8 / 156
第1章最弱魔王は魔界で頑張ると決めたそうです
第10話 ウルトラスーパーデンジャラスアターク!!!①
しおりを挟む
全力で拳を突き出したサタン。よくアニメであるような風が吹き砂ぼこりが舞う。
「っ、サタンさん・・・!」
な・・・嘘だろ? 俺の魔王パンチを片手だけで受け止めるなんて・・・!
サタンの繰り出した魔王パンチはメルに軽々と受け止められた。
「はぁ・・・もう一度聞きますけど――あなたほんっっっとおに魔王・・・なんですか?」
呆れた目で聞いてくるメル。
「ああ・・・そうだよ・・・」
サタンが答えるとメルはため息をつきながら地面に唾を吐き捨てた。
「はぁ~・・・けっ・・・!」
・・・こいつ、ほんとに勇者か? それ以前に女の子としてやっちゃダメだろ。
「こんなんじゃ――」
ボソっと何かを呟くメル。
「ん――ウワッ!」
サタンが聞き返そうとした時、メルが剣をサタンに向かって振った。驚いたサタンは尻餅をついた。
「こんな弱い魔王じゃ倒しても胸をはって倒したって言えないじゃないですか!」
メルは尻餅をついたサタンに剣先を向けて言った。
「だったら、今すぐやめよう! うん、そうしよう! 俺は見てのとおり弱々だから戦っても何も意味がないし、お前はめちゃめちゃ強い魔王を討伐したって嘘ついときゃ全て解決だ! よし、これでいこう! な?」
サタンは万事解決の案を思いつきメルの肩に手を置いて案を提案した。
「な・・・・・・」
メルはその場で固まった。
「よ~し、これで全部解決だ~~! お互いお疲れ様!」
サタンはう~んと腕を伸ばしメルから離れていく。
「あっ、アズラ逃げてなかったのか? ったくしょうがないな・・・」
サタンは結局逃げていなかったアズラの姿を見るとアズラに近づいた。
「すいません・・・でも、やっぱりサタンさん一人を置いて逃げるなんて出来ません!」
アズラはサタンを見つめ言う。こんなにも自分を大切にしてくれているアズラにサタンはそれ以上何も言えなかった。
まぁ・・・何事も起こらなかったし、こんなにも俺の事を思ってくれてるアズラにこれ以上言えないよな!
「じゃあ、城に入るか? ちょうどお腹も空いてきたし何か作ってくれるか?」
「もちろんです!」
サタンがアズラに聞くとアズラは顔を輝かせ答えた。
「じゃ、早く行こうぜ。あ、メルも子どもなんだから早く帰れよ~じゃあな」
サタンはメルに手を振り城に入った。
「は~い」
アズラはサタンの後に続く。
「メルさんもお疲れ様でした! またどこかでお会いしたらその時は仲良くしてくださいね」
アズラはメルに軽く頭を下げて城に入った。
この間、メルはいっさい動かなかった。
「しかしなかなか手強い相手だったな」
キッチンの椅子に座りながらサタンはアズラに言った。
「サタンさん何もしてませんけどね・・・!」
手を動かしながらジトーっとサタンを見つめるアズラ。
「ウグッ・・・ま、まあ、それはおいといて・・・それにしても可愛いかったし勇者とかじゃなかったら魔界にスカウトしてたんだけどな~」
「へぇ~・・・まぁ、可愛いかったですもんねぇ・・・?」
ピタリの動きが止まったアズラからゴゴゴと何か見えないものが溢れだす。
「まあ、アズラには負けてたけどな!」
アズラの体がピクッと僅かに反応する。
「な、なな、何言ってるんですか!?」
「いや、だってアズラの方が可愛いの事実だし」
極当たり前のように言うサタンにアズラは恥ずかしくなり手を動かしスピードが上がった。
「や、やめてください・・・もう・・・恥ずかしいです・・・それより、はい、おにぎりです!」
コトっとお皿に盛られて出てきたのは白米がキラキラと輝くいかにも美味しそうなおにぎりだった。
「これは旨そうだ! 頂きまーす!」
サタンはおにぎり3個をすぐに完食した。
「ふ~旨かった~!」
「お腹は満腹になりましたか?」
「ああ、充分だよ。ありがとうなアズラ」
「それは良かったです」
「それじゃあもう一眠りしてくるかな、おやすみアズラ。アズラも出来るだけ早く寝てくれな」
「は~い、おやすみなさいサタンさん」
サタンはアズラと別れると部屋に戻って布団に潜り込み眠りについた。
「う~ん、よく寝たぁ~」
サタンは部屋に入ってくる朝陽に目を覚ました。
「外の空気でも吸ってくるか・・・」
って、外の空気吸うとかカッコつけすぎじゃね? 俺・・・。
サタンはそう思いながらも寝起きすっきりするために外に出た。
「ウオッ!」
外に出てサタンは驚いた。
何故ならメルが一歩も動かないままの状態でその場に立っていたからだ。
「お~い、メル何してるんだ?」
サタンは驚きながらメルに近づく。
「・・・・・・ふざけるな」
「えっ?」
「ふざけるなって言ってるんでーーーす!!!」
突然メルが勢いよく剣をサタンに向かって振り下ろした。
サタンは間一髪剣をかわした。剣は地面に直撃し地面にヒビをいれる。
「いきなり何するんだよ!?」
「何が・・・」
「えっ!?」
「な~にが嘘をつけですか!? このクズ野郎が! 勇者に向かって嘘をつけ!? あなたは最低です! よってあとかたもなく消しとばします!」
「ちょ、待て待て待て!! 落ち着けって」
「いいえ! 待ちません!」
メルはサタンの話も聞かずに剣を連続で振り降ろした。
「消す消す消す消す・・・」
「おい! ちょっと待てって!」
「うるさい!」
サタンは逃げながらメルを止めようとするがメルは一向に聞こうとしない。
「逃げてないで早く殺《や》られなさい!」
「誰が黙って殺られるもんかっ!」
サタンは城の周りを走って逃げ続けた。
はぁ、はぁ・・・ヤバイな、堪忍袋が完全に切れてやがる
サタンはチラッとメルの方を見る。
うん! 完全に自我を忘れてるね! 今も死ね、死ねしか言ってないし・・・・・・
「死ね死ね死ね・・・」
メルの目は完全に殺意に満ちていた。
俺の何が一体悪かったんだ?
走りながら何が悪かったかを考えるサタン。
う~ん・・・やっぱ分かんねー・・・
しかし考えた結果、結局分からなかったサタン。
このまま逃げ続けても何も変わらねーよな・・・
後ろを振り返りメルを見るサタン。メルは一心不乱に剣を振るっている。
はぁ・・・もう一度魔王パンチで立ち向かうか? でも――
サタンは右手を握りしめるが全然効かなかった事を思い出す。
ったく考えてる暇はねぇ!
だんだん疲れてきたサタンは考えるのを止めて急回転しメルに向かって走り出した。
「っ、サタンさん・・・!」
な・・・嘘だろ? 俺の魔王パンチを片手だけで受け止めるなんて・・・!
サタンの繰り出した魔王パンチはメルに軽々と受け止められた。
「はぁ・・・もう一度聞きますけど――あなたほんっっっとおに魔王・・・なんですか?」
呆れた目で聞いてくるメル。
「ああ・・・そうだよ・・・」
サタンが答えるとメルはため息をつきながら地面に唾を吐き捨てた。
「はぁ~・・・けっ・・・!」
・・・こいつ、ほんとに勇者か? それ以前に女の子としてやっちゃダメだろ。
「こんなんじゃ――」
ボソっと何かを呟くメル。
「ん――ウワッ!」
サタンが聞き返そうとした時、メルが剣をサタンに向かって振った。驚いたサタンは尻餅をついた。
「こんな弱い魔王じゃ倒しても胸をはって倒したって言えないじゃないですか!」
メルは尻餅をついたサタンに剣先を向けて言った。
「だったら、今すぐやめよう! うん、そうしよう! 俺は見てのとおり弱々だから戦っても何も意味がないし、お前はめちゃめちゃ強い魔王を討伐したって嘘ついときゃ全て解決だ! よし、これでいこう! な?」
サタンは万事解決の案を思いつきメルの肩に手を置いて案を提案した。
「な・・・・・・」
メルはその場で固まった。
「よ~し、これで全部解決だ~~! お互いお疲れ様!」
サタンはう~んと腕を伸ばしメルから離れていく。
「あっ、アズラ逃げてなかったのか? ったくしょうがないな・・・」
サタンは結局逃げていなかったアズラの姿を見るとアズラに近づいた。
「すいません・・・でも、やっぱりサタンさん一人を置いて逃げるなんて出来ません!」
アズラはサタンを見つめ言う。こんなにも自分を大切にしてくれているアズラにサタンはそれ以上何も言えなかった。
まぁ・・・何事も起こらなかったし、こんなにも俺の事を思ってくれてるアズラにこれ以上言えないよな!
「じゃあ、城に入るか? ちょうどお腹も空いてきたし何か作ってくれるか?」
「もちろんです!」
サタンがアズラに聞くとアズラは顔を輝かせ答えた。
「じゃ、早く行こうぜ。あ、メルも子どもなんだから早く帰れよ~じゃあな」
サタンはメルに手を振り城に入った。
「は~い」
アズラはサタンの後に続く。
「メルさんもお疲れ様でした! またどこかでお会いしたらその時は仲良くしてくださいね」
アズラはメルに軽く頭を下げて城に入った。
この間、メルはいっさい動かなかった。
「しかしなかなか手強い相手だったな」
キッチンの椅子に座りながらサタンはアズラに言った。
「サタンさん何もしてませんけどね・・・!」
手を動かしながらジトーっとサタンを見つめるアズラ。
「ウグッ・・・ま、まあ、それはおいといて・・・それにしても可愛いかったし勇者とかじゃなかったら魔界にスカウトしてたんだけどな~」
「へぇ~・・・まぁ、可愛いかったですもんねぇ・・・?」
ピタリの動きが止まったアズラからゴゴゴと何か見えないものが溢れだす。
「まあ、アズラには負けてたけどな!」
アズラの体がピクッと僅かに反応する。
「な、なな、何言ってるんですか!?」
「いや、だってアズラの方が可愛いの事実だし」
極当たり前のように言うサタンにアズラは恥ずかしくなり手を動かしスピードが上がった。
「や、やめてください・・・もう・・・恥ずかしいです・・・それより、はい、おにぎりです!」
コトっとお皿に盛られて出てきたのは白米がキラキラと輝くいかにも美味しそうなおにぎりだった。
「これは旨そうだ! 頂きまーす!」
サタンはおにぎり3個をすぐに完食した。
「ふ~旨かった~!」
「お腹は満腹になりましたか?」
「ああ、充分だよ。ありがとうなアズラ」
「それは良かったです」
「それじゃあもう一眠りしてくるかな、おやすみアズラ。アズラも出来るだけ早く寝てくれな」
「は~い、おやすみなさいサタンさん」
サタンはアズラと別れると部屋に戻って布団に潜り込み眠りについた。
「う~ん、よく寝たぁ~」
サタンは部屋に入ってくる朝陽に目を覚ました。
「外の空気でも吸ってくるか・・・」
って、外の空気吸うとかカッコつけすぎじゃね? 俺・・・。
サタンはそう思いながらも寝起きすっきりするために外に出た。
「ウオッ!」
外に出てサタンは驚いた。
何故ならメルが一歩も動かないままの状態でその場に立っていたからだ。
「お~い、メル何してるんだ?」
サタンは驚きながらメルに近づく。
「・・・・・・ふざけるな」
「えっ?」
「ふざけるなって言ってるんでーーーす!!!」
突然メルが勢いよく剣をサタンに向かって振り下ろした。
サタンは間一髪剣をかわした。剣は地面に直撃し地面にヒビをいれる。
「いきなり何するんだよ!?」
「何が・・・」
「えっ!?」
「な~にが嘘をつけですか!? このクズ野郎が! 勇者に向かって嘘をつけ!? あなたは最低です! よってあとかたもなく消しとばします!」
「ちょ、待て待て待て!! 落ち着けって」
「いいえ! 待ちません!」
メルはサタンの話も聞かずに剣を連続で振り降ろした。
「消す消す消す消す・・・」
「おい! ちょっと待てって!」
「うるさい!」
サタンは逃げながらメルを止めようとするがメルは一向に聞こうとしない。
「逃げてないで早く殺《や》られなさい!」
「誰が黙って殺られるもんかっ!」
サタンは城の周りを走って逃げ続けた。
はぁ、はぁ・・・ヤバイな、堪忍袋が完全に切れてやがる
サタンはチラッとメルの方を見る。
うん! 完全に自我を忘れてるね! 今も死ね、死ねしか言ってないし・・・・・・
「死ね死ね死ね・・・」
メルの目は完全に殺意に満ちていた。
俺の何が一体悪かったんだ?
走りながら何が悪かったかを考えるサタン。
う~ん・・・やっぱ分かんねー・・・
しかし考えた結果、結局分からなかったサタン。
このまま逃げ続けても何も変わらねーよな・・・
後ろを振り返りメルを見るサタン。メルは一心不乱に剣を振るっている。
はぁ・・・もう一度魔王パンチで立ち向かうか? でも――
サタンは右手を握りしめるが全然効かなかった事を思い出す。
ったく考えてる暇はねぇ!
だんだん疲れてきたサタンは考えるのを止めて急回転しメルに向かって走り出した。
0
お気に入りに追加
43
あなたにおすすめの小説
理不尽な異世界への最弱勇者のチートな抵抗
神尾優
ファンタジー
友人や先輩達と共に異世界に召喚、と言う名の誘拐をされた桂木 博貴(かつらぎ ひろき)は、キャラクターメイキングで失敗し、ステータスオール1の最弱勇者になってしまう。すべてがステータスとスキルに支配された理不尽な異世界で、博貴はキャラクターメイキングで唯一手に入れた用途不明のスキルでチート無双する。
七人の兄たちは末っ子妹を愛してやまない
猪本夜
ファンタジー
2024/2/29……3巻刊行記念 番外編SS更新しました
2023/4/26……2巻刊行記念 番外編SS更新しました
※1巻 & 2巻 & 3巻 販売中です!
殺されたら、前世の記憶を持ったまま末っ子公爵令嬢の赤ちゃんに異世界転生したミリディアナ(愛称ミリィ)は、兄たちの末っ子妹への溺愛が止まらず、すくすく成長していく。
前世で殺された悪夢を見ているうちに、現世でも命が狙われていることに気づいてしまう。
ミリィを狙う相手はどこにいるのか。現世では死を回避できるのか。
兄が増えたり、誘拐されたり、両親に愛されたり、恋愛したり、ストーカーしたり、学園に通ったり、求婚されたり、兄の恋愛に絡んだりしつつ、多種多様な兄たちに甘えながら大人になっていくお話。
幼少期から惚れっぽく恋愛に積極的で人とはズレた恋愛観を持つミリィに兄たちは動揺し、知らぬうちに恋心の相手を兄たちに潰されているのも気づかず今日もミリィはのほほんと兄に甘えるのだ。
今では当たり前のものがない時代、前世の知識を駆使し兄に頼んでいろんなものを開発中。
甘えたいブラコン妹と甘やかしたいシスコン兄たちの日常。
基本はミリィ(主人公)視点、主人公以外の視点は記載しております。
【完結:211話は本編の最終話、続編は9話が最終話、番外編は3話が最終話です。最後までお読みいただき、ありがとうございました!】
※書籍化に伴い、現在本編と続編は全て取り下げとなっておりますので、ご了承くださいませ。
付与って最強だと思いませんか? 悪魔と呼ばれて処刑されたら原初の悪魔に転生しました。とりあえず、理想の国を創るついでに復讐しようと思います!
フウ
ファンタジー
勇者にして大国アルタイル王国が王太子ノアールの婚約者。
そんな将来を約束された一人の少女は……無実の罪でその人生にあっさりと幕を下ろした。
魔王を復活させて影で操り、全てを赦そうとした聖女様すらも手に掛けようとした公爵令嬢。
悪魔と呼ばれた少女は勇者ノアールによって捕縛され、民の前で処刑されたのだ。
全てを奪われた少女は死の間際に湧き上がるドス黒い感情のままに強く誓い、そして願う。
「たとえ何があったとしても、お前らの言う〝悪魔〟となって復讐してやる!!」
そんな少女の願いは……叶えられた。
転生者であった少女の神によって与えられた権利によって。
そうして悪魔という種族が存在しなかった世界に最古にして始まり……原初の悪魔が降り立ったーー
これは、悪魔になった一人の少女が復讐を……物理的も社会的にも、ざまぁを敢行して最強に至るまでの物語!!
※ この小説は「小説家になろう」 「カクヨム」でも公開しております。
上記サイトでは完結済みです。
上記サイトでの総PV1200万越え!!
さようなら、家族の皆さま~不要だと捨てられた妻は、精霊王の愛し子でした~
みなと
ファンタジー
目が覚めた私は、ぼんやりする頭で考えた。
生まれた息子は乳母と義母、父親である夫には懐いている。私のことは、無関心。むしろ馬鹿にする対象でしかない。
夫は、私の実家の資産にしか興味は無い。
なら、私は何に興味を持てばいいのかしら。
きっと、私が生きているのが邪魔な人がいるんでしょうね。
お生憎様、死んでやるつもりなんてないの。
やっと、私は『私』をやり直せる。
死の淵から舞い戻った私は、遅ればせながら『自分』をやり直して楽しく生きていきましょう。
異世界でネットショッピングをして商いをしました。
ss
ファンタジー
異世界に飛ばされた主人公、アキラが使えたスキルは「ネットショッピング」だった。
それは、地球の物を買えるというスキルだった。アキラはこれを駆使して異世界で荒稼ぎする。
これはそんなアキラの爽快で時には苦難ありの異世界生活の一端である。(ハーレムはないよ)
よければお気に入り、感想よろしくお願いしますm(_ _)m
hotランキング23位(18日11時時点)
本当にありがとうございます
誤字指摘などありがとうございます!スキルの「作者の権限」で直していこうと思いますが、発動条件がたくさんあるので直すのに時間がかかりますので気長にお待ちください。
最強魔族の俺が最弱の女勇者を鍛えるワケ ~魔王軍二番手の冥王は人間界でもSランク冒険者のようです~
八神 凪
ファンタジー
――広大な世界‟ロスワール”
そこは人間の他にエルフやドワーフといった種族や魔族が住み、地上には魔物が徘徊する危険な世界で、住む者は剣や魔法といった技能を駆使して毎日を強く生きていた。
そんな中、魔族のトップである大魔王メギストスは人間達の領地を狙う武を力の象徴とした先代を倒し、長く続いた人間との争いを止めて魔族側から人間に手を出さないように決めた。
だが、六人いる大魔王の配下である【王】の一人、魔王軍のNo.2である冥王ザガムはそれを良しとせず、魔族のために領地を拡大したい彼は大魔王メギストスへ侵略を進言するもあっさり棄却される。
どうしても人間達を支配して領地を拡大したいなら自分を倒し、お前がトップになれと返されるのだった。
そして999回目の敗北を喫した時、勇者が覚醒したとの話を聞いたザガムは勇者に大魔王を倒させ、油断した勇者を自分が倒せばいいのではないか? そう考え勇者を探すべく魔族領を出奔。
――かくして、冥王ザガムは邂逅する。
ため息を吐きたくなるような弱さの女勇者、ギャンブル好きの聖女見習い、魔族よりも陰湿な魔法使い達と――
しかし勇者の力は本物であることを目にし、鍛えればあるいはとザガムは考えるようになる。
果たして彼は勇者と共に大魔王を倒すことができるだろうか……?
かくして真面目で女性が苦手な冥王と、歴代最弱勇者の冒険が始まる。
╣淫・呪・秘・転╠亡国の暗黒魔法師編
流転小石
ファンタジー
淫 欲の化身が身近で俺を監視している。
呪 い。持っているんだよねぇ俺。
秘 密? 沢山あるけど知りたいか?
転 生するみたいだね、最後には。
これは亡国の復興と平穏な暮らしを望むが女運の悪いダークエルフが転生するまでの物語で、運命の悪戯に翻弄される主人公が沢山の秘密と共に波瀾万丈の人生を綴るお話しです。気軽に、サラッと多少ドキドキしながらサクサクと進み、炭酸水の様にお読み頂ければ幸いです。
運命に流されるまま”悪意の化身である、いにしえのドラゴン”と決戦の為に魔族の勇者率いる"仲間"に参戦する俺はダークエルフだ。決戦前の休息時間にフッと過去を振り返る。なぜ俺はここにいるのかと。記憶を過去にさかのぼり、誕生秘話から現在に至るまでの女遍歴の物語を、知らないうちに自分の母親から呪いの呪文を二つも体内に宿す主人公が語ります。一休みした後、全員で扉を開けると新たな秘密と共に転生する主人公たち。
他サイトにも投稿していますが、編集し直す予定です。
誤字脱字があれば連絡ください。m( _ _ )m
婚約破棄されたので、令嬢辞めてもふもふに生きますわ!
るてぃー
ファンタジー
魔法や魔物、精霊などが存在する世界。
そんな世界のまぁまぁの国力を持つ、ラクリア国、侯爵家,令嬢エリーゼ・アクリエッタは端から見れば身分・容姿・礼儀作法や勉学、どれを取っても申し分なく、幼い頃に決められた婚約者もいた。
けれど、エリーゼの記念すべきデビュタントを控えた16歳の誕生日の半年前、突然婚約者候補だった相手に「愛する人が出来た。だから君とは結婚出来ない。婚約は解消させてくれ」とちゃんとした謝罪もなしに一方的に言われ、婚約は解消されてしまう。
その時、プツリと何かが切れた音がした。
……は?謝罪もなしに婚約解消??!ちょっと責任感なさすぎじゃないかしら?!わたくしだって別に貴方を愛していたわけではなかったけれども!さすがに腹立たしいですわっ!自由人か!!
…それなら、わたくしだって!自由に生きますわ!
ずっと我慢してきたもふもふに囲まれて好きに生きてやろうじゃありませんか!!
こうしてエリーゼは侯爵家第三令嬢という肩書きを捨てて、もふもふに囲まれて生きていく事を決意したのである。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる