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本編1
ヒロインはヒロインでヒロインじゃない
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「あぁー!!こわいよー貴族の皆さんが通われる学園に通うなんて!!何で私なんかが魔法を使えちゃったのよぉ~!」
豪華な金の飾りがふんだんにあしらわれた美しい門柱。それをみるたびに、ノミのような心臓がバクバクと脈打つ。
「もう、絶対に目立たない。よし、絶対に目立たないぞー」
私は、アマリリス。平民として平和に過ごす為にそう心に誓い意を決して学園に足を踏み入れた。
元々は孤児院で育ち親もいない。なのにある日突然に手から水が溢れ出した。
それを見た院長が、「貴女は幸せになるべきよ!」とこの学園に?というか国に?通報。
見事この地獄の学園に通うこととなってしまった。
門柱を一歩過ぎると目の前には琥珀色の瞳の輝く男の子が立っていた。
「?君、もしかしてアマリリスさん?僕は生徒会副会長のブラッドリー・ランプール。案内を任されているんだついてきてくれるかな?」
すっと差し出された美しい手。重ねろと言うことか?それすらも分からない庶民の私はその場に立ち尽くしてしまった。
クスクスと綺麗に笑ったブラッドリー様は優しく手を握ってくださり、校長室まで案内してくださった。
手を握られた事で恥ずかしくなり、顔を真っ赤にしていたら、「可愛らしい方だ」と微笑んでくださり、さらに恥ずかしくなってしまった。
「あら、ブラッドリー様…あ…その方は?」
あと少しで校長室と言うところで真っ赤な髪に金の瞳の美しい女性に出会った。その方は仄暗い笑顔を私に向けてきた。
「もしかして、特待生の?アマリリスさん?わたくしはクレア・ティンクラインよ。困ったことがあったらわたくしにも言ってくださいましね。ブラッドリー様のちほど、」
そう言うと、傷付いたような顔をして慌てて振り返り廊下の向こうへと消えて行った。一緒にいた黒髪の細身の男の人が私をみて睨んだ気がした。
「えっと、ランプール様今の方は?泣きそうでしたが大丈夫ですか?」
「あぁ、婚約者のクレアですよ。泣きそうでしたか?何かあったのかな?」
「婚約者?!婚約者の前で手を繋いでしまった!!」
慌てて手を離し床にべちゃっと土下座する。
「申し訳ありません!!婚約者のティンクライン様を可及的速やかに追いかけて誤解を解きたいところでありますが、私は校長室へ行かねばなりません!!どうか!!どうか急いでティンクライン様を追いかけて誤解を解いてきてくださいませ!!」
「え?大丈夫だよ。僕は君の面倒を頼まれているんだから、途中放棄はできない。クレアもわかっているから。君は真面目で人の気持ちを考えられる人なんだね」
そう言うと頭をポンポンと撫でて、色気たっぷりの笑顔で私を見つめた。
「ブラッドリー…様」
ポーッとなった私は、慌てて立ち上がりペコっと頭を下げる。それを見てブラッドリー様はうん、と頷いた。
「でも、本当に大丈夫です。だってすぐそこです。ありがとうございます。ブラッドリー様、また機会がありましたらお会いさせてください。では!」
慌てて突き当たりの校長室へ駆け込むと急いで扉を閉めた。その瞬間にチラッと、置いてかれたブラッドリー様が前髪を掻き上げて反対の手を腰に当て微笑んでいる姿がみえた。
「まっ…たく、元気な子だな」
やれやれ、そんなふうにブラッドリー様は笑っていた。
何あれ!!いや、婚約者追いかけろよ!!泣いてたじゃん!絶対泣いてたじゃん!
そもそも手を繋ぐなよ!!婚約者いるならさぁ!!!!
お前が人の気持ちを考えろよ!!
一瞬何コイツって思って意識失っちゃったじゃんか!!
ダンダン!!と足で床を踏み締めて憂さ晴らしをしていると、「こ…これ、誰かな?」とヒゲモジャの魔法使いが話しかけてきた。
校長か。
校長?!
「ここここここ!!!校長先生さまぁ!!!」
初対面でいきなり本性を校長先生に曝け出すことになってしまった。悪いことに、担任の先生のヴォルフレット先生もそこにいた。
紫の短髪に黒い瞳、ちょっとクマがある?丸い眼鏡で表情がよく読めないけど、真面目そうな青年だ。
「君が特待生?ヴォルフレットだ。よろしく」
すっと手を差し出してくる。
「…先生は婚約者または愛を誓い合った人はいますか?」
「…は?」
「この手を私が握ったら誰かに恨まれたりしないか聞いてるんです。」
はぁ。とヴォルフレット先生がため息をついた。続け様にマシンガンのように私を諌める。
「特待生というから期待していましたが、貴女もそこら辺の婚活女性と一緒ですか?はぁ。学園は勉学に励む場所ですよ。男漁りに来ているんなら、帰りなさい。特待生ということは国の金だろ?所詮庶民の女の玉の輿婚活に使われたらたまったもんじゃない。挨拶で握手を求めただけで君に興味を持ったわけではないんですから…」
バチン!!!と私の耳元で何かが弾けた。その音を聞いて、喋り続けていたヴォルフレット先生が止まった私の目からボロボロと涙が出ているが拭うことを忘れるほど怒りで頭がいっぱいになった。
「住み慣れた孤児院から…勝手に引っ張り出してきたのはそちらでしょ?私、学園に来たいなんて言ってない!!!ご安心ください。男になんか興味ありませんから!!私は…私は!!!!!」
バチバチバチ!!!と静電気のような小さな爆発が部屋中で起こる。どうやら水蒸気が破裂しているようだ。
「散々なんか言われたけど行かないっていったら、このままじゃ、制御しきれない魔法で誰かを傷つけるかもしれないって脅されて…魔法を制御できるようになれるって聞いたから、嫌だけど来たんです!!!帰っていいなら院長先生のところに帰りたい!!!」
そう叫んだ瞬間にプツンと記憶が飛んだ。
フッと目を覚ますと、真っ白な天井が見えた。なんとなく首を右側へ動かすと紫色の髪がウトウトと船を漕いでいた。
起きあがるために、手をベッドにつこうと力を入れるとぎゅっと何かに手を掴まれた。
「起きたのか?」
「あ…はい」
記憶を失ったわけでは無いのであんなに激昂したのが恥ずかしくてつい顔を背けてしまった。
それでも手を握ったまま、先生は「はぁ。」とまたため息をついた。
また、涙が溢れそうになり慌てて手を振り払う。
「いや、違う。すまん。ため息は癖だ許せ。」
振り払った手を慌てて掴みながら先生は謝ってくれた。
そして、自分の過去を少しだけ話してくれた元々は位の高い貴族の次男?かなんかで女性からのアピールに疲れて家出をしてきたらしい。
魔法が得意だったのでこの学園に教師として着任、しかし、貴族だった事がバレて生徒から猛アピールされる事もありほとほと疲れ果てていたらしい。
「君に八つ当たりを。すまん」
握られた手にやわらかな髪が触れる。どうやら頭を下げているらしい…
気になってチラッと視線を送ると綺麗な紫の髪がうなだれていた。
しょうがないなぁ。孤児院で悪戯をして縮こまった男の子を思い出してつい「フフッ」と笑みをこぼしてしまった。
つられて顔を上げた先生が大きく目を見開いて私を見ている。許してもらえると思ったから安心したのか?
「んー…ゆるしま…せん!!」
「ぐっ、いや、な…」
かぁ!っと赤くなった先生はゴホゴホと咳き込んでしまった。
「私の前でため息をつかなくなったら、許してあげます。センセ。ため息をつきたくなったら深呼吸ですよ!」
咳がおさまった先生は少しぎこちなくはにかんだ。
メガネの奥の瞳がゆらりと揺れた気がして少し胸がドキドキした。
それから、クラスへ案内された。私は1年生でクラスには何人か庶民の人がいた。早速仲良くしてくれて、少しずつ学園が楽しくなってきた。
特に楽しいのはヴォルフレット先生の魔法の時間だった。私は水魔法が得意でドンドン練習して上達して行った。罪滅ぼしにと先生は放課後よく自主練に付き合ってくれた。
授業中にふと視線が合うと何故かドキッとする事があった。でも、私は勉強をしに来たんだからと気にしないようにした。
豪華な金の飾りがふんだんにあしらわれた美しい門柱。それをみるたびに、ノミのような心臓がバクバクと脈打つ。
「もう、絶対に目立たない。よし、絶対に目立たないぞー」
私は、アマリリス。平民として平和に過ごす為にそう心に誓い意を決して学園に足を踏み入れた。
元々は孤児院で育ち親もいない。なのにある日突然に手から水が溢れ出した。
それを見た院長が、「貴女は幸せになるべきよ!」とこの学園に?というか国に?通報。
見事この地獄の学園に通うこととなってしまった。
門柱を一歩過ぎると目の前には琥珀色の瞳の輝く男の子が立っていた。
「?君、もしかしてアマリリスさん?僕は生徒会副会長のブラッドリー・ランプール。案内を任されているんだついてきてくれるかな?」
すっと差し出された美しい手。重ねろと言うことか?それすらも分からない庶民の私はその場に立ち尽くしてしまった。
クスクスと綺麗に笑ったブラッドリー様は優しく手を握ってくださり、校長室まで案内してくださった。
手を握られた事で恥ずかしくなり、顔を真っ赤にしていたら、「可愛らしい方だ」と微笑んでくださり、さらに恥ずかしくなってしまった。
「あら、ブラッドリー様…あ…その方は?」
あと少しで校長室と言うところで真っ赤な髪に金の瞳の美しい女性に出会った。その方は仄暗い笑顔を私に向けてきた。
「もしかして、特待生の?アマリリスさん?わたくしはクレア・ティンクラインよ。困ったことがあったらわたくしにも言ってくださいましね。ブラッドリー様のちほど、」
そう言うと、傷付いたような顔をして慌てて振り返り廊下の向こうへと消えて行った。一緒にいた黒髪の細身の男の人が私をみて睨んだ気がした。
「えっと、ランプール様今の方は?泣きそうでしたが大丈夫ですか?」
「あぁ、婚約者のクレアですよ。泣きそうでしたか?何かあったのかな?」
「婚約者?!婚約者の前で手を繋いでしまった!!」
慌てて手を離し床にべちゃっと土下座する。
「申し訳ありません!!婚約者のティンクライン様を可及的速やかに追いかけて誤解を解きたいところでありますが、私は校長室へ行かねばなりません!!どうか!!どうか急いでティンクライン様を追いかけて誤解を解いてきてくださいませ!!」
「え?大丈夫だよ。僕は君の面倒を頼まれているんだから、途中放棄はできない。クレアもわかっているから。君は真面目で人の気持ちを考えられる人なんだね」
そう言うと頭をポンポンと撫でて、色気たっぷりの笑顔で私を見つめた。
「ブラッドリー…様」
ポーッとなった私は、慌てて立ち上がりペコっと頭を下げる。それを見てブラッドリー様はうん、と頷いた。
「でも、本当に大丈夫です。だってすぐそこです。ありがとうございます。ブラッドリー様、また機会がありましたらお会いさせてください。では!」
慌てて突き当たりの校長室へ駆け込むと急いで扉を閉めた。その瞬間にチラッと、置いてかれたブラッドリー様が前髪を掻き上げて反対の手を腰に当て微笑んでいる姿がみえた。
「まっ…たく、元気な子だな」
やれやれ、そんなふうにブラッドリー様は笑っていた。
何あれ!!いや、婚約者追いかけろよ!!泣いてたじゃん!絶対泣いてたじゃん!
そもそも手を繋ぐなよ!!婚約者いるならさぁ!!!!
お前が人の気持ちを考えろよ!!
一瞬何コイツって思って意識失っちゃったじゃんか!!
ダンダン!!と足で床を踏み締めて憂さ晴らしをしていると、「こ…これ、誰かな?」とヒゲモジャの魔法使いが話しかけてきた。
校長か。
校長?!
「ここここここ!!!校長先生さまぁ!!!」
初対面でいきなり本性を校長先生に曝け出すことになってしまった。悪いことに、担任の先生のヴォルフレット先生もそこにいた。
紫の短髪に黒い瞳、ちょっとクマがある?丸い眼鏡で表情がよく読めないけど、真面目そうな青年だ。
「君が特待生?ヴォルフレットだ。よろしく」
すっと手を差し出してくる。
「…先生は婚約者または愛を誓い合った人はいますか?」
「…は?」
「この手を私が握ったら誰かに恨まれたりしないか聞いてるんです。」
はぁ。とヴォルフレット先生がため息をついた。続け様にマシンガンのように私を諌める。
「特待生というから期待していましたが、貴女もそこら辺の婚活女性と一緒ですか?はぁ。学園は勉学に励む場所ですよ。男漁りに来ているんなら、帰りなさい。特待生ということは国の金だろ?所詮庶民の女の玉の輿婚活に使われたらたまったもんじゃない。挨拶で握手を求めただけで君に興味を持ったわけではないんですから…」
バチン!!!と私の耳元で何かが弾けた。その音を聞いて、喋り続けていたヴォルフレット先生が止まった私の目からボロボロと涙が出ているが拭うことを忘れるほど怒りで頭がいっぱいになった。
「住み慣れた孤児院から…勝手に引っ張り出してきたのはそちらでしょ?私、学園に来たいなんて言ってない!!!ご安心ください。男になんか興味ありませんから!!私は…私は!!!!!」
バチバチバチ!!!と静電気のような小さな爆発が部屋中で起こる。どうやら水蒸気が破裂しているようだ。
「散々なんか言われたけど行かないっていったら、このままじゃ、制御しきれない魔法で誰かを傷つけるかもしれないって脅されて…魔法を制御できるようになれるって聞いたから、嫌だけど来たんです!!!帰っていいなら院長先生のところに帰りたい!!!」
そう叫んだ瞬間にプツンと記憶が飛んだ。
フッと目を覚ますと、真っ白な天井が見えた。なんとなく首を右側へ動かすと紫色の髪がウトウトと船を漕いでいた。
起きあがるために、手をベッドにつこうと力を入れるとぎゅっと何かに手を掴まれた。
「起きたのか?」
「あ…はい」
記憶を失ったわけでは無いのであんなに激昂したのが恥ずかしくてつい顔を背けてしまった。
それでも手を握ったまま、先生は「はぁ。」とまたため息をついた。
また、涙が溢れそうになり慌てて手を振り払う。
「いや、違う。すまん。ため息は癖だ許せ。」
振り払った手を慌てて掴みながら先生は謝ってくれた。
そして、自分の過去を少しだけ話してくれた元々は位の高い貴族の次男?かなんかで女性からのアピールに疲れて家出をしてきたらしい。
魔法が得意だったのでこの学園に教師として着任、しかし、貴族だった事がバレて生徒から猛アピールされる事もありほとほと疲れ果てていたらしい。
「君に八つ当たりを。すまん」
握られた手にやわらかな髪が触れる。どうやら頭を下げているらしい…
気になってチラッと視線を送ると綺麗な紫の髪がうなだれていた。
しょうがないなぁ。孤児院で悪戯をして縮こまった男の子を思い出してつい「フフッ」と笑みをこぼしてしまった。
つられて顔を上げた先生が大きく目を見開いて私を見ている。許してもらえると思ったから安心したのか?
「んー…ゆるしま…せん!!」
「ぐっ、いや、な…」
かぁ!っと赤くなった先生はゴホゴホと咳き込んでしまった。
「私の前でため息をつかなくなったら、許してあげます。センセ。ため息をつきたくなったら深呼吸ですよ!」
咳がおさまった先生は少しぎこちなくはにかんだ。
メガネの奥の瞳がゆらりと揺れた気がして少し胸がドキドキした。
それから、クラスへ案内された。私は1年生でクラスには何人か庶民の人がいた。早速仲良くしてくれて、少しずつ学園が楽しくなってきた。
特に楽しいのはヴォルフレット先生の魔法の時間だった。私は水魔法が得意でドンドン練習して上達して行った。罪滅ぼしにと先生は放課後よく自主練に付き合ってくれた。
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