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ただの不運でした
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「えと…聖女召喚ってやつですか?」
「「「「「は?」」」」」
とりあえず笑顔で人々の方を向いて尋ねたというのに意味わからんって視線がお返事だった。
「えっと…あなたは何故ここに…?我々はこちらのユニコーンの召喚をしていたのですが…」
中央の神々しい馬を示して言われた。でしょーねぇ!?
「いや…考え事しながら道を歩いてたら穴に落ちたっぽくって…気付いたらここでした」
私の返しにザワザワヒソヒソ…いや、私悪くないからね?いや、よそ見してたから悪いのか?
お互い気不味さマックスな中
「あ"ーーー!!!」
と叫び声が響く。
どうしたどうしたと声を上げた見るからに魔法使いな黒っぽいローブを着た人に皆が集まって行ったので私もと近くに行くと「時空に穴が空いてたかも…」と泣きそうな声でその人は言った。
とりあえずお茶でも…とファンタジー世界のイメージ通りの豪華な客室に案内され、しばし待たされ受けた説明によると、ユニコーン召喚の魔法陣に一部書き間違いがあったらしい。
「ただ…その…そちらの世界からも見える穴だったはずなので…何故突如空いた穴なんかに入ってみようと思われたのでしょうか…?」
どうやらぼんやり歩いてなければ避けられたらしい。
「足元の穴だったみたいで…考え事してたから気付かなかったんですよー」
アハハと返す。
沈黙。
めっちゃ気不味い沈黙。
その後私は魔力があるのかどうか等、色々検査やチェックをされたが特に変わった所もない一般人と判断された。
すんごい魔法が使えるとか特殊なスキルがあるとかの定番チート、何にも無かった。
そして、とりあえず時空の穴を開けた責任が異世界側にあるって事で、当面はお城の客室で生活保証するかわりに出歩いたりウロウロするなと言われた。
ヒャッフー!!働かなくていいの!?ダラダラしてていいの!?ラッキー!!
…なんて思ったのは1日だけ。
せっかくの異世界なのに見物も出来ない。
与えられた部屋が広いから室内で運動も出来ちゃうだけにバルコニーくらいしか外に出られない。
言葉は通じるけど文字は読めなかったから本も読めない。
当然ゲームも何もない。
恐ろしいほど暇な生活は3日で飽きた。
「死ぬ!暇過ぎて死んじゃう!」
ご飯を持って来てくれた赤茶の髪をした侍女さん?メイドさん?に必死で訴えかける。
「では…マヤさんは刺繍などはされますか?必要な物を揃えますよ?」
刺繍…ぬぅ…裁縫は苦手だけど何もやること無いよりマシかもしれない…。
「じゃあそれ、お願いします…」
「分かりました。ではこちらを下げる時にお持ちしますね。用意して参ります」
運ばれた食事を取る。
普通に美味しいけど…何かちょっと物足りない。
でも実家暮らしでロクに料理なんかしてなかったから何をどうすればもっと美味しくなるのかなんかさっぱり分からない。
あとそろそろお米が恋しい。
3日かぁ…お父さんとお母さん…心配してるかなぁ…。
あ、ヤバい。ちょっと帰りたい。
今日のお昼ごはんはちょっぴり塩っぱく感じ…るような涙は流してないのだけど、モソモソと食べた。
「「「「「は?」」」」」
とりあえず笑顔で人々の方を向いて尋ねたというのに意味わからんって視線がお返事だった。
「えっと…あなたは何故ここに…?我々はこちらのユニコーンの召喚をしていたのですが…」
中央の神々しい馬を示して言われた。でしょーねぇ!?
「いや…考え事しながら道を歩いてたら穴に落ちたっぽくって…気付いたらここでした」
私の返しにザワザワヒソヒソ…いや、私悪くないからね?いや、よそ見してたから悪いのか?
お互い気不味さマックスな中
「あ"ーーー!!!」
と叫び声が響く。
どうしたどうしたと声を上げた見るからに魔法使いな黒っぽいローブを着た人に皆が集まって行ったので私もと近くに行くと「時空に穴が空いてたかも…」と泣きそうな声でその人は言った。
とりあえずお茶でも…とファンタジー世界のイメージ通りの豪華な客室に案内され、しばし待たされ受けた説明によると、ユニコーン召喚の魔法陣に一部書き間違いがあったらしい。
「ただ…その…そちらの世界からも見える穴だったはずなので…何故突如空いた穴なんかに入ってみようと思われたのでしょうか…?」
どうやらぼんやり歩いてなければ避けられたらしい。
「足元の穴だったみたいで…考え事してたから気付かなかったんですよー」
アハハと返す。
沈黙。
めっちゃ気不味い沈黙。
その後私は魔力があるのかどうか等、色々検査やチェックをされたが特に変わった所もない一般人と判断された。
すんごい魔法が使えるとか特殊なスキルがあるとかの定番チート、何にも無かった。
そして、とりあえず時空の穴を開けた責任が異世界側にあるって事で、当面はお城の客室で生活保証するかわりに出歩いたりウロウロするなと言われた。
ヒャッフー!!働かなくていいの!?ダラダラしてていいの!?ラッキー!!
…なんて思ったのは1日だけ。
せっかくの異世界なのに見物も出来ない。
与えられた部屋が広いから室内で運動も出来ちゃうだけにバルコニーくらいしか外に出られない。
言葉は通じるけど文字は読めなかったから本も読めない。
当然ゲームも何もない。
恐ろしいほど暇な生活は3日で飽きた。
「死ぬ!暇過ぎて死んじゃう!」
ご飯を持って来てくれた赤茶の髪をした侍女さん?メイドさん?に必死で訴えかける。
「では…マヤさんは刺繍などはされますか?必要な物を揃えますよ?」
刺繍…ぬぅ…裁縫は苦手だけど何もやること無いよりマシかもしれない…。
「じゃあそれ、お願いします…」
「分かりました。ではこちらを下げる時にお持ちしますね。用意して参ります」
運ばれた食事を取る。
普通に美味しいけど…何かちょっと物足りない。
でも実家暮らしでロクに料理なんかしてなかったから何をどうすればもっと美味しくなるのかなんかさっぱり分からない。
あとそろそろお米が恋しい。
3日かぁ…お父さんとお母さん…心配してるかなぁ…。
あ、ヤバい。ちょっと帰りたい。
今日のお昼ごはんはちょっぴり塩っぱく感じ…るような涙は流してないのだけど、モソモソと食べた。
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