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第4章・パーティーメンバー編。

第40話・低レベルダンジョン。

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「地図の通りならこの洞窟の中に古代遺跡があるんだな?オラの本は使えないからアイテムに収納しておいても問題ないべぇ。」

『キィキィキィ!』と洞窟の奥から沢山のコウモリが外に飛び出して来ました。小さいのから、大きいのまで様々です。

「あれは?モンスターの『バット』だべぇか?でも、あんなに小さいと流石にモンスターには入らねぇなぁ。」

 テクテクテクと歩きながら、本の知識と今までの冒険の経験を合わせていきます。ほとんどのモンスターは好戦的な性格に作られているので、ダンジョンの出入り口に立っていたエッサを見逃すとは思えません。

 テクテク、ジィー、テクテク、ジィーと歩いては立ち止まって、周囲に不審なものがないか調べて行きます。

「ダンジョンのタイプは洞窟遺跡だな。でも、人が住めるように手を加えられているから、古代文明洞窟遺跡タイプだべぇ。見た感じでは超古代文明タイプというよりも、ただの古いだけの廃墟といった感じだな。」

 超古代文明タイプなら、機械とかロボットがあるはずだから、簡単に見分けられるべぇ。おそらくは絶対神のオーディン様以外の神様を信仰していたから滅ぼされたパターンだべぇな。プロデューサーの岩田が取材でそんな事を答えていたからな。多分そうだべぇ。

『カタカタカタ。』と夜に王都の近くで何度も聞いた事がある不気味な音です。エッサの目の前にはカタカタ、カタカタと骨を鳴らして、剣を持った骸骨がゆっくりと歩いています。

「あれは『スカルナイト』だべぇ。王都の奴と同じぐらいの強さなら、勝てない敵じゃないんだな。」

 とりあえずはルドルフの剣+2で魔力攻撃して、モンスターのHPを測定しねぇとな。通常魔力攻撃で約300のダメージを与える事が出来るから、王都のスカルナイトと同じなら、7回か、8回攻撃を当てれば倒せるな。

『ザァン!サァーーー。』とたったの一撃でスカルナイトは灰になって消えてしまいました。

「あれ?こんなもんだべかぁ?」

 HP300以下のモンスターは冒険の始まり『ストーリー1』に出現するような雑魚の中の雑魚モンスターだべぇ。入り口でこんなのが登場するようなら大した事ないなぁ~。とりあえずは1、2撃で倒せるからそこまで警戒する必要はないぺぇ。行くどぉ。

『ガゥガゥ!ガゥガゥ!』と大きな声で吠えながら、今度は灰色の狼が向かって来ました。

「今度は『ウルフ』だべぇ。でも、あの鳴き声は厄介だべぇ。敵を引き寄せる効果が見え見えなんだな。さっさと倒さないとモンスターがやって来るど。」

 ザァンと予想通りに一撃でウルフは倒せました。ウルフを倒しても、その背後からゾロゾロと新たなウルフやスカルナイトがついて来ます。雑魚でも数が多いと厄介な相手になってしまいます。

 エッサは一方通行の道をひたすらに雑魚モンスターを倒しながら進みます。初めての分かれ道です。真っ直ぐ進むか、右の道に進むか、迷う所です。エッサは迷わずに真っ直ぐ進んで行きました。

 テクテクテク、テクテクテクと分かれ道がないので、ひたすらに真っ直ぐ進みます。やっと行き止まりかと思ったら、そこには甲冑のモンスターが突っ立っていました。

「エッ~~と?確か鎧のモンスターで『リビングアーマー』だべぇ。でも、首無しだから、デュラハンと呼ばれる種類だな。」

『ガチャン!ガチャン!ガチャン!』と剣を持った首無し鎧が、金属音を鳴り響かせて襲って来ました。

『ザァン!サァーーー。』とエッサの一撃でデュラハンは灰になって消えてしまいました。洞窟の床にはキラキラ光る丸い石が落ちています。

「低レベルダンジョンなら、ボスモンスターもこの程度だべぇ。まだ、奥に道が続くようだども、右の分かれ道も気になるべぇ。きっと王様も面倒だからオラに任せただけだな。」

 仕方ねぇ。仕事だから、帰りに分かれ道も調べねぇとな。テクテクテクとさらに古代遺跡の調査は続きます。


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