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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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「まぁエロさはあんまりなかったけど、屈辱に耐えるお前の表情はなかなかよかったからこれで許してやろう」
そう言うと、アーロンは俺の右脚と両手首を掴んでいたそれぞれの手をパッと離した。
今までのしつこさが嘘のようにあっさりと俺の要求を飲み込んだことに驚きつつも俺は急いで起き上がり、一発アーロンをぶん殴りたい気持ちを抑えてソファから立ち上がった。
そしてタイツと下着を引き上げると、アーロンの方に向き直りキッと睨みつけた。
「つ、次会った時はおぼえてろよ! いつか絶対土下座で謝らせてやる!」
「ははっ、どこの雑魚悪党のセリフだよ」
「強姦魔に悪党だなんて言われたくないっ」
勇者のくせに強姦魔とか本当に笑えねぇ!
この国のためにも勇者降板を訴えなければ、と立ち去ろうとした時、腕をガッと掴まれた。
「なにすんだよ! 離せ! というかさっき手を離すって約束したばかりだろ!」
「さっき手は離しただろ。二度と出を出さないとまでは約束してねぇぜ」
「屁理屈すぎるだろ!」
小学生男子かおのれは!
「うるせぇ。ちゃんとその後についてまで確認しなかったお前が悪い。というか、お前マジでちょろすぎ。さすがの俺でも心配になるわ。今後でかい買い物する時は絶対俺を連れて行け。じゃないと絶対変な契約させられるだろ」
「それお前が言う!?」
純然たる詐欺加害者がなに言ってんだ!
というか若干マジで同情の目をしてるのが余計にむかつく!
「……つーかさ、俺があんな色気のねぇセリフひとつで本当に逃がすと思ってんのか? というか、そもそもあの提案が俺の善意によるものだと思ってたのか?」
「は?」
ぽかんと間抜けに口を開ける俺を見て、アーロンはハッと嫌味っぽく笑った。
「お前は本当に俺の性格を分かってないようだな。俺はどんなに相手が拒絶しようとも懇願しようとも、俺のしたいようにする。――だから俺がお前を犯したいって思ったら、お前が嫌がろうと望もうと、ぐちゃぐちゃにすることはもう決定事項なんだよ。お前の言葉一つで覆るわけがねぇだろ」
そう言ってにやりと不吉な笑みを浮かべると同時に、上着のポケットから香水のような小瓶を取り出して、プシュと俺にそれを吹きかけた。
いやに甘ったるいその香りに、嫌な予感しかしない熱が背筋をぶわりと舐め上げた。
吹きかけられたものが何なのかは、頭が理解するより早く体が理解した――。
そう言うと、アーロンは俺の右脚と両手首を掴んでいたそれぞれの手をパッと離した。
今までのしつこさが嘘のようにあっさりと俺の要求を飲み込んだことに驚きつつも俺は急いで起き上がり、一発アーロンをぶん殴りたい気持ちを抑えてソファから立ち上がった。
そしてタイツと下着を引き上げると、アーロンの方に向き直りキッと睨みつけた。
「つ、次会った時はおぼえてろよ! いつか絶対土下座で謝らせてやる!」
「ははっ、どこの雑魚悪党のセリフだよ」
「強姦魔に悪党だなんて言われたくないっ」
勇者のくせに強姦魔とか本当に笑えねぇ!
この国のためにも勇者降板を訴えなければ、と立ち去ろうとした時、腕をガッと掴まれた。
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「屁理屈すぎるだろ!」
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「それお前が言う!?」
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というか若干マジで同情の目をしてるのが余計にむかつく!
「……つーかさ、俺があんな色気のねぇセリフひとつで本当に逃がすと思ってんのか? というか、そもそもあの提案が俺の善意によるものだと思ってたのか?」
「は?」
ぽかんと間抜けに口を開ける俺を見て、アーロンはハッと嫌味っぽく笑った。
「お前は本当に俺の性格を分かってないようだな。俺はどんなに相手が拒絶しようとも懇願しようとも、俺のしたいようにする。――だから俺がお前を犯したいって思ったら、お前が嫌がろうと望もうと、ぐちゃぐちゃにすることはもう決定事項なんだよ。お前の言葉一つで覆るわけがねぇだろ」
そう言ってにやりと不吉な笑みを浮かべると同時に、上着のポケットから香水のような小瓶を取り出して、プシュと俺にそれを吹きかけた。
いやに甘ったるいその香りに、嫌な予感しかしない熱が背筋をぶわりと舐め上げた。
吹きかけられたものが何なのかは、頭が理解するより早く体が理解した――。
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