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こうして迎えた夫婦の時間。
フィリップ様は寝室へ入るなり熱っぽい視線で私の姿をとらえた。
湯浴みを終えてすぐこちらへ来たのだろう。
髪の毛は濡れており、毛先から滴る雫が彼の色気を醸し出している。
着崩すように前が開かれたバスローブからは、鍛えられた肉体が姿を見せる。
情けないように見えて、実はこう言ったところが男らしいフィリップ様が好きなのだ。
彼はこの数年でユーカリ国の王太子としての地位を盤石なものにした。
……ジェラルドの出産で一時は覆りそうにもなったが。
このお方の妻でいれる事が誇らしい。
ちょっぴり頼りないところはあるけれど、私にとってはいつまでも最愛の旦那様である。
「エスメラルダ、我慢できないっ……」
「フィリップさ……んんっ」
フィリップ様は駆け寄るように大股で私のいる寝台へと近付くと、勢いよく腰をかき抱いて口付けた。
ジェラルドを出産してからも幾度もなく夫婦の営みを繰り返しては来たものの、獣のような激しさを持つ彼を見たのは久しぶりである。
まるで食らいつくように唇を奪われた私は、フィリップ様の唇の動きについていくことに必死である。
こじ開けるように侵入してきた舌は、私の舌を絡め取り執拗に追いかける。
唇を離したフィリップ様は得意げに笑った。
何ともその仕草が色っぽく、私はそれだけで下半身がキュンと疼く。
そのままフィリップ様は私の寝間着を手慣れた様子でするりと下ろし、私はあっという間に裸になってしまう。
そっと胸を両手で隠そうとすると、フィリップ様にそれを制止された。
「隠さないで。全部見せて。全部僕のものだって記憶に焼き付けておかないと」
「まるで最後みたいな言い方しないでくださいませ」
「違うよ、記憶に焼き付けておかないと執拗に支障が出る」
「……はあ」
本当にこの人は王太子として大丈夫なのであろうかと心配になるが、実際普段の彼の行いは非常に優秀であると評価されているらしい。
だからこそ、このヘタレな部分が直ってさえくれれば無敵であるのに……と重臣達は悔しがっているのだとか。
「何考えてるの? 随分余裕そうだね」
「……そんなことなっ……」
「ねえエスメラルダ? 僕は次の出産では、二度と君をあのような危険な目には合わせないと誓うよ。安心してくれ」
「……それはどういう……? 」
「ふふ。可愛いよエスメラルダ……君は僕だけのものだ」
「フィリップ様……」
潤んだ瞳で彼を見上げれば、熱を持った瞳が熱くこちらを見つめ返す。
「エスメラルダ……そんな顔で見ないでくれ。抑えが効かなくなる」
「抑えないでくださいませ。あなたの全てが欲しいですわ、フィリップ様」
「全く……君は本当に……君は僕を煽る天才だ」
フィリップ様はそう言って私の唇を親指でなぞると口付けた。
そして蜜口へと手を伸ばし、しっかりと解していく。
ジェラルドを出産してしばらくは傷が引き攣れるような痛みがあったが、その都度フィリップ様が丁寧にほぐしてくれたこともあり、今では問題無く彼を受け入れることができている。
「そろそろ良いかな……? 」
目元を赤く染めたフィリップ様にそう尋ねられ、私もつられて頬を赤くしながら頷く。
「ああっ……」
「エスメラルダ……愛している。僕のものだ、絶対に誰にも渡さない」
一体フィリップ様は何を心配されているのかというほどに、相変わらずの心配性である。
結婚してもうすぐ五年になると言うのに、まだこれほどこ心配性で果たして大丈夫なのだろうか。
「フィリップ様、心配しすぎですわ」
「君は手を離すとすぐどこかへ行ってしまうから」
「それは半分くらいはフィリップ様が原因でしょう」
「……それをいわれると何も言えないが……」
フィリップ様はその気まずさを誤魔化すかのように、一気に私を貫いた。
「意地悪を言った罰だからね」
「ちょ、ちょっと待ってくださ……心の準備が……」
「待たないよ。覚悟しておいて」
フィリップ様はそう言って腰を動かし始める。
急に与えられたその刺激に、私の体はまだ順応しきれていないらしい。
彼が動く度に自分の腰も浮いてしまうのが恥ずかしい。
「あっ……フィリップ様、だめっ……」
「ダメじゃないだろう? こっちを見て」
「いやですっ……恥ずかしい」
私が目を逸らすと、フィリップ様はクイと顎を持ち上げて口付け、そのまま腰を動かし続ける。
「フィリップ様……私っ……」
「エスメラルダ……僕ももうっ……」
そうしてしばらく動きを続けた後に、フィリップ様は私の中に精を放った。
「絶対に二人目を身籠らせる」
そう宣言した通り、私の奥深くで放たれた子種は大量らしい。
そしてそれから私は三回も精を放たれたのである。
次の日、疲れで寝台から起き上がれない私を見て満足気に微笑むフィリップ様はまるで悪魔のようだ。
「エスメラルダ、今日は何もしなくて良いからね。ジェラルドもリリーが見てくれているから。食事も僕が食べさせてあげよう」
「また宰相様に泣かれますわよ」
「大丈夫、執務に復帰したら挽回する自信はあるから」
周りの重臣たちにとっては大層迷惑な話であるが、私はそれから三日間至れり尽くせりの生活を送らせてもらったので、まあ良しとしよう。
ちなみにフィリップ様は宣言通り、異例のスピードで公務をこなしたらしい。
……とまあ、こんな生活を続けていたので、避妊魔法を解除してから私が二人目の子どもを懐妊するまでに、そう時間はかからなかった。
フィリップ様は寝室へ入るなり熱っぽい視線で私の姿をとらえた。
湯浴みを終えてすぐこちらへ来たのだろう。
髪の毛は濡れており、毛先から滴る雫が彼の色気を醸し出している。
着崩すように前が開かれたバスローブからは、鍛えられた肉体が姿を見せる。
情けないように見えて、実はこう言ったところが男らしいフィリップ様が好きなのだ。
彼はこの数年でユーカリ国の王太子としての地位を盤石なものにした。
……ジェラルドの出産で一時は覆りそうにもなったが。
このお方の妻でいれる事が誇らしい。
ちょっぴり頼りないところはあるけれど、私にとってはいつまでも最愛の旦那様である。
「エスメラルダ、我慢できないっ……」
「フィリップさ……んんっ」
フィリップ様は駆け寄るように大股で私のいる寝台へと近付くと、勢いよく腰をかき抱いて口付けた。
ジェラルドを出産してからも幾度もなく夫婦の営みを繰り返しては来たものの、獣のような激しさを持つ彼を見たのは久しぶりである。
まるで食らいつくように唇を奪われた私は、フィリップ様の唇の動きについていくことに必死である。
こじ開けるように侵入してきた舌は、私の舌を絡め取り執拗に追いかける。
唇を離したフィリップ様は得意げに笑った。
何ともその仕草が色っぽく、私はそれだけで下半身がキュンと疼く。
そのままフィリップ様は私の寝間着を手慣れた様子でするりと下ろし、私はあっという間に裸になってしまう。
そっと胸を両手で隠そうとすると、フィリップ様にそれを制止された。
「隠さないで。全部見せて。全部僕のものだって記憶に焼き付けておかないと」
「まるで最後みたいな言い方しないでくださいませ」
「違うよ、記憶に焼き付けておかないと執拗に支障が出る」
「……はあ」
本当にこの人は王太子として大丈夫なのであろうかと心配になるが、実際普段の彼の行いは非常に優秀であると評価されているらしい。
だからこそ、このヘタレな部分が直ってさえくれれば無敵であるのに……と重臣達は悔しがっているのだとか。
「何考えてるの? 随分余裕そうだね」
「……そんなことなっ……」
「ねえエスメラルダ? 僕は次の出産では、二度と君をあのような危険な目には合わせないと誓うよ。安心してくれ」
「……それはどういう……? 」
「ふふ。可愛いよエスメラルダ……君は僕だけのものだ」
「フィリップ様……」
潤んだ瞳で彼を見上げれば、熱を持った瞳が熱くこちらを見つめ返す。
「エスメラルダ……そんな顔で見ないでくれ。抑えが効かなくなる」
「抑えないでくださいませ。あなたの全てが欲しいですわ、フィリップ様」
「全く……君は本当に……君は僕を煽る天才だ」
フィリップ様はそう言って私の唇を親指でなぞると口付けた。
そして蜜口へと手を伸ばし、しっかりと解していく。
ジェラルドを出産してしばらくは傷が引き攣れるような痛みがあったが、その都度フィリップ様が丁寧にほぐしてくれたこともあり、今では問題無く彼を受け入れることができている。
「そろそろ良いかな……? 」
目元を赤く染めたフィリップ様にそう尋ねられ、私もつられて頬を赤くしながら頷く。
「ああっ……」
「エスメラルダ……愛している。僕のものだ、絶対に誰にも渡さない」
一体フィリップ様は何を心配されているのかというほどに、相変わらずの心配性である。
結婚してもうすぐ五年になると言うのに、まだこれほどこ心配性で果たして大丈夫なのだろうか。
「フィリップ様、心配しすぎですわ」
「君は手を離すとすぐどこかへ行ってしまうから」
「それは半分くらいはフィリップ様が原因でしょう」
「……それをいわれると何も言えないが……」
フィリップ様はその気まずさを誤魔化すかのように、一気に私を貫いた。
「意地悪を言った罰だからね」
「ちょ、ちょっと待ってくださ……心の準備が……」
「待たないよ。覚悟しておいて」
フィリップ様はそう言って腰を動かし始める。
急に与えられたその刺激に、私の体はまだ順応しきれていないらしい。
彼が動く度に自分の腰も浮いてしまうのが恥ずかしい。
「あっ……フィリップ様、だめっ……」
「ダメじゃないだろう? こっちを見て」
「いやですっ……恥ずかしい」
私が目を逸らすと、フィリップ様はクイと顎を持ち上げて口付け、そのまま腰を動かし続ける。
「フィリップ様……私っ……」
「エスメラルダ……僕ももうっ……」
そうしてしばらく動きを続けた後に、フィリップ様は私の中に精を放った。
「絶対に二人目を身籠らせる」
そう宣言した通り、私の奥深くで放たれた子種は大量らしい。
そしてそれから私は三回も精を放たれたのである。
次の日、疲れで寝台から起き上がれない私を見て満足気に微笑むフィリップ様はまるで悪魔のようだ。
「エスメラルダ、今日は何もしなくて良いからね。ジェラルドもリリーが見てくれているから。食事も僕が食べさせてあげよう」
「また宰相様に泣かれますわよ」
「大丈夫、執務に復帰したら挽回する自信はあるから」
周りの重臣たちにとっては大層迷惑な話であるが、私はそれから三日間至れり尽くせりの生活を送らせてもらったので、まあ良しとしよう。
ちなみにフィリップ様は宣言通り、異例のスピードで公務をこなしたらしい。
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