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第5章最弱魔王は悪魔のために頑張るそうです
第154話 闇の暴走①
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「何を、言って……」
アズラは聞き返す。アルトノリアの言葉の真意を確かめるために。
「我は魔界を滅ぼしたかった。そのために天使達に悪魔は恐ろしいと伝えた。その情報は真実か嘘かもハッキリとしないまま、天界に広まってくれたよ。だが、天王夫妻。二人だけはいつまでもその情報に惑わされず、悪魔を信じていた。そういう面でも本当に邪魔で仕方がなかった」
「……っ――」
アクロマの目から静かに涙が溢れ落ちた。
「お父様とお母様はこんな奴に……こんな……」
「こんな奴に呆気なく殺されるのが貴様の両親なのだ。そして、貴様もな――」
アクロマに光の焔が迫る。
(お父様、お母様……ごめんなさい。仇を討てなかっ――)
「――あなたは、生きている価値がありません。死になさい……!」
アルトノリアの事実を聞いて、怒ったアズラはアルトノリアの命を見つけていた。アクロマを助けるためにも、もうこれで終わる。そう思った、時だった。
「バァ~カ」
「なっ……!?」
アクロマに迫っていたはずの光の焔が突然狙いをアズラへと変えたのだ。
生命操作をしようと構えていたアズラは避けることが出来なかった。
「アアァァァァァッ――!」
光の焔に包まれて叫びを上げるアズラ。この焔は命が尽きるまで燃え尽きる。消すことは出来ない絶対的な焔。
「どうして……どうしてアズラを!」
燃えるアズラを見ながらアクロマはアルトノリアを睨んだ。
「なぁに、我にとって――いや、あの方にとって殺戮の英雄など不必要な存在だったということまでだ」
「どういう……?」
「これ以上、話す必要はない」
アクロマもアズラと同じく、焔に包まれる――そう、覚悟した時だった。玉座の間の扉が力強く開かれ、大馬鹿野郎の姿が目に入ってきた。
(来たのか……でも、もう――)
アズラは最後にサタンの名を呟き、静かに倒れた――。
◇
――――アァ、俺はまた、守れなかった……――――もう失わないために……強くなった。けど、その強さは幻だった。どれだけ強くなっても、アズラさえも失ってしまう――
「――アァ、憎い憎い憎い憎い憎い憎い――全てが憎い。俺の弱さも敵の強さも――全てが憎い――!」
――――壊したい……この世界を壊す力が欲しい――!
『―――チカラヲノゾムカ―――?』
『―――スベテヲコワシ、ニクサヲケスチカラガホシイカ―――?』
その声の存在は分からない。だが、サタンは――
「アァ、力が欲しい……世界を支配出来るだけの力が――!」
『―――ナラバ、ノゾメ。オマエハモウ、ソノシカクヲテニシテイル―――!』
その声に言われた通り、力を欲した――。
「……来たか……。だが、少し遅かったな。殺戮の英雄はもうじき死ぬ。貴様が我に敵うなど端から叶いもしない話なのだ――!」
アルトノリアの言葉にサタンは――答えない。
「……ガァァァァァアアアァァァ――!」
耳をつんざくような大きな叫び声。それは、人から発せられたとは思えない異質な声だった。
「な、何事だ……?」
叫び声を上げたと思えば、途端に静かになり、俯くサタンを見ながらアルトノリアは呟いた。アクロマも異様なサタンを静かに見つめた。
だが、その異様は更なる異様への前兆に過ぎなかった。
「なっ!?」
サタンの身体から、煙が立ち込めるように魔力が溢れ出てくる。モクモクと全ての魔力が空に広がった。
そして、その魔力はサタンを襲うかのような勢いで吸収されていく。
ドクン……ドクン……――と心臓の鼓動が大きくなるのが鳴り響く。
