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第九章 神の名を持つ男vs神域の支配者
第102話 黄泉の国の鉄格子
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虹色トンネルを通って、別居中の母親の所に向かった。
三人の上級神の協力が必要だから、一瞬でもいいから、夫婦を仲直りさせなければならない。
町に住む他の上級神は、飲んだくれが怖くて誰も協力してくれない。
「痛いの痛いの治れぇー!」
「おお! 痛くない!」
流石は神だ。頭を撫でただけで、血だらけの頭の傷が治った。
……とか、巫山戯ている場合じゃない。
「アマテラス様、お母さんはまともな人ですよね?」
今度は失敗しないように、先に母親がどんな人なのか聞いてみた。
夫の暴力に耐え切れずに実家に逃げ出した、か弱い女性だと思いたい。
「アマテラス様は長いから、ラス様でいいよぉー」
「はい、ラス様」
友好的ではあるけど、やっぱり様は必要みたいだ。
神と人間という、絶対的な上下関係が存在している。
「ママは大丈夫だと思うよ。パパが嫌いな人は、基本的にママは好きだから」
「あぁ、その気持ち、何となく分かります」
俺もあの人は嫌いだ。悪口をママと一緒に言いまくれば、すぐに仲良くなれる気がする。
それで調子に乗って言いまくると、「あの人にも少しは良いところがあるのよ!」とママが怒り出す。
あとは「まだ好きなんですね?」と聞けば、夫と会って仲良くなるはずだ。
夫婦が仲直りして、俺のチンチンも治る。全てがめでたしめでたしで終わる。
「着いたよぉー」
「何だか、お化け屋敷みたいですね」
「まあ、怖い所ではあるかな」
目的地に到着したみたいだ。虹色の壁の中に不気味な景色が見える。
空には暗雲が広がり、暗雲の中を赤い光が走っている。
黒い岩石の凸凹地面は歩きにくそうだ。
ムカデとか毛虫とか、普通にたくさんいそうだ。
「本当にここに住んでいるんですか?」
虹色トンネルから外に出て、ラス様の後ろを付いていく。
地面から有毒ガスが出ているのか、空気が臭くて気分が悪くなってきた。
「ここは黄泉の国だよ。生きている人は長居しない方がいいかな」
「それって、お母さんは死んでいるという事ですか?」
「違うよ。パパがママをここに閉じ込めているだけ。ママがいるのはあの岩だよ」
俺の質問に違うと答えると、ラス様が家ぐらいの岩山を指差した。
神様は肉体が無くても、魂だけで生きていられる。
もしかすると、魂だけが存在する墓場みたいな所なのかもしれない。
「ママぁー! 須佐男の友達を連れて来たよぉー! ママに助けてほしいから出てきてぇー!」
ラス様が鉄格子の奥に向かって呼びかけている。
普通の岩山に鉄格子は付いていない。俺の嫌な予感が警戒しろと言っている。
墓場ではなく、もう牢屋の雰囲気しか感じない。
(あぁー、絶対に囚人だ)
待っていると岩山の奥から人影が出てきた。
髪を隠した顔に真っ白な仮面を付けている。目と口に細長い横線が空いている。
大正時代の女学生が着るような、生地が薄いヒラヒラの袴を着ている。
上は妖艶な紫色で、下は部分的に透けて見えるセクシーな黒色だ。
「ラス、ここには来ないように言ったはずです。すぐに帰りなさい」
「大丈夫だよ。パパは飲んでいるし、ここの事は聞きたくもないから、誰も告げ口しないから」
やっぱり囚人みたいだ。鉄格子の前で親娘が感動の再会をしている。
全身を隠している占い師ママが、優しそうな静かな声で話し出した。
「人の口を閉じる事は出来ません。それは鼻も同じです。ここの臭いが身体に染み付けば、酔っていても分かりますよ」
「パパなら匂いを嗅いだだけで逃げ出すよ。それよりも協力してよ。パパは協力してくれないんだよ」
ママは帰るように言っているのに、娘はパパの悪口を言って帰ろうとしない。
娘の説得を諦めたのか、ママが俺の方をチラッと見てきた。
「当たり前です。そこの猫は身体は神ですが、魂は人です。魂に変な封印がかかっているのは見れば分かります。脆弱な魂から強力な封印を無理矢理に取ろうとすれば、魂が壊れます。正しい判断です」
「大丈夫だよ。ちょっとベリッとなるだけだよ。ママが協力してくれれば、ここの人達も協力してくれるでしょ。皆んなで力を合わせれば大丈夫だから!」
全然大丈夫じゃないと思う。娘は明るく言っているけど、ママの方が正しいと思う。
期待させるだけさせて、魂ベリッで死にたくない。
「あの……魂を強くする方法とかありませんか?」
能天気な娘に任せていたら駄目だ。ママに直接聞いてみた。
「方法はあります。その前にあなたは誰ですか?」
「失礼しました。神の名を持つ男、神村遥です」
ママに名前を聞かれたので、パパ用に用意していた、とっておきの自己紹介をした。
「つまりは普通の人ですね。鉄格子の前まで来てください」
「あっ、はい」
誰もクスリとも笑わなかった。この神村ジョークは二度と使わないように封印しよう。
言われた通りに猛獣の檻だとは思わずに、ゆっくりと近づいていく。
「ひゃぁ!」
……やっぱり猛獣だった!
鉄格子の前まで行くと、黒い革手袋を嵌めた猛獣の右手が隙間から伸びてきた。
左手を掴んで、鉄格子の中に引き摺り込もうとしてくる。
「助けてぇ! 殺される、殺される!」
「落ち着いてください。あなたの記憶を見るだけです」
言ってくれれば、いくらでも記憶は見せる。ラス様に急いで助けを求めた。
絶対に左腕を引き千切って、久し振りの生肉を貪り食うつもりだ。
「大丈夫、大丈夫。すぐに終わるから」
「にゃあ!」
助けを求める相手を間違えた。ラス様に背中を押されて鉄格子に押し付けられた。
娘と母親の二人に後ろと前から襲われる、夢のようなプレイだけど、今は地獄としか思えない。
「この鬼畜め! フンッ!」
「ぎゃああああ!」
やっぱり前科百犯の凶悪犯だ。突然ママがキレると、左肘に手刀を振り落とした。
左腕から左肘から先が切断されて失くなった。
「ママぁ⁉︎ 何しているの! 駄目だよ!」
「あゔゔゔっ! あゔゔゔっ!」
母親の凶悪な本性を知らなかったのか、ラス様が慌てて鉄格子から俺を離してくれた。
左腕から血が出ているから、早く痛いの痛いので治してほしい。
「ラス、その男から離れなさい。その男は月読と須佐男のただの知り合いよ。助ける程の親しい関係じゃないわ」
「えぇー。でも、月読の魂と一緒に神社にいたよ」
「駄目よ。その男はあの男と同類の妹に手を出すクソ野朗よ。助けても将来はあの男と同じ、飲んだくれのクソ野朗が出来るだけよ」
記憶を見た後にママが豹変している。凄く不愉快な記憶を見せてしまったようだ。
でも、無理矢理に見たのはそっちだから、俺は悪くないと思う。
「ごめんね。パパとママは双子の兄妹なの。妹を孕ませるクソ野朗は許せなかったみたい」
「うぐぐっ、そ、そうですか。俺の所為なら仕方ないですね」
凶暴な猛獣が閉じ込められた鉄格子から虹色トンネルに避難した。
左腕を切断された理由を、ラス様が手当てしながら教えてくれる。
俺の自業自得みたいだけど、俺の将来が飲んだくれ暴力親父になるのは信じられない。
人口二十五人程度の小さな町で、一人寂しく老後を過ごすなんてありえない。
「とりあえず今はパパとママの機嫌が悪いから、魂を強くした方がいいみたい。どうする? やってみる?」
「えーっと……」
まだ手伝ってくれるみたいだけど、嫌な予感しかしない。
流石は姉弟だ。神爺とスサノオと同じで勢いに任せて行動している。
上手くいくか、失敗するかは、五分五分といったところだ。
「お願いします。魂を強くしてください」
でも、治せる可能性が半分もあるならやるしかない。
「オッケー。じゃあ、黄泉の国に戻るね。魂を鍛えるなら、あそこが一番早いから。まあ、失敗したら死んじゃうけど大丈夫大丈夫!」
明るく言っているけど、俺も大丈夫だ。死ぬ可能性が高い事はもう経験から知っている。
左腕の治療が済んで復活すると、猛獣が囚われている黄泉の国に引き返した。
三人の上級神の協力が必要だから、一瞬でもいいから、夫婦を仲直りさせなければならない。
町に住む他の上級神は、飲んだくれが怖くて誰も協力してくれない。
「痛いの痛いの治れぇー!」
「おお! 痛くない!」
流石は神だ。頭を撫でただけで、血だらけの頭の傷が治った。
……とか、巫山戯ている場合じゃない。
「アマテラス様、お母さんはまともな人ですよね?」
今度は失敗しないように、先に母親がどんな人なのか聞いてみた。
夫の暴力に耐え切れずに実家に逃げ出した、か弱い女性だと思いたい。
「アマテラス様は長いから、ラス様でいいよぉー」
「はい、ラス様」
友好的ではあるけど、やっぱり様は必要みたいだ。
神と人間という、絶対的な上下関係が存在している。
「ママは大丈夫だと思うよ。パパが嫌いな人は、基本的にママは好きだから」
「あぁ、その気持ち、何となく分かります」
俺もあの人は嫌いだ。悪口をママと一緒に言いまくれば、すぐに仲良くなれる気がする。
それで調子に乗って言いまくると、「あの人にも少しは良いところがあるのよ!」とママが怒り出す。
あとは「まだ好きなんですね?」と聞けば、夫と会って仲良くなるはずだ。
夫婦が仲直りして、俺のチンチンも治る。全てがめでたしめでたしで終わる。
「着いたよぉー」
「何だか、お化け屋敷みたいですね」
「まあ、怖い所ではあるかな」
目的地に到着したみたいだ。虹色の壁の中に不気味な景色が見える。
空には暗雲が広がり、暗雲の中を赤い光が走っている。
黒い岩石の凸凹地面は歩きにくそうだ。
ムカデとか毛虫とか、普通にたくさんいそうだ。
「本当にここに住んでいるんですか?」
虹色トンネルから外に出て、ラス様の後ろを付いていく。
地面から有毒ガスが出ているのか、空気が臭くて気分が悪くなってきた。
「ここは黄泉の国だよ。生きている人は長居しない方がいいかな」
「それって、お母さんは死んでいるという事ですか?」
「違うよ。パパがママをここに閉じ込めているだけ。ママがいるのはあの岩だよ」
俺の質問に違うと答えると、ラス様が家ぐらいの岩山を指差した。
神様は肉体が無くても、魂だけで生きていられる。
もしかすると、魂だけが存在する墓場みたいな所なのかもしれない。
「ママぁー! 須佐男の友達を連れて来たよぉー! ママに助けてほしいから出てきてぇー!」
ラス様が鉄格子の奥に向かって呼びかけている。
普通の岩山に鉄格子は付いていない。俺の嫌な予感が警戒しろと言っている。
墓場ではなく、もう牢屋の雰囲気しか感じない。
(あぁー、絶対に囚人だ)
待っていると岩山の奥から人影が出てきた。
髪を隠した顔に真っ白な仮面を付けている。目と口に細長い横線が空いている。
大正時代の女学生が着るような、生地が薄いヒラヒラの袴を着ている。
上は妖艶な紫色で、下は部分的に透けて見えるセクシーな黒色だ。
「ラス、ここには来ないように言ったはずです。すぐに帰りなさい」
「大丈夫だよ。パパは飲んでいるし、ここの事は聞きたくもないから、誰も告げ口しないから」
やっぱり囚人みたいだ。鉄格子の前で親娘が感動の再会をしている。
全身を隠している占い師ママが、優しそうな静かな声で話し出した。
「人の口を閉じる事は出来ません。それは鼻も同じです。ここの臭いが身体に染み付けば、酔っていても分かりますよ」
「パパなら匂いを嗅いだだけで逃げ出すよ。それよりも協力してよ。パパは協力してくれないんだよ」
ママは帰るように言っているのに、娘はパパの悪口を言って帰ろうとしない。
娘の説得を諦めたのか、ママが俺の方をチラッと見てきた。
「当たり前です。そこの猫は身体は神ですが、魂は人です。魂に変な封印がかかっているのは見れば分かります。脆弱な魂から強力な封印を無理矢理に取ろうとすれば、魂が壊れます。正しい判断です」
「大丈夫だよ。ちょっとベリッとなるだけだよ。ママが協力してくれれば、ここの人達も協力してくれるでしょ。皆んなで力を合わせれば大丈夫だから!」
全然大丈夫じゃないと思う。娘は明るく言っているけど、ママの方が正しいと思う。
期待させるだけさせて、魂ベリッで死にたくない。
「あの……魂を強くする方法とかありませんか?」
能天気な娘に任せていたら駄目だ。ママに直接聞いてみた。
「方法はあります。その前にあなたは誰ですか?」
「失礼しました。神の名を持つ男、神村遥です」
ママに名前を聞かれたので、パパ用に用意していた、とっておきの自己紹介をした。
「つまりは普通の人ですね。鉄格子の前まで来てください」
「あっ、はい」
誰もクスリとも笑わなかった。この神村ジョークは二度と使わないように封印しよう。
言われた通りに猛獣の檻だとは思わずに、ゆっくりと近づいていく。
「ひゃぁ!」
……やっぱり猛獣だった!
鉄格子の前まで行くと、黒い革手袋を嵌めた猛獣の右手が隙間から伸びてきた。
左手を掴んで、鉄格子の中に引き摺り込もうとしてくる。
「助けてぇ! 殺される、殺される!」
「落ち着いてください。あなたの記憶を見るだけです」
言ってくれれば、いくらでも記憶は見せる。ラス様に急いで助けを求めた。
絶対に左腕を引き千切って、久し振りの生肉を貪り食うつもりだ。
「大丈夫、大丈夫。すぐに終わるから」
「にゃあ!」
助けを求める相手を間違えた。ラス様に背中を押されて鉄格子に押し付けられた。
娘と母親の二人に後ろと前から襲われる、夢のようなプレイだけど、今は地獄としか思えない。
「この鬼畜め! フンッ!」
「ぎゃああああ!」
やっぱり前科百犯の凶悪犯だ。突然ママがキレると、左肘に手刀を振り落とした。
左腕から左肘から先が切断されて失くなった。
「ママぁ⁉︎ 何しているの! 駄目だよ!」
「あゔゔゔっ! あゔゔゔっ!」
母親の凶悪な本性を知らなかったのか、ラス様が慌てて鉄格子から俺を離してくれた。
左腕から血が出ているから、早く痛いの痛いので治してほしい。
「ラス、その男から離れなさい。その男は月読と須佐男のただの知り合いよ。助ける程の親しい関係じゃないわ」
「えぇー。でも、月読の魂と一緒に神社にいたよ」
「駄目よ。その男はあの男と同類の妹に手を出すクソ野朗よ。助けても将来はあの男と同じ、飲んだくれのクソ野朗が出来るだけよ」
記憶を見た後にママが豹変している。凄く不愉快な記憶を見せてしまったようだ。
でも、無理矢理に見たのはそっちだから、俺は悪くないと思う。
「ごめんね。パパとママは双子の兄妹なの。妹を孕ませるクソ野朗は許せなかったみたい」
「うぐぐっ、そ、そうですか。俺の所為なら仕方ないですね」
凶暴な猛獣が閉じ込められた鉄格子から虹色トンネルに避難した。
左腕を切断された理由を、ラス様が手当てしながら教えてくれる。
俺の自業自得みたいだけど、俺の将来が飲んだくれ暴力親父になるのは信じられない。
人口二十五人程度の小さな町で、一人寂しく老後を過ごすなんてありえない。
「とりあえず今はパパとママの機嫌が悪いから、魂を強くした方がいいみたい。どうする? やってみる?」
「えーっと……」
まだ手伝ってくれるみたいだけど、嫌な予感しかしない。
流石は姉弟だ。神爺とスサノオと同じで勢いに任せて行動している。
上手くいくか、失敗するかは、五分五分といったところだ。
「お願いします。魂を強くしてください」
でも、治せる可能性が半分もあるならやるしかない。
「オッケー。じゃあ、黄泉の国に戻るね。魂を鍛えるなら、あそこが一番早いから。まあ、失敗したら死んじゃうけど大丈夫大丈夫!」
明るく言っているけど、俺も大丈夫だ。死ぬ可能性が高い事はもう経験から知っている。
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