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③ ★

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「あっ拓真……恥ずかしいから全部脱ぎたくない……着たままがいい……」
「なんでだよ、服汚れるぞ」
「だって……」

 それからあっという間に拓真は私の服を脱がせてブラジャーをずらし、はみ出した胸をやわやわと揉みしだいた。

「柔らか……お前結構胸あるのな」
「そういうこと言わないでっ」

 私の反抗などお構いなしに拓真は胸の先端に口付けると、そのままちゅうっと吸い上げた。
 そしてそのまま必死に胸を舐め続けている。

「あっ……もう、そこっいい……」
「下、触っていい?」

 私の返答を聞く前に、既に拓真の手はいつのまにか下着を抜き取られて顕になった私の脚の間へと移っていく。
 既に濡れていたそこは、拓真の指を必死に受け入れた。
 くちゅくちゅと恐る恐る動かされる指は、私を未知の感覚に引き摺り込んでいく。

「すげー濡れてる。嬉しい」
「っも、やだぁ……」

 初めての感覚と恥ずかしさで私の目には涙が浮かび、私は両手で顔を覆うようにして隠した。

「凛……ごめん、がっつきすぎた。嬉しくてさ……ごめんな」

 私の涙に拓真は戸惑うような表情を見せ、覆った手のひらでは隠しきれなかった涙をそっと手の甲で拭う。

「凛が嫌なら今日はやめる。無理強いしたくないから」
「ううん……嫌じゃない」
「でもお前……」
「初めてのことでよくわからなくて……恥ずかしくなっちゃっただけなの。ごめんね」

 拓真はホッとしたような顔をして、私にそっとキスをする。

「よかった……」

 そして体を起こして一旦離れると、ガチャガチャとベルトを外してズボンを脱ぎ捨てた。
 下着一枚になった彼のそこは、布ごしでもわかるほどに大きく盛り上がっていて。
 するとそんな私の視線に気づいたのだろうか。

「……ゴムつけるとこ、見る?」
「み、見ない! 恥ずかしくて死んじゃう」
「なんだよそれ。なぁ、今度でいいから触って」
「今そんなこと言われてもわかんない!」

 私の反応にクッと喉を鳴らすようにして笑うと、ポケットからゴムの袋を取り出して破き、中身を取り出す。

「ポケット直入れ……」
「悪いかよ。箱ごと持ってきたらがっついてるみたいでキモいだろ」

 そして慣れない手つきで悪戦苦闘しながらゴムを装着すると、拓真は私の上に覆いかぶさるようにして跨った。

「痛いかな?」
「私に聞かれても……」
「優しくするけど、俺も初めてだから痛かったらごめん」
「ん……」

 拓真は私の足をゆっくりと広げると、その中央に自らの屹立を擦り付けた。
 初めて感じる熱いものに、自然と声が出てしまう。

「あっ……」
「やば、これだけでいきそう」

 そしてそのまま狙いを定めると、体重をかけるようにして陰茎を押し込めていく。
 同時に走る鋭い痛みで私は全身に力が入り目を固く瞑る。

「凛、力抜いて……キツすぎてやばい」
「むり、痛いもん……」

 泣きたくはないのに自然と涙がポロポロと落ちてくる。

「ごめん、でも俺もうやめられないから……ちょっと我慢して」

 そしてその言葉通り、拓真はずぷっと勢い良く自らのモノを押し込んだ。
 裂けるような激痛が一瞬走った後、繋がっているところがシクシクと痛む。

「痛い、もうやだやめたい」
「凛……ごめんな。でもこれで凛の初めては俺のものだ」

 苦しげな私の表情とは裏腹に拓真はなぜか嬉しそうで、恨めしくなる。

「悪い、動くから」

 ずるる、ぬぷっと出し入れを繰り返されていくうちに、私のそこはだいぶ順応してきたらしい。
 するとぬるぬるとしたものが溢れ出し、先程までの痛みがだいぶ和らいできた。

「凛っ……俺もう限界。激しくするっ……」
「ちょ、拓真……あっ苦し……んんっ」

 ガツガツと腰をぶつける拓真は獣のようだった。
 やがて彼に絶頂の時が訪れたようで、ぶるっと震えるとそのまま何度か腰を打ち付けた。

「ああっ凛っ! くっ……」

 苦しげな、一方でどこか恍惚とした表情を浮かべた彼はゆっくりとモノを引き抜く。
 そこでまじまじと拓真のモノを目にした私は思わず見入ってしまった。
 予想以上に大きく赤黒い。
 そしてその先端に付けられたゴムの先には白い液だまりが。
 先ほどまでそれが私の中に収められていたのだと思っただけで、恥ずかしくなる。

「凛、血ぃ出てる。ごめんな」

 ゴムについたわずかな血液を拓真は見逃さなかったらしい。
 私を労わるように優しく抱きしめた。

「でも嬉しかった。これで凛は俺の彼女な」
「うん。……大事にしてね?」
「当たり前だろ」

 こうして高校三年生の夏、私たちの恋は始まった。

 拓真は約束通り私に尽くしてくれて、予想していた拓真を好きな女子たちのいざこざに巻き込まれることもなかった。
 仲良しの友達と大好きな彼氏に囲まれて、高校生活の中で一番幸せな瞬間であったと思う。


 しかしそんな幸せに水を差したのが、冒頭の拓真の発言である。
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