「オオォォォァァァ……ァァァ――アアアアア――!」
サタンの身体は魔力に包まれる。腕も足も顔も生身が全て覆われ見えなくなる。さらに、魔力は膨張と拡大を続ける。身体が一回り大きくなり、背には悪魔のそれと呼べる双翼。魔王の化身――異形の塊と化すサタン。
その変わり果てていく光景に誰もが息を飲み、動くという考えすら止まり、動けなかった。
そして――
「グ……ギャァァァァァ――!」
「アァァッ……!」
アルトノリアに捨てられるように放されたアクロマはアズラと近くに落ちた。何が起こったのかを確認するため顔を上げる。すると、目に入ったのは止まることのない真っ赤な血だった。
「な、なんてことを……」
「我の……我の腕がァァァ……!」
「アッヒャヒャヒャヒャヒャ」
空に浮かぶサタンがアルトノリアの腕を引き抜いていたのだ。痛みに悶え苦しむ姿を見てサタンは楽しむように嗤う。
「ヒャハハハ」
肩を押さえるアルトノリアをサタンは魔王の爪で一瞬にして数回、斬りつける。
「グォォォォォォ……!」
何とかして、助かられねばと考えたアルトノリアは光の焔を放つ。だが、その強力な焔も今のサタンの前では無意味に等しかった。ただ、ロウソクについた火を消すかのように口から吐いた僅かな風でかき消される。
悔しがる素振りのアルトノリアをサタンはボーッと見つめた。コキコキと首を横に慣らす。呆気にとられるアルトノリア。だが、視線が突如として下がる。
「アアアアァァァァ――足が、足がァァァ――!」
サタンはアルトノリアが気づかない程の速さで両足を蹴り飛ばしたのだ。立ち上がることも出来ず、血が濁流のように放出される。見上げて、初めてアルトノリアは恐怖した。
(これが、本当の魔王――)
口を不気味に歪ませているサタン。全身が震え出した時だった。顔を蹴られ、壁にめり込まされる。
サタンの右手に魔力が集めら、凝縮していく――。
「や、やめろ……我は天王、だぞ……」
アルトノリアの言葉に耳をかさない。
「我を殺せば……貴様は天界を敵に回すことになるのだぞ……」
魔力の塊はどんどん大きくなり、膨れ上がっていく。
「た、頼む……もう、やめてくれ……我が悪かった……謝る。だから、命だけは……」
命乞いをするアルトノリア。出血多量により、霞んでハッキリとは見えない。だが、これだけは分かった。
(奴は、楽しんでいる……これは、まるであのお方――)
不気味に嗤うサタンは魔力の塊を放った。床を抉りながら、突風の如くアルトノリアへと向かっていく。
「クソォォォォォ――!」
アルトノリアが死を覚悟した瞬間――白き光の円が顕れ、魔力の塊を消失させる。
サタンはゆっくりと振り返った。
「ハァハァ……」
そこに、立っていたのは――いつしか、光の焔が消え、肌だけが少し焼けている状態のアズラだった。
「さ、サタンさんを私と同じ様にはさせません……!」
ボロボロのアズラの頬を細い魔力のレーザーがかすめて通り過ぎていく。
今のサタンは誰も理解していない。故に、アズラであっても敵としてとらえ、全てを壊すために排除しなければならない。
「サタンさん……」
何度も何本もの魔力のレーザーで傷つけられるも歩みを止めず、アズラは進んでいく。それを可能にしたのはサタンへの強い想いがあったから。そして、サタンの攻撃が全て致命傷とは至らなかったためだ。
ゆっくりと両腕を伸ばすアズラ。恐怖というものを感じないが故にサタンは留まる。
そして――
「サタンさん……もう終わりです。終わったんです」
泣きながらサタンを強く抱きしめた。
何が起きているのか分からない。思考が停止して混乱に陥る。
「だから、戻ってきてください……サタンさん!」
――――アァ……憎い憎い憎い。壊す壊す壊す。殺す殺す殺す。全てを――――!
