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お互いの我儘
35話
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「さて、これからどうしよっか」
私も奈那子先輩も彼氏から服を選んでもらった。
そして私も奈那子先輩もその服を今着ている。
「俺達は二人の行きたい場所についていくよ。な」
「ああ、俺も二人の行きたい場所についていく」
「え~、じゃあどうしようか小春ちゃん」
そう言われても、私も悠斗くんと一緒に居れるなら何処でも良い。
でも、一つだけやってみたいことがあった。
「じゃ、じゃああそこ行きませんか?」
私は奈那子先輩の後ろにあるゲームセンターを指さした。
「おー、良いね~。じゃあ翔琉、プリクラ撮ろうよ」
「うん。良いよ」
奈那子先輩は翔琉くんの手を握ってプリクラコーナーへと向かって行った。
そう、私も悠斗くんとプリクラを撮ってみたかった。
クラスの女の子たちは彼氏と撮ったプリクラシールを自慢げに見せ合っている。
それを見て私も悠斗くんと撮ってみたいってずっと思ってた。
「小春、俺たちも撮りに行く?」
「うん! 行く!」
私は悠斗くんの大きな手を握ってプリクラコーナーへと向かった。
「えーっと、俺プリクラ撮るの初めてだからなにをどうすればいいのか分からないんだけど……」
「悠斗くんも? 私も初めてなんだ。えへへ、悠斗くんの初めては小春だ!」
やった! 悠斗くんの初めてのプリクラを一緒に撮る相手は私だ!
「えーっと、モードを選べばいいのか?」
液晶タブレットの画面には色々なモードが表示されている。
「色々あるんだね」
『家族』『親友』『友達』『大人数』『恋人』様々なモードがある。
「じゃあ私達はこれだね」
そう言って私は『恋人』と表示された箇所をタッチした。
すると『じゃあ最初は二人でハートを作ってみましょう!』というボイスが流れた。
「ハートを作ればいいの? 悠斗くん。良い?」
私はハートの左側半分を右手で作って悠斗くんに近づけた。
「勿論」
悠斗くんもハート型の残り半分を左手で作って私と合わせた。
綺麗なハート型の完成。
『準備は良いですか? 撮りますよー。3、2、1。パシャ!』
画面には私達が手でハート型を作っている姿が表示された。
「えへへ、綺麗に作れたね」
「そうだね」
『じゃあ次は、彼氏くんが彼女さんに抱き着こう!』
え? 悠斗くんが私に抱き着くの⁉
ど、どうしよう。まだ心の準備が……
「小春、良い?」
「う、うん。良いよ」
私は両手を広げて悠斗くんからハグをしてもらう。
悠斗くんに抱きしめてもらうと、なんか安心できる。
大好きな悠斗くんとずっとこうしていたい。
再びシャッター音が響いた。
『じゃあ彼女さんは彼氏さんにお礼としてキスをしてね!』
「え⁉」
思わず変な声が出ちゃった。
だって、キスをしてって言われたんだもん。
あの時すごーく勇気だして悠斗くんにキスできたのに、こんな急に言われても心の準備が……
「え、えーっと。小春? 嫌ならやらなくても――」
「やる!」
「え?」
「悠斗くんは、私にキスされちゃ、イヤ?」
「ぜ、全然嫌じゃないよ!」
「じゃ、じゃあ悠斗くん。ちょっとしゃがんでほしいな」
私の身長じゃギリギリ悠斗くんの唇に届かない。
「うん。分かった」
少ししゃがんでくれた悠斗くんに私は少しずつ近づく。
そして、そっと口づけをした。
初めてじゃないから、緊張は最初の頃よりかはなかった。でも、ドキドキしてる。
悠斗くんにも私の心音が聞こえてるはず。
あれ? シャッターの音鳴ったっけ? まだなってないかな?
すると悠斗くんは私の唇から離れた。
「撮れたみたいだ、ね」
「そ、そうだね」
私の初めてのプリクラで大好きな人とキスするとは思ってもいなかった。
また一つ、凄く大切な思い出ができちゃった。
私も奈那子先輩も彼氏から服を選んでもらった。
そして私も奈那子先輩もその服を今着ている。
「俺達は二人の行きたい場所についていくよ。な」
「ああ、俺も二人の行きたい場所についていく」
「え~、じゃあどうしようか小春ちゃん」
そう言われても、私も悠斗くんと一緒に居れるなら何処でも良い。
でも、一つだけやってみたいことがあった。
「じゃ、じゃああそこ行きませんか?」
私は奈那子先輩の後ろにあるゲームセンターを指さした。
「おー、良いね~。じゃあ翔琉、プリクラ撮ろうよ」
「うん。良いよ」
奈那子先輩は翔琉くんの手を握ってプリクラコーナーへと向かって行った。
そう、私も悠斗くんとプリクラを撮ってみたかった。
クラスの女の子たちは彼氏と撮ったプリクラシールを自慢げに見せ合っている。
それを見て私も悠斗くんと撮ってみたいってずっと思ってた。
「小春、俺たちも撮りに行く?」
「うん! 行く!」
私は悠斗くんの大きな手を握ってプリクラコーナーへと向かった。
「えーっと、俺プリクラ撮るの初めてだからなにをどうすればいいのか分からないんだけど……」
「悠斗くんも? 私も初めてなんだ。えへへ、悠斗くんの初めては小春だ!」
やった! 悠斗くんの初めてのプリクラを一緒に撮る相手は私だ!
「えーっと、モードを選べばいいのか?」
液晶タブレットの画面には色々なモードが表示されている。
「色々あるんだね」
『家族』『親友』『友達』『大人数』『恋人』様々なモードがある。
「じゃあ私達はこれだね」
そう言って私は『恋人』と表示された箇所をタッチした。
すると『じゃあ最初は二人でハートを作ってみましょう!』というボイスが流れた。
「ハートを作ればいいの? 悠斗くん。良い?」
私はハートの左側半分を右手で作って悠斗くんに近づけた。
「勿論」
悠斗くんもハート型の残り半分を左手で作って私と合わせた。
綺麗なハート型の完成。
『準備は良いですか? 撮りますよー。3、2、1。パシャ!』
画面には私達が手でハート型を作っている姿が表示された。
「えへへ、綺麗に作れたね」
「そうだね」
『じゃあ次は、彼氏くんが彼女さんに抱き着こう!』
え? 悠斗くんが私に抱き着くの⁉
ど、どうしよう。まだ心の準備が……
「小春、良い?」
「う、うん。良いよ」
私は両手を広げて悠斗くんからハグをしてもらう。
悠斗くんに抱きしめてもらうと、なんか安心できる。
大好きな悠斗くんとずっとこうしていたい。
再びシャッター音が響いた。
『じゃあ彼女さんは彼氏さんにお礼としてキスをしてね!』
「え⁉」
思わず変な声が出ちゃった。
だって、キスをしてって言われたんだもん。
あの時すごーく勇気だして悠斗くんにキスできたのに、こんな急に言われても心の準備が……
「え、えーっと。小春? 嫌ならやらなくても――」
「やる!」
「え?」
「悠斗くんは、私にキスされちゃ、イヤ?」
「ぜ、全然嫌じゃないよ!」
「じゃ、じゃあ悠斗くん。ちょっとしゃがんでほしいな」
私の身長じゃギリギリ悠斗くんの唇に届かない。
「うん。分かった」
少ししゃがんでくれた悠斗くんに私は少しずつ近づく。
そして、そっと口づけをした。
初めてじゃないから、緊張は最初の頃よりかはなかった。でも、ドキドキしてる。
悠斗くんにも私の心音が聞こえてるはず。
あれ? シャッターの音鳴ったっけ? まだなってないかな?
すると悠斗くんは私の唇から離れた。
「撮れたみたいだ、ね」
「そ、そうだね」
私の初めてのプリクラで大好きな人とキスするとは思ってもいなかった。
また一つ、凄く大切な思い出ができちゃった。
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