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第7章 35歳にして、ご家族にご挨拶!?
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「お前のせいで父さんも母さんと口をきかないっ。母さんは床に伏せたままだ! お前なんか生まれてきたこと自体間違えなんだよ! 消えろ!」
悪意を剥き出しにした暴言に僕は目を見開いた。胸にもやもやと嫌な感情が立ちこめる。
けれど蓮さんは何も感じていないように無表情のままだった。
「凛太郎兄様!」
怒鳴り散らす凛太郎さんを蘭香ちゃんが腕を引いて制する。けれど凛太郎さんの暴言は留まることを知らなかった。
「目障りだ! お前の父親の方がまだマシだっ。家を出てから一切藤ヶ谷家とは関わっていない。仕事も父を真似てホストになったなら、そういう所も見習えよ!」
「凛太郎兄様、何を言ってるんですか! 蓮太郎兄様はちゃんと会社勤めをされているんですよ」
「騙されるな! こいつは今『パラディゾ』という店でホストをしてるんだっ。しかもナンバーワンだそうだ。ハッ、やっぱり血は争えないなぁおい」
蔑みをありありと込めて凛太郎さんが吐き捨てるようにして言った。
「え、嘘、だって、青葉さん……」
縋るように視線を向けられ僕は戸惑った。
凛太郎さんはどうやら蓮さんのことを知っているようだ。全てを知っている相手に嘘で立ち向かうのは分が悪いし、僕は桜季さんのように上手く嘘はつけない。
でも僕がここで頑張らないと……。
とりあえず凛太郎さんの言葉を否定しようと口を開きかけた時、
「そいつが言ってることは本当のことだ。嘘をついて、すまない」
蓮さんが苦しげな表情で事実を明かした。
「お兄様、どうしてそんな嘘を……」
「こんな奴でも兄としてのプライドがあるんだろ」
鼻で笑って決めつける凛太郎さんに僕は思わずカッとなった。
「違います! そんなんじゃありません!」
今まで黙って突っ立っていただけの僕が突然声を出したので、凛太郎さんは目を丸くした。
けれど蓮さんを庇う者は敵という認識なのだろう。すぐに不愉快そうに眉を顰めて、鋭い視線を向けてきた。
「なんだ、お前は」
「蓮さんと同じ職場の者です。今日は訳あってお邪魔させてもらっています」
「……悪いが部外者は口を挟ま」
「お言葉ですがっ」
僕は大きな声で凛太郎さんの言葉を遮った。それが礼に反していることも、相手の神経を逆撫ですることも十分に承知している。
けれど、凛太郎さんの冷たい目や態度に打ち勝つにはこうするしかなかった。
悪意を剥き出しにした暴言に僕は目を見開いた。胸にもやもやと嫌な感情が立ちこめる。
けれど蓮さんは何も感じていないように無表情のままだった。
「凛太郎兄様!」
怒鳴り散らす凛太郎さんを蘭香ちゃんが腕を引いて制する。けれど凛太郎さんの暴言は留まることを知らなかった。
「目障りだ! お前の父親の方がまだマシだっ。家を出てから一切藤ヶ谷家とは関わっていない。仕事も父を真似てホストになったなら、そういう所も見習えよ!」
「凛太郎兄様、何を言ってるんですか! 蓮太郎兄様はちゃんと会社勤めをされているんですよ」
「騙されるな! こいつは今『パラディゾ』という店でホストをしてるんだっ。しかもナンバーワンだそうだ。ハッ、やっぱり血は争えないなぁおい」
蔑みをありありと込めて凛太郎さんが吐き捨てるようにして言った。
「え、嘘、だって、青葉さん……」
縋るように視線を向けられ僕は戸惑った。
凛太郎さんはどうやら蓮さんのことを知っているようだ。全てを知っている相手に嘘で立ち向かうのは分が悪いし、僕は桜季さんのように上手く嘘はつけない。
でも僕がここで頑張らないと……。
とりあえず凛太郎さんの言葉を否定しようと口を開きかけた時、
「そいつが言ってることは本当のことだ。嘘をついて、すまない」
蓮さんが苦しげな表情で事実を明かした。
「お兄様、どうしてそんな嘘を……」
「こんな奴でも兄としてのプライドがあるんだろ」
鼻で笑って決めつける凛太郎さんに僕は思わずカッとなった。
「違います! そんなんじゃありません!」
今まで黙って突っ立っていただけの僕が突然声を出したので、凛太郎さんは目を丸くした。
けれど蓮さんを庇う者は敵という認識なのだろう。すぐに不愉快そうに眉を顰めて、鋭い視線を向けてきた。
「なんだ、お前は」
「蓮さんと同じ職場の者です。今日は訳あってお邪魔させてもらっています」
「……悪いが部外者は口を挟ま」
「お言葉ですがっ」
僕は大きな声で凛太郎さんの言葉を遮った。それが礼に反していることも、相手の神経を逆撫ですることも十分に承知している。
けれど、凛太郎さんの冷たい目や態度に打ち勝つにはこうするしかなかった。
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