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第四章:商人編
第155話 神様
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「ごほぉ、ごほぉ……あの最後の葉っぱが落ちたら僕の命も……んっ?」
月明かりに照らされた病室の窓から、ベッドに寝ている子供が外を見ている。
視線の先には、今にも枝の先から落ちそうな葉っぱが一枚残っている。
その葉っぱを上空から下りてきて、容赦なく握り潰した。
「ああっ‼︎」
「私は神様だ。少年、落ちない葉っぱを作りたくないか?」
「か、神様⁉︎」
足元の岩板を操って、驚愕する少年の病室の窓まで近づいていく。
そして、窓越しに漆黒のローブのフードを取って、神様だと名乗った。
少年はまた驚いている。予想以上の良い反応だ。
「お前の願いを聞いて助けに来た。死にたくないのだろう?」
「ごほぉ、ごほぉ……無理だよ。僕の病気は回復薬でも治らないんだから……」
「神に不可能はない。命を作る事も壊す事も可能だ」
さっさと窓を開けて、自主的に助けを求めればいいのに面倒なガキだ。
手の平で少年に似た岩人間を作ると、次はボロボロに崩して砂に変えた。
早く決めないと、数年以内にお前が灰に変わる。
ステイの兄貴が魔法使いの作り方を教えてくれたから、仲間を集める事にした。
危険な大人で試すつもりはない。素直で騙されやすい哀れな子供達を探した。
特に俺を命の恩人の神様だと崇めて、絶対に裏切らない子供は優秀だ。
木が好きなお前には木魔法使いになってもらい、魔人村に緑を増やしてもらう。
「……時間だ。神の時間は貴重だ。二度は現れない。残り僅かな命、安らかに——」
「待って!」
ポケットから時計を取り出すと、ゆっくりと天に向かって昇り始めた。
これで動かなければ本当に終わりだが、すぐに少年がベッドから飛び降りた。
昇るのをやめて、ゆっくりと下りていく。
「何かな?」
「ハァ、ハァ……本当に治るんですか?」
「君はそこに寝ているだけで治ると思うのかな? 奇跡を見たいなら、私の手を取ればいい」
立っているだけで苦しそうな少年に、窓越しに右手を差し伸ばした。
窓を開ければ、俺の手を取る事は出来る。さあ、早く開けなさい。
♢
「この辺に出るらしいんだが……」
昼前の賑わう市場を屋根の上に座り込んで監視する。
病弱な少年ティルを立派なゾンビ魔人にすると、魔人村に送り届けた。
灰色の岩しかなかった村に、新しく緑が加わった。
次はコソ泥が出没するという町で、新しい盗賊候補を探している。
ゾンビ魔人を作るには、大量の進化素材が必要だ。宝箱探知器は何人いても困らない。
魔人村の住民と同等のゾンビ魔人を揃えたら、どうなるか楽しみだ。
「泥棒だぁー! 誰か捕まえてくれ!」
「噂をすれば何とやらか……」
男の大声が聞こえてきた。
視線を市場の中に巡らせて、人混みをリンゴを持って逃げる三人組の子供を見つけた。
職業は盗賊ではないが、素質は十分にありそうだ。三人とも逃げ足が速い。
「待てぇー! ハァ、ハァ……待たないとブッ殺すぞ!」
「へへーン! ダイエットしないから追いつけないんだよ! 俺達が協力してやるよ!」
果物屋のオヤジが大声を出して追いかけているが、あのポッチャリ体型だと無理だ。
完全にガキ達に舐められている。デブ猫が頑張って、ネズミを追いかけているだけだ。
「さて、俺も混ぜてもらうか」
指先を子供の一人に向けると、足に向かって小さな弾丸を発射した。
「あぐっ‼︎」
「ピット‼︎」
ドガッ‼︎ 金髪の子供が地面に派手に転んだ。
逃げられたら困る。ピンチを助けるから価値がある。
「何やってんだよ!」
「うぐぐっ、痛くて走れない。足が折れてるみたいだ」
「はぁ? くそぉー!」
二人の子供が駆け寄った。
負傷した金髪は動けないようだ。ちょっとやり過ぎた。
片方の子供が背中に金髪のピットを背負うと、また走り出した。
路地裏に逃げ込んで隠れるみたいだ。
迷路のような狭い道をデタラメに走っている。
「このままだと逃げられるな……」
果物屋のオヤジはまだ追いかけている。
神様が手伝ってやろう。
路地裏に先回りすると、岩壁で狭い道を塞いでいく。
逃げ道は全て封じさせてもらった。
さあ、どうする?
