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第5章 海賊編

『宝珠を届けろ』

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 王都からの増援が到着するのを待ちながら勇者達3人はデレラの監視を続けていた。常に魔術を重ね掛けして拘束の効果が切れないようにしていた。あとは炎の宝珠を海賊達が手に入れて戻って来るのか、それとも全滅して誰も戻って来ないのか、どちらにしても、増援が到着しない事にはこの場所から離れる事は出来なかった。

 フェイス「(^O^)俺達2人でパッパァっと行って、倒して戻って来るのも良いと思うけど、流石に駄目だよね?」と仲間のエルフに冗談半分に聞きますが、『駄目です』という返事がすぐに返って来た。

 リィファ「(`∇´)私が1人になった時に誰が私を守るんですか(怒)‼︎この拘束だって破られるかもしれないんですよ!」と予想とは違い魔力の動きがありません。普通ならば拘束魔法を使われたら抵抗するものです!でも、抵抗すればする程、抵抗する力が強い程に魔力の動きは激しくなります。今のデレラの状態はまるで意思を持たない無機質を拘束しているのと同じです。抵抗が全くありません。

 ビクター「(-_-)相手は魚人だからな!森の中で倒した方が海に逃げられる心配をしないで済むから、俺1人で向かって宝珠を奪う方が確実かもしれない!俺の武器なら多数との戦闘の方が有利なのは知ってるだろう?ここは任せる!」

 フェイス「∑(゚Д゚)あっ!だったら俺が行く‼︎って……もう間に合わない。」と返事は聞くつもりがなかったのか、船を飛び降りて森の中を走って行きます。どんどん船から離れて行くので、もう姿は見えなくなってしまいました。

    ーーーー森の海賊達ーーーー

 アーロン「んんっ(¬_¬)誰かこっちに向かって来るな!お前ら戦闘準備しろ!相手は1人だ。単独で行動する奴がいるとは思えない。魔神が話していた勇者かもしれん」

 ビクター「へぇー(*゚∀゚*)敵の気配に気づける奴がいるのか?だとしたら宝珠を持ってる可能性が高いな!10人?いや!気配を消しているな。前にいる奴らは囮で多分、真横からの奇襲が狙いかな!」『カチャ、カチャ(拳銃2丁)』『ドン、ドドン💥(三発)‼︎』と左右の森の中に右に1発と左に2発撃ちました。

 アーロン「(*゚∀゚*)はぁ(気づかれた)!ガァン(槍ガード)!やっぱり勇者みたいだな!ピュー(合図)♬」

 ウツボ「∑(゚Д゚)合図が来たぞ!敵襲確認!宝珠を持ってお前ら5人は船に戻れ、俺達5人が船長の援護と時間稼ぎをする!いいか、一個も落とすなよ!」と作戦通りに炎と水の宝珠を船に戻る5人に持たせます。勇者と言えども宝珠が2個揃えばデレラ船長が撃退してくれるというアーロン元船長の判断でした。

 魚人達『ガサガサ、バァー、ザァザァ、ダッダッダッ』と森の中を走って駆け抜けます。枝や蜘蛛の巣は無視します。身体に痣や切り傷が増えて行きます。相手は勇者です。並みの強さでは正直勝てる見込みはありません。傷だらけで到着した船の上には知らない人間の姿がもう1人見えました。諦めるよりも先に、海に潜る方が先です。気付かれる前に行動しようとしましたが!

 フェイス「あっははは(*^▽^*)あれだけ大きな音を立てて、気づかれないと思うの?ビクターから逃げて来たの?凄いね!でも、ここまでだよ(笑)!よいしょ」と『しゅた』と船から降りると魚人5人に向かって、背中の剣を1本だけ抜きました。

 デレラ「(-_-)zzz💭(やっと離れた。☯️原初の精霊よ!炎の守護者よ!古より伝わりし浄化の炎!遍く全てを消し去れ!🔥💥エンシェントノヴァ(星の爆発))」

 『🔥💥カァッ(閃光)‼︎ジュガァァァン~(高熱の爆風の嵐)‼︎』

 『❄️ガァシャャン(氷の棺の破壊)‼︎』

 リィファ「(>_<)きゃあぁぁぁ(何なの)‼︎……私の拘束を壊したの(一撃で)⁇」と魔力の流れはほとんど感じなかったのに、どういう事?それに何で今なの?

 デレラ「ʕ⁎̯͡⁎ʔ༄はぁ~~(冷える)!お前、風の宝珠を持っているだろう?エルフの癖して魔力の流れに鈍感だよな!お前が近づくと封印が弱くなったぞ!まあ、お陰様で無事に終わりそうだ!」

 リィファ「✝️輝く閃光」

 デレラ『☯️🌪ウィンドランス(24本の風の槍)』

 リィファ「はっ∑(゚Д゚)ちょっとズルイ(無詠唱)‼︎」と向かって来る大量の風の槍を躱して行きますが、追尾魔法を躱し続けるのは面倒です。右に左に避けますが!

 デレラ「(*゚∀゚*)そこかな(腰のポーチの中)?空破絶掌撃🗡(高速2連突き)!ハァ(一撃目・回避)フゥ(二撃目・ポーチ直撃)!」と流石に勇者の仲間か、体勢を崩された状態で最速に近い突きを躱すとは……だが二撃目を躱せない時点で負けだ!だから宝珠を奪われる。

 リィファ「あっあっ(掠ったの)‼︎ちょっと(無駄ね)!返さないよね?」

 デレラ「返してやるよ♬(*⁰▿⁰*)全部の宝珠を集めて用が済んだら要らないから返すよ!だから邪魔しないでね?私も邪魔しないからいいよね?」と邪魔するのならいつものように倒すだけです。ですが勇者を倒してしまうと、世界中を敵に回してしまい、動きにくくなります。最後の宝珠を集めるには邪魔する存在は少ない方がいいです。でも!

 リィファ「ಠ_ಠ残念だけど私達も必要なの!早急にね。返してくれない?そしたら見逃してあげる(笑顔)!」と交渉決裂でした。

 次回もあります。作者の1人『まだまだ暑いです。そろそろ夏の終わりです。今年の夏も特に何も起こりませんでした(涙)』

 
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