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第七章 黒龍を宿す少年vs退屈で平凡な日常

第79話 平凡な男子高校生のプロポーズ

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 ソファーでちょっと休憩した後に、料理対決を始めた。
 藤原さんは予定通りにシーフードオムライスを作るみたいだ。
 逆に俺は高いハムを使った炒飯オムライスに挑戦した。

「うーん、見た目は引き分けだね」
「そうだね」

 藤原さんのオムライスは卵にライスが隠れていない。
 そして、不気味な顔文字ケチャップだ。笑っているのか、吐血しているのか分からない。
 俺のオムライスはキチンと隠れて、ケチャップと刻みパセリで彩り鮮やかだ。
 だが、デートは喜ばせる為にやる事だ。正直者になる必要はない。

「遥君、はい、あーん」
「うん、あーん」

 シーフードオムライスをスプーンですくって、藤原さんが食べさせてくれた。
 エビは剥いた小エビ、貝はアサリを使用している。

(うわぁ、ちょっと微妙だな。ケチャップに豆板醤トウバンジャンとか入れて、辛味を増やした方が良いよ)

「うん、凄く美味しいよ」
「本当! じゃあ、今度は遥君のあーん」
「はい、あーん」

 デートで喧嘩する必要はない。本当の事を言わないのも優しさだ。
 藤原さんにも食べさせてあげると、「美味しい!」と喜んでくれた。
 トイレに行くふりをして、オムライス専門店で修行してきたから当然の結果だ。

「うーん、味は遥君の方が少し上かな。ちょっと冒険し過ぎたかな?」
「そうだね。魚介類とケチャップの相性が、少しだけ合わなかったのかもしれないね」
「あぁー、ケチャップが悪かったんだ。今度は気をつけるね」

 お互いのオムライスを半分に分けて、交換して食べ始めた。
 藤原さんの味覚は正常みたいだ。それさえ持っていれば、あとは練習あるのみだ。
 包丁で切っただけの野菜に、ドレッシングをかけたお手軽サラダも食べた。
 スープは袋に入ったレトルトを温めるだけで、今回は作るのは諦めた。

「後片付けは俺がするから、ソファーに座って映画を見てていいよ。海外の映画館で上映中のも全部見れるから、翻訳機もあるからね」

 料理を食べたら、デートの定番の映画鑑賞だ。
 方法は秘密だけど、許可を取ってない違法だ。
 藤原さんなら言わなくても分かってくれる。

「駄目だよ。見るなら一緒がいい。私も手伝うね」
「じゃあ、洗った食器を拭いてもらおうかな」
「はぁーい」

 食器洗い機があるけど、今日は手洗いの方が良さそうだ。
 洗った食器や調理器具を藤原さんにお任せした。

「んんっ、遥君、食事した後はお腹が苦しいから待って」
「ごめん、そうなんだね」

 後片付けを終わらせて、ソファーで二人でくっ付いて映画鑑賞を始めた。
 魔法を使える医者のアクション映画だ。白ワインを飲みながら、お菓子を食べる。
 藤原さんの右太ももを左手で撫でたら、払い退けられて怒られてしまった。
 まだその時じゃないようだ。映画を見を終わった後にもう一度挑戦だ。

「ふぁぁ、遥君……眠いよぉ……」

 だけど、映画が終わる前に白ワインの効果が現れ始めた。
 藤原さんが身体に擦り寄って甘えてきた。
 可愛いからお姫様抱っこして、俺の部屋のベッドに運んだ。

「やぁっ、遥君のエッチ、一人で脱げるんだから……」

 パンツタイプの白ワンピースを脱がせて、白と水色のチェック柄の服のボタンを外していく。
 白い花びらの刺繍が施された、水色のブラとパンティをずり上げ、ずり下ろした。
 俺の為に見えない部分もオシャレしてくれたみたいだ。

「はっ、あっ、はっ……」

 右胸を左手で、左胸を口で吸っていく。
 敏感に悶えている藤原さんの身体を、容赦なく弄り回していく。
 今度は右胸を口で吸って、左胸を右手で揉んでいく。左手はエッチ穴に栄転だ。

「あぅ、あ、あん、ん~ぁっ……!」

 今日は感度が良いみたいだ。ビクビク痙攣を繰り返している。
 アソコももうトロトロになっている。

「はぁ、はぁ……は、遥君……もう私、我慢できない、入れて……」
「うん、俺も我慢できない。でも、先に渡したい物があるから待ってて」

 藤原さんが俺を求めてきたけど、今日のデートプランには男の最重要イベントが含まれている。
 黒龍の賽銭箱から白い小箱を取り出した。この日の為に準備した婚約指輪だ。
 小さなピンク色の宝石九個が、プラチナリングの中に嵌め込まれている。

「この指輪を受け取って欲しい。美鈴の事が好きだ。俺と結婚して欲しい」
「んんっ、遥君、いつも強引で急すぎだよぉ。指輪を嵌めたいんだよねぇ?」
「うん、嵌めて欲しい」

 箱の蓋を開けて、二つの指輪を見せて、藤原さんにプロポーズした。ちょっと困っている顔になった。
 でも、すぐにロウソクの火が揺れるような熱っぽく瞳で、次の言葉を求めてきた。
 しっかり頷いて返事すると、もう一度お願いした。

「いいよ。無理矢理に嵌めて、私を遥君の物にして。いっぱい愛して、私の心も身体も遥君でいっぱいにして。私も遥君の事が大好き」
「藤原さん……今から美鈴の事いっぱい幸せにしてあげる」
「んちゅ」

 プロポーズが成功した。お互いの左手の薬指に指輪を嵌めると、長いキスを交わした。
 そして、愛の証にエッチ穴にイチモツを入れた。二人の愛が溢れているみたいだ。

「うあっ、きもひぃ、イッ、イッちゃうぅ……」
「ごめん、ゴム付けないと駄目だよね」

 まだ出すのを我慢できるけど、藤原さんがイキそうになっている。
 最近はゴムするように厳しく言われている。

「はぁ、はぁ……だいじょぶだよ、今日は遥君の好きなようにしていい日だから」

 でも、今日はいいみたいだ。藤原さんが微笑んで教えてくれた。
 そんな日があるなんて知らなかった。だったら連結を頑張るしかない。
 ベッドの上で二回すると、お風呂場に移動した。

「全身ヌルヌルのエッチ穴みたいだ」
「んんんっ、あ、んん、あんっ、あっ……」

 お湯に入浴剤を入れて掻き混ぜて、ローション風呂が完成した。
 全身ヌルヌルの藤原さんのおっぱいを揉み回して、後ろから連結を繰り返す。
 今日は記念日だから、後ろのエッチ穴も使わせてもらおう。

「んくっ、はんっ、あふっ……んんっ!」
「前の穴は指で我慢してね」

 藤原さんにお尻の力を抜くように言って、ズブズブと根元まで連結が完了した。
 二つのエッチ穴に交互に連結を繰り返して、穴の大きさを変えていく。
 前の穴の方が相性は良いみたいだ。たっぷり九回出してあげるとベッドで休んだ。
 精力剤無しで二桁の壁は越えられなかった。

「んんっ、遥君好き」
「ごめん。可愛いのに何も出来なくて」
「いいよ、何もしなくても。遥君の温もりを感じたいだけだから」

 ベッドでお揃いのパジャマを着て抱き合った。
 藤原さんが抱き着いて甘えてくるのに、不出来な息子が許してくれと頭を下げている。
 三時間もあれば、重力に負けずに頭を上げるはずだ。
 ……勃て、勃つんだ、息子! 今日は中出しOKの日なんだぞ!
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