58 / 266
番外編 剣士様の筆おろし
6
しおりを挟む
「……師匠が言葉で拒否していてもここが反応していれば大丈夫だと言っていた」
「師匠!? 誰だソイツ!?」
「……さっき行ってきた娼館の人気の娼婦で『今まで数え切れない男の体をメスに開発してきたメス堕ちさせるプロ』と言っていた」
「なんでそんなプロフェッショナルが娼館にいんの!?」
いや、そういう需要があるのは知ってるけど、なんで異世界でそんなマニアックな娼婦がいるんだよ!
つーか、女の子の体の良さを知ってもらおうとしたのにこれじゃあ本末転倒じゃねぇかぁぁぁ!
「……事情を話したら、喜んでいろんな技を目の前で他の男で実践して教えてくれた」
「そんな生々しい娼館レポは聞きたくない!」
「その上、餞別にと媚薬入りのお香をくれたんだ」
そう言ってベッド横の棚に目をやった。
ランタンのすぐ足元に、まがまがしいピンク色をした陶器があり、模様のように点々と空いている蓋の穴から緩い煙が漏れ出ていた。
まさかあれのせいで、ドゥーガルドをミシェットさんと見間違えてしまったんじゃ……。
意識的に嗅ぐとかなり甘ったるい匂いが鼻を突いた。
鼻の奥に続く脳に何かしらの影響を与えるのもおかしくない話だ。
「なんつーもん持って帰ってるんだ! 早く返してこい! こんなエロアイテム、俺ら童貞には早すぎる!」
「……でも師匠が初めての時はこういう道具に頼った方がいいと言っていた」
「あああっ! なに的確なアドバイスしてくれてんだぁぁ!」
会ったこともない人間をこんなに憎らしいと思ったのは初めてのことだ。
「……そうだ、師匠の言うことは的確なんだ」
そう言うとドゥーガルドは何の前触れもなく突然俺のモノを強く掴んだ。
「い……っ!」
半勃ち状態のそれには暴力的とも言える刺激だった。
下半身の芯を抉るように痺れが走って、体が震えた。
「……ソウシのは小さくて可愛いな」
大きな手の中にすっぽり収まっている俺のモノを見て、ドゥーガルドが愛おしげに吐息のような笑みを零した。
バ、バカにしやがってぇぇぇぇ!!!
しかしそんな俺の怒りが言葉になることはなかった。
ドゥーガルドが俺のモノを上下に扱き始めたせいで、切迫した吐息ばかりが口から漏れる。その上、呼吸が速くなって、どんどん媚薬入りだという甘いお香が体の中に入ってきて、頭も体も変な熱を持ち始めた。
「っ、あっ、んぁ、で、でる……っ」
思わずせがむようにドゥーガルドの腕をぎゅっと握ってしまった。
ドゥーガルドはそれに気をよくしたのか、目元の笑みを深めた。
「……ソウシの精一杯頑張って大きくなってる。可愛い」
「~~~~~っ!」
精一杯って言うな!
どうせ俺のは精一杯頑張ってもこのサイズだよ! 悪かったな!
下を扱かれながら、ちゅ、ちゅっと頬や目元にくすぐったいくらいの軽いキスを落とされる。
「師匠!? 誰だソイツ!?」
「……さっき行ってきた娼館の人気の娼婦で『今まで数え切れない男の体をメスに開発してきたメス堕ちさせるプロ』と言っていた」
「なんでそんなプロフェッショナルが娼館にいんの!?」
いや、そういう需要があるのは知ってるけど、なんで異世界でそんなマニアックな娼婦がいるんだよ!
つーか、女の子の体の良さを知ってもらおうとしたのにこれじゃあ本末転倒じゃねぇかぁぁぁ!
「……事情を話したら、喜んでいろんな技を目の前で他の男で実践して教えてくれた」
「そんな生々しい娼館レポは聞きたくない!」
「その上、餞別にと媚薬入りのお香をくれたんだ」
そう言ってベッド横の棚に目をやった。
ランタンのすぐ足元に、まがまがしいピンク色をした陶器があり、模様のように点々と空いている蓋の穴から緩い煙が漏れ出ていた。
まさかあれのせいで、ドゥーガルドをミシェットさんと見間違えてしまったんじゃ……。
意識的に嗅ぐとかなり甘ったるい匂いが鼻を突いた。
鼻の奥に続く脳に何かしらの影響を与えるのもおかしくない話だ。
「なんつーもん持って帰ってるんだ! 早く返してこい! こんなエロアイテム、俺ら童貞には早すぎる!」
「……でも師匠が初めての時はこういう道具に頼った方がいいと言っていた」
「あああっ! なに的確なアドバイスしてくれてんだぁぁ!」
会ったこともない人間をこんなに憎らしいと思ったのは初めてのことだ。
「……そうだ、師匠の言うことは的確なんだ」
そう言うとドゥーガルドは何の前触れもなく突然俺のモノを強く掴んだ。
「い……っ!」
半勃ち状態のそれには暴力的とも言える刺激だった。
下半身の芯を抉るように痺れが走って、体が震えた。
「……ソウシのは小さくて可愛いな」
大きな手の中にすっぽり収まっている俺のモノを見て、ドゥーガルドが愛おしげに吐息のような笑みを零した。
バ、バカにしやがってぇぇぇぇ!!!
しかしそんな俺の怒りが言葉になることはなかった。
ドゥーガルドが俺のモノを上下に扱き始めたせいで、切迫した吐息ばかりが口から漏れる。その上、呼吸が速くなって、どんどん媚薬入りだという甘いお香が体の中に入ってきて、頭も体も変な熱を持ち始めた。
「っ、あっ、んぁ、で、でる……っ」
思わずせがむようにドゥーガルドの腕をぎゅっと握ってしまった。
ドゥーガルドはそれに気をよくしたのか、目元の笑みを深めた。
「……ソウシの精一杯頑張って大きくなってる。可愛い」
「~~~~~っ!」
精一杯って言うな!
どうせ俺のは精一杯頑張ってもこのサイズだよ! 悪かったな!
下を扱かれながら、ちゅ、ちゅっと頬や目元にくすぐったいくらいの軽いキスを落とされる。
73
お気に入りに追加
2,820
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
変なαとΩに両脇を包囲されたβが、色々奪われながら頑張る話
ベポ田
BL
ヒトの性別が、雄と雌、さらにα、β、Ωの三種類のバース性に分類される世界。総人口の僅か5%しか存在しないαとΩは、フェロモンの分泌器官・受容体の発達度合いで、さらにI型、II型、Ⅲ型に分類される。
βである主人公・九条博人の通う私立帝高校高校は、αやΩ、さらにI型、II型が多く所属する伝統ある名門校だった。
そんな魔境のなかで、変なI型αとII型Ωに理不尽に執着されては、色々な物を奪われ、手に入れながら頑張る不憫なβの話。
イベントにて頒布予定の合同誌サンプルです。
3部構成のうち、1部まで公開予定です。
イラストは、漫画・イラスト担当のいぽいぽさんが描いたものです。
最新はTwitterに掲載しています。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
言い逃げしたら5年後捕まった件について。
なるせ
BL
「ずっと、好きだよ。」
…長年ずっと一緒にいた幼馴染に告白をした。
もちろん、アイツがオレをそういう目で見てないのは百も承知だし、返事なんて求めてない。
ただ、これからはもう一緒にいないから…想いを伝えるぐらい、許してくれ。
そう思って告白したのが高校三年生の最後の登校日。……あれから5年経ったんだけど…
なんでアイツに馬乗りにされてるわけ!?
ーーーーー
美形×平凡っていいですよね、、、、
執着攻めと平凡受けの短編集
松本いさ
BL
執着攻めが平凡受けに執着し溺愛する、似たり寄ったりな話ばかり。
疲れたときに、さくっと読める安心安全のハッピーエンド設計です。
基本的に一話完結で、しばらくは毎週金曜の夜または土曜の朝に更新を予定しています(全20作)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/bl.png?id=5317a656ee4aa7159975)
主人公のライバルポジにいるようなので、主人公のカッコ可愛さを特等席で愛でたいと思います。
小鷹けい
BL
以前、なろうサイトさまに途中まであげて、結局書きかけのまま放置していたものになります(アカウントごと削除済み)タイトルさえもうろ覚え。
そのうち続きを書くぞ、の意気込みついでに数話分投稿させていただきます。
先輩×後輩
攻略キャラ×当て馬キャラ
総受けではありません。
嫌われ→からの溺愛。こちらも面倒くさい拗らせ攻めです。
ある日、目が覚めたら大好きだったBLゲームの当て馬キャラになっていた。死んだ覚えはないが、そのキャラクターとして生きてきた期間の記憶もある。
だけど、ここでひとつ問題が……。『おれ』の推し、『僕』が今まで嫌がらせし続けてきた、このゲームの主人公キャラなんだよね……。
え、イジめなきゃダメなの??死ぬほど嫌なんだけど。絶対嫌でしょ……。
でも、主人公が攻略キャラとBLしてるところはなんとしても見たい!!ひっそりと。なんなら近くで見たい!!
……って、なったライバルポジとして生きることになった『おれ(僕)』が、主人公と仲良くしつつ、攻略キャラを巻き込んでひっそり推し活する……みたいな話です。
本来なら当て馬キャラとして冷たくあしらわれ、手酷くフラれるはずの『ハルカ先輩』から、バグなのかなんなのか徐々に距離を詰めてこられて戸惑いまくる当て馬の話。
こちらは、ゆるゆる不定期更新になります。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました
Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。
そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。
相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。
トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。
あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。
ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。
そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが…
追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。
今更ですが、閲覧の際はご注意ください。
勇者パーティーハーレム!…の荷物番の俺の話
バナナ男さん
BL
突然異世界に召喚された普通の平凡アラサーおじさん< 山野 石郎 >改め【 イシ 】
世界を救う勇者とそれを支えし美少女戦士達の勇者パーティーの中・・俺の能力、ゼロ!あるのは訳の分からない< 覗く >という能力だけ。
これは、ちょっとしたおじさんイジメを受けながらもマイペースに旅に同行する荷物番のおじさんと、世界最強の力を持った勇者様のお話。
無気力、性格破綻勇者様 ✕ 平凡荷物番のおじさんのBLです。
不憫受けが書きたくて書いてみたのですが、少々意地悪な場面がありますので、どうかそういった表現が苦手なお方はご注意ください_○/|_ 土下座!
どうせ全部、知ってるくせに。
楽川楽
BL
【腹黒美形×単純平凡】
親友と、飲み会の悪ふざけでキスをした。単なる罰ゲームだったのに、どうしてもあのキスが忘れられない…。
飲み会のノリでしたキスで、親友を意識し始めてしまった単純な受けが、まんまと腹黒攻めに捕まるお話。
※fujossyさんの属性コンテスト『ノンケ受け』部門にて優秀賞をいただいた作品です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる