151 / 172
第四章:商人編
第151話 魔人村
しおりを挟む
「山は今度でいいか」
ゴーレムから降りて服を着ると、森に向かった。流石に山までは行かない。
鳥、ザリガニ、カエルと合わせれば、魔石の数は百を超えている。
食べる量にはもう十分だ。軽く調査して終わらせよう。
「早く帰って、服を作らないとな」
手に入れた矢毒ガエルの皮を見て、凄いアイデアを閃いてしまった。
カエルの皮の表面は黒斑点と綺麗な薄紫色だ。逆に裏面は真っ黒だ。
服をひっくり返して、裏表使えるリバーシブルの服を作りたい。
町中は安全な黒服で、ダンジョンは危険な紫服で活動する。
他の革服にも応用できるから、表は赤色、裏は白色のワンピースやスカートが作れる。
色々な皮を入手できれば、組み合わせも増えるから、客も大喜びだ。
「クックク。俺の時代が来たな」
食材と一緒に新商品のアイデアも手に入れた。笑いが止まらない。
医療、衣服、武器屋、肉屋と幅広い分野で活躍する俺の姿が見える。
♢
「良い匂いがする?」
森の中に入ると、焼いた砂糖のような、甘くて香ばしい匂いがしてきた。
クンクンと匂いを頼りに森の中を進んでいく。
木が密集している所為で、日の当たらない地面には草が生えていない。
全体的に暗く、直径120センチはある太い幹に隠れて不意打ちされやすい。
モンスター探知器を連れてくるべきだった。
「あれは……?」
【名前:オーク 年齢:4歳 性別:オス 種族:オーク魔人 身長:3メートル 体重:300キロ】
甘い匂いを頼りに進んでいくと、パチパチと音を立てる焚き火の前に、灰色の魔人が座っていた。
潰れた老人のような顔、浮き上がった逞しい筋肉、傷んだ長い茶髪、白い腰巻き、片刃の大斧……
荒々しい外見とは違って、持ち物や行動からは知性を感じる。
焚き火には、木の串に刺された赤いキノコが焼かれている。
「……何の用だ? 俺を殺しに来たのか?」
「うっ!」
木の幹に隠れて覗いていたのに気づいたようだ。
オークが大斧を持って立ち上がると、ゆっくり振り向いて渋い声で聞いてきた。
逃げるのは容易いが、これはチャンスだ。
「ち、違う。俺も魔人だ!」
「んっ……確かに微かに同族の気配がする。人間にしか見えないが、同族ならば本能で分かる」
木の幹から飛び出すと、両手を上げて仲間だと言った。
潰れた顔の所為で睨んでいるのか分からないが、ジッと見られた後に大斧を地面に下ろした。
敵意がないというか、敵ではないと分かったようだ。
両手を上げたまま、ゆっくりと近づいて話しかけた。
「こんな所でキノコ狩りか? 町の人間に見つかったら殺されるぞ」
「大丈夫だ。停戦条約がある。それにここの爆裂茸は絶品だ。お前も食うか?」
「い、いただきます……」
今度は美味しそうだから断らなかった。
右手を上げたまま、差し出された串を左手で受け取った。
赤い白玉キノコを丸々焼いただけで、味付けはされていないようだ。
「んっ!」
傘の部分に軽く齧り付いた。口の中に甘い味がパチパチと弾け飛ぶ。
酒に似た食感だが、これは苦くない。
「どうだ? 美味いだろう」
「あぁ、これは売れる」
「売れるか? ハハッ、安心しろ。人間みたいに金は取らない」
「それは助かる。俺はカナンだ。森で一人で暮しているのか?」
警戒心が解けてきたようだから、左腰と背中の剣四本が邪魔だが、地面に座って話す事にした。
識別眼で名前は分かっているが、まずは自己紹介した。
「俺はオークだ。名前ではなく種族名だがな。この森にはキノコ狩りに来ただけだ」
「じゃあ、住んでいる所は他にあるのか……そこには人間はいないのか?」
「ああ、魔人しかいない。お前もダンジョン主を三年やって、ここに飛ばされてきたんだろ? 俺も最初は戸惑ったが、一年も暮らせば慣れる」
色々な情報を話してくれるが、欲しい情報は住んでいる場所の住所だけだ。
「一年もか……俺は二日前に来たばかりだ。どうやったら、そこに住めるんだ?」
「二日とは新人だな。安心しろ、魔人なら歓迎だ。これを食べたら案内してやろう」
「ありがとう。助かったよ」
良い魔人だ。
食べる物にも住む場所にも困ってないけど、困っているフリをしたら助けてくれるそうだ。
お礼に食材と着る物を寄付してあげよう。腰巻きだけじゃ恥ずかしいだろ。
♢
中船にオークを乗せると、上空から道案内してもらった。
森を抜けて、灰色の岩山を目指して進んでいく。
オークは落ちないか心配しているが、今までに落ちた人間はいない。
「あの岩場に小さな村がある。気難しいのもいるから気をつけてくれ」
「分かった」
地上三百メートル付近に岩の裂け目がある。
岩山の頂上は千二百メートルを超えているから、随分と低い場所に作ったものだ。
まあ、住むには狩場が近い方が助かるだろう。
言われた通りに飛んでいくと、丸太で作られた建物が見えてきた。
岩肌に穴も開いているから、家は丸太小屋と洞窟を選べるようだ。
どっちも遠慮させてもらおう。
中船に気づいた魔人達が上を見上げて警戒している。
人型と獣型といるが、人数が九人と少ない。
「魔人を見つけて連れてきたぞ」
攻撃されないように、オークが声を上げて手を振っている。
撃墜されずに無事に中船は村に着陸した。
「種族はゾンビ、20歳か……」
「あら? 随分と長生きしているのね。下から来たのかしら?」
中船から降りると、すぐに水色のウッドエルフと小さめのフェンリルがやってきた。
フェンリルの方は若い女の声で話してきた。氷狼女みたいだ。
「お前20歳だったのか⁉︎ 二日前に来たんじゃなかったのか⁉︎」
「騙されたみたいだな、オーク。争いに負けて、下から逃げ出してきたのか?」
ウッドエルフが識別眼を使えるから年齢がすぐにバレた。
オークが驚いているが、20年間もダンジョン主として留年する程、馬鹿ではない。
「いや、廃教会を通って二日前に来たんだ」
「ふふっ。あの扉は人間専用よ。過去に秘密がある男は魅力的ね。身体を温めてほしいわ」
「遠慮しておく。まだ氷漬けになりたくない」
「あら、残念……」
氷狼姉さんが尻尾で身体を撫でてきたが、俺は軽い男じゃない。
サッと避けて距離を取った。氷耐性がLV8になったら考えてやる。
「俺は反対だ! コイツは俺達をこき使おうとしている!」
「そうよ! 見るからに変態そうよ!」
「大丈夫だよ、ラミア。君の事は俺が命を懸けて守るから」
「嗚呼、ドラス! 愛してるわ!」
「……」
すんなりと歓迎してくれると思ったが、俺が怪しいと三人の魔人が言い出した。
ゴーレム並にデカイ赤毛大猿とデーモンの男女だ。
デーモン二人は恋人同士みたいで、女の方が俺に襲われると訴えている。
それを男の方が優しく抱き締めて安心させると、女の方が強く抱き締め返した。
目の前で抱き合いイチャイチャしている。
綺麗な黒髪に、上に向かって曲がった角が二本生えている。
肌は白く、背中には黒い翼、尻尾には狼のような尻尾が生えている。
