「あなたが犯人ですね?」「違う、私じゃない!」

音無威人

文字の大きさ
上 下
1 / 1

「あなたが犯人ですね?」「違う、私じゃない!」

しおりを挟む
ケース1 ~ホラー~
「あなたが犯人ですね?」
「違う! 私じゃない信じてくれ! どうして信じてくれないんだ!」
「見てたんですよ、あなたが私の目の前で人を殺すところを……そう、私を殺したあなたを……」


ケース2 ~叙述トリック~
「あなたが犯人ですね?」
「違う! 私じゃない信じてくれ! どうして信じてくれないんだ!」
「あなたが犯人であることは間違いありませんよ?」
「私じゃない、私じゃないんだよ……母さん」
 そうして私は母が居る刑務所を後にした。


ケース3 ~ミステリー~
「あなたが犯人ですね?」
「違う! 私じゃない信じてくれ! どうして信じてくれないんだ!」
「だって証拠はすべて出揃っているんですもの」
「でもそのすべての証拠とやらを集めたのは君一人なんだろう?」
「…………」
「君が犯人だ。……そうなんだろう?」
「……いいえ、あなたが犯人です。あなたはここで――」

 一人の少女を囲むように記者たちは集う。
「見事事件解決ですね、探偵さん!」
「そうですわね。……でも残念で仕方ありませんわ。まさか――」
「――自殺・・ してしまうなんて」
しおりを挟む
感想 0

この作品の感想を投稿する

あなたにおすすめの小説

五七五ミステリー

音無威人
ミステリー
五七五形式で綴る十七文字ミステリー。基本は意味が分かると系。ファンタジーやSFの要素もあり。

引きこもり名探偵、倫子さんの10分推理シリーズ

針ノ木みのる
ミステリー
不労所得の末、引きこもり生活を実現した倫子さん。だが、元上司である警察官に恩がある為仕方なく捜査協力をする。持ち合わせの資料と情報だけで事件を読み解き、事件を解決へと導く、一事件10分で読み切れる短編推理小説。

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

クオリアの呪い

鷲野ユキ
ミステリー
「この世で最も強い呪い?そんなの、お前が一番良く知ってるじゃないか」

孤島の洋館と死者の証言

葉羽
ミステリー
高校2年生の神藤葉羽は、学年トップの成績を誇る天才だが、恋愛には奥手な少年。彼の平穏な日常は、幼馴染の望月彩由美と過ごす時間によって色付けされていた。しかし、ある日、彼が大好きな推理小説のイベントに参加するため、二人は不気味な孤島にある古びた洋館に向かうことになる。 その洋館で、参加者の一人が不審死を遂げ、事件は急速に混沌と化す。葉羽は推理の腕を振るい、彩由美と共に事件の真相を追い求めるが、彼らは次第に精神的な恐怖に巻き込まれていく。死者の霊が語る過去の真実、参加者たちの隠された秘密、そして自らの心の中に潜む恐怖。果たして彼らは、事件の謎を解き明かし、無事にこの恐ろしい洋館から脱出できるのか?

事故現場・観光パンフレット

山口かずなり
ミステリー
事故現場・観光パンフレット。 こんにちわ 「あなた」 五十音順に名前を持つ子どもたちの死の舞台を観光する前に、パンフレットを贈ります。 約束の時代、時刻にお待ちしております。 (事故現場観光パンフレットは、不幸でしあわせな子どもたちという小説の続編です)

貼りだされた文章

ゆうり
ミステリー
"安田栄一"が取引先へ向かう途中に、庭先に筆で書かれた文字を貼りだす不気味な家があった。 その文字は難解な四字熟語など一応意味のある言葉だったが、 ある日今までとは全く違う謎の文章を貼りだす。 意味不明な行動を繰り返すこの家を訪ねることになった栄一。 少しずつ家の主をことを知っていき、なぜこんな行動をするのかを推理していく。 その理由とは? そして庭先に貼りだされた文章には一体どういう意味があるのか?

亡くなった妻からのラブレター

毛蟹葵葉
ミステリー
亡くなった妻からの手紙が届いた 私は、最後に遺された彼女からのメッセージを読むことにした

処理中です...