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第2章・王都入門編。
第24話・レベッカさん。
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『チュンチュン。チュンチュン。』とエッサはベッドの上に寝ています。昨日の夜にお姉さんに相談すると、宿屋のマスターに交渉してくれました。
「ふぅわぁ~~~、頼んでみるもんだなぁ。」
でも、レベッカさんの名前が本に載ってなかったど、今の年齢が24歳と言ってたから、6年後は30歳になるだな。つまりは王都以外の場所に移り住んだのか、重要なキャラクターじゃない事になるなぁ。オラの名前が載っているのに、レベッカさんの名前が載ってないのは、やっぱりおかしい。
『コンコン。コンコン。』と扉をノックする音が聞こえます。エッサは誰かに起こされるのは、初めてですが、村と同じです。普通に家にお客さんが来たと思えばいいんです。
「はい、どうぞぉ。起きてます。」と返事をすると、すぐにキィーと扉が開いて、パンとシチューを持ったマスターさんが入って来ました。
「意外とまともそうだな。食事を持って来た、食べながらでいいから聞いてくれ。」
酒場のマスターのザックさんです。元冒険者という事で、オラなんかよりも全然強そうです。昨日は綺麗な服を貸してもらい、冒険者用の共同浴場まで入らせてもらいました。フローラちゃんのお父さんだけあって、とっても優しい人です。
「昨日は重ね重ねありがとうございます!見ず知らずのオラなんかに親切にしていただき、このご恩は一生忘れません。」
「そんな事はどうでもいいよ。こっちも何から何まで、お前の面倒を見るつもりはねぇ。金さえ貰えれば問題ない。さて本題だ。部屋を借りるなら、月に2万G払ってもらう。それと食事は朝と夜どちらか、1日1回はこの店で食べてもらう。依頼で遠くに行きたい場合は相談しろ。それが守れるなら、この部屋は好きに使ってくれていい。どうする?」
確かに昨日、宿屋を回って調べた一泊の値段に比べたら、格安の料金だべぇ。食事代も安いのを頼めば、月の宿代は3万Gぐらいにしかならねぇ。服も洗濯してくれるし、風呂もトイレも共同だけど使えるし、断る理由は何一つねぇ。だども。
「そのぉ~お世話になりたいんですがぁ~、恥ずかしい話、2万Gも今は持ってなくて払えねぇんです。でも、いま頑張って稼いでいるので、しばらくの間は分割払いでお願いします!」
あれあれ?もしかして、あの顔は怒っているんじゃねぇのか?やっぱり、図々しいお願いだったんだな。
「払うも払わないのも、お前の好きにしてくれて構わねぇ。もうレベッカに金を払って貰っているからな。こっちは最初から損する気は微塵もねぇ。ただ、俺がお前を気にいらねぇと思ったら、そん時は力尽くで追い出すから覚悟しておけよ。」
「はい!よろしくお願いします!」
ひぃぃぃぃ!大森林のトロールよりも恐ろしい筋肉だぁ!オラなんか、一撃で殺されてしまうぅ。
「じゃあ、飯食ったら、頑張って稼ぎに行くんだな。おっと、それとレベッカに会ったら、礼ぐらいはキチンと言うんだぞ。まあ、死なない程度に頑張れ。」
はぁ~、レベッカさんは女神様だぁ!見ず知らずのオラの為にお金も払ってくれるなんて、このご恩は一生忘れたら駄目だぁ!うんだぁ。こんな所でモタモタしている暇はねぇ!さっさと大森林に出発だぁ!目指せ、スライム40匹だぁ!
「ふぅわぁ~~~、頼んでみるもんだなぁ。」
でも、レベッカさんの名前が本に載ってなかったど、今の年齢が24歳と言ってたから、6年後は30歳になるだな。つまりは王都以外の場所に移り住んだのか、重要なキャラクターじゃない事になるなぁ。オラの名前が載っているのに、レベッカさんの名前が載ってないのは、やっぱりおかしい。
『コンコン。コンコン。』と扉をノックする音が聞こえます。エッサは誰かに起こされるのは、初めてですが、村と同じです。普通に家にお客さんが来たと思えばいいんです。
「はい、どうぞぉ。起きてます。」と返事をすると、すぐにキィーと扉が開いて、パンとシチューを持ったマスターさんが入って来ました。
「意外とまともそうだな。食事を持って来た、食べながらでいいから聞いてくれ。」
酒場のマスターのザックさんです。元冒険者という事で、オラなんかよりも全然強そうです。昨日は綺麗な服を貸してもらい、冒険者用の共同浴場まで入らせてもらいました。フローラちゃんのお父さんだけあって、とっても優しい人です。
「昨日は重ね重ねありがとうございます!見ず知らずのオラなんかに親切にしていただき、このご恩は一生忘れません。」
「そんな事はどうでもいいよ。こっちも何から何まで、お前の面倒を見るつもりはねぇ。金さえ貰えれば問題ない。さて本題だ。部屋を借りるなら、月に2万G払ってもらう。それと食事は朝と夜どちらか、1日1回はこの店で食べてもらう。依頼で遠くに行きたい場合は相談しろ。それが守れるなら、この部屋は好きに使ってくれていい。どうする?」
確かに昨日、宿屋を回って調べた一泊の値段に比べたら、格安の料金だべぇ。食事代も安いのを頼めば、月の宿代は3万Gぐらいにしかならねぇ。服も洗濯してくれるし、風呂もトイレも共同だけど使えるし、断る理由は何一つねぇ。だども。
「そのぉ~お世話になりたいんですがぁ~、恥ずかしい話、2万Gも今は持ってなくて払えねぇんです。でも、いま頑張って稼いでいるので、しばらくの間は分割払いでお願いします!」
あれあれ?もしかして、あの顔は怒っているんじゃねぇのか?やっぱり、図々しいお願いだったんだな。
「払うも払わないのも、お前の好きにしてくれて構わねぇ。もうレベッカに金を払って貰っているからな。こっちは最初から損する気は微塵もねぇ。ただ、俺がお前を気にいらねぇと思ったら、そん時は力尽くで追い出すから覚悟しておけよ。」
「はい!よろしくお願いします!」
ひぃぃぃぃ!大森林のトロールよりも恐ろしい筋肉だぁ!オラなんか、一撃で殺されてしまうぅ。
「じゃあ、飯食ったら、頑張って稼ぎに行くんだな。おっと、それとレベッカに会ったら、礼ぐらいはキチンと言うんだぞ。まあ、死なない程度に頑張れ。」
はぁ~、レベッカさんは女神様だぁ!見ず知らずのオラの為にお金も払ってくれるなんて、このご恩は一生忘れたら駄目だぁ!うんだぁ。こんな所でモタモタしている暇はねぇ!さっさと大森林に出発だぁ!目指せ、スライム40匹だぁ!
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