白い服も着ていて、確かに二人とも美男美女ではある。
「村の代表はいるのか? 挨拶したいんだけど……」
だが、お前達に興味はない。魔人同士で仲良くやっていろ。
俺は引っ越し挨拶をしたいだけだ。
「ああ、こっちだ。叩き上げのダンジョン主だから敬意を払えよ」
「ちょっと待て! そんな怪しい奴を会わせるなんて危険だ。仲間になりたいなら儀式を受けろ!」
「分かった。お前を殺せばいいんだな?」
村長がいるみたいだ。オークが案内しようとしたが、それを赤毛大猿が止めた。
儀式の定番と言えば、実力を見る為の決闘だ。仕方ないので、左腰の剣を二本抜いた。
赤毛大猿を瞬殺して、デーモン二人も黙らせよう。
「ばっ、イカれてんのか⁉︎ 俺じゃねえ! 捕まえている冒険者を連れてくる。そいつを殺せ!」
「同族まで殺そうとするなんて……アイツ、魔人じゃないわ。血に飢えたモンスターよ!」
「だ、大丈夫だ……き、君の事は俺が……」
どうやら赤毛大猿は殺せないみたいだ。
剣を見せただけで驚き動揺している。デーモン二人もかなり動揺している。
もしかすると、俺の方が野蛮で好戦的な魔人なのかもしれない。
魔人が魔人を殺すのは、人が人を殺すぐらいに重罪みたいだ。
ゴーレムから降りて服を着ると、森に向かった。流石に山までは行かない。
鳥、ザリガニ、カエルと合わせれば、魔石の数は百を超えている。
食べる量にはもう十分だ。軽く調査して終わらせよう。
「早く帰って、服を作らないとな」
手に入れた矢毒ガエルの皮を見て、凄いアイデアを閃いてしまった。
カエルの皮の表面は黒斑点と綺麗な薄紫色だ。逆に裏面は真っ黒だ。
服をひっくり返して、裏表使えるリバーシブルの服を作りたい。
町中は安全な黒服で、ダンジョンは危険な紫服で活動する。
他の革服にも応用できるから、表は赤色、裏は白色のワンピースやスカートが作れる。
色々な皮を入手できれば、組み合わせも増えるから、客も大喜びだ。
「クックク。俺の時代が来たな」
食材と一緒に新商品のアイデアも手に入れた。笑いが止まらない。
医療、衣服、武器屋、肉屋と幅広い分野で活躍する俺の姿が見える。
♢
「良い匂いがする?」
森の中に入ると、焼いた砂糖のような、甘くて香ばしい匂いがしてきた。
クンクンと匂いを頼りに森の中を進んでいく。
木が密集している所為で、日の当たらない地面には草が生えていない。
全体的に暗く、直径120センチはある太い幹に隠れて不意打ちされやすい。
モンスター探知器を連れてくるべきだった。
「あれは……?」
【名前:オーク 年齢:4歳 性別:オス 種族:オーク魔人 身長:3メートル 体重:300キロ】
甘い匂いを頼りに進んでいくと、パチパチと音を立てる焚き火の前に、灰色の魔人が座っていた。
潰れた老人のような顔、浮き上がった逞しい筋肉、傷んだ長い茶髪、白い腰巻き、片刃の大斧……
荒々しい外見とは違って、持ち物や行動からは知性を感じる。
焚き火には、木の串に刺された赤いキノコが焼かれている。
「……何の用だ? 俺を殺しに来たのか?」
「うっ!」
木の幹に隠れて覗いていたのに気づいたようだ。
オークが大斧を持って立ち上がると、ゆっくり振り向いて渋い声で聞いてきた。
逃げるのは容易いが、これはチャンスだ。
「ち、違う。俺も魔人だ!」
「んっ……確かに微かに同族の気配がする。人間にしか見えないが、同族ならば本能で分かる」
木の幹から飛び出すと、両手を上げて仲間だと言った。
