6 / 111
第一章 平凡高校生vs不良集団
第6話 短剣ゴブリン五匹倒して少し強くなる
しおりを挟む
家に帰ると物置き部屋を探して、武器になりそうな物を探した。
「あっ! これは使える」
父さんのゴルフクラブと木製バットを見つけた。
大人気海外ドラマの中で、悪者が木製バットでゾンビを倒していた。
ゴルフクラブは殺人の凶器として定番だ。
凶器二本を持って部屋に戻ると、本棚の賽銭箱を机に置いた。
藤原さんを不良と太田先輩から守る為の力が欲しい。
賽銭箱に五円入れてお願いした。
「簡単な試練で少しだけ強くしてください」
『その願いを叶える事は出来る。叶えたければ、簡単な試練を乗り越えろ』
賽銭箱に勢いよく吸い込まれて、街道の真ん中に放り出された。
神爺の説明が始まったけど、内容は以前と同じものだった。
ゴブリン五匹を一時間以内に倒せば願いが叶うらしい。
右手に木製バット、左手にゴルフクラブを持って、街道を警戒して進んでいく。
しばらく進むと、森の中から短剣を持ったゴブリンが笑いながら現れた。
「グゲゲゲェ。オマエ、コロス」
「やるぞ、やってやる!」
今度は逃げたりしない。後ろに藤原さんがいると思って死ぬ気で戦う。
勇気を出して向かって来たゴブリンに、木製バットを思いっきり振り回した。
「グガァッ……!」
「あっ、当たった!」
へそよりも少し高い位置にある緑頭に木製バットが直撃した。
野球のボールよりも大きいから当てやすいけど、その分重い。
ゴブリンは殴られてフラついたけど倒れなかった。
「オマヴ……ゴロズゥーッ!」
鼻と口から血を流しながらも、すぐに目玉が飛び出るぐらいに怒って向かってきた。
あまりの恐ろしさに左手を振り上げ、ゴルフクラブを思いきり振り落とした。
「嫌ぁーッ!」
「グベェ……!」
パター用の平たい板が、ゴブリンの頭の天辺にめり込んだ。
ゴブリンが真っ直ぐに突っ立ったまま、ピタッと停止している。
「はぁ、はぁ、死んだ?」
返事は返ってこないけど、ゴルフクラブを持ち上げてみると、赤い血の糸を引いている。
木製バットで軽く押すと地面にパタンと倒れた。
「こ、怖すぎる。夢に絶対に見るよ、これ」
前回と同じで一匹倒せた。今回は吐くのを我慢できた。
スイカ割りと同じだと思えば、五匹ぐらいは倒せるはずだ。
ゴブリンの死体から短剣を回収して、また街道を進んでいく。
「グゲェ!」
すぐに二匹目のゴブリンが森から現れた。
さっきのゴブリンと同じで短剣を持っている。
「グギャギャギャ!」
不気味な笑い声を上げて、真っ直ぐに向かってきた。
身長差は大人と子供なのに、短剣を持っていると勇敢になれるみたいだ。
「ああーッッ!」
叫びながら、木製バットとゴルフクラブをデタラメに振り回す。
上半身を袋叩きにされて、ゴブリンが短剣を落として怯んでいる。
両手で頭を防御しているけど、木製バットを頭に容赦なく振り落とした。
「ギュパァ……!」
「はぁ、はぁ……よし、落ち着いてやればやれる」
心臓の鼓動がデタラメだけど、高校二年生が小学一年生に負けるはずがない。
短剣が届かない間合いから攻撃すれば、一方的に倒す事も可能だ。
森に向かってオシッコして少し冷静になると、また進んでいく。
「そろそろ来そうかも」
何となくだけど、ゴブリンの気配みたいなものを感じる。
布の擦れるような、地面に足が付いたような、息をするような音が聞こえる気がする。
「フガァ? オマエ、ナンダ? ナンダパンダ」
予感が的中した。森の中から静かにゴブリンが現れた。
「何言っているのか分かんないよ」
「オマエ、ムカツク。ムカツク、カオ。ソノカオ、キリキザム」
三匹目のラッパーゴブリンはすぐに向かって来ない。前の二匹とは性格が違うみたいだ。
右手に持った短剣の切っ先を向けて、トンボを目を回して捕まえるみたいに回し始めた。
意識を右手に集中させたいんだろうけど、催眠術にかかるつもりはない。
短剣を無視して、木製バットが届く距離まで接近して振り回した。
「テリャー!」
「ヒハァッ、ルラァッ!」
ゴブリンが木製バットを後ろに素早く跳んで躱すと、チャンス到来とばかりに突っ込んで来た。
何がしたいのかよく分からないけど、左手のゴルフクラブを素早く振り落とした。
「フンッ!」
「ウッパァ、オオゥッ、オオゥッ……!」
ゴルフクラブが右肩に直撃すると、バキィと骨の折れる手応えを感じた。
ゴブリンが短剣を落として、後退りしながら叫んでいる。
今度はこっちのチャンス到来みたいだ。素早く前進して木製バットで頭を殴り飛ばした。
「ギュルルゥ……!」
ゴブリンが回転しながら地面に倒れた。
木製バットを振り上げて、トドメの一撃に頭を粉砕した。
「ハァッ! ふぅー、残り二匹」
やっと半分終わった。手足の震えも落ち着いてきた。
素手の時と違って、思ったよりも余裕がある。
やっぱり武器があるのと、ないのでは安心感が違う。
木製バットに付いた血を地面で擦り落として、街道を進んでいく。
四匹目、五匹目と短剣を持ったゴブリンが現れた。
性格は違うみたいだけど、強さは同じぐらいだった。
「これで終わりのはずなんだけど」
五匹目のゴブリンを倒したのに何も起きない。周囲を見回していると……
『よくぞ簡単な試練を乗り越えた。願い通りにお前を少しだけ強くしよう。さあ、受け取れ』
神爺の声が聞こえてきた。
何が起こるか期待して待っていると、身体が熱くなってきた。
「やったぁ! これで藤原さんを守れる!」
だけど、喜んでいると二十秒もしないうちに終わった。
電子レンジでちょっと温められた気分だ。
「痛たた……少しって、どのくらいなんだ?」
試練が終わると部屋に強制的に戻されるみたいだ。床に頭を打ってしまった。
床には木製バットとゴルフクラブが転がっている。血も肉も付いていない。
やっぱり入る前の状態に戻されるみたいだ。前回も血塗れの服が綺麗になっていた。
「よし、もう一回やっておこう」
強さの基準が分からないけど、戦闘技術だったら、多分使えない。
木製バットで人の頭を叩いたら、その時点で犯罪確定だ。
賽銭箱に五円入れて、もう一度同じ願いを言ってみた。
「簡単な試練で少しだけ強くしてください」
『その願いを叶える事は出来る。叶えたければ、簡単な試練を乗り越えろ』
「よしっ!」
同じ願いでも叶えてくれるみたいだ。賽銭箱の中に吸い込まれた。
これなら少しずつでも確実に強くなれる。
「あっ! これは使える」
父さんのゴルフクラブと木製バットを見つけた。
大人気海外ドラマの中で、悪者が木製バットでゾンビを倒していた。
ゴルフクラブは殺人の凶器として定番だ。
凶器二本を持って部屋に戻ると、本棚の賽銭箱を机に置いた。
藤原さんを不良と太田先輩から守る為の力が欲しい。
賽銭箱に五円入れてお願いした。
「簡単な試練で少しだけ強くしてください」
『その願いを叶える事は出来る。叶えたければ、簡単な試練を乗り越えろ』
賽銭箱に勢いよく吸い込まれて、街道の真ん中に放り出された。
神爺の説明が始まったけど、内容は以前と同じものだった。
ゴブリン五匹を一時間以内に倒せば願いが叶うらしい。
右手に木製バット、左手にゴルフクラブを持って、街道を警戒して進んでいく。
しばらく進むと、森の中から短剣を持ったゴブリンが笑いながら現れた。
「グゲゲゲェ。オマエ、コロス」
「やるぞ、やってやる!」
今度は逃げたりしない。後ろに藤原さんがいると思って死ぬ気で戦う。
勇気を出して向かって来たゴブリンに、木製バットを思いっきり振り回した。
「グガァッ……!」
「あっ、当たった!」
へそよりも少し高い位置にある緑頭に木製バットが直撃した。
野球のボールよりも大きいから当てやすいけど、その分重い。
ゴブリンは殴られてフラついたけど倒れなかった。
「オマヴ……ゴロズゥーッ!」
鼻と口から血を流しながらも、すぐに目玉が飛び出るぐらいに怒って向かってきた。
あまりの恐ろしさに左手を振り上げ、ゴルフクラブを思いきり振り落とした。
「嫌ぁーッ!」
「グベェ……!」
パター用の平たい板が、ゴブリンの頭の天辺にめり込んだ。
ゴブリンが真っ直ぐに突っ立ったまま、ピタッと停止している。
「はぁ、はぁ、死んだ?」
返事は返ってこないけど、ゴルフクラブを持ち上げてみると、赤い血の糸を引いている。
木製バットで軽く押すと地面にパタンと倒れた。
「こ、怖すぎる。夢に絶対に見るよ、これ」
前回と同じで一匹倒せた。今回は吐くのを我慢できた。
スイカ割りと同じだと思えば、五匹ぐらいは倒せるはずだ。
ゴブリンの死体から短剣を回収して、また街道を進んでいく。
「グゲェ!」
すぐに二匹目のゴブリンが森から現れた。
さっきのゴブリンと同じで短剣を持っている。
「グギャギャギャ!」
不気味な笑い声を上げて、真っ直ぐに向かってきた。
