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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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「エリンさん……!」
俺は再びエリンさんに期待の眼差しを向けた。
彼女がドゥーガルド側の人間だと分かっていても、その冷静な態度やきっぱりとした物言いに期待せざるを得ない。
ドゥーガルドはエリンさんの言葉に、眉根を不満そうに寄せた。
「……どうしてだ?」
「言うまでもありません」
主に威圧的な視線を向けられても少しも怯むことなく落ち着き払って答えるエリンさんに、俺は心の中でスタンディングオーベーションした。
これぞ従者の鑑……!
ここにきてようやく常識人に巡り会えたと感動すら覚える。
「ドゥーガルド様、よくお考えください。今夜は婚約者であるソウシ様をお披露目する晩餐会があるのですよ? なのに今から抱いては足腰が立たず主役であるソウシ様が欠席という事態になりかねません」
「そっちの心配!?」
というか、足腰が立たなくなるって、どんだけ激しく抱かれることを想定してんだ!?
「……大丈夫だ、もし足腰が立たない状態になっても俺が膝の上に抱いておけばいいことだ」
「なにひとつとして大丈夫じゃねぇぇぇ!」
なんだよ! その得意げな顔は!
何が悲しくて男に抱かれた上に、その男の膝の上に抱かれながらお披露目されなくちゃなんねぇんだよ! 余計に出たくねぇよ!
「……ソウシ、心配しなくてもいい。俺の膝はソウシが乗ったくらいでは何ともない」
「お前の膝の心配なんか微塵もしてねぇ!」
むしろ膝がぶっ壊れることを祈るくらいだ。
「俺が心配しているのは自分のケツ! ケツオンリーだから!」
「その点はご安心ください。よい挿入剤をちゃんと準備しております。香りも数種類取りそろえておりますのでお好きなものをお選びください」
「エリンさん、真顔で何言ってんですか!? そういう見当違いな配慮はいらないですから!」
俺が強く言うと、エリンさんはハッとした表情をして頭を深々と下げた。
「申し訳ございません……ッ! 確かに見当違いな配慮でした。二人の甘い営み、ドゥーガルド様の匂いを存分に感じたいでしょうに、私は何てことを……! あまりにも無配慮……! どうか、この剣で殴りつけてください」
「殴りませんよっ」
エリンさんが自分の剣を差し出してきたので慌てて押し返す。
というか、見当違いってそこのことじゃない!
なんで分かってくれないのか……とボケ飽和状態、深刻なツッコミ不足の状況に泣きたくなる。
「……ソウシ、どうか許してやってくれ。エリンも悪気があってのことじゃない。ソウシの尻のことを気遣ってのことだ」
「そのケツをガンガンに掘る奴がなに言ってんだ!」
俺のケツからすれば完全なる加害者のお前がなぜ仲裁役面してその台詞が言える!?
「ドゥーガルド様、ご慈悲をありがとうございます……っ。挿入剤については、私が責任を持って無臭のものを手配します。ですので今しばらくお待ちください」
エリンさんが表情を引き締めてドゥーガルドの前に跪く。
お……!
思いも寄らず、寝室直行が免れる展開になってきて俺は静かに心の中でガッツポーズをした。
よっしゃ……! これでとりあえずは難を逃れることができたぞ!
エリンさんにすごい嫌な誤解をされているが、寝室直行を避けられるなら些細なことだ。
あとはどうこの家から逃げ出して王都まで戻るかだ……などと先の心配をしていると、ドゥーガルドがぎゅっと強く俺を抱き直した。
そして、
「……嫌だ。待てない」
「駄々っ子か! お前は!」
今、いい感じに話が収まっていただろ! 空気読め!
俺は再びエリンさんに期待の眼差しを向けた。
彼女がドゥーガルド側の人間だと分かっていても、その冷静な態度やきっぱりとした物言いに期待せざるを得ない。
ドゥーガルドはエリンさんの言葉に、眉根を不満そうに寄せた。
「……どうしてだ?」
「言うまでもありません」
主に威圧的な視線を向けられても少しも怯むことなく落ち着き払って答えるエリンさんに、俺は心の中でスタンディングオーベーションした。
これぞ従者の鑑……!
ここにきてようやく常識人に巡り会えたと感動すら覚える。
「ドゥーガルド様、よくお考えください。今夜は婚約者であるソウシ様をお披露目する晩餐会があるのですよ? なのに今から抱いては足腰が立たず主役であるソウシ様が欠席という事態になりかねません」
「そっちの心配!?」
というか、足腰が立たなくなるって、どんだけ激しく抱かれることを想定してんだ!?
「……大丈夫だ、もし足腰が立たない状態になっても俺が膝の上に抱いておけばいいことだ」
「なにひとつとして大丈夫じゃねぇぇぇ!」
なんだよ! その得意げな顔は!
何が悲しくて男に抱かれた上に、その男の膝の上に抱かれながらお披露目されなくちゃなんねぇんだよ! 余計に出たくねぇよ!
「……ソウシ、心配しなくてもいい。俺の膝はソウシが乗ったくらいでは何ともない」
「お前の膝の心配なんか微塵もしてねぇ!」
むしろ膝がぶっ壊れることを祈るくらいだ。
「俺が心配しているのは自分のケツ! ケツオンリーだから!」
「その点はご安心ください。よい挿入剤をちゃんと準備しております。香りも数種類取りそろえておりますのでお好きなものをお選びください」
「エリンさん、真顔で何言ってんですか!? そういう見当違いな配慮はいらないですから!」
俺が強く言うと、エリンさんはハッとした表情をして頭を深々と下げた。
「申し訳ございません……ッ! 確かに見当違いな配慮でした。二人の甘い営み、ドゥーガルド様の匂いを存分に感じたいでしょうに、私は何てことを……! あまりにも無配慮……! どうか、この剣で殴りつけてください」
「殴りませんよっ」
エリンさんが自分の剣を差し出してきたので慌てて押し返す。
というか、見当違いってそこのことじゃない!
なんで分かってくれないのか……とボケ飽和状態、深刻なツッコミ不足の状況に泣きたくなる。
「……ソウシ、どうか許してやってくれ。エリンも悪気があってのことじゃない。ソウシの尻のことを気遣ってのことだ」
「そのケツをガンガンに掘る奴がなに言ってんだ!」
俺のケツからすれば完全なる加害者のお前がなぜ仲裁役面してその台詞が言える!?
「ドゥーガルド様、ご慈悲をありがとうございます……っ。挿入剤については、私が責任を持って無臭のものを手配します。ですので今しばらくお待ちください」
エリンさんが表情を引き締めてドゥーガルドの前に跪く。
お……!
思いも寄らず、寝室直行が免れる展開になってきて俺は静かに心の中でガッツポーズをした。
よっしゃ……! これでとりあえずは難を逃れることができたぞ!
エリンさんにすごい嫌な誤解をされているが、寝室直行を避けられるなら些細なことだ。
あとはどうこの家から逃げ出して王都まで戻るかだ……などと先の心配をしていると、ドゥーガルドがぎゅっと強く俺を抱き直した。
そして、
「……嫌だ。待てない」
「駄々っ子か! お前は!」
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