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第四章:商人編
第171話 詐欺師二回目
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「隊長、大丈夫なんですか?」
この召喚女の利用方法を考えていると、避難しているメルが聞いてきた。
まだ信用できないから、近づけさせない方がいい。
「大丈夫だ。しばらく待機していろ」
「はぁーい!」
他の誰かが召喚している場合や一人で複数人数を召喚できるのか気になる。
町の住民はドリュアスの使用人を雇っているんじゃないだろうか?
だから家の扉を固く閉ざして、如何わしい現場を見られたくないんだろう。
「ご主人様、ご用がなければ、杖に戻ってもよろしいでしょうか?」
「あぁ、いいぞ」
ドリュアスが聞いてきたから、帰る事を許可した。
試してみたい事はあるが、俺も人には見られたくない。
「かしこまりました。またお会い出来る日を楽しみにしております」
丁寧にお辞儀してから、ドリュアスは黄緑色の杖に戻った。
杖は地面に突き刺さってないから、倒れてきたけど壊すつもりはない。
都合の良い召喚女が壊れないように、優しく受け止めた。
「とりあえず自宅に連れて行かないとな」
大事な杖なので、魔人村に置いておく事にしよう。
出来る事の検証はゆっくりやればいい。
村に帰る前に、念の為に扉を通って、一階と二階の両方を調べてグレッグを探してみた。
メルのモンスター探知にも反応がないから、俺への八つ当たりに殺されたかもしれない。
あの三兄妹ならやりそうな気がする。
村の自宅に帰ると村長に冒険者カードを返して、自宅に在庫品を保管した。
召喚女にベッドでマッサージを頼むと、嫌な顔一つせずにやってくれた。
前回の記憶はないみたいだから、学習能力を期待したいなら常に召喚し続けるしかない。
「もう帰っていいぞ」
「かしこまりました。またお会い出来る日を楽しみにしております」
肩、腰、足裏の全身マッサージを終わらせると、ドリュアスを杖に戻した。
プロレベルを期待していたけど、普通にトントン、モミモミされただけだった。
やはり普通の使い方をした方が良さそうだ。
ドリュアスは植物を育てる能力を持っている。
手に入れた大根の種を一個渡すと、二分程度の短時間で成熟した大根に変えられる。
植物ならば繁殖も可能なので、薬草と毒草も作り放題になる。
もうティルは教会勤務でいいだろう。
♢
小船を飛ばして、村から町に向かった。もう待てないからジジイ達を迎えに行く。
ついでに武器屋の女店員に木の書を見せて、結婚までのカウントダウンを教えてやる。
次の炎の書を手に入れたら、泣いてなかった事にして欲しいと頼んでくるはずだ。
その時に大量の結婚指輪だけを要求させてもらう。
「炎なら水が効果的だな。大量の人魚がいれば楽勝だろう」
炎の門番の倒し方は、俺の優れた頭脳が答えを導き出している。
自宅に保管している人魚の銀魔石と鱗を全て使えば、五十人匹の人魚を召喚できる。
人魚達が円形闘技場を水中闘技場に変えるまで、俺は炎の門番の攻撃を防げばいい。
あとは水の中で、炎の門番が人魚達に撃沈されるのを待てばいい。
村長からAランクの武器を借りて、人魚達に渡せば攻撃力も問題ない。
まさに完璧で容赦ない作戦だ。
「絶対にやめた方がいいです。前も楽勝だと言って死にそうだったんですよね」
勝利は約束されているのに、メルが水を差すような事を言ってきた。
自分が行きたくないから、俺を不安にさせたいようだ。
もうお前は戦力外だから、お願いされても連れて行かない。
「あれはお前が逃げたからだ。今度は来なくていいからな。絶対に役に立たない」
「むぅー! 炎耐性は私の方が高いのに!」
安全な場所に待機命令を出してやったのに、いつものように怒っている。
だが、良い事を教えてくれた。確かに炎耐性を上げていた方が安心だ。
黒炎で攻撃してもらって、炎耐性をLV6ぐらいまで上げておこう。
それぐらいの役には立つだろう。
町の外側に着陸すると、いつものように換金所を訪れた。
ジジイ達が前のように、伝言を預けているかもしれない。
「すみません。入ります」
扉を軽く叩いて、換金所に入った。
今日の店番はハズレだ。青髪のザックスがカウンターにいた。
「遅いぞ、ウスノロ。薬が完成したそうだ。これでお前達が人間なのかハッキリするな」
「はい?」
約束もしてないのに、いきなり文句を言ってきた。
薬が何なのか思い出そうするけど、何の事か分からない。
俺の代わりに心当たりがあるのか、メルがザックスに聞いた。
「薬って、人間に戻れる薬ですか?」
「当たり前だろう。それ以外に注文した薬があるのか? 案内してやるから付いて来い」
例の人間に戻れる薬が完成したそうだ。
予定よりも少し早いけど、多分、効果がない水を飲まされるだけだ。
そして、追加の金を要求されるのが、一般的な詐欺の流れになる。
「人間に戻れたら、町で暮らしてもいいんですよね?」
「知らねえよ。冒険者用の宿屋を使うんだな」
「それなら、おば様達の家に帰りたいです。隊長、送ってください」
「ああ、戻れたら送ってやるよ」
「わぁーい! 約束ですよ」
呪解師の家に向かうザックスの後を歩きながら、メルが楽しそうに予定を話す。
残念ながら、その予定は予定で終わるだけだ。
「逃げようとか考えるなよ。嫌でも無理矢理飲ませてやる」
毒薬でも飲ませる言い方だけど、呪解師の店に到着した。
見張りの人数が四人も増えているから、明らかに疑っているのは分かっている。
毒薬に怖気づいて逃げ出すと、魔人として野蛮な住民達に殺害されてしまう。
「マナミ、例のゾンビを連れて来たぞ」
扉を開けて店の中に入ると、黒の上着とロングスカートを着た黒髪の女が立っていた。
今日はお茶ではなく、仕事中のようだ。黄色い煙を上げる小鍋で何かを作っている。
「マナミさんでしょ。私はあなたのお姉さんじゃないのよ」
「ほとんど血縁者なんだから、遠い親戚だろ。それよりも早く正体を暴いてくれよ」
小鍋に蓋をすると、年下の無礼者をマナミが叱りつけた。
だけど、無礼者は無礼者のままだ。
ザックスは早く俺達を魔人だと断定して、六人で袋叩きにしたいらしい。
「それじゃあ、そっちの女の子だけ来てちょうだい。男の方からはお金は貰ってないわ」
「私しか戻れないんですね。ごめんなさい、隊長」
「別にいい。遠慮せずにさっさと戻れ」
お金を払ったのは俺なのに、頼んだ方が優先されるようだ。
詐欺師に一人だけ呼ばれて、メルが申し訳なさそうに謝ってきた。
信じる者は救われるそうだが、信じるのは神様だけにしろ。
世の中には信じる価値がない人間はたくさんいる。
「それじゃあ、薬の説明をするわ。まずはこの呪い薬で魔人の力を弱体化させて、ゾンビに戻してあげる。ゾンビに戻れば、聖水で人間に戻れるはずよ」
それっぽい薬瓶を二本持ってきて、マナミが人間に戻れる方法を話し始めた。
二種類の薬を使用して、魔人からゾンビにして、ゾンビから人間にするそうだ。
確かにゾンビならば、治療できる方法がある。面白い方法だとは思う。
問題はそれが可能かどうかだ。
「モンスターで実験したけど、100%の安全は保証できないわよ。それでもいいならやってみる?」
俺としては何%の確率で戻れるのか知りたいが、敵地でそんな無礼な事は聞けない。
例え1%でも戻れる確率があれば、その薬には料金を払わなければならない。
「お姉さんの事を信じているから大丈夫です。やってください」
「フフッ。度胸のある女は嫌いじゃないわ。安心しなさい。死ぬような副作用はないから」
マナミの説明を聞いても、メルの決心は変わらないようだ。
危険を覚悟で、薬瓶の青黒い液体を飲み干した。
「ふぅー、お酒よりは甘かったです」
「薬が効き始めるまで時間がかかるわよ。ザック、リビィ、ゾンビになったら暴れるから、この子をベッドに押さえてちょうだい」
メルが甘い薬を飲み終わると、マナミが見張り二人を呼んでお願いした。
確かに今のメルがゾンビに戻れば、俺が使役しているゾンビじゃないから暴れるはずだ。
「マナミさん、一応俺達も忙しいんですよ。何分ぐらいかかるか教えてくれませんか?」
名前を呼ばれた一人が予定があるのか、拘束時間を聞いている。
俺も時間がかかるようなら、グレッグを探して、水の書を回収して人魚を大量に作りたい。
「さあ、分からないわ。普通は重度のゾンビ化なら六時間ぐらいが平均ね」
「マジですか……交代で見張るしかないな」
「あっ、俺が岩塊で閉じ込めますよ」
「テメェーは黙っていろ」
「はい……」
皆んな忙しいようだから、気を利かせたつもりなのに怒られた。
マナミが薬の経過観察をしたいそうだから、メルを連れ帰るのは駄目らしい。
俺は逃亡の恐れがあるから、村の自宅で家庭菜園も許されない。
「うぐっ」
「よし、これでいいな。大人しくしていろよ」
絶対に拘束する人間を間違えている。話し合いの結果、どうするのか決定した。
何故か俺が両手足を金属製の枷で拘束されてしまった。
「じゃあ、一時間交代だ。逃すなよ」
「こんな雑魚、誰も逃さねえよ」
見張りは三人だけになったけど、最初から逃げるつもりはない。
ベッドに寝ているメルは、ゾンビにならずに暇そうにしている。
これは本格的に偽薬を使った、高度なイジメの可能性が出てきたな。
この召喚女の利用方法を考えていると、避難しているメルが聞いてきた。
まだ信用できないから、近づけさせない方がいい。
「大丈夫だ。しばらく待機していろ」
「はぁーい!」
他の誰かが召喚している場合や一人で複数人数を召喚できるのか気になる。
町の住民はドリュアスの使用人を雇っているんじゃないだろうか?
だから家の扉を固く閉ざして、如何わしい現場を見られたくないんだろう。
「ご主人様、ご用がなければ、杖に戻ってもよろしいでしょうか?」
「あぁ、いいぞ」
ドリュアスが聞いてきたから、帰る事を許可した。
試してみたい事はあるが、俺も人には見られたくない。
「かしこまりました。またお会い出来る日を楽しみにしております」
丁寧にお辞儀してから、ドリュアスは黄緑色の杖に戻った。
杖は地面に突き刺さってないから、倒れてきたけど壊すつもりはない。
都合の良い召喚女が壊れないように、優しく受け止めた。
「とりあえず自宅に連れて行かないとな」
大事な杖なので、魔人村に置いておく事にしよう。
出来る事の検証はゆっくりやればいい。
村に帰る前に、念の為に扉を通って、一階と二階の両方を調べてグレッグを探してみた。
メルのモンスター探知にも反応がないから、俺への八つ当たりに殺されたかもしれない。
あの三兄妹ならやりそうな気がする。
村の自宅に帰ると村長に冒険者カードを返して、自宅に在庫品を保管した。
召喚女にベッドでマッサージを頼むと、嫌な顔一つせずにやってくれた。
前回の記憶はないみたいだから、学習能力を期待したいなら常に召喚し続けるしかない。
「もう帰っていいぞ」
「かしこまりました。またお会い出来る日を楽しみにしております」
肩、腰、足裏の全身マッサージを終わらせると、ドリュアスを杖に戻した。
