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第2章 異世界でももふもふは正義!?
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「いやいやいや! 待ってくださいよ! 俺には全く問題ないですよ! さっきのちんちんだって俺のいた世界じゃ普通のことでしたし!」
「あれを普通とするところで生まれ育った人間ということですでにアウトだ」
「生粋の変態を見るような目で人を見ないでください! いや、というか変態度で言ったらあれとかこれの方がひどいですからね!」
アーロンとドゥーガルドを指差しながら俺なんて本物の変態の足元にも及ばないことを訴えるが、門番は首を振った。
「その方々は魔王を倒した勇者様一行として丁重におもてなししろと王都から通達がある。だからどんなに変態だろうと迎え入れなければならない」
「俺とクロもその勇者様一行のメンバーですが!?」
「残念ながら王都からの通達に君と獣の名前はない」
「そんなぁ……」
無慈悲な言葉に俺はがくりと項垂れた。
確かに俺とクロは途中からパーティーに加わったから、王都からの通達に名前が連ねられていないのは仕方ないのかもしれない。
でもあのクズ変態のアーロンは通して、善良無害な俺とクロを通さないというのは、門番として間違ってるぞ!
心の中で憤りつつもそれを口にしたところで、事態が好転しないことは明らかだ。
俺は大きく溜め息を吐いた。
「仕方ない、俺とクロはここで野宿するか……」
「……俺は愛を育めるなら場所はどこでもいい。この辺は人の通りもあるし、ソウシのかわいい声が漏れ聞こえるのはあまりよくないな。森の奥のもっと人気のないところを探すとしよう」
「お前は来なくていいよ!」
なんで当たり前のように一緒に野宿して、しかもヤろうと思ってんの!?
「クゥン……」
クロが申し訳なさそうに鳴いて上目遣いで俺にすり寄ってきた。
「クロ、お前のせいじゃないから気にすんな。むしろごめんな、俺が至らないばかりに……」
最後のちんちんさえ披露しなければ……! と悔やんでも悔やみきれない。
「……仕方ねぇな」
今まで壁にもたれて静観していたアーロンが重い腰を上げるようにこちらにやって来た。
そして門番にくるりと向き直った。
「王都からの通達には勇者様は丁重にもてなせってことだったよな?」
「は、はい、そうですが……」
「それなら俺の持ち物も当然丁重に扱わなければならないよな?」
「もちろんです」
アーロンの質問の意図が読めず首を傾げながらも答える門番の言葉に、アーロンがニヤリと口の端を持ち上げた。
「じゃああれは俺の所有物だ。それならここを通さないわけにはいかないだろ」
俺の方を肩越しに親指で指差しながらアーロンが言った言葉に耳を疑った。
まさかあのクズの極みのアーロンが人、しかも俺のために交渉してくれるなんて……!
「……そうですね、勇者様の所有物となれば通さないわけにはいきません」
「よし、じゃあ決まりだな」
門番を説き伏せたアーロンが俺の方へ振り向いた。その姿が今は神々しくさえ見える。
「アーロン……っ!」
感激のままお礼を言おうとした、その時、
「ということで、お前はこれから俺の所有物だ。……所有物に拒否権がないことは分かってるな? 今夜は俺の要望に全て応えてもらうからな」
魔王も裸足で逃げ出すくらい極悪な表情を浮かべて、アーロンは唇をちろりと舐めた。
……こ、ここここ、この、悪魔ーーーー!
「あれを普通とするところで生まれ育った人間ということですでにアウトだ」
「生粋の変態を見るような目で人を見ないでください! いや、というか変態度で言ったらあれとかこれの方がひどいですからね!」
アーロンとドゥーガルドを指差しながら俺なんて本物の変態の足元にも及ばないことを訴えるが、門番は首を振った。
「その方々は魔王を倒した勇者様一行として丁重におもてなししろと王都から通達がある。だからどんなに変態だろうと迎え入れなければならない」
「俺とクロもその勇者様一行のメンバーですが!?」
「残念ながら王都からの通達に君と獣の名前はない」
「そんなぁ……」
無慈悲な言葉に俺はがくりと項垂れた。
確かに俺とクロは途中からパーティーに加わったから、王都からの通達に名前が連ねられていないのは仕方ないのかもしれない。
でもあのクズ変態のアーロンは通して、善良無害な俺とクロを通さないというのは、門番として間違ってるぞ!
心の中で憤りつつもそれを口にしたところで、事態が好転しないことは明らかだ。
俺は大きく溜め息を吐いた。
「仕方ない、俺とクロはここで野宿するか……」
「……俺は愛を育めるなら場所はどこでもいい。この辺は人の通りもあるし、ソウシのかわいい声が漏れ聞こえるのはあまりよくないな。森の奥のもっと人気のないところを探すとしよう」
「お前は来なくていいよ!」
なんで当たり前のように一緒に野宿して、しかもヤろうと思ってんの!?
「クゥン……」
クロが申し訳なさそうに鳴いて上目遣いで俺にすり寄ってきた。
「クロ、お前のせいじゃないから気にすんな。むしろごめんな、俺が至らないばかりに……」
最後のちんちんさえ披露しなければ……! と悔やんでも悔やみきれない。
「……仕方ねぇな」
今まで壁にもたれて静観していたアーロンが重い腰を上げるようにこちらにやって来た。
そして門番にくるりと向き直った。
「王都からの通達には勇者様は丁重にもてなせってことだったよな?」
「は、はい、そうですが……」
「それなら俺の持ち物も当然丁重に扱わなければならないよな?」
「もちろんです」
アーロンの質問の意図が読めず首を傾げながらも答える門番の言葉に、アーロンがニヤリと口の端を持ち上げた。
「じゃああれは俺の所有物だ。それならここを通さないわけにはいかないだろ」
俺の方を肩越しに親指で指差しながらアーロンが言った言葉に耳を疑った。
まさかあのクズの極みのアーロンが人、しかも俺のために交渉してくれるなんて……!
「……そうですね、勇者様の所有物となれば通さないわけにはいきません」
「よし、じゃあ決まりだな」
門番を説き伏せたアーロンが俺の方へ振り向いた。その姿が今は神々しくさえ見える。
「アーロン……っ!」
感激のままお礼を言おうとした、その時、
「ということで、お前はこれから俺の所有物だ。……所有物に拒否権がないことは分かってるな? 今夜は俺の要望に全て応えてもらうからな」
魔王も裸足で逃げ出すくらい極悪な表情を浮かべて、アーロンは唇をちろりと舐めた。
……こ、ここここ、この、悪魔ーーーー!
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