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第三章:魔人編
第132話 隠れ家の鍵
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「ぐがあああ‼︎」
黒針が胸の中心に直撃した瞬間、身体ごと意識が吹き飛んだ。
服の下に丸盾を作っていたから、爆発の衝撃は多少は防げたと思う。
「……」
痛みを感じるが青空が見える。
地獄にしては綺麗だが、地獄に堕とされるような事はしていない。
むしろ、悪人を二人も処刑したから、天国行きで当然だ。
「……」
何で、生きているんだろう? 数秒間の現実逃避を終わらせた。
目だけを動かして、身体の下を確認するが何も見えない。
おそらく、今の俺は草原の地面に頭だけ転がっている状態だ。
あとは踏み潰されるのを待つだけの存在だ。
だが、死を待つだけでいいわけがない。
生き残ったのなら、まだやるべき事があるという意味だ。
俺の中には、戦う為に必要な魔力と意思が残っている。
頭の下に向かって、人型になるように魔力を流し始めた。
「フゥッ‼︎」
「⁉︎」
だけど、そんな時間はないようだ。空から赤い剣が頭に向かって落ちてきた。
慌てて頭を飛ばして緊急回避すると、俺がいた地面が大きく割れて砕け散った。
「チッ! まさか、エストまで死ぬとは思わなかった。この化け物が!」
「……」
いや、あれは自殺だから俺の所為にされても困る。
頭だけを宙に浮かせて、最後の一人の動きを警戒する。
怒り心頭といった感じにオルファウスが睨んでいる。
自己再生が発動されているのか、顎が動かせそうだ。
喉まで再生されたら喋れるだろうが、そこまで生きられる保証はない。
とりあえず、あれを使わせてもらおう。巨大な岩塊を目指して頭を飛ばした。
「逃すか! 死ね!」
「ぅっ……」
剣から打ち出された大量の赤い弾丸が飛んできた。
地面スレスレに急降下して躱して、次の攻撃を急上昇して躱した。
直線的な攻撃は弾道を予測しやすい。
巨大岩塊に到着すると、その中に避難した。
この中には頑丈な鎖と服が残っている。
全身が再生されるまで籠城してやる。
「あー、あー、よし、喋れる」
首まで再生されたが、服を脱がす為の手がまだだ。時間稼ぎするしかない。
覗き穴を一つ作って、向かってくる敵に弾丸を次々に発射する。
でも、弾丸を食らっても、オルファウスは構わずに突っ込んでくる。
完全に透明マントで防がれている。
倒したいなら、二時間ぐらい攻撃を続けて魔力を削りまくるしかない。
エストがいない今、空中戦なら俺の方が圧倒的に有利だ。
岩塊を安全な空中に飛ばして、真上から撃ち続ける。
「ぐぐぐっ! 全然上がらない!」
早く空中に逃げたいのに岩塊が浮かばない。
身体が小さくなったから、扱える魔力が減少したみたいだ。
そんな話は聞いた事がないが、今はありのままの事実を受け入れるしかない。
岩塊の中心にある萎んだ鎖を利用して、俺を守る鎖の鎧を完成させる。
鎖を岩で覆って操って、頭に巻いた。これで即死の心配はしなくていい。
あとは攻撃を耐えつつ、身体が再生したら予定通りに空に逃げる。
「絡まるんじゃないぞ」
シトラスの身体から萎んで板状になった鎖を抜き取っていく。
背中に取り付けられた収納箱から、手足と腰に向かって六本の鎖が伸びている。
これを外せば俺が装備できそうだ。服を脱がせて、収納箱も脱がせた。