プロレベルを期待していたけど、普通にトントン、モミモミされただけだった。
やはり普通の使い方をした方が良さそうだ。
ドリュアスは植物を育てる能力を持っている。
手に入れた大根の種を一個渡すと、二分程度の短時間で成熟した大根に変えられる。
植物ならば繁殖も可能なので、薬草と毒草も作り放題になる。
もうティルは教会勤務でいいだろう。
♢
小船を飛ばして、村から町に向かった。もう待てないからジジイ達を迎えに行く。
ついでに武器屋の女店員に木の書を見せて、結婚までのカウントダウンを教えてやる。
次の炎の書を手に入れたら、泣いてなかった事にして欲しいと頼んでくるはずだ。
その時に大量の結婚指輪だけを要求させてもらう。
「炎なら水が効果的だな。大量の人魚がいれば楽勝だろう」
炎の門番の倒し方は、俺の優れた頭脳が答えを導き出している。
自宅に保管している人魚の銀魔石と鱗を全て使えば、五十人匹の人魚を召喚できる。
人魚達が円形闘技場を水中闘技場に変えるまで、俺は炎の門番の攻撃を防げばいい。
あとは水の中で、炎の門番が人魚達に撃沈されるのを待てばいい。
村長からAランクの武器を借りて、人魚達に渡せば攻撃力も問題ない。
まさに完璧で容赦ない作戦だ。
「絶対にやめた方がいいです。前も楽勝だと言って死にそうだったんですよね」
勝利は約束されているのに、メルが水を差すような事を言ってきた。
自分が行きたくないから、俺を不安にさせたいようだ。
もうお前は戦力外だから、お願いされても連れて行かない。
「あれはお前が逃げたからだ。今度は来なくていいからな。絶対に役に立たない」
「むぅー! 炎耐性は私の方が高いのに!」
安全な場所に待機命令を出してやったのに、いつものように怒っている。
だが、良い事を教えてくれた。確かに炎耐性を上げていた方が安心だ。
黒炎で攻撃してもらって、炎耐性をLV6ぐらいまで上げておこう。
それぐらいの役には立つだろう。
町の外側に着陸すると、いつものように換金所を訪れた。
ジジイ達が前のように、伝言を預けているかもしれない。
「すみません。入ります」
扉を軽く叩いて、換金所に入った。
今日の店番はハズレだ。青髪のザックスがカウンターにいた。
「遅いぞ、ウスノロ。薬が完成したそうだ。これでお前達が人間なのかハッキリするな」
「はい?」
約束もしてないのに、いきなり文句を言ってきた。
薬が何なのか思い出そうするけど、何の事か分からない。
俺の代わりに心当たりがあるのか、メルがザックスに聞いた。
「薬って、人間に戻れる薬ですか?」
「当たり前だろう。それ以外に注文した薬があるのか? 案内してやるから付いて来い」
例の人間に戻れる薬が完成したそうだ。
予定よりも少し早いけど、多分、効果がない水を飲まされるだけだ。
そして、追加の金を要求されるのが、一般的な詐欺の流れになる。
「人間に戻れたら、町で暮らしてもいいんですよね?」
「知らねえよ。冒険者用の宿屋を使うんだな」
「それなら、おば様達の家に帰りたいです。隊長、送ってください」
「ああ、戻れたら送ってやるよ」
「わぁーい! 約束ですよ」
呪解師の家に向かうザックスの後を歩きながら、メルが楽しそうに予定を話す。
残念ながら、その予定は予定で終わるだけだ。
「逃げようとか考えるなよ。嫌でも無理矢理飲ませてやる」
毒薬でも飲ませる言い方だけど、呪解師の店に到着した。
見張りの人数が四人も増えているから、明らかに疑っているのは分かっている。
毒薬に怖気づいて逃げ出すと、魔人として野蛮な住民達に殺害されてしまう。
「マナミ、例のゾンビを連れて来たぞ」
扉を開けて店の中に入ると、黒の上着とロングスカートを着た黒髪の女が立っていた。
今日はお茶ではなく、仕事中のようだ。黄色い煙を上げる小鍋で何かを作っている。
「マナミさんでしょ。私はあなたのお姉さんじゃないのよ」
「ほとんど血縁者なんだから、遠い親戚だろ。それよりも早く正体を暴いてくれよ」
小鍋に蓋をすると、年下の無礼者をマナミが叱りつけた。
だけど、無礼者は無礼者のままだ。
ザックスは早く俺達を魔人だと断定して、六人で袋叩きにしたいらしい。
「それじゃあ、そっちの女の子だけ来てちょうだい。男の方からはお金は貰ってないわ」
「私しか戻れないんですね。ごめんなさい、隊長」
「別にいい。遠慮せずにさっさと戻れ」
お金を払ったのは俺なのに、頼んだ方が優先されるようだ。
詐欺師に一人だけ呼ばれて、メルが申し訳なさそうに謝ってきた。
信じる者は救われるそうだが、信じるのは神様だけにしろ。
世の中には信じる価値がない人間はたくさんいる。
「それじゃあ、薬の説明をするわ。まずはこの呪い薬で魔人の力を弱体化させて、ゾンビに戻してあげる。ゾンビに戻れば、聖水で人間に戻れるはずよ」
それっぽい薬瓶を二本持ってきて、マナミが人間に戻れる方法を話し始めた。
二種類の薬を使用して、魔人からゾンビにして、ゾンビから人間にするそうだ。
確かにゾンビならば、治療できる方法がある。面白い方法だとは思う。
問題はそれが可能かどうかだ。
「モンスターで実験したけど、100%の安全は保証できないわよ。それでもいいならやってみる?」
俺としては何%の確率で戻れるのか知りたいが、敵地でそんな無礼な事は聞けない。
例え1%でも戻れる確率があれば、その薬には料金を払わなければならない。
「お姉さんの事を信じているから大丈夫です。やってください」
「フフッ。度胸のある女は嫌いじゃないわ。安心しなさい。死ぬような副作用はないから」
マナミの説明を聞いても、メルの決心は変わらないようだ。
危険を覚悟で、薬瓶の青黒い液体を飲み干した。
「ふぅー、お酒よりは甘かったです」
「薬が効き始めるまで時間がかかるわよ。ザック、リビィ、ゾンビになったら暴れるから、この子をベッドに押さえてちょうだい」
メルが甘い薬を飲み終わると、マナミが見張り二人を呼んでお願いした。
確かに今のメルがゾンビに戻れば、俺が使役しているゾンビじゃないから暴れるはずだ。
「マナミさん、一応俺達も忙しいんですよ。何分ぐらいかかるか教えてくれませんか?」
名前を呼ばれた一人が予定があるのか、拘束時間を聞いている。
俺も時間がかかるようなら、グレッグを探して、水の書を回収して人魚を大量に作りたい。
「さあ、分からないわ。普通は重度のゾンビ化なら六時間ぐらいが平均ね」
「マジですか……交代で見張るしかないな」
「あっ、俺が岩塊で閉じ込めますよ」
「テメェーは黙っていろ」
「はい……」
皆んな忙しいようだから、気を利かせたつもりなのに怒られた。
マナミが薬の経過観察をしたいそうだから、メルを連れ帰るのは駄目らしい。
俺は逃亡の恐れがあるから、村の自宅で家庭菜園も許されない。
「うぐっ」
「よし、これでいいな。大人しくしていろよ」
絶対に拘束する人間を間違えている。話し合いの結果、どうするのか決定した。
何故か俺が両手足を金属製の枷で拘束されてしまった。
「じゃあ、一時間交代だ。逃すなよ」
「こんな雑魚、誰も逃さねえよ」
見張りは三人だけになったけど、最初から逃げるつもりはない。
ベッドに寝ているメルは、ゾンビにならずに暇そうにしている。
これは本格的に偽薬を使った、高度なイジメの可能性が出てきたな。
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