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第7章 35歳にして、ご家族にご挨拶!?
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「兄と弟は僕なんかと違ってすごく格好いいですよ。まぁ、血が繋がってないから当然なんですけど」
「あ、もしかしてデリケートな話だったぁ?」
気遣わしげに訊かれ慌てて首を横に振る。
「いえいえ、大丈夫です。普通に親が子連れ同士での再婚ってだけでみんな仲がいいですから」
むしろ仲が良すぎだと言われるくらいだ。
「へぇ、仲良しなんだぁ。でも血の繋がらない兄弟とひとつ屋根の下とかなんかえっちだねぇ」
「へ?」
思わぬ言葉に僕は首を傾げた。
「だってお風呂上がりにパンツ姿でうろついてるの見たり、お風呂でバッタリ鉢合わせたり、寝ているうちにベッドに潜り込んだりやりたい放題じゃん~」
並べられる漫画でありそうなシチュエーションに僕は戸惑った。
「え、えっと、確かにそういうことは時々ありましたけど、兄と弟なので全然漫画みたいに恋に発展したりとかはないですよ?」
姉か妹と勘違いしているのだろうかと思い兄と弟であること強調して言うと、桜季さんが目を丸くした。
「えぇ~! 本当にお風呂覗かれたりとかベッドで一緒に寝たりとかあったのぉ?」
「いえ、覗かれてはいませんけど、僕がお風呂に入っているのに気づかないで入ってきたりとか、弟が幽霊をこわがってベッドに入ってきたりとか……、でも一緒に住んでるからそういうこともありますよ」
まだ日がある夕方だからもったいないと思って電気をつけず入っていたら、兄や弟が気づかず入ってくることは結構あった。服を着るのが面倒だと言ってそのまま一緒に入ることもあったけど、男同士なので全く気にしていなかった。
でも、どうやら普通のことではないらしく、桜季さんは「そんなこと一緒に住んでてもないよぉ!」と声高に否定した。
「普通気づくでしょ、誰かが風呂に入っていたらぁ」
「あ、でも僕が夕方で電気代をケチって電気をつけなていなかったので」
「いやいや、気配で気づくってぇ。というかおれの家だったら姉貴の入浴中に入ったりしたら殺されるよぉ」
「やっぱり女性は弟といえど恥ずかしいでしょうしね。男同士なら全然気になりませんよ」
「……なんか青りんごの警戒心のなさの理由が分かった気がする~」
そう言って神妙な顔をして桜季さんは腕を組んだ。
桜季さんがこんな難しい顔するなんて珍しいな……。
「レンコンはあのお兄さんとお風呂でバッタリとか、夜怖くてベッドに潜り込んだりとかあったぁ?」
黙々とご飯を食べている蓮さんに桜季さんが水を向ける。蓮さんは露骨に顔を顰めた。
「あるわけねぇだろ、そんな気持ち悪いこと」
「あはは~、だよねぇ。ほらやっぱり普通じゃないんだよぉ。だから青りんごはもっと警戒心持たなきゃ~」
「いや、セクハラ常習犯のお前が言うな」
蓮さんが呆れたように言うと「ごちそうさま」と手を合わせた。
「あ、もしかしてデリケートな話だったぁ?」
気遣わしげに訊かれ慌てて首を横に振る。
「いえいえ、大丈夫です。普通に親が子連れ同士での再婚ってだけでみんな仲がいいですから」
むしろ仲が良すぎだと言われるくらいだ。
「へぇ、仲良しなんだぁ。でも血の繋がらない兄弟とひとつ屋根の下とかなんかえっちだねぇ」
「へ?」
思わぬ言葉に僕は首を傾げた。
「だってお風呂上がりにパンツ姿でうろついてるの見たり、お風呂でバッタリ鉢合わせたり、寝ているうちにベッドに潜り込んだりやりたい放題じゃん~」
並べられる漫画でありそうなシチュエーションに僕は戸惑った。
「え、えっと、確かにそういうことは時々ありましたけど、兄と弟なので全然漫画みたいに恋に発展したりとかはないですよ?」
姉か妹と勘違いしているのだろうかと思い兄と弟であること強調して言うと、桜季さんが目を丸くした。
「えぇ~! 本当にお風呂覗かれたりとかベッドで一緒に寝たりとかあったのぉ?」
「いえ、覗かれてはいませんけど、僕がお風呂に入っているのに気づかないで入ってきたりとか、弟が幽霊をこわがってベッドに入ってきたりとか……、でも一緒に住んでるからそういうこともありますよ」
まだ日がある夕方だからもったいないと思って電気をつけず入っていたら、兄や弟が気づかず入ってくることは結構あった。服を着るのが面倒だと言ってそのまま一緒に入ることもあったけど、男同士なので全く気にしていなかった。
でも、どうやら普通のことではないらしく、桜季さんは「そんなこと一緒に住んでてもないよぉ!」と声高に否定した。
「普通気づくでしょ、誰かが風呂に入っていたらぁ」
「あ、でも僕が夕方で電気代をケチって電気をつけなていなかったので」
「いやいや、気配で気づくってぇ。というかおれの家だったら姉貴の入浴中に入ったりしたら殺されるよぉ」
「やっぱり女性は弟といえど恥ずかしいでしょうしね。男同士なら全然気になりませんよ」
「……なんか青りんごの警戒心のなさの理由が分かった気がする~」
そう言って神妙な顔をして桜季さんは腕を組んだ。
桜季さんがこんな難しい顔するなんて珍しいな……。
「レンコンはあのお兄さんとお風呂でバッタリとか、夜怖くてベッドに潜り込んだりとかあったぁ?」
黙々とご飯を食べている蓮さんに桜季さんが水を向ける。蓮さんは露骨に顔を顰めた。
「あるわけねぇだろ、そんな気持ち悪いこと」
「あはは~、だよねぇ。ほらやっぱり普通じゃないんだよぉ。だから青りんごはもっと警戒心持たなきゃ~」
「いや、セクハラ常習犯のお前が言うな」
蓮さんが呆れたように言うと「ごちそうさま」と手を合わせた。
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