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10人目

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 前回の9人目の最後辺りに妙な文章を書いていたと思っている人も多いので、説明から始める。

 全ての時間を進めるとは、君の周りの全ての時間を進めたということ。もっと分かりやすく説明すると、君は20歳、両親を40歳とすると、いまから、20年後はどうなっているだろうか?

 全ての可能性とは、生きてる、死んでる、病気になっている、離婚している、再婚しているなどなどであるが、上と下の2つを組み合わせると最も高い確率で起こりえるものは?

 君は生きている、両親も生きている。それも、元気で離婚もしていないと予想したはずだ。

 まあ、それ以外の予想もありえるし、君は予想しただろう。私とは情報量が違うので、予想結果は異なるものだ。

 この先の未来にIT系の仕事があるか、ないかで考えると、あると答えるだろう。あると答えたならば、仕事があることを意味しているので働くことは出来る。

 では、どうやったら働き続けることが出来るか?ちょっとずつ新しいスキルを学んでいけば、いきなりは苦労はしないでしょうと、当たり前の答えを言っただけである。

 つまりは、IT系の技術を習得し続ければ、将来も働けるんじゃないですか?と、こちらが質問しているわけになる。

 私はIT系も詳しくないので、最近のIT関係の仕事は勉強し続けても、追いつけない程に急速に進化しているのか‼︎とただ驚いているだけの素人だ。

 貴方達が普通に働いている仕事場は、外部の人や経験がない人にとっては、未知と未体験に溢れている不思議な一つの世界観を持っている。

 つまりは、未知や未体験。これらを未知の世界、未知のテクノロジーに変えてみるだけで、我々はいかなる世界でも、テクノロジーでも適応出来ることを意味する。異世界に君が迷い込んだとしても、おそらくは今の世界と同じように最後は普通に見えるだろう。

 ✉️

 10人目は、留学や田舎暮らし、海外移住などの新しい未知への挑戦・旅立ちになるが、上でほとんど答えを出しいる。

 一時的な気分転換ならば、やってみる価値はある。けれども、長期間はオススメ出来ないだろう。

 田舎暮らしや海外移住をするぐらいならば、いまの自宅のままで、新しいことに挑戦した方が、「色々試せてお得ですよ」と私は思う。

 貴方は重大な決断をしようとしている。それは気分転換で済むことか。それとも、気の迷いでなく本気で目指しているのか。自分自身に聞いてみよう、「私は正気なのか?」と。

 ✉️

 さて、10人目の悩みを記念して、君達にプレゼントがある。それでは魔法を一つ教えてやろう。

 これは極めて強力な誘惑魔法と破滅魔法の2つの性質を持つ。使用者の技量次第では、取り返しのつかない最悪の事態になる。使うか、使わないかの判断は各自に任せる‼︎

 まずは使う場所はどこでも好きに選んでいいが、やはり、場所によって魔法の威力は異なるようだ。

 この魔法を使ったのは、平日に私が結婚相談所に行った時だ。

 受付の20代後半の女性と話をしている時に、何気なく「結婚するなら、お姉さんのような綺麗な人と結婚したいなぁ♡どうですか?私と結婚しませんか?」と訊いてしまった。

 美希さんは「残念でした🎶もう結婚していま~す(笑)」と左手の薬指にはまる指輪を見せてくれた。

 私はその瞬間に獰猛な肉食獣に変貌する。「実は魔法が使えるんですよ。ちょっとだけいいですか?」と美希さんに尋ねてから、左手の薬指に向かって、「ちちんぷいぷい、あぶらかだぶら」と魔法の呪文を唱える。

 笑っている美希さんの左手薬指から指輪を抜き取る。「さあ、私の魔法で貴女は旦那さんもお子さんもいない、一人の女性に変わりました。今夜の12時には魔法は消えてしまいます。その前に一度だけ貴女とダンスがしたい♡お返事をお願いします」

 かなりの長文詠唱で途中で妨害される恐れもあり、実戦では短文詠唱を使うことをオススメする。

 つまりは変わりましたの所が実戦では一番効果的である。けれども、この魔法は誘惑魔法であり、破滅魔法である。

 技量次第では、私のように左頬にビンタを食らう。もしも、[OK]をもらえたら、12時が終わる前に、「さあ、魔法を解いてあげよう」と言って、美希さんの左手薬指に指輪を戻して、「さあ、これで私に会う前の美希さんに戻った。早く旦那さんの所に戻ってあげないとね」と言ってあげよう。それが大人の魔法使いの条件だ。
 
 
 
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