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第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
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失礼ですがと言いながら微塵も申し訳なさのない声には少しイラッときたが、男たちの言うことはまぁ確かに一理ある。
魔王討伐の旅に同行していたとはいえ、戦いにおいて主力ではなかったのは事実だ。
しかし、見知らぬ場所で一人置いてけぼりというのはあまりに心細い。
そして何より、せっかくファンタジーな世界に来たのだ、謁見の間に行ってみたい! という図々しい好奇心も強かった。
「え、いや、あの、俺も一応このパーティーのメンバーですけど!」
城の中に入れてもらいたい一心で、挙手をしながら男に詰め寄る。
主戦力とは到底言えなかったが、魔王倒した時にもちゃんとその場にいたし、邪神である慶介の気を逸らしたことで魔王に隙ができたのも事実で、少しは役立ったはずだ。
だが、俺の部外者でないアピールは男たちには全く響かなかった。
「チェルノ様の報告によれば貴方は旅の途中で雇った荷物持ちだと聞いております。そのような者を謁見の間に通すわけにはいきません」
「そのような者ぉ?」
男の言い方にカチンときた。
言っとくけど、あの荷物すげぇ重いんだからな! 荷物持ち舐めんなよ!
抗議してやろうと口を開くより早く、俺の後ろにいたドゥーガルドがスッと前に出た。
「……そのような者とはなんだ。聞き捨てならんな」
ドゥーガルドがギロリと鋭い目で男たちを睨み据える。
すると、彼らは慌てて居住まいを正し、弁解するように言った。
「し、失礼しました。しかし謁見の間に部外者を立ち入れさせるわけにはいきません」
「……部外者ではない」
そう言うと、ドゥーガルドはグッと俺の肩を抱き寄せた。
「……俺の婚約者だ」
「言うと思ったよ!」
堂々と胸を張って言い放つドゥーガルドの妄言に、もう驚きはしない。慣れとは本当に恐ろしいものだ。
「ドゥ、ドゥーガルド様のご婚約者様でしたか。それは失礼しました……」
男は頭を下げて非礼を詫びた。
しかし俺を上から下まで見るその目は戸惑いと疑いをたっぷり含んでいる。
ツッコミ所満載な言葉でも、正当な指摘を入れるどころか謝るところを見るあたり、どうやらドゥーガルドはこの世界で地位がある人間なのだろう。
どんな嘘も妄言も地位のある人間が言えば、たちまち真実となってしまうこの世の恐ろしさを目の前で見てしまった気がして、少しゾッとした。
魔王討伐の旅に同行していたとはいえ、戦いにおいて主力ではなかったのは事実だ。
しかし、見知らぬ場所で一人置いてけぼりというのはあまりに心細い。
そして何より、せっかくファンタジーな世界に来たのだ、謁見の間に行ってみたい! という図々しい好奇心も強かった。
「え、いや、あの、俺も一応このパーティーのメンバーですけど!」
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だが、俺の部外者でないアピールは男たちには全く響かなかった。
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「そのような者ぉ?」
男の言い方にカチンときた。
言っとくけど、あの荷物すげぇ重いんだからな! 荷物持ち舐めんなよ!
抗議してやろうと口を開くより早く、俺の後ろにいたドゥーガルドがスッと前に出た。
「……そのような者とはなんだ。聞き捨てならんな」
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すると、彼らは慌てて居住まいを正し、弁解するように言った。
「し、失礼しました。しかし謁見の間に部外者を立ち入れさせるわけにはいきません」
「……部外者ではない」
そう言うと、ドゥーガルドはグッと俺の肩を抱き寄せた。
「……俺の婚約者だ」
「言うと思ったよ!」
堂々と胸を張って言い放つドゥーガルドの妄言に、もう驚きはしない。慣れとは本当に恐ろしいものだ。
「ドゥ、ドゥーガルド様のご婚約者様でしたか。それは失礼しました……」
男は頭を下げて非礼を詫びた。
しかし俺を上から下まで見るその目は戸惑いと疑いをたっぷり含んでいる。
ツッコミ所満載な言葉でも、正当な指摘を入れるどころか謝るところを見るあたり、どうやらドゥーガルドはこの世界で地位がある人間なのだろう。
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