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2章
【覇王】麗覇と【九頭竜】 我が覇道とは何たるか
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最速でやらなければならない事は、敵方の本陣へ急襲をかけて壊滅する事だ。
黒幕を確保しない限り、この戦いは終わらない。
それには、どうしても戦力が必要だ。
それも、少数精鋭で一気に殲滅制圧可能な、圧倒的な戦力がである。
この条件を満たす人物をユートは知っていた。
いや、実際には予測であるが、99.9%間違い無いであろうという確信はあった。
βテスターに参加した中に【麗覇】という人物が居た事、その人物が人外の戦闘能力を有しているという事で一人の人物が浮かんだ。
ユートが武の道を極める為、ひたすら武に打ち込んだ時期に、何度も戦った人物。
九頭竜財閥 現当主 【九頭竜 麗華】
文武両道、質実剛健、常に覇道を歩まんと勤め、弱者を救い導く鋼の決意
そして、邪魔する物は一切を殲滅、絶滅、撃滅の言葉と共に、破滅させる苛烈さを併せ持つ
その武力は凄まじく、拳は地を割り、天を貫く。
自ら天下五拳と称する 【童子切 安綱】【鬼丸 國綱】【三日月 宗近】【大典太 光世】【数珠丸 恒次】五剣の名を付けた5つの【覇拳】を持って組織の全てを従える。
財閥の成長は常に優れた当主を据え、血や情を排除した実力主義によるものだったが、その成長を支えるのが、財閥の名前として謳われる【九頭竜】である。
当主に絶対服従する9人の忠臣達、命令は、文字通り命を捨てても達成する武力・知力は当然の事だが、それぞれが九頭竜宗家の筆頭として受け継ぐ異能を持っている。
【双竜】【刀竜】【炎竜】【氷竜】【影竜】【飛竜】【縛竜】【時竜】【天竜】
おそらく、現実の覇者にも飽きただろう麗華は【麗覇】を始めたのだろう。
彼女が力になってくれるなら、万事解決まで持っていけるはずだ、協力してくれれば?の話ではあるがだ。
【メニュー】を開いて、プレイヤー検索を行う、ログインしているな。王都の外にある南の草原にいるようだが....予測していた通り、動かない。
俺が頭を下げに来るのを待っているな。全部先読みされてる...頭良すぎるんだよなぁ。
城門を抜けて、草原を走り抜ける。
案の定、周辺のラビットを1匹残らず駆逐した【九頭竜】がずらりと並び、その中央に【覇王】麗覇が腕を組んで立っていた。
「相変わらず熱い男よな、勇人。貴様を見るだけで血が滾るわ!」
サイドテールに束ね腰まで伸ばした黒髪を、左手で掻き揚げた麗覇が尊大に言う。
鋭い眼光を宿した黒い眼はまるで獲物を前にした飢狼のようだ。
服装は麗覇が好んで着ている。Yシャツにミニスカート、色はトレードマークの赤だ。
「お前こそ相変わらずじゃないか。その眼、その気配...そそられるな」
会話をしながら、当然のように俺も全身から闘気を放つ。
「それは重畳、勝者は敗者を好きにしてよい、と言うておるのに...貴様はいつものらりくらりと逃げよる。それもこれまでよ!」
一気呵成とばかりに、闘気を高めた麗覇は拳を振り上げる。それだけで、麗覇から俺の左を抜けて20メートルほど地面が裂ける。
「今日こそは貴様を打ち倒し、我の物にしてくれる。よもや否とは言わんな?」
犬歯をむき出しにしてニヤリと笑う麗覇は、更に闘気を高め、身体強化の質を上げていく。
「なぜ、そんなに俺に拘る?強い奴なら他にも腐るほどいるだろうに」
「やはり、貴様は自分の価値が分かっておらんな!我の伴侶には、貴様しかおらぬ!と再三告げておろう。その他の有象無象など比較するのもおこがましい」
見る者を魅了する、豊かな自分の身体を抱きしめながら、麗覇がつぶやく。
「貴様に付けられた敗北の数だけ体が疼くのよ!。最早、他の男では濡れぬ、あの男を我が物にせよ!...とな」
上気した頬、潤んだ瞳をこちらに向けて、構え始める麗覇は、言いようの無い艶やかな色気を放っていた。
「我を従えたくば、己が物にするか?我の物になるか?二つに一つよ!....あの頃からそうだったであろう?ただ強さを求め、己が拳を振るうお前は美しかった」
仕方無い、満足させてやるしか方法はなさそうだ。
「武の道、その先を見つけられなければお前は俺には勝てんよ」
「ならば、今一度見せてみよ!お前の決意が我を超えるなら結果は一つぞ!」
お互い走り出して正拳を打ち出す。
「砕けろ!天城流 破拳二式【破城撃】」俺の放つ蒼い闘気と「全てを切り裂け!【三日月 宗近】」麗覇が放つ紅い闘気がぶつかり合う。
ギィィイイイイイン!金属同士がぶつかり合った様な音が響きわたり、拳と拳を境目にして左へ、右へと亀裂が伸びていく。
「「破ぁぁああああ!!!」」
お互いの闘気が高まり、凝縮してさらに密度を上げていく。
お互いの立っている足場以外は砕けて割れ、粉々に吹き飛んでいる。
半径3メートル程の闘気による殺界が形成されて、ビリビリと周囲に振動を放ちながら、更に拡大していっている。
「楽しいな!勇人!これだからお前と殺るのは止められんのだ!」
「そうだな、こうしている時は何時だってお互いしか見える物が無い!」
お互いに直感する。次の瞬間で決着すると 「麗覇ぁああああ!」「勇人ぉおおおお!」
二人の闘気が爆発して押し戻される。
ズザザァァァァァ!っと踵が地に減り込みながら後方に5メートルほど流された。
「ふふ、我の負けであるな。その覚悟、堪能したわ」
「そうか?俺は引き分けでもいいぞ?」
「抜かせ! お主は無傷、我は服が吹き飛んでほれ...下着すら残っておらんわ」
腕を組んでケラケラと笑う麗覇が続けて言う。
「望みを言え勇人、負け犬と嬲るもよし、このまま抱くも自由ぞ、見て分かろう?準備もいらぬぞ?」
はぁ、ここまで恥じらいも無く堂々とされると、こっちも反応が難しいわ。
「環さん!麗覇に服着せて、今日は持ち合わせが無い」
「あらあら、まぁまぁ!ゆー君たら照れちゃって!お嬢様、失礼します」
一瞬、麗覇が霞んで見えなくなったと思えば、次の瞬間には服を着ている。
【時竜】時村 環は空間を操る、狐目の女性だ。いつもニコニコとして掴み所が無い人である、普段は温厚なお姉さんだが、本気になって目を開くと....思い出したくない。
「さぁ、俺が勝ったんだ。クエストに協力してもらうぞ!麗覇」
「良かろう。約束を違える我ではない!南スラムの有象無象を殲滅すれば良いのだろう?」
えーーーー?なんか違わない? (苛烈な人ですね....マスター)
「大丈夫よ!ゆーくん。お姉さんがちゃんとフォローしとくから、安心して♪」
「【九頭竜】行けぃ!我が到着するまでに事を終えよ!謀をした主の首と証拠を揃えておけ」
「「「「「「「「「承知!」」」」」」」」」
【闇竜】が生み出した黒い波に触れ、疾風と化した9匹の竜が王都に消える。
...向こうに着いたら強烈な光景を目にする事になるだろう。
「奴等に任せておけば安心であろう」
「いや、まぁそうだろうけどな。現実世界での実績を踏まえてもな....」
「それじゃ、後は頼んだぞ!」
走り去ろうとするが、「待て!忘れ物だ」
「ん?なんだ...ム!チュ」「ふ..む..チュ...レル....ん..ふう..」
振り向いた瞬間、唇を奪われ...口内を蹂躙される。舌を吸われ舐られ、口と口が離れた時には、透明の糸がつぅーと伝っていた。
「今回はこれで、仕事の代金としておこうか...ふふ」
「いつもながら唯我独尊だな。麗覇」
「我と貴様の仲では無いか。好きな時に我は求める、貴様も催したなら、何時でも我を好きに使うが良いさ」
「我は常に己が欲する所を躊躇わず、手に入れる為に手を尽くす。愛すらも掴んで見せる!我は諦めんぞ?勇人よ」
そう言うと、一陣の風となり麗覇は消えた。
(凄い人ですね。ヤキモチとかいう次元じゃ無いです。マスター)
ああ、俺も昔からあそこだけは、麗覇にだけは勝てない。
自分の中で進む道が完成しているから、揺らがず道を突き進む。それが、彼女の覇道なのだろう。
1時間と経たずに帰ってきた報告は、
【スラムの王】ガイエルと【蠱毒の主】トキシンの討伐が完了しました。
クエスト条件の達成を確認。残りは【王都に潜む闇】【解放されし住民】となりました。
という、インフォメーションだった。
黒幕を確保しない限り、この戦いは終わらない。
それには、どうしても戦力が必要だ。
それも、少数精鋭で一気に殲滅制圧可能な、圧倒的な戦力がである。
この条件を満たす人物をユートは知っていた。
いや、実際には予測であるが、99.9%間違い無いであろうという確信はあった。
βテスターに参加した中に【麗覇】という人物が居た事、その人物が人外の戦闘能力を有しているという事で一人の人物が浮かんだ。
ユートが武の道を極める為、ひたすら武に打ち込んだ時期に、何度も戦った人物。
九頭竜財閥 現当主 【九頭竜 麗華】
文武両道、質実剛健、常に覇道を歩まんと勤め、弱者を救い導く鋼の決意
そして、邪魔する物は一切を殲滅、絶滅、撃滅の言葉と共に、破滅させる苛烈さを併せ持つ
その武力は凄まじく、拳は地を割り、天を貫く。
自ら天下五拳と称する 【童子切 安綱】【鬼丸 國綱】【三日月 宗近】【大典太 光世】【数珠丸 恒次】五剣の名を付けた5つの【覇拳】を持って組織の全てを従える。
財閥の成長は常に優れた当主を据え、血や情を排除した実力主義によるものだったが、その成長を支えるのが、財閥の名前として謳われる【九頭竜】である。
当主に絶対服従する9人の忠臣達、命令は、文字通り命を捨てても達成する武力・知力は当然の事だが、それぞれが九頭竜宗家の筆頭として受け継ぐ異能を持っている。
【双竜】【刀竜】【炎竜】【氷竜】【影竜】【飛竜】【縛竜】【時竜】【天竜】
おそらく、現実の覇者にも飽きただろう麗華は【麗覇】を始めたのだろう。
彼女が力になってくれるなら、万事解決まで持っていけるはずだ、協力してくれれば?の話ではあるがだ。
【メニュー】を開いて、プレイヤー検索を行う、ログインしているな。王都の外にある南の草原にいるようだが....予測していた通り、動かない。
俺が頭を下げに来るのを待っているな。全部先読みされてる...頭良すぎるんだよなぁ。
城門を抜けて、草原を走り抜ける。
案の定、周辺のラビットを1匹残らず駆逐した【九頭竜】がずらりと並び、その中央に【覇王】麗覇が腕を組んで立っていた。
「相変わらず熱い男よな、勇人。貴様を見るだけで血が滾るわ!」
サイドテールに束ね腰まで伸ばした黒髪を、左手で掻き揚げた麗覇が尊大に言う。
鋭い眼光を宿した黒い眼はまるで獲物を前にした飢狼のようだ。
服装は麗覇が好んで着ている。Yシャツにミニスカート、色はトレードマークの赤だ。
「お前こそ相変わらずじゃないか。その眼、その気配...そそられるな」
会話をしながら、当然のように俺も全身から闘気を放つ。
「それは重畳、勝者は敗者を好きにしてよい、と言うておるのに...貴様はいつものらりくらりと逃げよる。それもこれまでよ!」
一気呵成とばかりに、闘気を高めた麗覇は拳を振り上げる。それだけで、麗覇から俺の左を抜けて20メートルほど地面が裂ける。
「今日こそは貴様を打ち倒し、我の物にしてくれる。よもや否とは言わんな?」
犬歯をむき出しにしてニヤリと笑う麗覇は、更に闘気を高め、身体強化の質を上げていく。
「なぜ、そんなに俺に拘る?強い奴なら他にも腐るほどいるだろうに」
「やはり、貴様は自分の価値が分かっておらんな!我の伴侶には、貴様しかおらぬ!と再三告げておろう。その他の有象無象など比較するのもおこがましい」
見る者を魅了する、豊かな自分の身体を抱きしめながら、麗覇がつぶやく。
「貴様に付けられた敗北の数だけ体が疼くのよ!。最早、他の男では濡れぬ、あの男を我が物にせよ!...とな」
上気した頬、潤んだ瞳をこちらに向けて、構え始める麗覇は、言いようの無い艶やかな色気を放っていた。
「我を従えたくば、己が物にするか?我の物になるか?二つに一つよ!....あの頃からそうだったであろう?ただ強さを求め、己が拳を振るうお前は美しかった」
仕方無い、満足させてやるしか方法はなさそうだ。
「武の道、その先を見つけられなければお前は俺には勝てんよ」
「ならば、今一度見せてみよ!お前の決意が我を超えるなら結果は一つぞ!」
お互い走り出して正拳を打ち出す。
「砕けろ!天城流 破拳二式【破城撃】」俺の放つ蒼い闘気と「全てを切り裂け!【三日月 宗近】」麗覇が放つ紅い闘気がぶつかり合う。
ギィィイイイイイン!金属同士がぶつかり合った様な音が響きわたり、拳と拳を境目にして左へ、右へと亀裂が伸びていく。
「「破ぁぁああああ!!!」」
お互いの闘気が高まり、凝縮してさらに密度を上げていく。
お互いの立っている足場以外は砕けて割れ、粉々に吹き飛んでいる。
半径3メートル程の闘気による殺界が形成されて、ビリビリと周囲に振動を放ちながら、更に拡大していっている。
「楽しいな!勇人!これだからお前と殺るのは止められんのだ!」
「そうだな、こうしている時は何時だってお互いしか見える物が無い!」
お互いに直感する。次の瞬間で決着すると 「麗覇ぁああああ!」「勇人ぉおおおお!」
二人の闘気が爆発して押し戻される。
ズザザァァァァァ!っと踵が地に減り込みながら後方に5メートルほど流された。
「ふふ、我の負けであるな。その覚悟、堪能したわ」
「そうか?俺は引き分けでもいいぞ?」
「抜かせ! お主は無傷、我は服が吹き飛んでほれ...下着すら残っておらんわ」
腕を組んでケラケラと笑う麗覇が続けて言う。
「望みを言え勇人、負け犬と嬲るもよし、このまま抱くも自由ぞ、見て分かろう?準備もいらぬぞ?」
はぁ、ここまで恥じらいも無く堂々とされると、こっちも反応が難しいわ。
「環さん!麗覇に服着せて、今日は持ち合わせが無い」
「あらあら、まぁまぁ!ゆー君たら照れちゃって!お嬢様、失礼します」
一瞬、麗覇が霞んで見えなくなったと思えば、次の瞬間には服を着ている。
【時竜】時村 環は空間を操る、狐目の女性だ。いつもニコニコとして掴み所が無い人である、普段は温厚なお姉さんだが、本気になって目を開くと....思い出したくない。
「さぁ、俺が勝ったんだ。クエストに協力してもらうぞ!麗覇」
「良かろう。約束を違える我ではない!南スラムの有象無象を殲滅すれば良いのだろう?」
えーーーー?なんか違わない? (苛烈な人ですね....マスター)
「大丈夫よ!ゆーくん。お姉さんがちゃんとフォローしとくから、安心して♪」
「【九頭竜】行けぃ!我が到着するまでに事を終えよ!謀をした主の首と証拠を揃えておけ」
「「「「「「「「「承知!」」」」」」」」」
【闇竜】が生み出した黒い波に触れ、疾風と化した9匹の竜が王都に消える。
...向こうに着いたら強烈な光景を目にする事になるだろう。
「奴等に任せておけば安心であろう」
「いや、まぁそうだろうけどな。現実世界での実績を踏まえてもな....」
「それじゃ、後は頼んだぞ!」
走り去ろうとするが、「待て!忘れ物だ」
「ん?なんだ...ム!チュ」「ふ..む..チュ...レル....ん..ふう..」
振り向いた瞬間、唇を奪われ...口内を蹂躙される。舌を吸われ舐られ、口と口が離れた時には、透明の糸がつぅーと伝っていた。
「今回はこれで、仕事の代金としておこうか...ふふ」
「いつもながら唯我独尊だな。麗覇」
「我と貴様の仲では無いか。好きな時に我は求める、貴様も催したなら、何時でも我を好きに使うが良いさ」
「我は常に己が欲する所を躊躇わず、手に入れる為に手を尽くす。愛すらも掴んで見せる!我は諦めんぞ?勇人よ」
そう言うと、一陣の風となり麗覇は消えた。
(凄い人ですね。ヤキモチとかいう次元じゃ無いです。マスター)
ああ、俺も昔からあそこだけは、麗覇にだけは勝てない。
自分の中で進む道が完成しているから、揺らがず道を突き進む。それが、彼女の覇道なのだろう。
1時間と経たずに帰ってきた報告は、
【スラムの王】ガイエルと【蠱毒の主】トキシンの討伐が完了しました。
クエスト条件の達成を確認。残りは【王都に潜む闇】【解放されし住民】となりました。
という、インフォメーションだった。
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