潰れた顔の所為で睨んでいるのか分からないが、ジッと見られた後に大斧を地面に下ろした。
敵意がないというか、敵ではないと分かったようだ。
両手を上げたまま、ゆっくりと近づいて話しかけた。
「こんな所でキノコ狩りか? 町の人間に見つかったら殺されるぞ」
「大丈夫だ。停戦条約がある。それにここの爆裂茸は絶品だ。お前も食うか?」
「い、いただきます……」
今度は美味しそうだから断らなかった。
右手を上げたまま、差し出された串を左手で受け取った。
赤い白玉キノコを丸々焼いただけで、味付けはされていないようだ。
「んっ!」
傘の部分に軽く齧り付いた。口の中に甘い味がパチパチと弾け飛ぶ。
酒に似た食感だが、これは苦くない。
「どうだ? 美味いだろう」
「あぁ、これは売れる」
「売れるか? ハハッ、安心しろ。人間みたいに金は取らない」
「それは助かる。俺はカナンだ。森で一人で暮しているのか?」
警戒心が解けてきたようだから、左腰と背中の剣四本が邪魔だが、地面に座って話す事にした。
識別眼で名前は分かっているが、まずは自己紹介した。
「俺はオークだ。名前ではなく種族名だがな。この森にはキノコ狩りに来ただけだ」
「じゃあ、住んでいる所は他にあるのか……そこには人間はいないのか?」
「ああ、魔人しかいない。お前もダンジョン主を三年やって、ここに飛ばされてきたんだろ? 俺も最初は戸惑ったが、一年も暮らせば慣れる」
色々な情報を話してくれるが、欲しい情報は住んでいる場所の住所だけだ。
「一年もか……俺は二日前に来たばかりだ。どうやったら、そこに住めるんだ?」
「二日とは新人だな。安心しろ、魔人なら歓迎だ。これを食べたら案内してやろう」
「ありがとう。助かったよ」
良い魔人だ。
食べる物にも住む場所にも困ってないけど、困っているフリをしたら助けてくれるそうだ。
お礼に食材と着る物を寄付してあげよう。腰巻きだけじゃ恥ずかしいだろ。
♢
中船にオークを乗せると、上空から道案内してもらった。
森を抜けて、灰色の岩山を目指して進んでいく。
オークは落ちないか心配しているが、今までに落ちた人間はいない。
「あの岩場に小さな村がある。気難しいのもいるから気をつけてくれ」
「分かった」
地上三百メートル付近に岩の裂け目がある。
岩山の頂上は千二百メートルを超えているから、随分と低い場所に作ったものだ。
まあ、住むには狩場が近い方が助かるだろう。
言われた通りに飛んでいくと、丸太で作られた建物が見えてきた。
岩肌に穴も開いているから、家は丸太小屋と洞窟を選べるようだ。
どっちも遠慮させてもらおう。
中船に気づいた魔人達が上を見上げて警戒している。
人型と獣型といるが、人数が九人と少ない。
「魔人を見つけて連れてきたぞ」
攻撃されないように、オークが声を上げて手を振っている。
撃墜されずに無事に中船は村に着陸した。
「種族はゾンビ、20歳か……」
「あら? 随分と長生きしているのね。下から来たのかしら?」
中船から降りると、すぐに水色のウッドエルフと小さめのフェンリルがやってきた。
フェンリルの方は若い女の声で話してきた。氷狼女みたいだ。
「お前20歳だったのか⁉︎ 二日前に来たんじゃなかったのか⁉︎」
「騙されたみたいだな、オーク。争いに負けて、下から逃げ出してきたのか?」
ウッドエルフが識別眼を使えるから年齢がすぐにバレた。
オークが驚いているが、20年間もダンジョン主として留年する程、馬鹿ではない。
「いや、廃教会を通って二日前に来たんだ」
