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第七章 黒龍を宿す少年vs退屈で平凡な日常

第81話 妊娠させた彼女の両親への挨拶

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「モグモグ……なんて恐ろしいビッチに成長したんだ」

 キャンピングカーに瞬間移動して、食べかけのお弁当を急いで食べていく。
 濡らしたタオルで身体を拭かないと、エッチ臭を漂わせて授業を受けないといけない。

「何で俺が彼氏の罪を被らないといけないんだよ。お前の仕業か?」
『お前の仕業だ。誰かれ構わずに交尾するからこうなる。自業自得だ』

 妊娠にイジメだ。これは偶然ではない、必然だ。誰かが裏で動いているのは間違いない。
 黒龍にお前が犯人なのかと尋ねた。すぐに否定されたけど、俺も心当たりがない。

「俺は高度な技術を使って、妊娠しないように中出ししている。粗チン彼氏と一緒にするな」

 神のご加護がある俺の生ミルクには、妊娠させる効果はない。
 出す時はいつも賽銭箱に妊娠しないようにお願いしている。

『三人ともお前の子供を妊娠していた。百発百中じゃないか』
「俺の子供じゃねぇ……えっ、三人?」

 絶対に俺の子供だと認めるつもりはない。
 そういう姿勢を貫こうと思ったのに、不吉な数が聞こえた。
 藤吉さんだけじゃなくて、千野さんと七瀬さんも妊娠しているそうだ。
 二人とも俺としかしてないから、妊娠させた犯人は俺しかいない。

『全員妊娠している。見れば分かる。お前の子供だ』
「いやいや、俺の子供じゃないよ! それよりも俺の願いを叶えてないのかよ⁉︎」
『何の願いだ? 二ヶ月もあれば嫌でも分かる。クラスの十人の女がお前の子供を妊娠している』
「十人って……エッチした全員じゃないか⁉︎」

 これは俺の責任じゃない、ボロ賽銭箱の責任だ。
 誰でもいいから妊娠させて、孫の顔を見せてやりたいと願ったのを叶えている。

 ……巫山戯んなよ! 
 友達百人じゃなくて、赤ちゃん百人出来ちゃった。
 クラス十人なら、当然エミリも妊娠している。
 性奴隷にしてエッチしまくったから、これは仕方ないけど俺の責任だ。

『何を焦っている? 問題があるのなら全員殺せばいい』
「それが出来れば苦労しないよ」

 お金はあるから問題ないけど、金で解決するのは不誠実だ。
 記憶を消して、別の男を作るのも無しだ。
 それをするぐらいなら、神村48に入れて抱きまくりたい。

「考える時間もないのか」

 昼休みが終わりそうだ。確かに人生最大のピンチかもしれない。
 だけど、今の俺には力がある。死んだ人間まで生き返らせる俺にはピンチではない。
 藤原さんのご両親への挨拶の練習台になってもらう。

「んっ、んあっ、遥、もうだめぇ、でぇす、うあんんっ!」

 放課後、一人暮らしのエミリのマンションに相談にやって来た。
 夜になったら、俺の部屋に連れ込んで肉布団にする。
 ベッドに四つん這いにさせて、猫耳娘のエッチ穴に後ろから連結を繰り返す。

「俺はどうしたらいいと思う? このままだと藤原さんに婚約破棄されるよ」
「あっ、んっ、整形したらいいでぇす、変身後の遥は、んんっ、あれなら、文句ないでぇす、んんっ!」
「顔かぁー、確かに今の俺に足りないのは、それぐらいしかないか」

 二本の尻尾を引っ張って激しく連結する。
 地位、金、力は手に入れている。でも、これらは内面だから見ても分からない。
 外見の第一印象は重要な好感度ポイントだ。ここはエミリの助言通りに外見を磨くとしよう。
 
「エミリもキチンとパパに報告するんだよ。ボスの赤ちゃんを妊娠しましたって」
「はぁ、はぁ、はぁぃ、伝えておきまぁす」

 生き返らせたエミリの父親・王秀英ワンシゥインに中国マフィアのボス代行を任せている。
 今日も溢れるぐらいに中出ししてあげた。人質、肉質として立派に娘は仕事している。
 しっかりと報告して褒めてもらいなさい。

 ♢

『ルルルルル♬』
「またか……」

 家で黒龍と挨拶の準備をしているとスマホが鳴り出した。
 最近は午後八時を過ぎると電話がかかってくる。クラスの女子に性奴隷として、家に呼び出されている。
 スマホの画面の名前は安藤綾子あんどうあやこだった。バスケ部なのに身長は百六十七センチしかない。
 鎖骨まで届くサラサラの黒髪を結んだり、解いたりしている。クラス五位の美少女だ。

「はい、もしもし」
『あっ、遥君。学校まで迎えに来て。じゃあ、お願いね!』

 ……俺はタクシーか。
 元気な声で用件を言って、すぐに電話は切られた。
 部活が終わって疲れたから、俺の瞬間移動で家まで帰るつもりだ。

「遥君、おっぱい、だめぇ、はぅっ、あっ、声、出ちゃうぅ!」
「タクシー代はしっかり貰うからね」

 急いで迎えに行くとユニフォーム姿だった。そのまま部室で汗だくの身体を堪能する。
 ユニフォームの下とボクサーパンツの下着を脱がして、床に仰向けに寝かして連結を開始した。

「はあぐっ、あっ、ひっ、やぁん、あひぃ……!」
「本当は迎えじゃなくて、こっちが欲しかったみたいだね」
「ち、ちがんっ、これふぁ、遥君が、んんっ、触ったか、らぁんんっ!」

 こんなヌルヌルの汗を練習中にお股から出したら、体育館で滑る人が続出してしまう。
 説得力のない上のお口は無視して、下のゴール穴にいっぱいシュートを入れていく。
 強烈なダンクシュートで、安藤さんのゴールは崩壊寸前みたいだ。
 さらに激しいダブルおっぱいドリブルを加えて、トドメを刺してあげよう。

「はぁ、はぁ、激しいぃ、うあっ、だめぇ、だめぇぇ、いゃあああんっ!」

 練習なしの本番生ミルクをダンクして、ゴールリングを破壊した。
 これで自分の立場が少しは分かったはずだ。呼び出すのは俺で安藤さんじゃない。

『ルルルルル♬』
「……またか」

 今度は姫路さんだ。クラス八位の中の下から呼び出された。
 中途半端な出来損ないのロリボディで、俺を呼び出すとは万死に値する。
 透明人間にして、スクランブル交差点で連結しまくってやる。
 安藤さんを家のベッドに寝かせると、早速罰を与えに向かった。
 
 ♢

 クラス女子からの過酷なイジメを乗り越えて、運命の休日がやって来た。
 藤吉梨奈の両親は中華料理の飲食店を経営している。
 従業員四人の小さな店で、そこそこ繁盛しているそうだ。

 家族構成は両親と五つ上の姉一人の四人家族で、彼氏は店の客だと調べはついている。
 そういう出前はメニュー表には書かれていないから、特別な裏メニューのようだ。

「うわぁ、神村君、スーツとか着なくてもいいのに」
「こういうのはしっかりしないと駄目だから」

 藤吉さんとの待ち合わせ場所は店の前だった。ご両親は俺の為に作る時間はないそうだ。
 この日の為に色々と用意してきたけど、まずはありのままの俺を見てもらう。

「失礼します」

 準備中の店の扉を開けて入ると、テーブルに短い髪のおじさんと、顎まで届く茶髪のおばさんが座っていた。
 二人とも白い料理人が着るような服を着ている。
 従業員は今日は休ませているみたいで、店には四人だけだ。

「お前がうちの娘を傷ものにしたクソ野朗か?」
「初めまして、お義父さん。神村遥です。梨奈さんとは同じ学校の……」
「うるせい、このクソガキが!」
「うっ!」

 頭を下げて挨拶をしているのに、テーブルに置かれたコップの水を引っ掛けられた。
 頭から水が滴り落ちていく。

「ちょっとお父さん! 神村君に謝ってよ!」

 藤吉さんが自分の服の袖で、俺の濡れた頭を拭きながら怒っている。

「うるせい、お前は黙っていろ。殴らないだけ感謝しろ」
「そうよ、梨奈。あなたは黙っていなさい。うちの大事な娘を妊娠させて、頭が高すぎるんじゃないの? うちの床は汚くて土下座も出来ないのかしら?」
「いえ、そんな事はありません……」

 おじさんとおばさんがブチ切れているのは、もう分かった。
 紙袋に入ったつまらない和菓子をテーブルに置くと、濡れた床に土下座した。

「この度は大変申し訳ありませんでした。男として責任は取らせてもらいます……うぅぅ!」
「ちょっとお父さん! いい加減にしてよ!」

 このお店は雨漏りが酷い。土下座していると頭に水が降ってきた。

「お前が責任取るんじゃないだろ。お前の親が責任を取るんだ。貯金はいくらある? これからバイトするのか、それとも学校辞めて就職するのか? 中絶するのも、出産するのも金がいるんだ。命舐めんなよ、ガキが」
「梨奈、あなたは中絶しなさい。産んでも苦労しかないだけよ。あなたもバイトでも何でもして、中絶費用の半分は払いなさい。子供でもそのぐらいの責任は取れるでしょ」
「はい、この度は本当に申し訳ありませんでした」

 二人とも最初から話を聞くつもりがない。中絶する事は決定事項のようだ。
 俺が親なら同じ結論を出していると思う。高校生の子供に娘も孫も任せられない。

「用件が済んだら、さっさと帰れ。お前の顔を見ているとムカムカするんだよ」
「はい、忘れ物。客でもうちの店に来ないで。あんたみたいな奴の所為で、これ以上娘の将来を台無しにしないでちょうだい」
「はい、本当に申し訳ありませんでした。失礼します」
「あぁ、神村君……」

 おばさんが紙袋を濡れた床に置いた。
 土下座したまま受け取ると、立ち上がって店を出た。
 店を出る時に頭を下げたけど、誰も見ていない。
 藤吉さんは二人に止められている。
 ……よし、時を戻そう。
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