【R-18】ヴァンパイアの幼馴染は、私をご所望です

桜百合

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幼馴染はヴァンパイアです

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 結局数日で私の体調は元通りになり、白く透き通っていた肌も人間のそれと同じくらいにまで戻った。
 カリュードは一人前のヴァンパイアとなったことで、日の光にさらされても以前のようにはならなくなった。
 ようやく二人で明るいところを並んで歩くことができるようになったのである。

 カリュードの両親曰く、やはり愛し合うヴァンパイアは一人前になったとしても互いの香りでその血を欲してしまうことがあるらしい。

 「でもそういうときは、体液を交換すれば落ち着くのよ? だから大丈夫」

 にっこりと美しい笑みを浮かべながら、とんでもないことを話すミュラー侯爵夫人……カリュードのお母様に、私はたじたじだ。
 現にあれ以来カリュードは毎晩のように私を求めるようになっている。
 だが実は私も少なからず、カリュードと同じく彼の血を求めるようになってしまっているのだが。

 「お父様にはこんなこと、一生お話しできないわ」

 実家である伯爵家には、私の体調が元通りになってから挨拶をおこなった。
 幼いころから私を独り占めしていたカリュードに対して、お父様はやきもちを焼いているようだが今ではだいぶ打ち解けたように思える。
 もちろん両親はミュラー侯爵家がヴァンパイア一族であること、私もその仲間となったことを知ることはない。
 知らない方がいいこともあるのだ。


 「シェイラ、君の香りを嗅がせて? 」

 そう言って私の首元に顔を寄せて痕を確認して、香りをかぐのがカリュードの日課だ。

 いつか私もカリュードの首元に痕を残してみたいのだけれど、それには激しい興奮と忍耐力の狭間で戦う必要があるらしい。
 血を吸いすぎると、相手が衰弱してしまうから。

 でもカリュードにできたのだから、私にだってできるはず。
 果たしてカリュードは、それを許してくれるだろうか?
 でもその前に押し倒されて、こう言われるのが想像できる。

 「それならば死ぬまで体液を交換したい」


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お読み頂きありがとうございます!
現在【皇帝は最愛の幼馴染に狂おしいほどの愛を捧ぐ】も更新中です。
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             桜百合
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