180 / 266
第3章 異世界で溺愛剣士の婚約者!?
5
しおりを挟む
別に元の生活に戻るだけだけど、なぜか鋭い目で睨んでくるので、口籠ってしまう。
「どうせお前のことだから向こうの世界でもどうせしょぼい人生送ってるんだろ。ならどっちの世界でも同じことじゃねぇか」
「人の人生をしょぼいとか言うな!」
全く失礼な奴だ!
確かに決して明るく煌びやかな人生ではないけど、しょぼくは……うん、しょぼくはない、はず……。
断言できない自分がまた悲しい。
そんな俺の心の内を見透かすようにアーロンが鼻で笑う。
「ムキになるってことは図星だろ」
「ず、図星じゃねぇし! 誰もが羨むめちゃくちゃハッピーライフだったわ!」
「その割にはあの幼馴染の邪神にすげぇ怯えてたじゃねぇか」
「う……っ」
痛いところを突かれて言葉に詰まると同時に、邪神こと慶介の顔を思い出して胃が重くなった。
慶介は俺の幼馴染で、このふざけた異世界トリップの元凶であり、俺の人生はしょぼくないと強く言い切れない最大の原因である男だ。
「それにしてもこんな奴に執着してるなんて邪神も悪趣味な奴だな」
「うるせぇ!」
確かに俺だって悪趣味だとは思うけど、でも人から言われると腹が立つ。
というか、さっきからすげぇ失礼なんですけど!
「あの様子じゃ仮に元の世界に戻ってもすぐに連れ戻しに来るのは目に見えてる。なら人に手間ひまかけさせてまで戻る必要ないだろ」
「いや、まぁ、確かに一理あるけど……」
アーロンにしては珍しく正論で思わず口籠る。
もちろん俺だって慶介が元の世界まで追ってくる可能性を危惧していないわけじゃない。
でもこのままこっちの世界に居続けたら、俺のケツがもたない!
はっきり言って、もう俺のケツは限界だ。これ以上、ケツを掘られるのは勘弁願いたい。
もちろんそんな屈辱的なこと口にはできないが。
「ま、まぁ、慶介のことはその時に考えるとして、親も心配してるだろうし俺は絶対に帰らねぇといけねぇの!」
「……そうだな、確かにご両親も心配しているだろう。だが、婚約者の俺といることが分かれば安心してこっちの世界に送り出せるはずだ」
「戻らねぇよ!?」
さっきからなんでドゥーガルドはこっちの世界に一緒に戻ってくる気満々で話を進めてるわけ!?
「どうせお前のことだから向こうの世界でもどうせしょぼい人生送ってるんだろ。ならどっちの世界でも同じことじゃねぇか」
「人の人生をしょぼいとか言うな!」
全く失礼な奴だ!
確かに決して明るく煌びやかな人生ではないけど、しょぼくは……うん、しょぼくはない、はず……。
断言できない自分がまた悲しい。
そんな俺の心の内を見透かすようにアーロンが鼻で笑う。
「ムキになるってことは図星だろ」
「ず、図星じゃねぇし! 誰もが羨むめちゃくちゃハッピーライフだったわ!」
「その割にはあの幼馴染の邪神にすげぇ怯えてたじゃねぇか」
「う……っ」
痛いところを突かれて言葉に詰まると同時に、邪神こと慶介の顔を思い出して胃が重くなった。
慶介は俺の幼馴染で、このふざけた異世界トリップの元凶であり、俺の人生はしょぼくないと強く言い切れない最大の原因である男だ。
「それにしてもこんな奴に執着してるなんて邪神も悪趣味な奴だな」
「うるせぇ!」
確かに俺だって悪趣味だとは思うけど、でも人から言われると腹が立つ。
というか、さっきからすげぇ失礼なんですけど!
「あの様子じゃ仮に元の世界に戻ってもすぐに連れ戻しに来るのは目に見えてる。なら人に手間ひまかけさせてまで戻る必要ないだろ」
「いや、まぁ、確かに一理あるけど……」
アーロンにしては珍しく正論で思わず口籠る。
もちろん俺だって慶介が元の世界まで追ってくる可能性を危惧していないわけじゃない。
でもこのままこっちの世界に居続けたら、俺のケツがもたない!
はっきり言って、もう俺のケツは限界だ。これ以上、ケツを掘られるのは勘弁願いたい。
もちろんそんな屈辱的なこと口にはできないが。
「ま、まぁ、慶介のことはその時に考えるとして、親も心配してるだろうし俺は絶対に帰らねぇといけねぇの!」
「……そうだな、確かにご両親も心配しているだろう。だが、婚約者の俺といることが分かれば安心してこっちの世界に送り出せるはずだ」
「戻らねぇよ!?」
さっきからなんでドゥーガルドはこっちの世界に一緒に戻ってくる気満々で話を進めてるわけ!?
41
お気に入りに追加
2,796
あなたにおすすめの小説
そばにいてほしい。
15
BL
僕の恋人には、幼馴染がいる。
そんな幼馴染が彼はよっぽど大切らしい。
──だけど、今日だけは僕のそばにいて欲しかった。
幼馴染を優先する攻め×口に出せない受け
安心してください、ハピエンです。
僕が玩具になった理由
Me-ya
BL
🈲R指定🈯
「俺のペットにしてやるよ」
眞司は僕を見下ろしながらそう言った。
🈲R指定🔞
※この作品はフィクションです。
実在の人物、団体等とは一切関係ありません。
※この小説は他の場所で書いていましたが、携帯が壊れてスマホに替えた時、小説を書いていた場所が分からなくなってしまいました😨
ので、ここで新しく書き直します…。
(他の場所でも、1カ所書いていますが…)
親友だと思ってた完璧幼馴染に執着されて監禁される平凡男子俺
toki
BL
エリート執着美形×平凡リーマン(幼馴染)
※監禁、無理矢理の要素があります。また、軽度ですが性的描写があります。
pixivでも同タイトルで投稿しています。
https://www.pixiv.net/users/3179376
もしよろしければ感想などいただけましたら大変励みになります✿
感想(匿名)➡ https://odaibako.net/u/toki_doki_
Twitter➡ https://twitter.com/toki_doki109
素敵な表紙お借りしました!
https://www.pixiv.net/artworks/98346398
【R-18】♡喘ぎ詰め合わせ♥あほえろ短編集
夜井
BL
完結済みの短編エロのみを公開していきます。
現在公開中の作品(随時更新)
『異世界転生したら、激太触手に犯されて即堕ちしちゃった話♥』
異種姦・産卵・大量中出し・即堕ち・二輪挿し・フェラ/イラマ・ごっくん・乳首責め・結腸責め・尿道責め・トコロテン・小スカ
3人の弟に逆らえない
ポメ
BL
優秀な3つ子に調教される兄の話です。
主人公:高校2年生の瑠璃
長男の嵐は活発な性格で運動神経抜群のワイルド男子。
次男の健二は大人しい性格で勉学が得意の清楚系王子。
三男の翔斗は無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい?
3人とも高身長でルックスが良いと学校ではモテまくっている。
しかし、同時に超がつくブラコンとも言われているとか?
そんな3つ子に溺愛される瑠璃の話。
調教・お仕置き・近親相姦が苦手な方はご注意くださいm(_ _)m
ヤンデレ化していた幼稚園ぶりの友人に食べられました
ミルク珈琲
BL
幼稚園の頃ずっと後ろを着いてきて、泣き虫だった男の子がいた。
「優ちゃんは絶対に僕のものにする♡」
ストーリーを分かりやすくするために少しだけ変更させて頂きましたm(_ _)m
・洸sideも投稿させて頂く予定です
【R18】元騎士団長(32)、弟子として育てていた第三王子(20)をヤンデレにしてしまう
夏琳トウ(明石唯加)
BL
かつて第三王子ヴィクトールの剣術の師をしていたラードルフはヴィクトールの20歳を祝うパーティーに招待された。
訳あって王都から足を遠ざけていたラードルフは知らない。
この日がヴィクトールの花嫁を選ぶ日であるということを。ヴィクトールが自身に重すぎる恋慕を向けているということを――。
ヤンデレ王子(20)×訳あり元騎士団長(32)の歪んだ師弟ラブ。
■掲載先→アルファポリス、ムーンライトノベルズ
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる