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番外編 5
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「俊……抱きしめてほしい。もっと強く抱きしめて……」
「葵……」
彼は私の言う通り、強く体を抱きしめる。
その力で体がしなりそうになるのを力強い腕によって支えられていた。
はあっ……と吐き出された熱い息が耳元にかかり、それが私を大胆にさせる。
「キス、したい……」
「っ……」
途端に噛み付くようなキスが降ってきた。
俊はやがて片手を私の後頭部に回すと、そのまま角度を変えてキスを続ける。
ねっとりと舌が動き回り、互いの唾液が絡まり合う。
僅かに唇が離れる隙を狙って息を吸い、再び激しいキスに没頭することをしばらくの間繰り返した。
「はぁっ……葵……好きだよ。今こうしているのが信じられないぐらいだ」
やがて唇が離され、コツンと額同士がぶつかり合う。
俊は息を荒げながらそんなことを呟いた。
「もう二度と葵は戻ってきてくれないかもしれないって思ってたから。今お前が隣にいるだけで、俺は信じられないほど幸せなんだよ」
だから、とさらに彼は言葉を続けた。
「こうやって葵が嫉妬して、甘えてくれるなんて幸せすぎて頭がおかしくなりそう」
「何それ……嫉妬なんてしたくない」
「わかってる、わかってるけど。葵も俺のこと好きでいてくれてるんだって……」
それだけ告げると、彼は私の髪の毛を耳にかけるようにしてそのまま再びキスをする。
そして今度は片手で自らのネクタイを緩めて外し、私の体をソファに押し倒した。
鼓動がどんどん速くなっていく。
とろん、と熱を帯びたような目で私をジッと見下ろした俊は、ダボついた部屋着から見える私の首元に唇を這わせたのである。
「あっ……」
久しぶりの刺激と、彼から囁かれた愛の言葉で想像以上に私の中の熱が昂っていくのがわかった。
触れるか触れないかわからないほどに優しいキスを、首元から鎖骨にかけて落としていく。
そして慣れた手つきで私の部屋着を下着と共にたくしあげると、胸の膨らみを口に含んだ。
「ん、あっ……」
「可愛い……でも少し痩せたか?」
そう言って心配そうな表情を向けてくる。
実際俊の言う通りで、ここ最近はあまり食欲がなく体重は減少の一方であった。
「色々考えすぎちゃってあまり食べれなかったの」
これも本当のことである。
俊の帰りが遅くなり、彼と過ごす時間が一気に減ってしまったことがきっかけで、私は彼と別れることに至った辛い過去を頻繁に思い出すようになっていたのだ。
別に浮気をされたわけではない。
何か決定的になるひどい裏切りを受けたわけでもない。
だが長い年月をかけて私の心に重なっていった悲しみは、自分でも想像もできないほどのトラウマとなっていたようで。
また彼の態度が変わるのではないか、今度は自分が振られてしまうのではないか、理由もなくそんな不安ばかりに襲われていたのだ。
「ごめん……」
「謝らないで! 俊のせいじゃない。私が昔のことをいつまでも忘れられずにいたから……俊はもう悪くないの」
「葵が不安にならないように、俺ずっと頑張るから。だから葵も何かあったら抱え込まずにちゃんと話してほしい。わかった?」
「わかった……」
そう言葉と共に頷けば、彼は再び膨らみを愛撫し始める。
掬うように持ち上げて先端を口に含み、舌で優しく転がすように刺激されると勝手にじわりと足の間が湿り気を帯びたことに気づいた。
思わずもどかしくなって両足を擦り寄せると、その様子に気づいた俊がすかさず足の間へと体を割り入れる。
「きもちい?」
「っ言いたくない……」
恥ずかしい台詞を拒んだ私を見た彼は、ふっと笑いをこぼした。
その顔がなんとも愛おしくてたまらず、彼の方へと腕を伸ばす。
「んんっ、んっ……」
俊は私の求めに応じるように体を被せると、唇を啄みながら足の間へとゆっくり手を伸ばした。
自分でもわかる。
十分に彼を受け入れる準備は整っているのだと。
「葵……」
彼は私の言う通り、強く体を抱きしめる。
その力で体がしなりそうになるのを力強い腕によって支えられていた。
はあっ……と吐き出された熱い息が耳元にかかり、それが私を大胆にさせる。
「キス、したい……」
「っ……」
途端に噛み付くようなキスが降ってきた。
俊はやがて片手を私の後頭部に回すと、そのまま角度を変えてキスを続ける。
ねっとりと舌が動き回り、互いの唾液が絡まり合う。
僅かに唇が離れる隙を狙って息を吸い、再び激しいキスに没頭することをしばらくの間繰り返した。
「はぁっ……葵……好きだよ。今こうしているのが信じられないぐらいだ」
やがて唇が離され、コツンと額同士がぶつかり合う。
俊は息を荒げながらそんなことを呟いた。
「もう二度と葵は戻ってきてくれないかもしれないって思ってたから。今お前が隣にいるだけで、俺は信じられないほど幸せなんだよ」
だから、とさらに彼は言葉を続けた。
「こうやって葵が嫉妬して、甘えてくれるなんて幸せすぎて頭がおかしくなりそう」
「何それ……嫉妬なんてしたくない」
「わかってる、わかってるけど。葵も俺のこと好きでいてくれてるんだって……」
それだけ告げると、彼は私の髪の毛を耳にかけるようにしてそのまま再びキスをする。
そして今度は片手で自らのネクタイを緩めて外し、私の体をソファに押し倒した。
鼓動がどんどん速くなっていく。
とろん、と熱を帯びたような目で私をジッと見下ろした俊は、ダボついた部屋着から見える私の首元に唇を這わせたのである。
「あっ……」
久しぶりの刺激と、彼から囁かれた愛の言葉で想像以上に私の中の熱が昂っていくのがわかった。
触れるか触れないかわからないほどに優しいキスを、首元から鎖骨にかけて落としていく。
そして慣れた手つきで私の部屋着を下着と共にたくしあげると、胸の膨らみを口に含んだ。
「ん、あっ……」
「可愛い……でも少し痩せたか?」
そう言って心配そうな表情を向けてくる。
実際俊の言う通りで、ここ最近はあまり食欲がなく体重は減少の一方であった。
「色々考えすぎちゃってあまり食べれなかったの」
これも本当のことである。
俊の帰りが遅くなり、彼と過ごす時間が一気に減ってしまったことがきっかけで、私は彼と別れることに至った辛い過去を頻繁に思い出すようになっていたのだ。
別に浮気をされたわけではない。
何か決定的になるひどい裏切りを受けたわけでもない。
だが長い年月をかけて私の心に重なっていった悲しみは、自分でも想像もできないほどのトラウマとなっていたようで。
また彼の態度が変わるのではないか、今度は自分が振られてしまうのではないか、理由もなくそんな不安ばかりに襲われていたのだ。
「ごめん……」
「謝らないで! 俊のせいじゃない。私が昔のことをいつまでも忘れられずにいたから……俊はもう悪くないの」
「葵が不安にならないように、俺ずっと頑張るから。だから葵も何かあったら抱え込まずにちゃんと話してほしい。わかった?」
「わかった……」
そう言葉と共に頷けば、彼は再び膨らみを愛撫し始める。
掬うように持ち上げて先端を口に含み、舌で優しく転がすように刺激されると勝手にじわりと足の間が湿り気を帯びたことに気づいた。
思わずもどかしくなって両足を擦り寄せると、その様子に気づいた俊がすかさず足の間へと体を割り入れる。
「きもちい?」
「っ言いたくない……」
恥ずかしい台詞を拒んだ私を見た彼は、ふっと笑いをこぼした。
その顔がなんとも愛おしくてたまらず、彼の方へと腕を伸ばす。
「んんっ、んっ……」
俊は私の求めに応じるように体を被せると、唇を啄みながら足の間へとゆっくり手を伸ばした。
自分でもわかる。
十分に彼を受け入れる準備は整っているのだと。
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