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第5話 敗走

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 カイル「はぁ~ふう~_:(´ཀ`)何とか立てるぐらいには回復したけど、歩くのは無理かも(痛い)。でも、早くラルフ君を追いかけないと2人が心配だし、はぁ~はぁ~⁈ラルフ君?」とバーンズに剣でお腹を刺されて瀕死の重傷を負い、薬草で何とか回復しましたが、失った血が多く、頭がフラフラとして、まともに頭が働きません。遠くの方で人の姿が見えたので隠れるか、武器を構えるか少し考えましたが、あの2人ならこの辺に僕が倒れている事は知っているし、戦っても勝ち目はありませんでした。ゆっくり、ゆっくりと近づいている人影が友達だと分かるとやっと安心しました。けれども、もう1人をいくら探しても見つけられませんでした。

 ラルフ「(-_-;)………カイル。」

 カイル「分かってる。ごめんね。ここに居ても何も出来ないから家に戻ろうか?剣と盾は街の近くまで持って行って、いつもの隠し場所に隠して、フィオナのお母さんとミレイお姉さんに知らせないとね。あとは街の衛兵さんにフィオナの事を教えるかは、相談して決めないとね。こんなところで悪い事してたのが分かったら、街からは出られなくなっちゃうからね(笑)。」とあっはははと声を出して笑い続けます。

 ラルフ「(-_-;)……カイル、泣いてもいいんだぞ。」

 カイル「(ToT)ふぅぐぅ(涙)、僕がやられなければ、どうにか逃げられたかもしれないのに、あんな男達に好き放題やられて悔しいのに、一発も殴れなかった。僕が強ければ守れたのに(怒)!」と何とか涙を堪えて、街に戻りたいのに身体が動いてくれません。こんなに弱い事が悔しい事はありません。やっぱり僕は何処まで行っても無力な子供です。

 ラルフ「(T ^ T)行くぞ、カイル。まだ、やる事があるんだろ?まずは姉ちゃんの母ちゃんに知らせないとな、それにアイツらが向かう所は分かっているんだ(笑)!姉ちゃんの母ちゃんなら何処に行けばいいのか分かるかもしれないぞ!」とアイツらは姉ちゃんの父親の借金を回収しに来たのならば、父親が逃げた場所が分かれば、目的地が分かるかもしれない。今はとにかく街に戻って安全を確保しないといけない。

 カイル「でも僕はお荷物だよ(笑)。薬草だけじゃ失った血までは回復しないみたい。ラルフ君には悪いけど街まで護衛して欲しいんだ!本当にごめん。」

 ラルフ「(*^_^*)俺だって、走り疲れて、歩くぐらいしか出来ないから、大して変わらないよ!まだ、飯は食べてなかったよな?ヘッヘッヘェ、アイツら弁当までは持って行かなかったようだな!急いで昼飯食って、いやいや、ゆっくりと食べて街に戻ろうぜ!」と 3人分のサンドイッチと唐揚げと甘い卵焼きを食べると僕達は立ち上がりました。ゆっくり、ゆっくりと先端のU字パイプを取り外した刺又を杖代わりに進んで行きます。街には夕方前には着きました。予定通りに今日、手に入れた剣と盾は草原の隠し場所に置いて来ました。手に入れたお金はヒトデナイト6匹192ゴールド、スライム12匹48ゴールド、歩きにく草4匹20ゴールド。仲間を失って手に入れた報酬は僅か260ゴールドでした。
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