過ぎている。

 空腹もそうだが、夜になると夜行性の凶暴な魔物が現れる可能性もある。
 そもそも夜が来るのかも、この異世界の正確な時刻も分からない。
 火を起こした方が良いのか、火に魔物が集まるのか、とにかく情報が不足している。

「あのぉ……会長。逃げないのでトイレに行っていいですか?」

 地面に座って次の行動を考えていると、七海がお願いに来た。
 一度もトイレに行ってなかったから、今まで我慢していたのだろう。
 逃げるとは思ってないから、杖を取り上げて行かせてもいい。
 だが、精神的な成長や変化を与えるには、ちょうどいい機会だ。

「いや、小だけはここでしろ。オシッコを飲んでみたい」
「へっ? ええぇぇぇ⁉︎ 会長、何言ってるか分かっているんですか⁉︎ オシッコですよ⁉︎ オシッコ飲むんですか⁉︎」

 俺の言葉に七海は一瞬ポカンとした顔になると、両手を上げて大袈裟に驚いている。
 両手を激しく意味不明に動かして、明らかに挙動不審でパニック状態だ。

「あぁ、そう言ったんだ。男のは無理だが、七海のなら我慢できる」
「あうっ、駄目ですよ。だって、入れ物もないし、飲むのは絶対に無理です!」

 パニック状態の七海にもう一度飲むと伝えると、ピタッと止まって困った顔をした。
 そして、駄目な理由を色々と言いながら、胸の前で両手をバツ印にしてから断る。
 だけど、七海に拒否権は最初から与えてない。

「大丈夫。目は閉じるから七海が誘導して……」
「あっ、あっ、あっ、駄目です。そういう事じゃなくて……」

 目を閉じて、恥ずかしい所は見ないと約束した。
 しゃがみ込んで七海の両足の膝裏に両手で触れると、上に向かって撫でていく。
 触り心地の良いスベスベの肌から、柔らかなモチ肌のお尻に変わる。
 スカートの中に頭を入れると、約束を破って目を開けて、太ももを舌先で舐めていく。
 七海の太ももは少し酸っぱい味がする。

「はっ、はっ、会長、もっと上です。そこは太ももです」

 逃げればいいのに、七海はキチンと誘導している。
 命令に逆らえばもっと酷い事をされると思っているのか、それともして欲しいのか。
 スカートの中は薄暗いだけで、目を開けていれば誘導は必要ない。
 太ももを少しずつ上を目指して、舐めて吸っていく。
 その度に七海の身体がビクビク反応して、「んっ」と微かに可愛い声を出している。

「うぅぅ、か、会長……が、我慢できないです。早く上、真ん中に……」

 もうオシッコが我慢できないようだ。
 七海は足を左右に広げると、スカートが濡れないように、スカートの裾を持ち上げた。
 その所為で七海の恥ずかしい秘部が日差しに照らされて見えてしまう。
 逆さV字に生えた縮れた陰毛の中に、割れ目が縦にハッキリと見える。

「あぅ、はっ、はっ、か、会長、そこ違う、違うから……」

 石鹸の匂いがする割れ目の穴に舌を入れて舐めていく。
 七海が必死に否定する穴からはネバネバの液が出ている。口の中に酸味が広がっていく。
 このまま続けてもいいが、七海の誘導に従って、上に舌先を滑らせていく。

「んんっ、そこ、会長、そこです。出しちゃいますからね? いいですね?」

 小さな穴を舌先で舐めていると、七海が我慢できずに出していいのか何度も聞いてくる。
 だから、舌で舐めるのをやめて、口で穴を覆って吸って、早く出すように促した。
 すぐに蛇口に取り付かれたホースから勢いよく水が出るように、七海の熱いオシッコが噴き出してきた。

「んあっ、ああっ、会長、出ちゃう! 出ちゃうよぉ! 止まんないッッ!」

 ゴクゴクと飲んでいるのに、ドンドン噴き出してくる。
 七海は少しずつ出そうとコントロールしたいようだけど、止められないようだ。
 それでも飲み続けていると、少しずつ勢いが落ちてきた。

「はぁっ、はぁっ、会長が私のオシッコ全部飲んじゃた……」

 ……思ったより量が少ない。三百ミリリットルぐらいしか出ないのか。
 どうやら全部出し切ったようだ。穴から吸い出そうとしているのに何も出て来ない。
 我慢してこれだと、水分補給の手段としては期待できない。
 秘部から口を離して立ち上がると、七海はスカートを持ち上げたまま固まっていた。

「七海? 大丈夫か?」
「あぁっ、会長……」

 七海のオデコを手の平で触った状態で聞いた。少し熱っぽいかもしれない。
 目が眠そうに閉じかけ、顔は耳まで赤く染まり、首元は薄っすらと汗ばんでいる。
 風邪を引いているように苦しそうに息をしている。

「キツイなら、もう少しだけ休んでいいから」
「あぅっ、会長、酷いです。キスだけじゃなくて、私の初めて無理矢理奪うなんて」
「キチンと誘導できないからだ。それに何も奪ってない」

 七海のサラサラの髪を優しく撫でて落ち着かせる。精神的なショックを与え過ぎたようだ。
 怒っていないが、心がどこか遠くにあるように酷く弱々しい感じがする。

「奪ったのと同じです。会長の舌が入って来ました。会長の所為でお腹がムズムズしちゃうんです」

 ……ムズムズ? 発情しているような状態という事か。
 性的に欲情しているなら、軽く発散すれば落ち着くはずだ。
 
「そうか。だったら七海の杖が成長したら、そのムズムズを一緒に取るから」
「むぅー! そういうのはいいです! そのうちに収まります。会長が二度と私のオシッコを飲まないように、約束してくれるだけでいいです!」

 俯いていた七海が急に顔を上げて、頬を膨らませた状態で真っ直ぐに俺を睨んで怒り出した。
 言い方が気に入らなかったのか、エッチな事がしたいわけじゃなかったようだ。

「あぁ、約束するよ。量も思ったよりも少なかったからな。別の水分補給を考えた方がいい」
「はい、そうしてください」

 頭を優しく撫でながら約束すると、七海は満足したようだ。
 フフッと軽く笑って、撫でる手から離れていった。
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