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第6章・エミィ編。
第72話・着る服は選ぼう。
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『名前・ロックタ。職業・変態双剣士。称号・お野菜大好き女装好き。闘技場のアイドル♂。レベル13。HP640。MP244。攻撃力78。魔力88。敏捷183。』
「どう?称号は手に入ったと思うけど、確認出来た?」
「シクシク。シクシク。もう、王都の中は歩けません。」
どうやら、称号は手に入ったようですが、汚称号のようです。ついでに汚職業にもなったようなので、これ以上、ロックタは汚れる事はないでしょう。
「沢山の観客の前で殴られ、服を破られ、女性物の下着を履いている姿を晒し者にされたんですよ!ついでにネギまで、あんな所に突き刺されるなんて、もう死にたいです。シクシク。」
「でも、闘技場で今日一番の盛り上がりだったわよ?明日からは、常に女装した方がいいんじゃない?」
ロックタは泣いてばかりです。せっかく称号を手に入れても喜んでくれません。
まあ、実験は大成功ね。複数の人から共通のイメージで見られる事で、そのイメージが称号として定着するみたい。私の職業が村人から高飛車になった点からも、最新のイメージの中からピッタリのものが選ばれるのね。でも、職業は1つだけど、称号は複数獲得出来るようだから、複数称号があると何か良い事があるのかもしれないわね。ちょっと気になる所ね。
「さてと、何か食べて帰りましょう。HPは全回復してやったんだから、もう痛みはないでしょう?まさか、心が痛いとか言わないでよね。そんなの治せないんだから。さっさと酒場に行くわよ。」
◆
『ガヤガヤ。ザワザワ。』
「おい、あれ!変態双剣士だぞ!ネギと人参の二刀流で戦う変態少年だぞ。また、出場して来れねぇかな?」
「違う違う!闘技場のアイドル♂だよ!闘技場は基本的に女性剣士禁制だろ。だから女装する事で人気を集めようとしたんだよ。まあ、あのパンツはやり過ぎだったな。」
この王都の住民の基本的な行動は、起きる、王都を歩く、闘技場に入る、酒場で飲んで寝るを繰り返すように設定されているようです。村人のように、鍬で畑を毎日耕すように設定される方と、どちらが幸せかは分かりませんが、美味しい料理が食べられる王都の方がマシなはずでしょう。
「あっ、エミィさんと変態さん!さっきまでエッサさんとルナさんが居たんですよ。これからギャランさんに会いに行くみたいですけどね。2人は違うんですね?」
酒場の女給のミミが注文を取りにやって来ました。もう、ロックタは変態という名前で呼ばれています。しばらく経てば汚職業の変態双剣士は消えて、普通に奴隷双剣士に戻るはずです。ロックタはそれまでの辛抱です。
「へぇ~~、ルナもいたんだね。ねぇ、ミミちゃん。そのギャランさんはどんな人なの?男?女?」
「エミィ様。今日、私をボコボコにして辱めた奴隷剣士の名前ですよ。今の所は王都で一番強い剣士ですが、そのうちにエッサ様が追い抜いてくれるはずです。とにかく、強いだけで、我儘で偉そうで、すぐに暴力を振るう嫌われ者ですよ。」
「まあ、そんなところです。エッサさんはギャランさんのステータスを欲しがっていたので、さっさ渡したんですけど、何に使うんでしょうか?雇うにしても貴族の人の持ち物だから無理でしょうし、ファンとかですかね?」
元奴隷剣士のロックタがギャランの事を詳しく教えてくれました。強くて、性格がとにかく最悪なのしか分かりませんでした。
エッサやルナが会いに行く理由は分からないけど、ステータスを調べたのなら、もしかするとパーティーに勧誘したいのか、最強と呼ばれる男のステータスを知りたかっただけなのかもしれないわね。
「教えてくれてありがとうね。ミミちゃん。私はクリームシチューで、ロックタはステーキでいいわ。パンはお持ち帰り用を含めて、20個でお願いするわ。」
「はい。少々お待ちくださいね。」
パタパタと足音を立てて、ミミは厨房の奥に入って行きました。
今度は女給の服でもいいかもしれないわね。
エミィが良からぬ事を考えていますが、エッサとルナは今頃はギャランの暗殺を遂行しているはずです。結果は失敗しましたが、失敗の原因がルナの顔ではなくて服装だった事は分からなかったはずです。今日の闘技場で、変態双剣士が同じような服装で戦ってなければ、女装ではなくて、女性だと思われたかもしれません。
「どう?称号は手に入ったと思うけど、確認出来た?」
「シクシク。シクシク。もう、王都の中は歩けません。」
どうやら、称号は手に入ったようですが、汚称号のようです。ついでに汚職業にもなったようなので、これ以上、ロックタは汚れる事はないでしょう。
「沢山の観客の前で殴られ、服を破られ、女性物の下着を履いている姿を晒し者にされたんですよ!ついでにネギまで、あんな所に突き刺されるなんて、もう死にたいです。シクシク。」
「でも、闘技場で今日一番の盛り上がりだったわよ?明日からは、常に女装した方がいいんじゃない?」
ロックタは泣いてばかりです。せっかく称号を手に入れても喜んでくれません。
まあ、実験は大成功ね。複数の人から共通のイメージで見られる事で、そのイメージが称号として定着するみたい。私の職業が村人から高飛車になった点からも、最新のイメージの中からピッタリのものが選ばれるのね。でも、職業は1つだけど、称号は複数獲得出来るようだから、複数称号があると何か良い事があるのかもしれないわね。ちょっと気になる所ね。
「さてと、何か食べて帰りましょう。HPは全回復してやったんだから、もう痛みはないでしょう?まさか、心が痛いとか言わないでよね。そんなの治せないんだから。さっさと酒場に行くわよ。」
◆
『ガヤガヤ。ザワザワ。』
「おい、あれ!変態双剣士だぞ!ネギと人参の二刀流で戦う変態少年だぞ。また、出場して来れねぇかな?」
「違う違う!闘技場のアイドル♂だよ!闘技場は基本的に女性剣士禁制だろ。だから女装する事で人気を集めようとしたんだよ。まあ、あのパンツはやり過ぎだったな。」
この王都の住民の基本的な行動は、起きる、王都を歩く、闘技場に入る、酒場で飲んで寝るを繰り返すように設定されているようです。村人のように、鍬で畑を毎日耕すように設定される方と、どちらが幸せかは分かりませんが、美味しい料理が食べられる王都の方がマシなはずでしょう。
「あっ、エミィさんと変態さん!さっきまでエッサさんとルナさんが居たんですよ。これからギャランさんに会いに行くみたいですけどね。2人は違うんですね?」
酒場の女給のミミが注文を取りにやって来ました。もう、ロックタは変態という名前で呼ばれています。しばらく経てば汚職業の変態双剣士は消えて、普通に奴隷双剣士に戻るはずです。ロックタはそれまでの辛抱です。
「へぇ~~、ルナもいたんだね。ねぇ、ミミちゃん。そのギャランさんはどんな人なの?男?女?」
「エミィ様。今日、私をボコボコにして辱めた奴隷剣士の名前ですよ。今の所は王都で一番強い剣士ですが、そのうちにエッサ様が追い抜いてくれるはずです。とにかく、強いだけで、我儘で偉そうで、すぐに暴力を振るう嫌われ者ですよ。」
「まあ、そんなところです。エッサさんはギャランさんのステータスを欲しがっていたので、さっさ渡したんですけど、何に使うんでしょうか?雇うにしても貴族の人の持ち物だから無理でしょうし、ファンとかですかね?」
元奴隷剣士のロックタがギャランの事を詳しく教えてくれました。強くて、性格がとにかく最悪なのしか分かりませんでした。
エッサやルナが会いに行く理由は分からないけど、ステータスを調べたのなら、もしかするとパーティーに勧誘したいのか、最強と呼ばれる男のステータスを知りたかっただけなのかもしれないわね。
「教えてくれてありがとうね。ミミちゃん。私はクリームシチューで、ロックタはステーキでいいわ。パンはお持ち帰り用を含めて、20個でお願いするわ。」
「はい。少々お待ちくださいね。」
パタパタと足音を立てて、ミミは厨房の奥に入って行きました。
今度は女給の服でもいいかもしれないわね。
エミィが良からぬ事を考えていますが、エッサとルナは今頃はギャランの暗殺を遂行しているはずです。結果は失敗しましたが、失敗の原因がルナの顔ではなくて服装だった事は分からなかったはずです。今日の闘技場で、変態双剣士が同じような服装で戦ってなければ、女装ではなくて、女性だと思われたかもしれません。
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