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番外編 剣士様の筆おろし
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「……ソウシ」
まるでドゥーガルドまでもが傷ついているような哀れみに満ちた声に、俺は内心ガッツポーズした。
よしよし、うまくいった。
これでドゥーガルドも空気を読んで俺の上から撤退するに違いない。
……と思った俺は甘かった。
ガッ! と勢いよく、口元にあてていた手をドゥーガルドが握ってきた。
「……分かった。俺が今からその辛い記憶を塗り替える」
「え?」
今、コイツ何て言った?
予想だにしなかった言葉に理解力が追いつかない。
そんな俺などお構いなしに、ドゥーガルドは俺の手を握ったままそっと胸の上に手を置いた。
「……辛かったな、ソウシ。俺も辛い。ソウシの心の中に奴がいつまでも居着いていると思うとその部分を抉り出したい気持ちに駆られる」
「こわっ! 怖いよ、お前!」
切っ先のような鋭い目で俺の心臓を見るな!
演技で震わせていた手にいつの間にか本当の震えが走っていた。
「……だが、過去を変えることはできない」
「そうそう! 俺の心臓を抉っても過去は変わらないからね! 不変だからね!」
「……変えられるのは未来だけだ」
「そうそう! 未来だけ! ポジティブにいこう!」
「……だから今から俺とソウシで明るい未来を築こう」
「なんでそうなる!?」
なんなんだ!
このバッドエンド不可避のクソゲーみたいな展開は!
どの選択肢を選択してもバッドエンド直行!
「俺のことは気にしなくていいから可愛い女の子と明るい未来を築け! 俺もそうするから!」
それの方が絶対お互い幸せだって!
ほぼ保身、おまけで親心のような善意でそう言ってやったのに、ドゥーガルドは眉を顰めた。
「……嫌だ。もしそんな未来があるなら……破壊する」
ドゥーガルドは魔王と戦った時よりも敵意丸出しの目をして言った。
怖いよ!
とても魔王を倒した正義の味方とは思えないよ!
「つーか、俺の話聞いてた!? 俺、あの日の記憶がトラウマになってるって言ったよな!?」
「……ああ、言った」
「じゃあ無理強いはよくないだろ!? 俺のこと好きなら俺の気持ち最優先にしようよ!」
「……でも、ソウシのここは嫌がっていない」
そう言ってドゥーガルドが俺のズボンをずり下げると、さっきまでミシェットさんに……いやドゥーガルドに揉みしだかれ半勃ち状態の情けない息子が顔を出した。
まるでドゥーガルドまでもが傷ついているような哀れみに満ちた声に、俺は内心ガッツポーズした。
よしよし、うまくいった。
これでドゥーガルドも空気を読んで俺の上から撤退するに違いない。
……と思った俺は甘かった。
ガッ! と勢いよく、口元にあてていた手をドゥーガルドが握ってきた。
「……分かった。俺が今からその辛い記憶を塗り替える」
「え?」
今、コイツ何て言った?
予想だにしなかった言葉に理解力が追いつかない。
そんな俺などお構いなしに、ドゥーガルドは俺の手を握ったままそっと胸の上に手を置いた。
「……辛かったな、ソウシ。俺も辛い。ソウシの心の中に奴がいつまでも居着いていると思うとその部分を抉り出したい気持ちに駆られる」
「こわっ! 怖いよ、お前!」
切っ先のような鋭い目で俺の心臓を見るな!
演技で震わせていた手にいつの間にか本当の震えが走っていた。
「……だが、過去を変えることはできない」
「そうそう! 俺の心臓を抉っても過去は変わらないからね! 不変だからね!」
「……変えられるのは未来だけだ」
「そうそう! 未来だけ! ポジティブにいこう!」
「……だから今から俺とソウシで明るい未来を築こう」
「なんでそうなる!?」
なんなんだ!
このバッドエンド不可避のクソゲーみたいな展開は!
どの選択肢を選択してもバッドエンド直行!
「俺のことは気にしなくていいから可愛い女の子と明るい未来を築け! 俺もそうするから!」
それの方が絶対お互い幸せだって!
ほぼ保身、おまけで親心のような善意でそう言ってやったのに、ドゥーガルドは眉を顰めた。
「……嫌だ。もしそんな未来があるなら……破壊する」
ドゥーガルドは魔王と戦った時よりも敵意丸出しの目をして言った。
怖いよ!
とても魔王を倒した正義の味方とは思えないよ!
「つーか、俺の話聞いてた!? 俺、あの日の記憶がトラウマになってるって言ったよな!?」
「……ああ、言った」
「じゃあ無理強いはよくないだろ!? 俺のこと好きなら俺の気持ち最優先にしようよ!」
「……でも、ソウシのここは嫌がっていない」
そう言ってドゥーガルドが俺のズボンをずり下げると、さっきまでミシェットさんに……いやドゥーガルドに揉みしだかれ半勃ち状態の情けない息子が顔を出した。
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