【R18】月読神社の賽銭箱に選ばれた色欲高校生〜たった五円で願いを叶えられる賽銭箱〜

もう書かないって言ったよね?

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第九章 神の名を持つ男vs神域の支配者

第100話 伊勢神宮への参拝

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 ヘイゼル市の市長代理をガルシアに任せると、三重県にある伊勢神宮にやって来た。
 正式名称は伊勢神宮ではなく、ただの神宮でいいらしい。

「五分もあれば、年間の参拝客を超えるだろうな」

 お祭りでもやっているみたいに人が多い。
 宇治橋鳥居と呼ばれる大きな鳥居を通って、宇治橋と呼ばれる百メートルの木造橋を渡っていく。
 橋の下には五十鈴川と呼ばれる川が流れている。神爺のボロ神社とは比べものにならない豪華さだ。
 知名度、広さ、参拝客、賽銭額、ここまで姉弟格差がハッキリしていると諦めも付くだろう。

『姉の気配を感じない。人が多すぎて、願いを聞く気にもなれないのだろう。気持ちは分かる』
「じゃあ、夜中に来た方が良かったのか」

 砂利道の広い神社を適当に歩いて回る。
 見栄を張る神爺に「本当か?」とは聞かない。
 神社が新築の時は、一日二十人ぐらいは参拝客が来てたのだろう。
 神宮は年間八百万人を超えるらしいから、本当に可哀想だ。

(アマテラス様、弟二人と知り合いです。どうか助けてください)

 一万円では足りないだろうから、札束の百万円を賽銭箱に放り投げた。
 修学旅行中の女子中学生が驚いているけど、ビッグになればこれぐらいは稼げる。
 チンチンの封印が解けたら、宿泊先の女子部屋に行くから楽しみに待ってなさい。

「さてと、あとはおみくじでも引いて帰るか」

 次は夜中に来るとしよう。
 しつこいぐらいに何度も何度も通って、アマテラス様に顔を覚えてもらう。
 白赤の巫女服の巫女さんからおみくじを購入すると、中身を見た。

「くっ、大凶かよ」

 この神社は駄目だ。恋愛運は絶望的、待ち人は来ないだ。
 俺は百万円の参拝客様なのに、気を利かせて大吉のおみくじも用意して渡せない。
 巫女さんの教育が行き届いてない。神社裏に呼び出して、坐禅の時の板でお尻ペンペンしてやりたい。

『ここは神社で寺ではないぞ』
「そうだった。じゃあ、破魔矢を大量に買って、何本入る……ゔぐぐぐっ!」
『破魔矢よりも厄除けのお守りが必要そうだな』
「そ、そうかもね」

 神爺と馬鹿な話をしていると、持病のチン痛が襲ってきた。
 厄除けのお守りを、今すぐにあるだけ全部購入したいけど、きっと効果はない。
 神爺の助言は無視して、帰りの参拝客と一緒に出口に向かう事にした。

「えっ?」

 二つある宇治橋鳥居の内側の方を通った瞬間、周囲の参拝客の声と川の音が消えた。
 外にいたはずなのに、何故か畳張りの室内に立っている。

「神爺……もいないのか。何処だ、ここは?」

 左腰にストラップのようにぶら下げている賽銭箱に聞こうとしたけど、賽銭箱が消えていた。
 周囲に人の気配はしないけど、雰囲気的にはデカイ神社の建物の中だ。
 梁が見える天井に照明器具は見当たらないのに、薄茶色の木壁に囲まれた室内が普通に見える。
 
「とりあえず進むしかないか」

 特殊な力で特殊な場所に移動させられたのは間違いない。
 四角い室内の四方の木壁の一つに、動かせそうな松が描かれたふすまが一枚だけ見える。
 襖の丸く窪んだ穴に指を添えて、右に優しくスライドさせた。
 もちろん俺も一緒にスライドする。襖を開けた瞬間に矢が飛んでくる可能性もある。
 
「ふぅー」

 罠は仕掛けられてないようだ。
 開いた襖の先を警戒して確認したけど、まったく同じ作りの室内だった。
 また四方の壁に襖があったので、同じように開けた。また同じ作りの部屋が現れた。
 まさか、これが無限に続くわけはないだろう。

「良かったぁー。終わりみたいだ」

 襖を四十四枚開けて、初めて違う部屋に出られた。
 木張りの床に、二階に続く木造の大きな階段がある。

「うわぁー、ここは小林寺かよ」

 階段の下に立って、上を見上げた。
 階段の終わりが見えない。小林寺の岩階段は三千段もある。
 二階への階段ではなく、天国までの階段みたいだ。
 だとしたら上りたくないけど、引き返しても出口はない。

「これは試練なのかもしれない」

 長い階段を上りながら、この状況を考えてみた。
 神宮の賽銭箱にお金を払って願いを言って、鳥居を通って不思議空間にいる。
 願いを叶える賽銭箱の試練と似ている。

 だったら、迂闊にギブアップは出来ない。やめたいと思った瞬間に終わる可能性もある。
 余計な事は考えずに上るしかない。もちろん死ぬ事も出来ない。

「はぁ、はぁ……足がパンパンだよ」

 身体能力が人間レベルに落ちている。いつもはこの程度で疲れたりしない。

「水なし、食事なしとか絶対に殺す気だな」

 寝て起きると今日も階段を上り始めた。喉は渇いて、お腹も空いた。
 階段の途中でオシッコしたから、無限に同じ階段をループはしてないようだ。
 だとしたら、そろそろ四万段は上っているはずだ。
 四十四枚の襖と同じなら、四万四千四百四十四段までは上ってやる。

「はぁー、やっと終わりかよ」

 階段の終わりが見えた。階段口から室内の天井の梁が見える。
 ここから終わりの始まりが始まるなら、階段を転げ落ちて死んでやる。

『ハロー! よく来たねぇ! 頑張った、頑張った、お姉さん感動した!』
「……」

 階段を上り終わると広い室内に、二十三歳ぐらいの陽気な姫黒ギャルが立っていた。
 長いサラサラの銀髪に、薄化粧の綺麗な顔、小麦色の健康的な肌をしている。
 白い花と葉っぱが描かれた、手足の袖が短い黒い浴衣を着ている。
 来る神社を間違えたようだ。

 ♢

「すみません、アマテラス様に会いたいんですけど……」

 多分下級神の受付の人だ。上司に会わせてほしいとお願いした。

『ああ、それ私。百万円払った人がいるって報告が来たから見に来たの。で、どんな願い事? 家族が死にそうとか、宝くじを当てたいとかは無理だから諦めてね』

 軽いノリだけど、まさかのご本神本人様だった。しかも、事情をまったく知らない。
 チェンジは出来ないから、お父さんとお母さんに期待するしかない。

「俺はアマテラス様の弟二人の友達なんです。チンチンに悪い呪いがかかっているんですけど、二人では解けなかったので、お姉さんに助けてほしくて来ました」
『えっ、そうなの⁉︎ そういう事は早く言ってよ。じゃあ、ちょっとズボン脱いでみて。見てあげるから』
「あ、はい……」

 簡単な事情を話すと、軽いノリで脱ぐように言われた。
 女神様に粗チンを見せるのは無礼な行為だけど仕方ない。
 ズボンと下着を脱いだ。

「うっ、あぁ……」
『わぁー、凄っ! この封印した人、マジ神だわぁ!』

 見るだけで触るとは聞いてない。お姉さんにチンチンを弄くり回される。
 俺のチンチンに驚いているようだけど、もう我慢の限界です。

「ゔがああぁぁ! あがぐぐぐっ!」
『おお! なるほど、こういう呪いが発動するんだね。これは魂への術式だから死なないと治らないよ』

 ……出来れば生きたままでお願いします。
 畳張りの床にチンチンを両手で押さえて倒れた。海老反りになって、激痛に悶え苦しみまくる。
 そんな恥ずかしい姿をお姉さんに視姦されて、苦しむ時間がどんどん延びていく。
 
「はぁ、はぁ……治せそうですか?」

 やっと痛みが落ち着いてきた。お姉さんは見飽きたのか畳に座っている。
 下着とズボンを着ると、正座して聞いてみた。

『パパとママの三人がかりでやれば、壊せないけど、外す事は出来ると思うよ。外すのもかなり痛いと思うけど』

 百万円で治療できるみたいだ。
 弟に百億円支払ったのは、紹介料だと思って我慢しよう。
 正座の状態から頭を下げて、土下座に変えてお願いした。

「それでよろしくお願いします。治せるなら、どんな痛みも我慢できます」
『オッケー。とりあえず聞いてみるね。手伝ってくれるか分かんないけど、弟の友達なら会いたいはずだから』
「ありがとうございます。上級神の肉体はこちらで用意しました」
『おお、準備万端だね。じゃあ、こっちもパパッと準備するから外で待っててね』

 トントン拍子で話が進んでいく。ちょっと不安になってきた。
 おみくじの結果が気になるけど、神社に来る前から大凶だった。
 これ以上は悪くはならないと信じたい。
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