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第二章 最強高校生vs上級国民
第15話 美少女誘拐監禁大量殺人事件
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『鬼畜を殺した英雄』『犯罪者も誰かの子供』『自己満足の殺人鬼』——
美少女誘拐監禁大量殺人事件は、テレビで連日のように報道された。
被害者女性四人の証言で、殺人犯はマスクで顔を隠した悪魔のような大男にされた。
警察が家にやって来て事情聴取を受けたけど、そんな男は知らないと証言した。
こんな平凡な高校生が十三人も惨殺して、車を運転できるわけない。
「もう駄目だ、捕まる前に高飛びしたい」
真っ直ぐに学校から家に帰ると、部屋の中に閉じ篭もった。
テレビもネットも見たくない。精神的に駄目になりそうだ。
殺人肯定派よりも否定派の方が多い。
不良の母親が息子を殺した犯人を死刑にして欲しいと、テレビで懇願していた。
殺人よりも女性を監禁して、強姦する方が罪が軽いそうだ。
絶対にアイツらは人殺しもやっている。
「うわぁー、絶対に週刊誌の記者だよ」
カーテンから外をチラッと覗くと、曲がり角の壁に人が見えた。
被害者に藤原さんと太田がいた。その関係で不良と問題を起こした俺を狙っている。
ヤクザが家を見張っていると、善意の通報を警察にしよう。
「もぉー、どうすればいいんだよ」
通報してベッドに寝転がった。この状態がいつまで続くか分からない。
悪党でも殺せば殺人罪だ。殺人に時効はないから、死ぬまで警察に追われる。
ついでに山田組の関係者も絶対に探している。善人と悪人の両方に追われる。
「やっぱり賽銭箱でどうにかするしかない」
方法は分からないけどやるしかない。
『ピィーン♬』
「おわっ!」
ベッドの上のスマホが突然鳴って驚いた。警察じゃないようだ。
また学校の友達か知らない友達だろう。興味本意でしつこく聞いてくる。
『藤原です。突然ごめんね。二人っきりで話がしたいんだけど……私の家に来てもらってもいいかな?』
「………………あっ、現実か!」
辛い現実が幻覚を見せてくれたと思ったけど、これが現実だった。
家と二人っきりと言えば、藤原さんの部屋という事だ。藤原ママのいるリビングじゃない。
藤原さんの匂いが充満して、藤原さんの髪の毛が普通に落ちているあの部屋だ。
「ヤバイぞ、ヤバイぞ! 色々と用意しないと!」
歯ブラシセット、替えの下着、避妊具……
「あっ、その前に返信しないと駄目だ!」
『大丈夫です。すぐに行きます』
混乱した頭で素早く返信した。念の為に賽銭箱を持って行こう。
必要な物は隙を見つけて、現地調達した方が良い。何がいるのか分からない。
「母さん、ちょっと出掛けるね。もしかしたら、帰りは明日の朝になるかも」
部屋から出て階段を下りると、リビングにいた母さんに言った。
「明日も学校でしょ。友達の家に泊まるなら名前を教えなさい。キチンと親御さんに挨拶しないと駄目なのよ」
「男友達だとそういうのは面倒なんだよ。母さんの時代とは違うんだから。じゃあ、行ってきます」
「あぁー、もう……連絡はこまめにしなさいよ」
何とか誤魔化して家から出ると、すぐに記者っぽい人が壁から現れた。
「ねぇ、君。ちょっと道を聞きたいんだけどいいかな?」
道のついでに色々と聞いてきそうだ。
本気で走るとオリンピックに出場させられそうだ。
ちょっとだけ手加減しよう。
「君! ちょっと待って!」
記者を無視して走り出した。付いて来れるなら付いて来い。
多分、藤原さんの家の近くにもいるけど、全員置き去りにしてやる。
「はぁ、はぁ、ちょっ、君……!」
「本当にしつこいな。タダで聞くなんて、常識なさすぎだよ」
五分は経過しているのに、まだ付いて来ている。
事件の後に学校で握力を測ったら、110と驚異的な数字を出した。
百メートルもまだ十秒台だけど、八秒台は時間の問題だ。
超人的な力を習得したら、誰も捕まえられないから頑張るしかない。
「はぁ、はぁ、タオル持ってくれば良かった」
藤原さんの家の前に着いたけど、走ったから汗をかいてしまった。汗臭い男は嫌われる。
シャワーを浴びたいけど、藤原ママにお願いしたら、絶対に追い返される。
ここは藤原さんが使ったかもしれないタオルを借りよう。
「神村君、早く早く!」
「う、うん……」
チャイムを鳴らすと玄関の扉が少しだけ開いた。藤原さんが少しだけ顔を出して呼んでいる。
アイドルとのお忍びデートみたいだ。スマホで到着したと連絡すれば良かった。
人目を気にしながら、急いで中に入った。
(大人っぽいけど、可愛いなぁー)
私服の藤原さんは新鮮だ。
フードの付いた長袖の黒いモコモコ上着に、深緑色の袖無し厚手のワンピースを胸元で留めて着ている。
黒い靴下を履いていて、白い肌が脛の所だけ少し見えている。
でも、よく見ると一枚のワンピースだった。深緑色の生地が途中から、黒色に変わっている。
「本当にごめんね。知らない人が家の前を往復しているの。変な人に会わなかった?」
確かに週刊誌の記者っぽい男、高校生に大学生、オタクっぽい雰囲気の男もいた。
藤原さんの生写真でも盗撮して、ネットに投稿したい変態達だ。
全員逮捕してくれた方が社会の為だ。
「今だけだよ。時間が経てばいなくなるから、それまでは気をつけよう。それよりも話しがあるんだよね?」
「あっ、うん……私の部屋に行こう」
「うん、お邪魔します」
変態達よりも気になる事がある。玄関で立ち話よりも部屋で話したい。
藤原さんに聞くとスリッパを置いてくれた。汗男でも部屋に入れてくれるみたいだ。
なんて優しいんだろう。
美少女誘拐監禁大量殺人事件は、テレビで連日のように報道された。
被害者女性四人の証言で、殺人犯はマスクで顔を隠した悪魔のような大男にされた。
警察が家にやって来て事情聴取を受けたけど、そんな男は知らないと証言した。
こんな平凡な高校生が十三人も惨殺して、車を運転できるわけない。
「もう駄目だ、捕まる前に高飛びしたい」
真っ直ぐに学校から家に帰ると、部屋の中に閉じ篭もった。
テレビもネットも見たくない。精神的に駄目になりそうだ。
殺人肯定派よりも否定派の方が多い。
不良の母親が息子を殺した犯人を死刑にして欲しいと、テレビで懇願していた。
殺人よりも女性を監禁して、強姦する方が罪が軽いそうだ。
絶対にアイツらは人殺しもやっている。
「うわぁー、絶対に週刊誌の記者だよ」
カーテンから外をチラッと覗くと、曲がり角の壁に人が見えた。
被害者に藤原さんと太田がいた。その関係で不良と問題を起こした俺を狙っている。
ヤクザが家を見張っていると、善意の通報を警察にしよう。
「もぉー、どうすればいいんだよ」
通報してベッドに寝転がった。この状態がいつまで続くか分からない。
悪党でも殺せば殺人罪だ。殺人に時効はないから、死ぬまで警察に追われる。
ついでに山田組の関係者も絶対に探している。善人と悪人の両方に追われる。
「やっぱり賽銭箱でどうにかするしかない」
方法は分からないけどやるしかない。
『ピィーン♬』
「おわっ!」
ベッドの上のスマホが突然鳴って驚いた。警察じゃないようだ。
また学校の友達か知らない友達だろう。興味本意でしつこく聞いてくる。
『藤原です。突然ごめんね。二人っきりで話がしたいんだけど……私の家に来てもらってもいいかな?』
「………………あっ、現実か!」
辛い現実が幻覚を見せてくれたと思ったけど、これが現実だった。
家と二人っきりと言えば、藤原さんの部屋という事だ。藤原ママのいるリビングじゃない。
藤原さんの匂いが充満して、藤原さんの髪の毛が普通に落ちているあの部屋だ。
「ヤバイぞ、ヤバイぞ! 色々と用意しないと!」
歯ブラシセット、替えの下着、避妊具……
「あっ、その前に返信しないと駄目だ!」
『大丈夫です。すぐに行きます』
混乱した頭で素早く返信した。念の為に賽銭箱を持って行こう。
必要な物は隙を見つけて、現地調達した方が良い。何がいるのか分からない。
「母さん、ちょっと出掛けるね。もしかしたら、帰りは明日の朝になるかも」
部屋から出て階段を下りると、リビングにいた母さんに言った。
「明日も学校でしょ。友達の家に泊まるなら名前を教えなさい。キチンと親御さんに挨拶しないと駄目なのよ」
「男友達だとそういうのは面倒なんだよ。母さんの時代とは違うんだから。じゃあ、行ってきます」
「あぁー、もう……連絡はこまめにしなさいよ」
何とか誤魔化して家から出ると、すぐに記者っぽい人が壁から現れた。
「ねぇ、君。ちょっと道を聞きたいんだけどいいかな?」
道のついでに色々と聞いてきそうだ。
本気で走るとオリンピックに出場させられそうだ。
ちょっとだけ手加減しよう。
「君! ちょっと待って!」
記者を無視して走り出した。付いて来れるなら付いて来い。
多分、藤原さんの家の近くにもいるけど、全員置き去りにしてやる。
「はぁ、はぁ、ちょっ、君……!」
「本当にしつこいな。タダで聞くなんて、常識なさすぎだよ」
五分は経過しているのに、まだ付いて来ている。
事件の後に学校で握力を測ったら、110と驚異的な数字を出した。
百メートルもまだ十秒台だけど、八秒台は時間の問題だ。
超人的な力を習得したら、誰も捕まえられないから頑張るしかない。
「はぁ、はぁ、タオル持ってくれば良かった」
藤原さんの家の前に着いたけど、走ったから汗をかいてしまった。汗臭い男は嫌われる。
シャワーを浴びたいけど、藤原ママにお願いしたら、絶対に追い返される。
ここは藤原さんが使ったかもしれないタオルを借りよう。
「神村君、早く早く!」
「う、うん……」
チャイムを鳴らすと玄関の扉が少しだけ開いた。藤原さんが少しだけ顔を出して呼んでいる。
アイドルとのお忍びデートみたいだ。スマホで到着したと連絡すれば良かった。
人目を気にしながら、急いで中に入った。
(大人っぽいけど、可愛いなぁー)
私服の藤原さんは新鮮だ。
フードの付いた長袖の黒いモコモコ上着に、深緑色の袖無し厚手のワンピースを胸元で留めて着ている。
黒い靴下を履いていて、白い肌が脛の所だけ少し見えている。
でも、よく見ると一枚のワンピースだった。深緑色の生地が途中から、黒色に変わっている。
「本当にごめんね。知らない人が家の前を往復しているの。変な人に会わなかった?」
確かに週刊誌の記者っぽい男、高校生に大学生、オタクっぽい雰囲気の男もいた。
藤原さんの生写真でも盗撮して、ネットに投稿したい変態達だ。
全員逮捕してくれた方が社会の為だ。
「今だけだよ。時間が経てばいなくなるから、それまでは気をつけよう。それよりも話しがあるんだよね?」
「あっ、うん……私の部屋に行こう」
「うん、お邪魔します」
変態達よりも気になる事がある。玄関で立ち話よりも部屋で話したい。
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