「やめろ……やめてくれ。俺はこうなりたかったんじゃない……ただ、守れるようになりたかっただけなんだ……」
己の中で二つの自分が対立する。殺意と破壊の衝動にかられる者とそうでない者。魔力の暴走に包まれ、完全なる闇へと変貌していく――。
何も分からず、考えられない。もう身を委ねようと思えた時――
『サタンさん!』
一筋の光が見えた。これを、掴まなければと本能が悟った。変貌しかけた指をゆっくりと伸ばし――
「サタンさん……サタンさん……!」
目を閉じて、祈るように名を刻むアズラ。
「……アズ、ラ」
聞こえた声に過剰に反応し、確かめた。
「サタンさん、なんですよね……?」
「当たり、前だろ……?」
困ったかのように苦笑いを浮かべるサタン。いつしか、身体を覆っていた魔力は綺麗に消え去っていた。
だが、今はそんなことどうでも良かった。
「……ッ、クッ……サタンさん……!」
溢れでる涙と共にアズラはサタンを今一度強く抱きしめた。
アズラは聞き返す。アルトノリアの言葉の真意を確かめるために。
「我は魔界を滅ぼしたかった。そのために天使達に悪魔は恐ろしいと伝えた。その情報は真実か嘘かもハッキリとしないまま、天界に広まってくれたよ。だが、天王夫妻。二人だけはいつまでもその情報に惑わされず、悪魔を信じていた。そういう面でも本当に邪魔で仕方がなかった」
「……っ――」
アクロマの目から静かに涙が溢れ落ちた。
「お父様とお母様はこんな奴に……こんな……」
「こんな奴に呆気なく殺されるのが貴様の両親なのだ。そして、貴様もな――」
アクロマに光の焔が迫る。
(お父様、お母様……ごめんなさい。仇を討てなかっ――)
「――あなたは、生きている価値がありません。死になさい……!」
アルトノリアの事実を聞いて、怒ったアズラはアルトノリアの命を見つけていた。アクロマを助けるためにも、もうこれで終わる。そう思った、時だった。
「バァ~カ」
「なっ……!?」
アクロマに迫っていたはずの光の焔が突然狙いをアズラへと変えたのだ。
生命操作をしようと構えていたアズラは避けることが出来なかった。
「アアァァァァァッ――!」
光の焔に包まれて叫びを上げるアズラ。この焔は命が尽きるまで燃え尽きる。消すことは出来ない絶対的な焔。
「どうして……どうしてアズラを!」
燃えるアズラを見ながらアクロマはアルトノリアを睨んだ。
「なぁに、我にとって――いや、あの方にとって殺戮の英雄など不必要な存在だったということまでだ」
「どういう……?」
「これ以上、話す必要はない」
アクロマもアズラと同じく、焔に包まれる――そう、覚悟した時だった。玉座の間の扉が力強く開かれ、大馬鹿野郎の姿が目に入ってきた。
(来たのか……でも、もう――)
アズラは最後にサタンの名を呟き、静かに倒れた――。
◇
――――アァ、俺はまた、守れなかった……――――もう失わないために……強くなった。けど、その強さは幻だった。どれだけ強くなっても、アズラさえも失ってしまう――
「――アァ、憎い憎い憎い憎い憎い憎い――全てが憎い。俺の弱さも敵の強さも――全てが憎い――!」
――――壊したい……この世界を壊す力が欲しい――!
『―――チカラヲノゾムカ―――?』
『―――スベテヲコワシ、ニクサヲケスチカラガホシイカ―――?』
その声の存在は分からない。だが、サタンは――
「アァ、力が欲しい……世界を支配出来るだけの力が――!」
『―――ナラバ、ノゾメ。オマエハモウ、ソノシカクヲテニシテイル―――!』
その声に言われた通り、力を欲した――。
「……来たか……。だが、少し遅かったな。殺戮の英雄はもうじき死ぬ。貴様が我に敵うなど端から叶いもしない話なのだ――!」
アルトノリアの言葉にサタンは――答えない。
「……ガァァァァァアアアァァァ――!」
耳をつんざくような大きな叫び声。それは、人から発せられたとは思えない異質な声だった。
「な、何事だ……?」
叫び声を上げたと思えば、途端に静かになり、俯くサタンを見ながらアルトノリアは呟いた。アクロマも異様なサタンを静かに見つめた。
だが、その異様は更なる異様への前兆に過ぎなかった。
「なっ!?」
サタンの身体から、煙が立ち込めるように魔力が溢れ出てくる。モクモクと全ての魔力が空に広がった。
そして、その魔力はサタンを襲うかのような勢いで吸収されていく。
ドクン……ドクン……――と心臓の鼓動が大きくなるのが鳴り響く。
「オオォォォァァァ……ァァァ――アアアアア――!」
サタンの身体は魔力に包まれる。腕も足も顔も生身が全て覆われ見えなくなる。さらに、魔力は膨張と拡大を続ける。身体が一回り大きくなり、背には悪魔のそれと呼べる双翼。魔王の化身――異形の塊と化すサタン。
その変わり果てていく光景に誰もが息を飲み、動くという考えすら止まり、動けなかった。
そして――
「グ……ギャァァァァァ――!」
「アァァッ……!」
アルトノリアに捨てられるように放されたアクロマはアズラと近くに落ちた。何が起こったのかを確認するため顔を上げる。すると、目に入ったのは止まることのない真っ赤な血だった。
「な、なんてことを……」
「我の……我の腕がァァァ……!」
「アッヒャヒャヒャヒャヒャ」
空に浮かぶサタンがアルトノリアの腕を引き抜いていたのだ。痛みに悶え苦しむ姿を見てサタンは楽しむように嗤う。
「ヒャハハハ」
肩を押さえるアルトノリアをサタンは魔王の爪で一瞬にして数回、斬りつける。
「グォォォォォォ……!」
何とかして、助かられねばと考えたアルトノリアは光の焔を放つ。だが、その強力な焔も今のサタンの前では無意味に等しかった。ただ、ロウソクについた火を消すかのように口から吐いた僅かな風でかき消される。
悔しがる素振りのアルトノリアをサタンはボーッと見つめた。コキコキと首を横に慣らす。呆気にとられるアルトノリア。だが、視線が突如として下がる。
「アアアアァァァァ――足が、足がァァァ――!」
サタンはアルトノリアが気づかない程の速さで両足を蹴り飛ばしたのだ。立ち上がることも出来ず、血が濁流のように放出される。見上げて、初めてアルトノリアは恐怖した。
(これが、本当の魔王――)
口を不気味に歪ませているサタン。全身が震え出した時だった。顔を蹴られ、壁にめり込まされる。
サタンの右手に魔力が集めら、凝縮していく――。
「や、やめろ……我は天王、だぞ……」
アルトノリアの言葉に耳をかさない。
「我を殺せば……貴様は天界を敵に回すことになるのだぞ……」
魔力の塊はどんどん大きくなり、膨れ上がっていく。
「た、頼む……もう、やめてくれ……我が悪かった……謝る。だから、命だけは……」
命乞いをするアルトノリア。出血多量により、霞んでハッキリとは見えない。だが、これだけは分かった。
(奴は、楽しんでいる……これは、まるであのお方――)
不気味に嗤うサタンは魔力の塊を放った。床を抉りながら、突風の如くアルトノリアへと向かっていく。
「クソォォォォォ――!」
アルトノリアが死を覚悟した瞬間――白き光の円が顕れ、魔力の塊を消失させる。
サタンはゆっくりと振り返った。
「ハァハァ……」
そこに、立っていたのは――いつしか、光の焔が消え、肌だけが少し焼けている状態のアズラだった。
「さ、サタンさんを私と同じ様にはさせません……!」
ボロボロのアズラの頬を細い魔力のレーザーがかすめて通り過ぎていく。
今のサタンは誰も理解していない。故に、アズラであっても敵としてとらえ、全てを壊すために排除しなければならない。
「サタンさん……」
何度も何本もの魔力のレーザーで傷つけられるも歩みを止めず、アズラは進んでいく。それを可能にしたのはサタンへの強い想いがあったから。そして、サタンの攻撃が全て致命傷とは至らなかったためだ。
ゆっくりと両腕を伸ばすアズラ。恐怖というものを感じないが故にサタンは留まる。
そして――
「サタンさん……もう終わりです。終わったんです」
泣きながらサタンを強く抱きしめた。
何が起きているのか分からない。思考が停止して混乱に陥る。
「だから、戻ってきてください……サタンさん!」
――――アァ……憎い憎い憎い。壊す壊す壊す。殺す殺す殺す。全てを――――!
「やめろ……やめてくれ。俺はこうなりたかったんじゃない……ただ、守れるようになりたかっただけなんだ……」
己の中で二つの自分が対立する。殺意と破壊の衝動にかられる者とそうでない者。魔力の暴走に包まれ、完全なる闇へと変貌していく――。
何も分からず、考えられない。もう身を委ねようと思えた時――
『サタンさん!』
一筋の光が見えた。これを、掴まなければと本能が悟った。変貌しかけた指をゆっくりと伸ばし――
「サタンさん……サタンさん……!」
目を閉じて、祈るように名を刻むアズラ。
「……アズ、ラ」
聞こえた声に過剰に反応し、確かめた。
「サタンさん、なんですよね……?」
「当たり、前だろ……?」
困ったかのように苦笑いを浮かべるサタン。いつしか、身体を覆っていた魔力は綺麗に消え去っていた。
だが、今はそんなことどうでも良かった。
「……ッ、クッ……サタンさん……!」
溢れでる涙と共にアズラはサタンを今一度強く抱きしめた。
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