汚い下着だけは勘弁してやる。
二分十八秒後……
「完成だ」
失われた手足を取り戻して、全身に黒岩の鎖を巻き付けた。
元の透明な鎖だと町中は歩けないが、これなら見えないから問題ない。
岩塊から抜け出ると、待たせていた最後の一人の前に空中から飛び降りた。
「懺悔の時間は終わりだ。地獄で死んだ仲間と冒険の続きでもするんだな」
「何だ、その格好は? 安心しろ。お前を殺したら引退する。お前のお陰で分け前が増えたからな!」
「このゴミが!」
仲間の死に涙も流さずに笑い返すと、オルファウスは剣を振り回して向かってきた。
この鎖の持ち主も無念だろう。俺に力を貸してくれ。お前の分までブン殴ってやる。
両手足に力を込めると、恐れずに走り出した。
「おおおお!」
「潰れろ!」
「ぐはあっ!」
オルファウスが飛び掛かってくると、重力を込めた刃とともに急降下してきた。
両腕を交差させて受け止めようとしたが、腕ごと地面に叩き伏せられた。
「頭が本体みたいだな!」
「はぅっ⁉︎」
死の予感を感じて地面を転がった。
後頭部に振り下ろされた必殺の一撃が地面を爆発させた。
空から打ち上げられた草と土が降ってきた。
「あ、危なかった!」
オルファウスの攻撃にここまでの威力はなかった。
魔力を暴走させて、俺の頭を一撃で木っ端微塵にするつもりだ。
命懸けの攻撃で命を奪うとは、命を粗末にするな。
「お前はここで始末する」
「それは俺の台詞だ、このクソ野郎が。姉弟揃って俺の邪魔しやがって!」
「いいや、お前が邪魔しているだけだ。これ以上邪魔できないように、この世から排除してやる!」
素早く立ち上がると、右手に黒剣、左手に丸盾を作って走り出した。
一対一の長期戦ならば高確率で勝てる。だが、コイツに時間をかけるつもりはない。
さっさと倒して人質を回収する。一人ぐらいはまだ生きている可能性がある。
「舐めるな。小僧」
「くっ!」
右手の黒剣と左手の丸盾が突然砕け散った。
さっきも岩壁を壊されたから、作るだけ無駄かもしれない。
でも、壊すには魔力が必要だ。無限に壊せるわけじゃない。再び剣と丸盾を作り出した。
お前如きの力では、絶対に壊せないものがあると教えてやる。
「ハァッ!」
「この!」
黒剣を真っ直ぐに投げ飛ばすと、次に盾と右手から弾丸を連射した。
剣を持っているからと油断したな。俺は命懸けの接近戦を挑むほど馬鹿ではない。
弾丸を連射しながら、向かってくるオルファウスから後ろ飛びで距離を取り続ける。
汚い者が正々堂々綺麗な方法で倒される事を期待するな。
お前の魔力を容赦なく削りまくって殺してやる。
「ぐがぁ、ぐぅ!」
「限界か?」
透明マントが壊れたのか、弾丸が当たり始めた。だが、演技の可能性がある。
油断させて、俺が近づいてきたところを狙う作戦かもしれない。
俺は絶対に油断しない。地面に倒れて動かなくなるまで近づかない。
「ぐっぐぐぐ、くそ!」
「あっ! 逃げやがった!」
普通は死ぬまで戦うのに信じられない。階段に向かって走り出した。
燃え盛る町まで逃げて、火竜の中に隠れるつもりだろう。
せこい手を考えつくものだ。そこまで逃すわけがない。
空から追い越すと、階段口の前に降りて逃げ道を塞いだ。
「ぐっ、分かった! お前の仲間になる!」
「はい?」
「金と装備を欲しいだけやる。隠れ家に大量に置いてある。これがそこの鍵だ!」
「……」
これが命乞いというものだろうか?
小さな宝石が埋め込まれた、枝分かれした銀色の鍵を見せてきた。
見た感じ特殊な魔法鍵だから、相当厳重に隠れ家は守られている。
「見逃すだけで、全てお前の物になる。断るなら鍵を壊す。失った命の代わりに欲しくはないか?」
「……確かに悪くない取引きだ。その話が本当なら」
「本当だ。隠れ家まで案内する。信用できないなら剣を渡す。ほら、これでいいか?」
何度も嘘を吐いている人間を信用できない。疑いの眼差しを向けた。
すると、赤い剣を地面に放り投げて、両手を上げて降参した。
「見っともない奴だな。次は靴でも舐めるのか?」
「舐めるから助けてくれ! エストの奴に脅されて仕方なかったんだ!」
「近づくな! 死んだ仲間の所為にするとは最低だな」
「本当なんだ! 信じてくれ!」
必死に顔を歪めて被害者面を作っているが、嘘の臭いしかしない。
少なくとも、俺の心臓を二回潰して、メルを一度殺しかけている。
エストの話し通りなら、リエラも全身穴だらけで殺されている。
最低でも四人は殺している凶悪犯だ。
それに武器は持ってないが、右腕にアビリティ付きの腕輪を隠している。
武器を手元に瞬間移動させるアビリティだ。赤い剣に黒い勾玉が見える。
降参のポーズに見せかけているが、上段の構えからの剣の振り下ろしにしか見えない。
俺が赤い剣を拾おうと屈んだ瞬間に剣を戻して、絶対に攻撃してくる。
「分かった。信じてやるよ。隠れ家が嘘だったら殺すからな」
「ああ、絶対に後悔させな——」
「ハァッ‼︎」
本当だとしても、もう信じるつもりはない。
赤い剣を拾おうと近づくフリをして、剣を素通りして、黒岩剣を降参する右腕の肘に素早く振り上げた。
腕輪の付いた汚い右腕が地面に落ちていく。
「ぐがあああッッ‼︎ テ、テメェー、何のつもりだ‼︎」
「今のは闘技場の分だ。汚い金で俺の心を買えるとでも思ったのか? 自惚れるな」
「ぐゔゔゔっ!」
負け犬が血を垂れ流す右腕を左手で握り締めて喚いているが、俺はそれを両手足やられている。
地面の赤い剣を拾い上げると、階段でのアイアンクローの分、左胸を斬り裂かれた分を回収させてもらう。
左足と首の二本はサービスで付けてやる。有り難く頂戴しろ!
黒針が胸の中心に直撃した瞬間、身体ごと意識が吹き飛んだ。
服の下に丸盾を作っていたから、爆発の衝撃は多少は防げたと思う。
「……」
痛みを感じるが青空が見える。
地獄にしては綺麗だが、地獄に堕とされるような事はしていない。
むしろ、悪人を二人も処刑したから、天国行きで当然だ。
「……」
何で、生きているんだろう? 数秒間の現実逃避を終わらせた。
目だけを動かして、身体の下を確認するが何も見えない。
おそらく、今の俺は草原の地面に頭だけ転がっている状態だ。
あとは踏み潰されるのを待つだけの存在だ。
だが、死を待つだけでいいわけがない。
生き残ったのなら、まだやるべき事があるという意味だ。
俺の中には、戦う為に必要な魔力と意思が残っている。
頭の下に向かって、人型になるように魔力を流し始めた。
「フゥッ‼︎」
「⁉︎」
だけど、そんな時間はないようだ。空から赤い剣が頭に向かって落ちてきた。
慌てて頭を飛ばして緊急回避すると、俺がいた地面が大きく割れて砕け散った。
「チッ! まさか、エストまで死ぬとは思わなかった。この化け物が!」
「……」
いや、あれは自殺だから俺の所為にされても困る。
頭だけを宙に浮かせて、最後の一人の動きを警戒する。
怒り心頭といった感じにオルファウスが睨んでいる。
自己再生が発動されているのか、顎が動かせそうだ。
喉まで再生されたら喋れるだろうが、そこまで生きられる保証はない。