「ふふっ。あの扉は人間専用よ。過去に秘密がある男は魅力的ね。身体を温めてほしいわ」
「遠慮しておく。まだ氷漬けになりたくない」
「あら、残念……」
氷狼姉さんが尻尾で身体を撫でてきたが、俺は軽い男じゃない。
サッと避けて距離を取った。氷耐性がLV8になったら考えてやる。
「俺は反対だ! コイツは俺達をこき使おうとしている!」
「そうよ! 見るからに変態そうよ!」
「大丈夫だよ、ラミア。君の事は俺が命を懸けて守るから」
「嗚呼、ドラス! 愛してるわ!」
「……」
すんなりと歓迎してくれると思ったが、俺が怪しいと三人の魔人が言い出した。
ゴーレム並にデカイ赤毛大猿とデーモンの男女だ。
デーモン二人は恋人同士みたいで、女の方が俺に襲われると訴えている。
それを男の方が優しく抱き締めて安心させると、女の方が強く抱き締め返した。
目の前で抱き合いイチャイチャしている。
綺麗な黒髪に、上に向かって曲がった角が二本生えている。
肌は白く、背中には黒い翼、尻尾には狼のような尻尾が生えている。
白い服も着ていて、確かに二人とも美男美女ではある。
「村の代表はいるのか? 挨拶したいんだけど……」
だが、お前達に興味はない。魔人同士で仲良くやっていろ。
俺は引っ越し挨拶をしたいだけだ。
「ああ、こっちだ。叩き上げのダンジョン主だから敬意を払えよ」
「ちょっと待て! そんな怪しい奴を会わせるなんて危険だ。仲間になりたいなら儀式を受けろ!」
「分かった。お前を殺せばいいんだな?」
村長がいるみたいだ。オークが案内しようとしたが、それを赤毛大猿が止めた。
儀式の定番と言えば、実力を見る為の決闘だ。仕方ないので、左腰の剣を二本抜いた。
赤毛大猿を瞬殺して、デーモン二人も黙らせよう。
「ばっ、イカれてんのか⁉︎ 俺じゃねえ! 捕まえている冒険者を連れてくる。そいつを殺せ!」
「同族まで殺そうとするなんて……アイツ、魔人じゃないわ。血に飢えたモンスターよ!」
「だ、大丈夫だ……き、君の事は俺が……」
どうやら赤毛大猿は殺せないみたいだ。
剣を見せただけで驚き動揺している。デーモン二人もかなり動揺している。
もしかすると、俺の方が野蛮で好戦的な魔人なのかもしれない。
魔人が魔人を殺すのは、人が人を殺すぐらいに重罪みたいだ。
0
お気に入りに追加
21
あなたにおすすめの小説

三歳で婚約破棄された貧乏伯爵家の三男坊そのショックで現世の記憶が蘇る
マメシバ
ファンタジー
貧乏伯爵家の三男坊のアラン令息
三歳で婚約破棄され
そのショックで前世の記憶が蘇る
前世でも貧乏だったのなんの問題なし
なによりも魔法の世界
ワクワクが止まらない三歳児の
波瀾万丈
【完結】転生7年!ぼっち脱出して王宮ライフ満喫してたら王国の動乱に巻き込まれた少女戦記 〜愛でたいアイカは救国の姫になる
三矢さくら
ファンタジー
【完結しました】異世界からの召喚に応じて6歳児に転生したアイカは、護ってくれる結界に逆に閉じ込められた結果、山奥でサバイバル生活を始める。
こんなはずじゃなかった!
異世界の山奥で過ごすこと7年。ようやく結界が解けて、山を下りたアイカは王都ヴィアナで【天衣無縫の無頼姫】の異名をとる第3王女リティアと出会う。
珍しい物好きの王女に気に入られたアイカは、なんと侍女に取り立てられて王宮に!
やっと始まった異世界生活は、美男美女ぞろいの王宮生活!
右を見ても左を見ても「愛でたい」美人に美少女! 美男子に美少年ばかり!
アイカとリティア、まだまだ幼い侍女と王女が数奇な運命をたどる異世界王宮ファンタジー戦記。

のほほん異世界暮らし
みなと劉
ファンタジー
異世界に転生するなんて、夢の中の話だと思っていた。
それが、目を覚ましたら見知らぬ森の中、しかも手元にはなぜかしっかりとした地図と、ちょっとした冒険に必要な道具が揃っていたのだ。

調子に乗りすぎて処刑されてしまった悪役貴族のやり直し自制生活 〜ただし自制できるとは言っていない〜
EAT
ファンタジー
「どうしてこうなった?」
優れた血統、高貴な家柄、天賦の才能────生まれときから勝ち組の人生により調子に乗りまくっていた侯爵家嫡男クレイム・ブラッドレイは殺された。
傍から見ればそれは当然の報いであり、殺されて当然な悪逆非道の限りを彼は尽くしてきた。しかし、彼はなぜ自分が殺されなければならないのか理解できなかった。そして、死ぬ間際にてその答えにたどり着く。簡単な話だ………信頼し、友と思っていた人間に騙されていたのである。
そうして誰もにも助けてもらえずに彼は一生を終えた。意識が薄れゆく最中でクレイムは思う。「願うことならば今度の人生は平穏に過ごしたい」と「決して調子に乗らず、謙虚に慎ましく穏やかな自制生活を送ろう」と。
次に目が覚めればまた新しい人生が始まると思っていたクレイムであったが、目覚めてみればそれは10年前の少年時代であった。
最初はどういうことか理解が追いつかなかったが、また同じ未来を繰り返すのかと絶望さえしたが、同時にそれはクレイムにとって悪い話ではなかった。「同じ轍は踏まない。今度は全てを投げ出して平穏なスローライフを送るんだ!」と目標を定め、もう一度人生をやり直すことを決意する。
しかし、運命がそれを許さない。
一度目の人生では考えられないほどの苦難と試練が真人間へと更生したクレイムに次々と降りかかる。果たしてクレイムは本当にのんびり平穏なスローライフを遅れるのだろうか?
※他サイトにも掲載中

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ
ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。
見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は?
異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。
鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第三章フェレスト王国エルフ編
とあるおっさんのVRMMO活動記
椎名ほわほわ
ファンタジー
VRMMORPGが普及した世界。
念のため申し上げますが戦闘も生産もあります。
戦闘は生々しい表現も含みます。
のんびりする時もあるし、えぐい戦闘もあります。
また一話一話が3000文字ぐらいの日記帳ぐらいの分量であり
一人の冒険者の一日の活動記録を覗く、ぐらいの感覚が
お好みではない場合は読まれないほうがよろしいと思われます。
また、このお話の舞台となっているVRMMOはクリアする事や
無双する事が目的ではなく、冒険し生きていくもう1つの人生が
テーマとなっているVRMMOですので、極端に戦闘続きという
事もございません。
また、転生物やデスゲームなどに変化することもございませんので、そのようなお話がお好みの方は読まれないほうが良いと思われます。

【完結】神スキル拡大解釈で底辺パーティから成り上がります!
まにゅまにゅ
ファンタジー
平均レベルの低い底辺パーティ『龍炎光牙《りゅうえんこうが》』はオーク一匹倒すのにも命懸けで注目もされていないどこにでもでもいる冒険者たちのチームだった。
そんなある日ようやく資金も貯まり、神殿でお金を払って恩恵《ギフト》を授かるとその恩恵《ギフト》スキルは『拡大解釈』というもの。
その効果は魔法やスキルの内容を拡大解釈し、別の効果を引き起こせる、という神スキルだった。その拡大解釈により色んなものを回復《ヒール》で治したり強化《ブースト》で獲得経験値を増やしたりととんでもない効果を発揮する!
底辺パーティ『龍炎光牙』の大躍進が始まる!
第16回ファンタジー大賞奨励賞受賞作です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる