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第1章 異世界でも俺はこき使われる
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両手首を上から押さえつけられ抵抗の手段をなくした俺は顔をよじって拒絶の意志を示した。
しかし、思考回路が俺と全く違う造りなのか、ドゥーガルドはそれを拒絶とは受け取らず「……ここ舐めてほしいのか?」と逸らした顔を舐める始末。
「ち、ちがーう!」
けれど自分に都合の悪いことは基本スルーなドゥーガルドは俺の顔を舐め続けた。
もう言葉が通じない奴に何を言っても仕方がない。
俺は気持ち悪さをぐっとこらえて、ドゥーガルドが満足するのを待った。
しかし、待てど暮らせど舌は動くのをやめない。
それどころか、全く奴の精液で汚れていない唇にまで舌がやってきた。
そして俺に突っ込む隙も与えず、キスで唇を塞いだ。
「っん……」
「……ソウシ、かわいい」
強引に俺の口に舌を入れると、ドゥーガルドは俺の舌に這い寄ってきた。
逃げたいのに、あらがえばあらがうほどドゥーガルドの舌に絡め取られてしまう。
二人の唾液とわずかに精液の味が混じって気持ち悪いのに、なぜかどこか気持ちいいとも思ってしまう。
うそだろ!?
なんで男とキスして気持ちよくなってんだ俺!
人との接触に慣れてないからって男とでも気持ちよくなってしまうなんて……。
しっかりしろ、俺!
自分を叱咤するけれど、体はずるずると気持ちいい方へ流れていってしまい、さっきまでなんとか逃げだそうとドゥーガルドの手の中でよじっていた腕もすっかり力が抜けてしまっている。
体中が気持ちよさにゆるんでいる中、下半身だけが緩みとは逆の状態となっていた。
お、おい!
なに男とのキスで立ち上がろうとしてるんだ!
こんなんじゃ将来の彼女に顔向けできないぞ!
この先、彼女ができてキスするたびに、この黒歴史を思い出してしまうとかマジで笑えない。
すると突然、あんなに深くキスをしていたドゥーガルドが唇を離した。
俺は自由になった舌になぜかさびしさを覚えてドゥーガルドを見つめた。
「……ドゥーガルド?」
「……ソウシ、下が……」
ギクッとした。
まさか半立ちなのがバレたのか!?
俺は慌ててごまかした。
「え、え? な、なに? し、下がどうした? お、お、俺はなにも……」
「……またたまってきた」
「へ?」
俺は目をしばたかせた。
ドゥーガルドは縋るようにじっと俺を見つめると、俺の手を握った。
そしてその手を自分の下半身へ当てた。
そこは俺のなんか比じゃないほどに固くなっていた。
「え、ちょ、ドゥーガルド……?」
ま、まさか……。
縋るように、卑猥な期待の眼差しが向けられる。
「……もう一回ぬいてくれないか?」
熱い吐息とともに耳元で囁かれ、全身に鳥肌が立った。
半立ち状態だった俺のモノも身の危険にすっかり竦んでしまった。
「……じ、自分でしやがれ!」
叫んだと同時に、ドゥーガルドのわき腹に蹴りを入れ、俺は何とかその場から、気持ち的には命からがらといった感じで逃げ出した。
しかし、思考回路が俺と全く違う造りなのか、ドゥーガルドはそれを拒絶とは受け取らず「……ここ舐めてほしいのか?」と逸らした顔を舐める始末。
「ち、ちがーう!」
けれど自分に都合の悪いことは基本スルーなドゥーガルドは俺の顔を舐め続けた。
もう言葉が通じない奴に何を言っても仕方がない。
俺は気持ち悪さをぐっとこらえて、ドゥーガルドが満足するのを待った。
しかし、待てど暮らせど舌は動くのをやめない。
それどころか、全く奴の精液で汚れていない唇にまで舌がやってきた。
そして俺に突っ込む隙も与えず、キスで唇を塞いだ。
「っん……」
「……ソウシ、かわいい」
強引に俺の口に舌を入れると、ドゥーガルドは俺の舌に這い寄ってきた。
逃げたいのに、あらがえばあらがうほどドゥーガルドの舌に絡め取られてしまう。
二人の唾液とわずかに精液の味が混じって気持ち悪いのに、なぜかどこか気持ちいいとも思ってしまう。
うそだろ!?
なんで男とキスして気持ちよくなってんだ俺!
人との接触に慣れてないからって男とでも気持ちよくなってしまうなんて……。
しっかりしろ、俺!
自分を叱咤するけれど、体はずるずると気持ちいい方へ流れていってしまい、さっきまでなんとか逃げだそうとドゥーガルドの手の中でよじっていた腕もすっかり力が抜けてしまっている。
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お、おい!
なに男とのキスで立ち上がろうとしてるんだ!
こんなんじゃ将来の彼女に顔向けできないぞ!
この先、彼女ができてキスするたびに、この黒歴史を思い出してしまうとかマジで笑えない。
すると突然、あんなに深くキスをしていたドゥーガルドが唇を離した。
俺は自由になった舌になぜかさびしさを覚えてドゥーガルドを見つめた。
「……ドゥーガルド?」
「……ソウシ、下が……」
ギクッとした。
まさか半立ちなのがバレたのか!?
俺は慌ててごまかした。
「え、え? な、なに? し、下がどうした? お、お、俺はなにも……」
「……またたまってきた」
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ドゥーガルドは縋るようにじっと俺を見つめると、俺の手を握った。
そしてその手を自分の下半身へ当てた。
そこは俺のなんか比じゃないほどに固くなっていた。
「え、ちょ、ドゥーガルド……?」
ま、まさか……。
縋るように、卑猥な期待の眼差しが向けられる。
「……もう一回ぬいてくれないか?」
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「……じ、自分でしやがれ!」
叫んだと同時に、ドゥーガルドのわき腹に蹴りを入れ、俺は何とかその場から、気持ち的には命からがらといった感じで逃げ出した。
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