とりあえず、あれを使わせてもらおう。巨大な岩塊を目指して頭を飛ばした。
「逃すか! 死ね!」
「ぅっ……」
剣から打ち出された大量の赤い弾丸が飛んできた。
地面スレスレに急降下して躱して、次の攻撃を急上昇して躱した。
直線的な攻撃は弾道を予測しやすい。
巨大岩塊に到着すると、その中に避難した。
この中には頑丈な鎖と服が残っている。
全身が再生されるまで籠城してやる。
「あー、あー、よし、喋れる」
首まで再生されたが、服を脱がす為の手がまだだ。時間稼ぎするしかない。
覗き穴を一つ作って、向かってくる敵に弾丸を次々に発射する。
でも、弾丸を食らっても、オルファウスは構わずに突っ込んでくる。
完全に透明マントで防がれている。
倒したいなら、二時間ぐらい攻撃を続けて魔力を削りまくるしかない。
エストがいない今、空中戦なら俺の方が圧倒的に有利だ。
岩塊を安全な空中に飛ばして、真上から撃ち続ける。
「ぐぐぐっ! 全然上がらない!」
早く空中に逃げたいのに岩塊が浮かばない。
身体が小さくなったから、扱える魔力が減少したみたいだ。
そんな話は聞いた事がないが、今はありのままの事実を受け入れるしかない。
岩塊の中心にある萎んだ鎖を利用して、俺を守る鎖の鎧を完成させる。
鎖を岩で覆って操って、頭に巻いた。これで即死の心配はしなくていい。
あとは攻撃を耐えつつ、身体が再生したら予定通りに空に逃げる。
「絡まるんじゃないぞ」
シトラスの身体から萎んで板状になった鎖を抜き取っていく。
背中に取り付けられた収納箱から、手足と腰に向かって六本の鎖が伸びている。
これを外せば俺が装備できそうだ。服を脱がせて、収納箱も脱がせた。
汚い下着だけは勘弁してやる。
二分十八秒後……
「完成だ」
失われた手足を取り戻して、全身に黒岩の鎖を巻き付けた。
元の透明な鎖だと町中は歩けないが、これなら見えないから問題ない。
岩塊から抜け出ると、待たせていた最後の一人の前に空中から飛び降りた。
「懺悔の時間は終わりだ。地獄で死んだ仲間と冒険の続きでもするんだな」
「何だ、その格好は? 安心しろ。お前を殺したら引退する。お前のお陰で分け前が増えたからな!」
「このゴミが!」
仲間の死に涙も流さずに笑い返すと、オルファウスは剣を振り回して向かってきた。
この鎖の持ち主も無念だろう。俺に力を貸してくれ。お前の分までブン殴ってやる。
両手足に力を込めると、恐れずに走り出した。
「おおおお!」
「潰れろ!」
「ぐはあっ!」
オルファウスが飛び掛かってくると、重力を込めた刃とともに急降下してきた。
両腕を交差させて受け止めようとしたが、腕ごと地面に叩き伏せられた。
「頭が本体みたいだな!」
「はぅっ⁉︎」
死の予感を感じて地面を転がった。
後頭部に振り下ろされた必殺の一撃が地面を爆発させた。
空から打ち上げられた草と土が降ってきた。
「あ、危なかった!」
オルファウスの攻撃にここまでの威力はなかった。
魔力を暴走させて、俺の頭を一撃で木っ端微塵にするつもりだ。
命懸けの攻撃で命を奪うとは、命を粗末にするな。
「お前はここで始末する」
「それは俺の台詞だ、このクソ野郎が。姉弟揃って俺の邪魔しやがって!」
「いいや、お前が邪魔しているだけだ。これ以上邪魔できないように、この世から排除してやる!」
素早く立ち上がると、右手に黒剣、左手に丸盾を作って走り出した。
一対一の長期戦ならば高確率で勝てる。だが、コイツに時間をかけるつもりはない。
さっさと倒して人質を回収する。一人ぐらいはまだ生きている可能性がある。
「舐めるな。小僧」
「くっ!」
右手の黒剣と左手の丸盾が突然砕け散った。
さっきも岩壁を壊されたから、作るだけ無駄かもしれない。
でも、壊すには魔力が必要だ。無限に壊せるわけじゃない。再び剣と丸盾を作り出した。
お前如きの力では、絶対に壊せないものがあると教えてやる。
「ハァッ!」
「この!」
黒剣を真っ直ぐに投げ飛ばすと、次に盾と右手から弾丸を連射した。
剣を持っているからと油断したな。俺は命懸けの接近戦を挑むほど馬鹿ではない。
弾丸を連射しながら、向かってくるオルファウスから後ろ飛びで距離を取り続ける。
汚い者が正々堂々綺麗な方法で倒される事を期待するな。
お前の魔力を容赦なく削りまくって殺してやる。
「ぐがぁ、ぐぅ!」
「限界か?」
透明マントが壊れたのか、弾丸が当たり始めた。だが、演技の可能性がある。
油断させて、俺が近づいてきたところを狙う作戦かもしれない。
俺は絶対に油断しない。地面に倒れて動かなくなるまで近づかない。
「ぐっぐぐぐ、くそ!」
「あっ! 逃げやがった!」
普通は死ぬまで戦うのに信じられない。階段に向かって走り出した。
燃え盛る町まで逃げて、火竜の中に隠れるつもりだろう。
せこい手を考えつくものだ。そこまで逃すわけがない。
空から追い越すと、階段口の前に降りて逃げ道を塞いだ。
「ぐっ、分かった! お前の仲間になる!」
「はい?」
「金と装備を欲しいだけやる。隠れ家に大量に置いてある。これがそこの鍵だ!」
「……」
これが命乞いというものだろうか?
小さな宝石が埋め込まれた、枝分かれした銀色の鍵を見せてきた。
見た感じ特殊な魔法鍵だから、相当厳重に隠れ家は守られている。
「見逃すだけで、全てお前の物になる。断るなら鍵を壊す。失った命の代わりに欲しくはないか?」
「……確かに悪くない取引きだ。その話が本当なら」
「本当だ。隠れ家まで案内する。信用できないなら剣を渡す。ほら、これでいいか?」
何度も嘘を吐いている人間を信用できない。疑いの眼差しを向けた。
すると、赤い剣を地面に放り投げて、両手を上げて降参した。
「見っともない奴だな。次は靴でも舐めるのか?」
「舐めるから助けてくれ! エストの奴に脅されて仕方なかったんだ!」
「近づくな! 死んだ仲間の所為にするとは最低だな」
「本当なんだ! 信じてくれ!」
必死に顔を歪めて被害者面を作っているが、嘘の臭いしかしない。
少なくとも、俺の心臓を二回潰して、メルを一度殺しかけている。
エストの話し通りなら、リエラも全身穴だらけで殺されている。
最低でも四人は殺している凶悪犯だ。
それに武器は持ってないが、右腕にアビリティ付きの腕輪を隠している。
武器を手元に瞬間移動させるアビリティだ。赤い剣に黒い勾玉が見える。
降参のポーズに見せかけているが、上段の構えからの剣の振り下ろしにしか見えない。
俺が赤い剣を拾おうと屈んだ瞬間に剣を戻して、絶対に攻撃してくる。
「分かった。信じてやるよ。隠れ家が嘘だったら殺すからな」
「ああ、絶対に後悔させな——」
「ハァッ‼︎」
本当だとしても、もう信じるつもりはない。
赤い剣を拾おうと近づくフリをして、剣を素通りして、黒岩剣を降参する右腕の肘に素早く振り上げた。
腕輪の付いた汚い右腕が地面に落ちていく。
「ぐがあああッッ‼︎ テ、テメェー、何のつもりだ‼︎」
「今のは闘技場の分だ。汚い金で俺の心を買えるとでも思ったのか? 自惚れるな」
「ぐゔゔゔっ!」
負け犬が血を垂れ流す右腕を左手で握り締めて喚いているが、俺はそれを両手足やられている。
地面の赤い剣を拾い上げると、階段でのアイアンクローの分、左胸を斬り裂かれた分を回収させてもらう。
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