身長差は大人と子供なのに、短剣を持っていると勇敢になれるみたいだ。
「ああーッッ!」
叫びながら、木製バットとゴルフクラブをデタラメに振り回す。
上半身を袋叩きにされて、ゴブリンが短剣を落として怯んでいる。
両手で頭を防御しているけど、木製バットを頭に容赦なく振り落とした。
「ギュパァ……!」
「はぁ、はぁ……よし、落ち着いてやればやれる」
心臓の鼓動がデタラメだけど、高校二年生が小学一年生に負けるはずがない。
短剣が届かない間合いから攻撃すれば、一方的に倒す事も可能だ。
森に向かってオシッコして少し冷静になると、また進んでいく。
「そろそろ来そうかも」
何となくだけど、ゴブリンの気配みたいなものを感じる。
布の擦れるような、地面に足が付いたような、息をするような音が聞こえる気がする。
「フガァ? オマエ、ナンダ? ナンダパンダ」
予感が的中した。森の中から静かにゴブリンが現れた。
「何言っているのか分かんないよ」
「オマエ、ムカツク。ムカツク、カオ。ソノカオ、キリキザム」
三匹目のラッパーゴブリンはすぐに向かって来ない。前の二匹とは性格が違うみたいだ。
右手に持った短剣の切っ先を向けて、トンボを目を回して捕まえるみたいに回し始めた。
意識を右手に集中させたいんだろうけど、催眠術にかかるつもりはない。
短剣を無視して、木製バットが届く距離まで接近して振り回した。
「テリャー!」
「ヒハァッ、ルラァッ!」
ゴブリンが木製バットを後ろに素早く跳んで躱すと、チャンス到来とばかりに突っ込んで来た。
何がしたいのかよく分からないけど、左手のゴルフクラブを素早く振り落とした。
「フンッ!」
「ウッパァ、オオゥッ、オオゥッ……!」
ゴルフクラブが右肩に直撃すると、バキィと骨の折れる手応えを感じた。
ゴブリンが短剣を落として、後退りしながら叫んでいる。
今度はこっちのチャンス到来みたいだ。素早く前進して木製バットで頭を殴り飛ばした。
「ギュルルゥ……!」
ゴブリンが回転しながら地面に倒れた。
木製バットを振り上げて、トドメの一撃に頭を粉砕した。
「ハァッ! ふぅー、残り二匹」
やっと半分終わった。手足の震えも落ち着いてきた。
素手の時と違って、思ったよりも余裕がある。
やっぱり武器があるのと、ないのでは安心感が違う。
木製バットに付いた血を地面で擦り落として、街道を進んでいく。
四匹目、五匹目と短剣を持ったゴブリンが現れた。
性格は違うみたいだけど、強さは同じぐらいだった。
「これで終わりのはずなんだけど」
五匹目のゴブリンを倒したのに何も起きない。周囲を見回していると……
『よくぞ簡単な試練を乗り越えた。願い通りにお前を少しだけ強くしよう。さあ、受け取れ』
神爺の声が聞こえてきた。
何が起こるか期待して待っていると、身体が熱くなってきた。
「やったぁ! これで藤原さんを守れる!」
だけど、喜んでいると二十秒もしないうちに終わった。
電子レンジでちょっと温められた気分だ。
「痛たた……少しって、どのくらいなんだ?」
試練が終わると部屋に強制的に戻されるみたいだ。床に頭を打ってしまった。
床には木製バットとゴルフクラブが転がっている。血も肉も付いていない。
やっぱり入る前の状態に戻されるみたいだ。前回も血塗れの服が綺麗になっていた。
「よし、もう一回やっておこう」
強さの基準が分からないけど、戦闘技術だったら、多分使えない。
木製バットで人の頭を叩いたら、その時点で犯罪確定だ。
賽銭箱に五円入れて、もう一度同じ願いを言ってみた。
「簡単な試練で少しだけ強くしてください」
『その願いを叶える事は出来る。叶えたければ、簡単な試練を乗り越えろ』
「よしっ!」
同じ願いでも叶えてくれるみたいだ。賽銭箱の中に吸い込まれた。
これなら少しずつでも確実に強くなれる。
0
お気に入りに追加
141
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
男女比1:10000の貞操逆転世界に転生したんだが、俺だけ前の世界のインターネットにアクセスできるようなので美少女配信者グループを作る
電脳ピエロ
恋愛
男女比1:10000の世界で生きる主人公、新田 純。
女性に襲われる恐怖から引きこもっていた彼はあるとき思い出す。自分が転生者であり、ここが貞操の逆転した世界だということを。
「そうだ……俺は女神様からもらったチートで前にいた世界のネットにアクセスできるはず」
純は彼が元いた世界のインターネットにアクセスできる能力を授かったことを思い出す。そのとき純はあることを閃いた。
「もしも、この世界の美少女たちで配信者グループを作って、俺が元いた世界のネットで配信をしたら……」
貞操観念逆転世界におけるニートの日常
猫丸
恋愛
男女比1:100。
女性の価値が著しく低下した世界へやってきた【大鳥奏】という一人の少年。
夢のような世界で彼が望んだのは、ラブコメでも、ハーレムでもなく、男の希少性を利用した引き籠り生活だった。
ネトゲは楽しいし、一人は気楽だし、学校行かなくてもいいとか最高だし。
しかし、男女の比率が大きく偏った逆転世界は、そんな彼を放っておくはずもなく……
『カナデさんってもしかして男なんじゃ……?』
『ないでしょw』
『ないと思うけど……え、マジ?』
これは貞操観念逆転世界にやってきた大鳥奏という少年が世界との関わりを断ち自宅からほとんど出ない物語。
貞操観念逆転世界のハーレム主人公を拒んだ一人のネットゲーマーの引き籠り譚である。
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。
勇者一行から追放された二刀流使い~仲間から捜索願いを出されるが、もう遅い!~新たな仲間と共に魔王を討伐ス
R666
ファンタジー
アマチュアニートの【二龍隆史】こと36歳のおっさんは、ある日を境に実の両親達の手によって包丁で腹部を何度も刺されて地獄のような痛みを味わい死亡。
そして彼の魂はそのまま天界へ向かう筈であったが女神を自称する危ない女に呼び止められると、ギフトと呼ばれる最強の特典を一つだけ選んで、異世界で勇者達が魔王を討伐できるように手助けをして欲しいと頼み込まれた。
最初こそ余り乗り気ではない隆史ではあったが第二の人生を始めるのも悪くないとして、ギフトを一つ選び女神に言われた通りに勇者一行の手助けをするべく異世界へと乗り込む。
そして異世界にて真面目に勇者達の手助けをしていたらチキン野郎の役立たずという烙印を押されてしまい隆史は勇者一行から追放されてしまう。
※これは勇者一行から追放された最凶の二刀流使いの隆史が新たな仲間を自ら探して、自分達が新たな勇者一行となり魔王を討伐するまでの物語である※
貞操逆転世界に無職20歳男で転生したので自由に生きます!
やまいし
ファンタジー
自分が書きたいことを詰めこみました。掲示板あり
目覚めると20歳無職だった主人公。
転生したのは男女の貞操観念が逆転&男女比が1:100の可笑しな世界だった。
”好きなことをしよう”と思ったは良いものの無一文。
これではまともな生活ができない。
――そうだ!えちえち自撮りでお金を稼ごう!
こうして彼の転生生活が幕を開けた。
転生したら男女逆転世界
美鈴
ファンタジー
階段から落ちたら見知らぬ場所にいた僕。名前は覚えてるけど名字は分からない。年齢は多分15歳だと思うけど…。えっ…男性警護官!?って、何?男性が少ないって!?男性が襲われる危険がある!?そんな事言われても…。えっ…君が助けてくれるの?じゃあお願いします!って感じで始まっていく物語…。
※カクヨム様にも掲載しております
サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由
フルーツパフェ
大衆娯楽
クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。
トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。
いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。
考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。
赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。
言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。
たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる