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番外編
従者は思い出す(イルから見た世界)
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「リリーおねーちゃん!!どこ?!どこにいるの?!」
「おい!また脱走したぞ!躾ろ!」
まだ幼い俺の背中に分厚い鞭が食い込む。
食事も与えられず、光さえも届かない小屋に押し込められる。
「つぎは、はずさないわよ!よーし、あたれ!」
「うわぁ!!あつい!あついよ!やめて!」
「まほうのれんしゅうなのよ!あなたはまほうにたいせいがあるんでしょ?!いたくないくせにこわがらないで!やりにくいわ!!」
「めが!!いたい!みえないよー!」
「おおげさね!みずでひやせばいいじゃない!」
時々現れる金髪の幼い少女は、魔法の練習だと言って俺に炎の魔法を放つ。威力はないが、火傷はする。火傷を冷やすためだと薄暗い井戸に落とされたこともあった。ジクジクと痛むせなか、身体中がジリジリと熱い。全てに絶望していた。
クレア様は、平民や客人には優しく評判の良い子どもだった。
しかし、使用人にはわがままを言い俺のことは本当に練習台としか思っていないようだった。奴隷の様に扱われ、ボロボロになる。傷の治りも遅くなり少しづつ視界が狭まっていった。色は褪せ、世界が霞んで見えるようになった。
しかし、ある時突然その少女は俺の機嫌を取るようになった。その機を逃さないよう、自分の心を殺して従順に人形になることを誓った。
「イル、ごめんなさい。わたくしのわがままで…まほうがはやくじょうずになりたかったの。じょうぶなれんしゅうあいてがひつようだったの…ごめんなさい」
「ゆるしてちょうだい」
そう言って、クレア様は泣いて謝った。
許せるわけない。大好きなあの場所から連れ出され、ボロボロにされて。でも、逆らえばどうなるか…怖かった。またあの日々に戻るのが。だから、クレア様の言うことを聞くことにした。笑いもせず泣きもせず。ただ、そこにいるだけ…何でも命令に従い、嫌われないように徹した。
いつしかその気持ちを、愛だと思うようになっていた。
「そ…んな…ばかな…」
記憶の中で暖かく抱きしめてくれるのは…ピンクの髪をした同じ歳くらいの女の子だった。
日が経つにつれ、その記憶はどんどん薄れて行った。
だめだ、会いに行こう。
彼女に会えば何かわかるかもしれない。
俺はあの断罪劇からたった1週間後、ティンクライン家から姿を消し、隣国のアマリリスさんが開いたばかりの治療院に冒険者として紛れ込んだ。
本当に開いたばかりで客はあまりいない。清潔感のある広間の待合室には年寄りや、風邪をひいていそうな子どもと何人かの冒険者がいるだけだった。
そんなに待たずに、俺の番が来た。
「どかが痛みますか?」
ニッコリと微笑む彼女は、微かに覚えている夢の中の女の子に似ている気がした。
「りりー…おねぇちゃん?」
「え?あなた、孤児院にいた子?」
驚いた顔でまじまじと顔を見られる。その瞬間、後ろに控えていたヴォルフレットが腰の剣に手を置く。
しばらく見つめ合ったあと、俺は潔くフードを外す。
「あっと…クレアさんの従者さん?かな?あってる?」
俺が、気まずそうにこくんと頷くとヴォルフレットがアマリリスの前に出てきて殺気を放つ。
「帰れ。彼女は何もしていないといったろう」
「ち…違う。おれは……おれは…………」
言葉が出ない。なんて言ったらいいんだ…長い間流していなかった涙がポロリと頬をながれる。
「リリーおねえちゃんに会いたかった」
その言葉を聞いたアマリリスは、ハッとして俺の肩を両手で掴んで瞳を覗き込んできた。アマリリスさんが目の前で指をパチンと鳴らすと、水飛沫が顔に飛んできてそのうちのいくつかが瞳の中に入った気がした。
その瞬間に、世界に色がついた。今まで霞んでいた色が一気に鮮やかになった。
「イルーラ?!イルーラなのね?!ずっと、探していたの。ある日突然孤児院からさらわれて…ねぇ、ヴォルフ、闇魔法を得意とする一族がいるのを知ってる?その人達はね、瞳の奥に赤い星を宿してるの。いま、彼の視力を戻したんだけど、赤い星がある!イルーラにもこの赤い星があったのよ!しかも、右目に2つ!!この人にもある!!」
そういうと、何の躊躇もなく俺を抱きしめた。あんなに怖がらせたのに、あんなにひどい目に合わせたのに。
「ごめんなさい、リリーおねえちゃん。ごめんなさい」
泣かないと決めた日から溜まっていた涙がポロポロとながれる。
「いたかったんだ、くるしかった。お腹が空いて、さみしかった」
アマリリスは俺が泣き終わるまでぎゅうっと力一杯抱きしめ続けてくれた。他の患者も待っているので、明日も同じ時間に会いにきて欲しいと、なんとアマリリスから言われた。
「許すのか?」
診察室を出る時に、ヴォルフレットがアマリリスにこう言った。何でもないようにアマリリスは答える。
「んー…まぁ、イルーラは睨んでただけだし、怖かったけど…何もしてきてないと言うか…これから償ってくれればいいかなって思ってね。私も失敗めちゃくちゃするでしょ?」
あはは、と笑っていた。
それから何度か治療院にかよい、心と視力のケアをしてもらうと、洗脳されていた記憶はすっかり元に戻った。
そして、俺はアマリリスの治療院の用心棒をすることになった。アマリリスはモテる。クレア様の優しさは優しさではなかった。今ならわかる。
アマリリスは、優しいけど厳しい。人のためになるように施すのではなく、共に悩み乗り越えてくれる。
だから、虫が寄りつきやすい。王宮で仕事をしているヴォルフレットに変わってアマリリスを守っている。
「リリーねえさん。俺は貴女を敬愛しています。」
「やだ、イルーラ!恥ずかしいよ!!」
生まれた双子をあやしていたアマリリスは顔を赤くする。ヴォルフレットはなんだかニヤニヤしながらこちらを見ている。
「ずいぶん変わったな、イル」
「変わったのではなく、戻ったのです。まぁ、従者としての喋り方とかは変わりませんが…」
明日は、双子のお披露目会だ。参加名簿で見たが、クレア様も参加する様になっていた。もちろん、ランプール様やあの時のメンバーも…
ねぇさんが、会いたくないと呟いたのを俺は聞き逃さなかった。消すか?と心で思った瞬間、ヴォルフレットの口から同じセリフが飛び出した。
この、可愛らしく愛らしい赤ん坊、アマリリス、そして、俺を信頼してもう一度チャンスを与えるだけでなく、鍛え上げてくれたヴォルフレットを守り抜いてみせる。一ミリの不幸もこの人たちに近づかさせないように…
「イル?どうした?」
「いえ、ちょっと…」
「たった一年でお前はS級の冒険者になる程強くなった。大丈夫さ。今度は洗脳されない。」
「…えぇ、もちろんです。あなたのことも必ず守る。王弟殿下…」
「はは、俺は守られなきゃならんほど弱くない。アマリリスを守ってくれ。一緒に」
「はい!!」
「おい!また脱走したぞ!躾ろ!」
まだ幼い俺の背中に分厚い鞭が食い込む。
食事も与えられず、光さえも届かない小屋に押し込められる。
「つぎは、はずさないわよ!よーし、あたれ!」
「うわぁ!!あつい!あついよ!やめて!」
「まほうのれんしゅうなのよ!あなたはまほうにたいせいがあるんでしょ?!いたくないくせにこわがらないで!やりにくいわ!!」
「めが!!いたい!みえないよー!」
「おおげさね!みずでひやせばいいじゃない!」
時々現れる金髪の幼い少女は、魔法の練習だと言って俺に炎の魔法を放つ。威力はないが、火傷はする。火傷を冷やすためだと薄暗い井戸に落とされたこともあった。ジクジクと痛むせなか、身体中がジリジリと熱い。全てに絶望していた。
クレア様は、平民や客人には優しく評判の良い子どもだった。
しかし、使用人にはわがままを言い俺のことは本当に練習台としか思っていないようだった。奴隷の様に扱われ、ボロボロになる。傷の治りも遅くなり少しづつ視界が狭まっていった。色は褪せ、世界が霞んで見えるようになった。
しかし、ある時突然その少女は俺の機嫌を取るようになった。その機を逃さないよう、自分の心を殺して従順に人形になることを誓った。
「イル、ごめんなさい。わたくしのわがままで…まほうがはやくじょうずになりたかったの。じょうぶなれんしゅうあいてがひつようだったの…ごめんなさい」
「ゆるしてちょうだい」
そう言って、クレア様は泣いて謝った。
許せるわけない。大好きなあの場所から連れ出され、ボロボロにされて。でも、逆らえばどうなるか…怖かった。またあの日々に戻るのが。だから、クレア様の言うことを聞くことにした。笑いもせず泣きもせず。ただ、そこにいるだけ…何でも命令に従い、嫌われないように徹した。
いつしかその気持ちを、愛だと思うようになっていた。
「そ…んな…ばかな…」
記憶の中で暖かく抱きしめてくれるのは…ピンクの髪をした同じ歳くらいの女の子だった。
日が経つにつれ、その記憶はどんどん薄れて行った。
だめだ、会いに行こう。
彼女に会えば何かわかるかもしれない。
俺はあの断罪劇からたった1週間後、ティンクライン家から姿を消し、隣国のアマリリスさんが開いたばかりの治療院に冒険者として紛れ込んだ。
本当に開いたばかりで客はあまりいない。清潔感のある広間の待合室には年寄りや、風邪をひいていそうな子どもと何人かの冒険者がいるだけだった。
そんなに待たずに、俺の番が来た。
「どかが痛みますか?」
ニッコリと微笑む彼女は、微かに覚えている夢の中の女の子に似ている気がした。
「りりー…おねぇちゃん?」
「え?あなた、孤児院にいた子?」
驚いた顔でまじまじと顔を見られる。その瞬間、後ろに控えていたヴォルフレットが腰の剣に手を置く。
しばらく見つめ合ったあと、俺は潔くフードを外す。
「あっと…クレアさんの従者さん?かな?あってる?」
俺が、気まずそうにこくんと頷くとヴォルフレットがアマリリスの前に出てきて殺気を放つ。
「帰れ。彼女は何もしていないといったろう」
「ち…違う。おれは……おれは…………」
言葉が出ない。なんて言ったらいいんだ…長い間流していなかった涙がポロリと頬をながれる。
「リリーおねえちゃんに会いたかった」
その言葉を聞いたアマリリスは、ハッとして俺の肩を両手で掴んで瞳を覗き込んできた。アマリリスさんが目の前で指をパチンと鳴らすと、水飛沫が顔に飛んできてそのうちのいくつかが瞳の中に入った気がした。
その瞬間に、世界に色がついた。今まで霞んでいた色が一気に鮮やかになった。
「イルーラ?!イルーラなのね?!ずっと、探していたの。ある日突然孤児院からさらわれて…ねぇ、ヴォルフ、闇魔法を得意とする一族がいるのを知ってる?その人達はね、瞳の奥に赤い星を宿してるの。いま、彼の視力を戻したんだけど、赤い星がある!イルーラにもこの赤い星があったのよ!しかも、右目に2つ!!この人にもある!!」
そういうと、何の躊躇もなく俺を抱きしめた。あんなに怖がらせたのに、あんなにひどい目に合わせたのに。
「ごめんなさい、リリーおねえちゃん。ごめんなさい」
泣かないと決めた日から溜まっていた涙がポロポロとながれる。
「いたかったんだ、くるしかった。お腹が空いて、さみしかった」
アマリリスは俺が泣き終わるまでぎゅうっと力一杯抱きしめ続けてくれた。他の患者も待っているので、明日も同じ時間に会いにきて欲しいと、なんとアマリリスから言われた。
「許すのか?」
診察室を出る時に、ヴォルフレットがアマリリスにこう言った。何でもないようにアマリリスは答える。
「んー…まぁ、イルーラは睨んでただけだし、怖かったけど…何もしてきてないと言うか…これから償ってくれればいいかなって思ってね。私も失敗めちゃくちゃするでしょ?」
あはは、と笑っていた。
それから何度か治療院にかよい、心と視力のケアをしてもらうと、洗脳されていた記憶はすっかり元に戻った。
そして、俺はアマリリスの治療院の用心棒をすることになった。アマリリスはモテる。クレア様の優しさは優しさではなかった。今ならわかる。
アマリリスは、優しいけど厳しい。人のためになるように施すのではなく、共に悩み乗り越えてくれる。
だから、虫が寄りつきやすい。王宮で仕事をしているヴォルフレットに変わってアマリリスを守っている。
「リリーねえさん。俺は貴女を敬愛しています。」
「やだ、イルーラ!恥ずかしいよ!!」
生まれた双子をあやしていたアマリリスは顔を赤くする。ヴォルフレットはなんだかニヤニヤしながらこちらを見ている。
「ずいぶん変わったな、イル」
「変わったのではなく、戻ったのです。まぁ、従者としての喋り方とかは変わりませんが…」
明日は、双子のお披露目会だ。参加名簿で見たが、クレア様も参加する様になっていた。もちろん、ランプール様やあの時のメンバーも…
ねぇさんが、会いたくないと呟いたのを俺は聞き逃さなかった。消すか?と心で思った瞬間、ヴォルフレットの口から同じセリフが飛び出した。
この、可愛らしく愛らしい赤ん坊、アマリリス、そして、俺を信頼してもう一度チャンスを与えるだけでなく、鍛え上げてくれたヴォルフレットを守り抜いてみせる。一ミリの不幸もこの人たちに近づかさせないように…
「イル?どうした?」
「いえ、ちょっと…」
「たった一年でお前はS級の冒険者になる程強くなった。大丈夫さ。今度は洗脳されない。」
「…えぇ、もちろんです。あなたのことも必ず守る。王弟殿下…」
「はは、俺は守られなきゃならんほど弱くない。アマリリスを守ってくれ。一緒に」
「はい!!」
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