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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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「テメェ……、なにふざけたことしやがる!」
顎をさすりながらアーロンがギロリとこちらを睨む。
「それはこっちの台詞だ! というかなに最悪なバラし方してんだよ! 人がどれだけ必死にこれを隠してきたと思ってんだ!」
エグバードにノーパンに女装という変態的な格好がバレないよう必死にがんばってきたのが水の泡だ。
「はぁ? 知るかよ、そんなこと。むしろ感謝してほしいくらいだ。俺のおかげで変な男の専属侍女にならずに済んだんだからな」
「こんな最悪なバレ方するならまだ専属侍女の方がよかったわ!」
「なにバカ言ってんだ。専属侍女とかいかにもスケベな響きじゃねぇか。絶対夜もベッドの上でも絶対服従。嫌らしい夜のお世話させられてたぞ」
「そんなわけあるかぁぁぁ! というか、相手は十二歳! 子ども! 次期国王!」
アーロンの言動がいかに最悪な事態を招いているか分かるよう単語で伝えるが、奴には全く響かなかった。
「だから何だって言うんだよ。俺はただありのままの事実を教えてやっただけだ」
「でだからって人のちんこを人前で晒すな!」
「……そうだ、ソウシの言う通りだ。ソウシの可愛い下半身を易々と他人に見せるな」
後ろから守るようにぎゅっと抱きしめてきたドゥーガルド。
可愛い下半身という言葉が引っ掛かるが、ドゥーガルドにしては珍しく正論だ。
なんだちゃんと常識的なことも言えるじゃん……と感心したのも束の間、
「……ソウシは俺の嫁だ。よってここも当然俺のもの。俺の許可なく勝手に見せるな。もちろん見る、触るも厳禁だ」
「お前の許可があっても絶対だめだけどな!」
なに勝手に人の下半身の所有者面してんだよ!
「ハ……ッ! というか、エグバード!」
俺は慌ててエグバードの方を振り返った。
アホどもの戯言にツッコミを入れるより、もっと先にすべきことがあった。
この状況を何とか誤魔化さなければ……!
だが、それはできなかった。
「え……、エグバード、様……?」
エグバードは俺のちんこを見た時から少しも変わらず、目を見開いたまま固まっていた。
腕の中にいるダイナがちょんちょん、とエグバードをつつくが無反応だ。
ダイナが溜め息を吐いた。
『ダメね。立ったまま失神してるわ』
「……え? えぇぇぇぇ!?」
その後、タイミング良く俺を探していたアーシャがやってきて、この件については彼女が預かることになり、とりあえず俺の首は皮一枚でなんとか繋がった。
こうして俺の記念すべき王都初日はハプニングだらけで幕を下ろしたのだった……。
顎をさすりながらアーロンがギロリとこちらを睨む。
「それはこっちの台詞だ! というかなに最悪なバラし方してんだよ! 人がどれだけ必死にこれを隠してきたと思ってんだ!」
エグバードにノーパンに女装という変態的な格好がバレないよう必死にがんばってきたのが水の泡だ。
「はぁ? 知るかよ、そんなこと。むしろ感謝してほしいくらいだ。俺のおかげで変な男の専属侍女にならずに済んだんだからな」
「こんな最悪なバレ方するならまだ専属侍女の方がよかったわ!」
「なにバカ言ってんだ。専属侍女とかいかにもスケベな響きじゃねぇか。絶対夜もベッドの上でも絶対服従。嫌らしい夜のお世話させられてたぞ」
「そんなわけあるかぁぁぁ! というか、相手は十二歳! 子ども! 次期国王!」
アーロンの言動がいかに最悪な事態を招いているか分かるよう単語で伝えるが、奴には全く響かなかった。
「だから何だって言うんだよ。俺はただありのままの事実を教えてやっただけだ」
「でだからって人のちんこを人前で晒すな!」
「……そうだ、ソウシの言う通りだ。ソウシの可愛い下半身を易々と他人に見せるな」
後ろから守るようにぎゅっと抱きしめてきたドゥーガルド。
可愛い下半身という言葉が引っ掛かるが、ドゥーガルドにしては珍しく正論だ。
なんだちゃんと常識的なことも言えるじゃん……と感心したのも束の間、
「……ソウシは俺の嫁だ。よってここも当然俺のもの。俺の許可なく勝手に見せるな。もちろん見る、触るも厳禁だ」
「お前の許可があっても絶対だめだけどな!」
なに勝手に人の下半身の所有者面してんだよ!
「ハ……ッ! というか、エグバード!」
俺は慌ててエグバードの方を振り返った。
アホどもの戯言にツッコミを入れるより、もっと先にすべきことがあった。
この状況を何とか誤魔化さなければ……!
だが、それはできなかった。
「え……、エグバード、様……?」
エグバードは俺のちんこを見た時から少しも変わらず、目を見開いたまま固まっていた。
腕の中にいるダイナがちょんちょん、とエグバードをつつくが無反応だ。
ダイナが溜め息を吐いた。
『ダメね。立ったまま失神してるわ』
「……え? えぇぇぇぇ!?」
その後、タイミング良く俺を探していたアーシャがやってきて、この件については彼女が預かることになり、とりあえず俺の首は皮一枚でなんとか繋がった。
こうして俺の記念すべき王都初日はハプニングだらけで幕を下ろしたのだった……。
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