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第2章・王都入門編。

第27話・弱点属性。

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 キョロキョロ、キョロキョロと酒場の二階に貼られている依頼表を一つ一つ調べていきます。

「よぉ!久し振りだな!ちょっと見ない間に随分と立派になったな。装備は変わってねぇけど、服と靴は新品じゃねぇか。」

 あの時の親切な冒険者がやって来ました。お店の外からやって来たようなので、どうやら、別の宿屋か、借家に住んでいるようです。

「あっ!おはようございます。この前は簡単に出来るお仕事を教えていただいて助かりました。お陰様でなんとか暮らせています。」

「いいって事よ。それよりも仕事を選んでいるのか?こんな事は言いたくねぇが、スライム退治を始めたのは2日前だよな?だったら、もう少し倒し続けた方がいいかもしれねぇぞ。モンスターの強さなんか分かんねぇんだから、絶対に大丈夫だと思えるぐらい強くなってから、次に進む方が命を落とす危険も少ないはずだぜ。」

(この冒険者様の言っている事は正しいだべぇ。でも、それは自分のステータスと敵のステータスが分からねぇから、安全策として確立されたものだべぇ。オラには本があるから、目の前のモンスターを倒せるか、倒せないかは簡単に分かるんだべさぁ。)

「あいやぁ~、オラとした事が調子に乗ってしまったべぇ。恥ずかしかぁ~!因みに冒険者様なら、スライム退治の次はどんな依頼に挑戦しますだべぇか?」

「そうだなぁ?普通に考えたら、同じ大森林に生息するトロール退治だな。ここに依頼表が貼ってあるけど、ほとんどの討伐依頼は8匹倒して、報酬はそのモンスターが落とすお金の4倍が報酬になるな。トロールの報酬金額が800Gで、スライムの報酬金額が340Gだから、スライムの2倍は難しいという事だな。お前にはまだ早いから、絶対に戦ったら駄目だからな。じぁゃ、お互い地道に頑張ろうやぁ。」

「ありがとうございます。お気をつけて。」

(ふぅ~~、行ったべぇか?とりあえずはスライムとトロール退治の依頼を受注して、ついでにスライムゼリーが余っているから、報酬を受け取っておくべぇ。達成した依頼は次の日には受けられるようになるから、大量にあるスライムゼリーの在庫はドンドン増えていってしまうなぁ。こればかりは仕方ねぇ。さぁ、大森林に向かうべぇさぁ。)

 テクテクテクと進んで行きます。いつものように門番さんに挨拶して外に出ます。フィールドに出現するモンスターは避けて進みます。フィールドは隠れられる場所がないので、いざという時に確実に逃げられません。倒そうと思えば倒せるかもしれませんが、まだまだ用心しないといけません。

「ふぅ~、到着したべぇ。今日は魔法の練習だから、ファイヤーボールが弱点のスライムをまずは見つけねぇとな。トロールは炎魔法に耐性があるから、剣で戦うしかねぇ。でも、あの豪腕を2発でも喰らえば、冒険者様の言う通りに命を落とすから。絶対に油断禁物だべぇ!」

 本の通りなら、モンスターには魔法の弱点属性があって、弱点属性を突いて攻撃する事で強敵も倒す事が出来るらしいです。でも、トロールは氷魔法が弱点だども、弱点にも25%、50%、75%、100%とちょっと弱いから、凄く弱いと効果が違うらしいです。

「50%なら、1.5倍のダメージで、100%なら、2倍のダメージが与えられるんだな。スライムの弱点属性は炎魔法100%だから、オラのファイヤーボールのダメージが2倍になるんだな。なんだか、凄くお得だな。恥ずかしくても、お得は見逃したら駄目だ。しっかりと呪文を唱えないとな。うんだぁ。」


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