「ユアン! 何なんだよ、これ⁉︎」
「知らねぇよ!」
突然、袋小路になった路地裏の岩壁を叩いて、子供達が混乱している。
退屈な日常に刺激を与える神々の悪戯だ。
ついでに岩矢印で果物オヤジを道案内してやったぞ。
全員俺に感謝していいからな。
「ヘッへへへ。もう終わりだ、ガキ共め。今まで盗んだ分、身体で払ってもらうからな」
乱れた黒髪の白シャツオヤジが三人の前に立ち塞がった。
手には路地裏で拾った角材を持って、たるんだ頬で不気味な笑みを浮かべている。
「くっ! カルキン、ピットを頼む。俺が時間を稼ぐから、その間に逃げろ」
「巫山戯んな! 俺が時間を稼ぐから、お前が逃げろ」
「はぁ? お前の方が弱いんだから、お前が逃げろよ!」
「うるせいー‼︎ こっちは一人も逃すつもりはねぇんだよ‼︎」
勇敢な二人がどっちがボコられるか決めていたが、果物オヤジは平等主義者のようだ。
全員まとめてボコボコにするみたいだ。
奇声を上げて、まずは負傷者を背負っている白髪のユアンを狙った。
負傷者を二人に増やす作戦は悪くない。
「さて、お手並み拝見といこうか」
屋根の上に寝そべると戦いを見守った。まだ助けるのは早い。
果物オヤジは逃げられないように、角材を大きく左右に振り回している。
ピットを背負ったユアンが徐々に隅に追い込まれている。
「オラッ、オラッ! もう逃さねぇ、観念しろ!」
「この豚野郎! お前の所のクソ不味いリンゴの被害者を減らしてんだぞ!」
「痛てぇ、痛てぇ、このクソガキ! 食べ物を粗末にするんじゃねぇー‼︎」
追い込まれた仲間を助けようと、もう一人の金髪カルキンが動いた。
オヤジの注意を引きつけようと、盗んだリンゴを投げ始めた。
それにオヤジが激怒した。確かに食べ物を投げるのは駄目だ。
リンゴ農家が丹精込めて作ったリンゴに罪はない。
「オラッ!」
「ぐびぇ‼︎」
「カルキン‼︎ この豚野郎ッ‼︎」
バキィ‼︎ 角材で強打されて、本当に弱いカルキンが地面に倒れ込んだ。
リンゴ農家の痛みを思い知ったみたいだが、まだ助けるのは早い。
もう少しだけピンチになってもらう。
「覚悟しろよ! 二度と盗みが出来ないように、その両手足をへし折ってやる。他のガキが盗まないように、店の前に晒し者にしてやるからな」
「巫山戯んな、よくもやりやがったな! ブッ殺してやる!」
「ひぃっ⁉︎ ナ、ナイフなんて、馬鹿な真似はよせ! 怪我するぞ!」
おっと、状況が変わった。
ユアンが背中からピットを下ろすと、ポケットから短剣を取り出した。
仲間がやられて、ブチ切れている。今度はオヤジがピンチになっている。
面白そうだから、もうちょっと様子見だな。
「早く金出せ、治療費だ! 殺すぞ!」
「近づくな、このガキの頭を踏み潰すぞ! ナイフを捨てろ!」
「やってみろよ! その時はお前を殺して、お前の家族も殺してやるよ!」
ユアンは短剣で脅して、果物オヤジは倒れているカルキンの頭を右足で踏んで脅している。
この場合、どちらの屑を助けるべきか悩んでしまうが、欲しい人材は決まっている。
殺されたら困るので、右手の人差し指をたるんだオヤジの腹に向けた。
「ぐぼぉべぇ……!」
「なっ⁉︎」
威力を落とした茶色い弾丸がオヤジの腹にめり込み、建物の壁に吹き飛ばした。
壁に激突したオヤジがダラシなく、地面に崩れ落ちていく。
「ふぅー、つまらないものを撃ってしまった」
「おい、このオヤジ。いきなり気絶したぞ⁉︎」
「痛てててて、ビビって気絶したんだろ。金も貰っておこうぜ」
「そうだな」
オヤジの狙撃が完了した。
たくましい子供達が、気絶したオヤジのポケットから小銭を盗んでいる。
採用試験も終わったし、そろそろ合格発表でもしてやろう。
立ち上がると屋根から地面に飛び降りた。
これから三人には神の家に住んでもらう。
修繕した教会が無駄にならないように、そこに住んでもらい、モンスターの肉を食べてもらう。
職業と魔法を覚えたら、ゾンビ進化してもらう。お世話は魔人達に任せるから安心だ。
姉貴と同じように恵まれない子供達に、愛の手を差し出して救ってやろう。
「やあ、私は神様だ。君達に家と食事を与えに来た。さあ、一緒に行こうか?」
「な、何だよ、お前⁉︎」
三人の前に現れると右手を差し出した。
もちろん断る事は出来るけど、その場合は強制連行になってしまう。
あまりオススメはしない。手足を折るぐらいは普通にやります。
月明かりに照らされた病室の窓から、ベッドに寝ている子供が外を見ている。
視線の先には、今にも枝の先から落ちそうな葉っぱが一枚残っている。
その葉っぱを上空から下りてきて、容赦なく握り潰した。
「ああっ‼︎」
「私は神様だ。少年、落ちない葉っぱを作りたくないか?」
「か、神様⁉︎」
足元の岩板を操って、驚愕する少年の病室の窓まで近づいていく。
そして、窓越しに漆黒のローブのフードを取って、神様だと名乗った。
少年はまた驚いている。予想以上の良い反応だ。
「お前の願いを聞いて助けに来た。死にたくないのだろう?」
「ごほぉ、ごほぉ……無理だよ。僕の病気は回復薬でも治らないんだから……」
「神に不可能はない。命を作る事も壊す事も可能だ」
さっさと窓を開けて、自主的に助けを求めればいいのに面倒なガキだ。
手の平で少年に似た岩人間を作ると、次はボロボロに崩して砂に変えた。
早く決めないと、数年以内にお前が灰に変わる。
ステイの兄貴が魔法使いの作り方を教えてくれたから、仲間を集める事にした。
危険な大人で試すつもりはない。素直で騙されやすい哀れな子供達を探した。
特に俺を命の恩人の神様だと崇めて、絶対に裏切らない子供は優秀だ。
木が好きなお前には木魔法使いになってもらい、魔人村に緑を増やしてもらう。
「……時間だ。神の時間は貴重だ。二度は現れない。残り僅かな命、安らかに——」
「待って!」
ポケットから時計を取り出すと、ゆっくりと天に向かって昇り始めた。
これで動かなければ本当に終わりだが、すぐに少年がベッドから飛び降りた。
昇るのをやめて、ゆっくりと下りていく。
「何かな?」
「ハァ、ハァ……本当に治るんですか?」
「君はそこに寝ているだけで治ると思うのかな? 奇跡を見たいなら、私の手を取ればいい」
立っているだけで苦しそうな少年に、窓越しに右手を差し伸ばした。
窓を開ければ、俺の手を取る事は出来る。さあ、早く開けなさい。
♢
「この辺に出るらしいんだが……」
昼前の賑わう市場を屋根の上に座り込んで監視する。
病弱な少年ティルを立派なゾンビ魔人にすると、魔人村に送り届けた。
灰色の岩しかなかった村に、新しく緑が加わった。
次はコソ泥が出没するという町で、新しい盗賊候補を探している。
ゾンビ魔人を作るには、大量の進化素材が必要だ。宝箱探知器は何人いても困らない。
魔人村の住民と同等のゾンビ魔人を揃えたら、どうなるか楽しみだ。
「泥棒だぁー! 誰か捕まえてくれ!」
「噂をすれば何とやらか……」
男の大声が聞こえてきた。
視線を市場の中に巡らせて、人混みをリンゴを持って逃げる三人組の子供を見つけた。
職業は盗賊ではないが、素質は十分にありそうだ。三人とも逃げ足が速い。
「待てぇー! ハァ、ハァ……待たないとブッ殺すぞ!」
「へへーン! ダイエットしないから追いつけないんだよ! 俺達が協力してやるよ!」
果物屋のオヤジが大声を出して追いかけているが、あのポッチャリ体型だと無理だ。
完全にガキ達に舐められている。デブ猫が頑張って、ネズミを追いかけているだけだ。
「さて、俺も混ぜてもらうか」
指先を子供の一人に向けると、足に向かって小さな弾丸を発射した。
「あぐっ‼︎」
「ピット‼︎」
ドガッ‼︎ 金髪の子供が地面に派手に転んだ。
逃げられたら困る。ピンチを助けるから価値がある。
「何やってんだよ!」
「うぐぐっ、痛くて走れない。足が折れてるみたいだ」
「はぁ? くそぉー!」
二人の子供が駆け寄った。
負傷した金髪は動けないようだ。ちょっとやり過ぎた。
片方の子供が背中に金髪のピットを背負うと、また走り出した。
路地裏に逃げ込んで隠れるみたいだ。
迷路のような狭い道をデタラメに走っている。
「このままだと逃げられるな……」
果物屋のオヤジはまだ追いかけている。
神様が手伝ってやろう。
路地裏に先回りすると、岩壁で狭い道を塞いでいく。
逃げ道は全て封じさせてもらった。
さあ、どうする?
「ユアン! 何なんだよ、これ⁉︎」
「知らねぇよ!」
突然、袋小路になった路地裏の岩壁を叩いて、子供達が混乱している。
退屈な日常に刺激を与える神々の悪戯だ。
ついでに岩矢印で果物オヤジを道案内してやったぞ。
全員俺に感謝していいからな。
「ヘッへへへ。もう終わりだ、ガキ共め。今まで盗んだ分、身体で払ってもらうからな」
乱れた黒髪の白シャツオヤジが三人の前に立ち塞がった。
手には路地裏で拾った角材を持って、たるんだ頬で不気味な笑みを浮かべている。
「くっ! カルキン、ピットを頼む。俺が時間を稼ぐから、その間に逃げろ」
「巫山戯んな! 俺が時間を稼ぐから、お前が逃げろ」
「はぁ? お前の方が弱いんだから、お前が逃げろよ!」
「うるせいー‼︎ こっちは一人も逃すつもりはねぇんだよ‼︎」
勇敢な二人がどっちがボコられるか決めていたが、果物オヤジは平等主義者のようだ。
全員まとめてボコボコにするみたいだ。
奇声を上げて、まずは負傷者を背負っている白髪のユアンを狙った。
負傷者を二人に増やす作戦は悪くない。
「さて、お手並み拝見といこうか」
屋根の上に寝そべると戦いを見守った。まだ助けるのは早い。
果物オヤジは逃げられないように、角材を大きく左右に振り回している。
ピットを背負ったユアンが徐々に隅に追い込まれている。
「オラッ、オラッ! もう逃さねぇ、観念しろ!」
「この豚野郎! お前の所のクソ不味いリンゴの被害者を減らしてんだぞ!」
「痛てぇ、痛てぇ、このクソガキ! 食べ物を粗末にするんじゃねぇー‼︎」
追い込まれた仲間を助けようと、もう一人の金髪カルキンが動いた。
オヤジの注意を引きつけようと、盗んだリンゴを投げ始めた。
それにオヤジが激怒した。確かに食べ物を投げるのは駄目だ。
リンゴ農家が丹精込めて作ったリンゴに罪はない。
「オラッ!」
「ぐびぇ‼︎」
「カルキン‼︎ この豚野郎ッ‼︎」
バキィ‼︎ 角材で強打されて、本当に弱いカルキンが地面に倒れ込んだ。
リンゴ農家の痛みを思い知ったみたいだが、まだ助けるのは早い。
もう少しだけピンチになってもらう。
「覚悟しろよ! 二度と盗みが出来ないように、その両手足をへし折ってやる。他のガキが盗まないように、店の前に晒し者にしてやるからな」
「巫山戯んな、よくもやりやがったな! ブッ殺してやる!」
「ひぃっ⁉︎ ナ、ナイフなんて、馬鹿な真似はよせ! 怪我するぞ!」
おっと、状況が変わった。
ユアンが背中からピットを下ろすと、ポケットから短剣を取り出した。
仲間がやられて、ブチ切れている。今度はオヤジがピンチになっている。
面白そうだから、もうちょっと様子見だな。
「早く金出せ、治療費だ! 殺すぞ!」
「近づくな、このガキの頭を踏み潰すぞ! ナイフを捨てろ!」
「やってみろよ! その時はお前を殺して、お前の家族も殺してやるよ!」
ユアンは短剣で脅して、果物オヤジは倒れているカルキンの頭を右足で踏んで脅している。
この場合、どちらの屑を助けるべきか悩んでしまうが、欲しい人材は決まっている。
殺されたら困るので、右手の人差し指をたるんだオヤジの腹に向けた。
「ぐぼぉべぇ……!」
「なっ⁉︎」
威力を落とした茶色い弾丸がオヤジの腹にめり込み、建物の壁に吹き飛ばした。
壁に激突したオヤジがダラシなく、地面に崩れ落ちていく。
「ふぅー、つまらないものを撃ってしまった」
「おい、このオヤジ。いきなり気絶したぞ⁉︎」
「痛てててて、ビビって気絶したんだろ。金も貰っておこうぜ」
「そうだな」
オヤジの狙撃が完了した。
たくましい子供達が、気絶したオヤジのポケットから小銭を盗んでいる。
採用試験も終わったし、そろそろ合格発表でもしてやろう。
立ち上がると屋根から地面に飛び降りた。
これから三人には神の家に住んでもらう。
修繕した教会が無駄にならないように、そこに住んでもらい、モンスターの肉を食べてもらう。
職業と魔法を覚えたら、ゾンビ進化してもらう。お世話は魔人達に任せるから安心だ。
姉貴と同じように恵まれない子供達に、愛の手を差し出して救ってやろう。
「やあ、私は神様だ。君達に家と食事を与えに来た。さあ、一緒に行こうか?」
「な、何だよ、お前⁉︎」
三人の前に現れると右手を差し出した。
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