夜明けの鏡

しょちぃ

文字の大きさ
上 下
27 / 32
奈落の館

奈落の館

しおりを挟む

光明寺博士がスマホのようなコンピューターを操作しようとする。私は光明寺博士の背後にある巨大なコンピューターに光明寺博士が激突するように念じた!

フワッと光明寺博士の身体が浮いたと思うと凄い勢いで光明寺博士の身体が巨大なコンピュータの真ん中辺りに激突した!

「ん?う、うわー!!ぐえー!!」

光明寺博士の口から唾液が飛び散る!凄い勢いで激突したので、光明寺博士はそのまま倒れてうずくまっている。

さっき尚輝や真希や静佳や久米さんは一瞬のうちに移動するように念じたけど、念の為、私は安全な場所に移動するように念じた!

玉が虹色に光る!きっとみんな安全な場所に移動したに違いない。

私は光明寺博士と戦うと決心した。人間兵器を作る為に力を貸せない!
光明寺博士がゆっくりとムクっと起きてきた。

「痛いじゃありませんか。ミセスかの子。何をするんですか?まさか私の命令が聞けない?なら仕方ないですね。コイツで言うことを聞かせてやる!」

そう言うとまた光明寺博士はスマホのようなコンピューターを使おうした。私はまた真後ろの巨大なコンピューターの操作するような場所に光明寺博士の身体が激突するように念じた!

光明寺博士の身体がまたフワッと浮く、そして操作するような場所にまともに激突した。

「ぐあああー!!」

凄い声を出して光明寺博士がぐったり倒れる。
わかった………光明寺博士がスマホのようなコンピューターを指で操作するより、私は心の中で念じるだけだから、攻撃も速いんだ。

光明寺博士がこの玉を最初は自分が操作したかったのはそういう理由だったんだ。
念じるだけで何でも自分の思い通りにできるなら、私に玉を渡す必要は無い。
自分が玉を操作できる体質でなかったから、あんなに悔しがったんだ。

また、ムクっと光明寺博士が起き上がってくる。私は起き上がる前にもう一度、操作するような場所に光明寺博士を激突させるように玉に念じた!

「ごほおー!!!」

光明寺博士が凄い声を出して再び倒れる。どこか痛めたのか、なかなか立ち上がれない。

「待て!ミセスかの子!少し私の話を聞け!」

倒れたまま光明寺博士が私に眉間に深いシワを寄せて睨みつけながら言う。

「何故わからない?科学は万能だ。科学こそ人類を平和にできる。私はいわば3つのコンピューター、三種の神器を作った天才だ!私だけが人類を幸せにできる!その為には無能な者達はいらない。有能な者達だけが新しい世界に入る資格があるのだ!その新しい世界を作ることができるのは私だけだ!それが何故わからない!?」

光明寺博士はそう言い終わるとさらに私を睨みつけて、ゆっくりゆっくり起き上がってくる。身体はプルプルと震えている。

「ミセスかの子。役立たずの人間などどうでもいい。有能な人間だけでいいのだ!それにあなたは玉を使った。これを使えば何人の人間が不幸になると思います?1回200人ですよ。あなたはもう何人もの人を不幸にした。私の仲間だ」

「違う!私は仲間じゃない!……その人達には私はつぐなわないといけない……。でもその前にあなたを阻止します!」

私がそういうと光明寺博士はニヤっと笑い、巨大なコンピューターに向かって何なら操作している。操作しながら光明寺博士は私に言う。

「ミセスかの子。この巨大なコンピューターにはあらゆる世界中の人類のデータがある!そしてスマホ型コンピューターにはそのデータを増幅する機能がある。あなたが持つ玉にはさらにそれを世界規模で効率よく機能するようにプログラムされている」

光明寺博士はニヤっと笑うと私の顔を見下げるようにみて、巨大なコンピューターを何やら操作している。

「今、私がこいつを操作すれば、もう終わりだ!古い世界は終わり、新しい世界が生まれる!あなたは嫌でも言うことを聞くしか無い。この2つのコンピューターが作動すればあなたは無意識に玉に念じる!人間兵器を作ることと、世界中のいらない人間を殺すように!」

私は自分が玉を使えばたくさんの人達が犠牲になることを承知で、また玉に念じようとした。
すべて終われば、私は……私はつぐなわないといけない…悪魔に手を貸した私は生きていてはいけないんだ……。

真希……あなたの優しさは私をいつも元気にして、とてもあたたかな気持ちにしたよ……ありがとう……。
静佳……あなたの明るさは私にとって、とても励みにいつもなってたよ……ありがとう……。
尚輝……尚輝……大好きだよ。ごめんね。こんな私を好きになってくれて……私は尚輝と出会って幸せだったよ……ありがとう……。
久米さん……巻き込んでしまってごめんなさい。でも、もうすぐ、決着をつけます。

しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

友達の母親が俺の目の前で下着姿に…

じゅ〜ん
エッセイ・ノンフィクション
とあるオッサンの青春実話です

ママと中学生の僕

キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

魔の鴉がやってくる。『雨宿りの女』

安田 景壹
キャラ文芸
闇に潜む怪物どもを狩る魔女、七ツ森麻來鴉。 彼女は雨の日に怪異に憑りつかれたという少女、能見晶子の除霊を引き受ける。 だが、彼女の中に潜む怪異は、過去の因縁を経てやってきた恐るべき存在だった――……

借金した女(SМ小説です)

浅野浩二
現代文学
ヤミ金融に借金した女のSМ小説です。

異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜

KeyBow
ファンタジー
 間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。  何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。  召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!  しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・  いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。  その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。  上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。  またぺったんこですか?・・・

だんだんおかしくなった姉の話

暗黒神ゼブラ
ホラー
弟が死んだことでおかしくなった姉の話

CODE:HEXA

青出 風太
キャラ文芸
舞台は近未来の日本。 AI技術の発展によってAIを搭載したロボットの社会進出が進む中、発展の陰に隠された事故は多くの孤児を生んでいた。 孤児である主人公の吹雪六花はAIの暴走を阻止する組織の一員として暗躍する。 ※「小説家になろう」「カクヨム」の方にも投稿しています。 ※毎週金曜日の投稿を予定しています。変更の可能性があります。

処理中です...