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知らない人からもらった飴ちゃんを不用意に食べてはいけません<その後のお話>
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「…ぁんっンっ…ンっ……」
腰を掲げて尻を突き出させ、後ろからユルユルと焦らすようにゆっくりと出し入れすると、声を抑えるように息を漏らす。
ガンガンと勢いに任せて貫くのも悪くないが、こうして緩慢な動きでヌルヌルと抽送しながら、いちいち可愛い反応を返す彼女の痴態をつぶさにみるのも、支配している感が強くてとてもいい。
「んっんっ……あっはぁン……」
後ろ向きなので表情までは見られないが、うっとりしたような艶声や、キュウキュウと締め付ける蜜孔の感触からして、随分とお気に召したと思われる。
もう長いことこのまま、彼女の細い腰をサワサワと撫でたり、滑らかな背中に指を滑らせ、甘やかな肌を舐めて口づけると、
「ひぃっ……やぁんっ」
と、泣きながらブルブルと体が震えてすすり泣く。
そんな可愛らしい反応にときめきながら、腰から胸へと指を滑らせて、重力に負けてぶら下がってフルフルと震える可愛らしい胸の先を引き絞ると、
「やぁぁっ……今だめっ…一緒とかムリぃっ…!!」
なんて可愛い悲鳴を上げて背中を弓なりに反らせれば、我慢ならないとばかりに腰を揺さぶって絶頂するので、イッた拍子にキュッと強く締められると、こちらも反射的に持っていかれてしまいそうになるため、油断は出来ない。
「…くっ…っあ…」
その後も絶頂の余韻が収まらないのか、華奢な体を震わせる長い間、キュウキュウと性器を貪るように締め付けられる甘い責め苦に持っていかれないよう、目の前の細い体幹に抱きついて、ギュッと内股に力を入れてやり過ごす。
ハァハァと息を乱す背中に抱きついて、余裕のない自分を悟られないようこちらも必死で呼吸を整えると、耳元に口を寄せて囁いた。
「…ふふふ…絶頂するあなたに引きずられて、危うく私もイキそうになりました……。
あなたのココは、具合が良すぎてすぐに達してしまいそうになりますが、今日はじっくりあなたの体を楽しみたい。
……まだまだ私達の蜜月は長いのです。
………じっくりと愛し合い、お互いの理解を深めていきましょう……」
鼓膜を震わすような低音を心がけながら、真っ赤になった耳元に口づけを落し、ヤワヤワと胸を揉み上げては固くなった先っぽを指でコリコリ弄ぶ。すると、まるで連動しているかのように膣孔を締められ、両手で顔を抑えながら再びユラユラと物欲しそうに腰をゆらして強請られるので、私の方も大変辛いが、なんとか乗り越える。
もちろん、可愛い伴侶のオネダリを無碍にする私ではないので、お応えするべく焦らすような抽送は続けたままなので、私の方も大変我慢が必要な甘い責め苦でもあるのだが。
彼女が後ろ向きなのを良いことに、―――仕事で出すような平静な声で―――意地でも悟らせまいと、余裕ある笑いを心がけて囁いた。
「……ふふふ、まだまだ物足りないようですね?
腰が私を求めて揺れていますよ?
そんなにおいしいですか? 私のモノは」
「ぁっ…やぁっ…言わないでぇ…。…もう、やだぁっ…焦らさないで…早くイッてぇっ……」
口を抑え、すすり泣きながらも、快楽に素直な体は私を離すまいと締め付けながら私の動きに合わせて腰を揺らしている。
なんていやらしくて、可愛らしい…。
「ふふふ…あなたのその艶めかしい姿をもっと見たいのですが……」
「うっ…うっ……もっ、だめぇ。…あーす‥がるど……おねがいぃっ………」
ああ……私の綾女はなんでこんなに淫らで愛らしく…私の情欲を直撃するような存在なんでしょう……
胸の中に熱く燃えるような愛情を自覚しながら、腰はそれ以上に灼熱の欲望を溜め込んでいた。
愛する伴侶にここまで求められると、あまりにも長い時間放出を我慢して焦らしてきたこともあり、そろそろ私も限界が近い。
まして、ひっきりなしにイッている伴侶の膣孔が絶え間なく私のモノを締め付けるため、刺激の蓄積が臨界点に達している。
「…くっ……そろそろ私も限界が近い……一緒にイキましょうね」
言うや否や上体を起こして、グッと腰を両手で支えると、ヌルヌルと出し入れしていた孔の奥の方を狙って貫いた。
「あっあっあっ…やっ…急に…っ」
パンパンと肉がぶつかる破裂音も激しく前後左右に揺さぶられ、もはや腕で体を支えることもできなくなった綾女は、枕に顔を埋めてシーツを掴む。
「はっ…はっ……綾女っ…綾女っ…まだイカないでっ…もう少しっ」
急に奥のイイ所を狙って責められ、逃げる事も出来ないように腰をガッチリ拘束され、思う様に溢れるほどに蜜を滴らせる蜜孔をゴンゴンと貫いていると、
「あっあっやっ…はげ…しぃっ!……もうだめっもうだめっイッちゃう…イッちゃうぅっ!!」
動きに合わせてフルフルと胸を震わせて、背中も腰も全身を反らせるような体勢で嬌声を上げながら絶頂した。
「……っ……出しますよっ。……いっぱい飲み込んで……孕んでくださいっ…!」
絶頂の余韻でキュウキュウと性器を引き絞られ、溜めに溜め込んだ精液を胎内に放出すると、この上ない開放感と多幸感に、震えが来るほど気持ちよかった。
その後も残った精液をすべて搾り取られるような余韻に、腰が溶けそうに成るほどの快楽を覚え、昂りが収まって力ない形状に戻った後も離れがたく、気を失って倒れ込む綾女を抱きしめながらも、そのナカから出ることができなかった。
ああ……こんなに可愛らしくて淫らで素晴らしい伴侶が私の元に来てくれるなんて……
クッタリと脱力し、意識を失ったまま眠り込む綾女のあどけない寝顔を見つめていると、この腕の中の幸せが幻のようだと思って、少し怖くなる。
100年前の今頃、自分は戦乱の最中におり、こんなに穏やかで幸せな時間が訪れるなど予想してもいなかった。
その後、自国や周辺も落ち着いて平和が戻ってきても、あまりに血に汚れすぎた自分に伴侶が現れる日が来るなんて、期待はしていても信じることはできなかった。
「ン……」
少し強く抱きしめ過ぎたのだろうか、腕の中の綾女の眉が顰められている。
「……ふふ……もう、片時も離すことはできませんよ、私の妻になったのですから…………」
そう言いながら、心の底から溢れる温かい気持ちと共に、ジワジワと胸を侵食する独占欲が自分を染めていくのを感じていた
。
胸の中にドス黒い欲望が宿っていることは、とうに自覚している。
自分が、綾女が思うほど優しく清廉な存在でもないことも。
しかし、その全てを知って逃げようとした所で、彼女を手放す未来など有り得ない。
どんな姿の彼女でも、変わりなく愛せると確信している。
「早く子供ができるといいですね……あなたのためにも…」
そう言いながら、先程まで何時間もかけてたくさん子種を注いだ薄い下腹部を優しく擦って、「ふふふ」と嗤った。
私、アースガルド=ライオネル=ユーフェルゲントは、219歳の魔王である。
この世界には3つの大国と20余りの国家や自治都市から成り立っており、私はその中の歴史ある中堅国家の王子だった。
世界は魔族、人族、獣人族、その他諸々の種族から成る国家が覇権を競い合い、戦乱の最中に私は生まれた。
我が国ユルゲントは、魔族が支配する国家であったが、世界の縮図のように多岐にわたる民族が暮らす国だったため、人種や種族による隔たりはかなり希薄な国家でもある。
私は国王・王妃の嫡出子として生を受け、その突出した魔力でもって王太子として将来を期待されていた。
年の離れた姉が一人いたが、自分が30歳の子供の頃に遠く離れた大国の側妃として嫁いで行ってからは、手紙でやり取りする以外の交流はなく、今ではどんな容姿であったのかは絵姿で見るしかない関係性である。
そして、成人前の60歳の頃、敵対関係にあった隣国に父王・王妃が暗殺された混乱の最中で戴冠すると、真っ先にその隣国を責め滅ぼした。
我が国は、私を筆頭に魔力の高い者が多く、しかも歴史が古いだけあって様々な種族の中でも戦闘力に長ける上級種族が多いことから国民の素養も高く、加えて縁故をたどるとどこかしらに行き着くほどのコネも豊富だったので、実は大国でも不用意に手出しできない程、要注意扱いされている国だったのである。
――――眠っていた竜をたたき起こした愚かな国と、今では我が領土と成り下がったかつての隣国は嘲笑されている―――
そして、そんな復讐劇を皮切りに戦乱の最中に組み込まれるようになり……あれよあれよと言う間にちょっかい掛けてくる周辺諸国を平らげて、黒幕だった3大国の一角すら呑み込むような、世界でも最大版図を築く覇権国家になった時には、100年あまりの時が過ぎていて………、私はすでに150歳を超える年になっていた。
外見の肉体年齢で言うと、人間換算して30歳程だろうか?
世界中を巻き込んだ戦乱があちこちで終息していき、世の中が落ち着いてきた頃、私はふと呟いた。
「……私の伴侶って……どこにいるんでしょうかね……?」
その瞬間、側近く控えていた近衛がビクッと体を揺らしたのを目の端で捉え、何か言おうと口を開き……
「……その疑問、ちょっと遅くない?」
目の前に立つ、戦友兼悪友である淫魔族の長に呆れたように言われる。
「……仕方ないじゃないですか。 これまで忙しかったんですから」
「まあ、確かにそうなんだけどさ、そんな仕事仕事で婚期を逃したみたいな言い方すんなって」
「当たらずとも遠からずでしょうが。
……にしても、150年音沙汰ないとか、やっぱり気になりますよ。
あれだけ遠征社交外交と、世界中移動しまくっていたのに、どこにも見つからないとか……そんなことあります?」
「まあ…確かに、魔王に伴侶も世継ぎもいないのは、国としても問題だよな。
お前の体液を受け止められる女もいなかったし……
口に放っただけでも卒倒しちまうんじゃ、そら、逃げるよな…」
「…………」
「…とはいえ、欲求不満で放つことの出来ない熱が、お前の極大魔法のカラクリだと知ったら、焦土になった国家や都市の住民が浮かばれねえ…」
「…………変なこと言わないでください。 新入りの側近が本気にするでしょう」
「…嘘だったら良かったんだけどなぁ……。
100年童貞のパワーに消されるなんて死に方……俺は耐えられん」
国王を前にして、クックックと笑いながら言われるが、近くに控える近衛兵や侍従はピクリとも動かない。
本人も屈指の大貴族当主であり、無礼な物言いも許しているほどの友人であるためだが、そんな仲でも殺意が芽生える。
いっそのこと、この男をこの場で消し炭にしてやりたい。
種族的特徴でもある男性的魅力に溢れる容姿と、『如何にも女食いまくっています』的ヤリチンオーラが超絶ムカつく瞬間である。
そういう自分は精通が来る前から様々な女性と浮名を流し、70代の若い頃(人間的14~15歳位)に早々と今の伴侶(当時90代)を娶った後も、食事と称して様々な種族の美女を食いまくっているのだ。
あまり多いとは言えないが、種族によっては伴侶以外にも手を出すことがあり、それを互いに許し合う関係を築く者もいる。
自分では考えたくもない習性だと思うけれども、そんな関係でも子を作るのは伴侶に限るのだから、上手く棲み分けているとも言える。
「……そういう下品な物言いはやめてください。
私は、最早真に愛する伴侶以外と褥を共にしたいと思いません。
愛する伴侶には…綺麗な体の私を捧げたいのですから」
「ぶほっ!…烈光の魔王とか言われてるくせに……乙女かっ!?
いやいやいや、乙女でも重すぎてやっべえわ!」
……爆笑したいのを堪えて酸欠状態になっている友人の息を止めて、安らかにさせて差し上げてもよろしいでしょうか?
口と腹を抑えてプルプルと震える友人の姿をイライラと見守っていると、怒りでこみ上げる魔力がフワッと私の髪やローブ、マントを揺らしたのが目に入り、周囲で『魔王様ぁ……(涙)』と可哀想な子を見るような空気になっているのを肌で感じて、気持ちを落ち着けた。
なんたる屈辱か。
「いや、いいよそういうの。 お前は変わらずそのままでいてくれよ」
笑いの余韻も覚めやらぬまま、目のフチに涙を浮かべられながら慰められる様に言われ、私はフンッと鼻を鳴らした。
しかし、それでもその時はまだ「そのうち見つかるだろう」と呑気に構えるほどの余裕があった。
伴侶どころか性交できる程度の異性も見つからないまま、齢200歳を過ぎた頃に成ると流石に周囲が本気で心配し始め、自分も前例の少ないこの状況に本気で焦りだす。
あれだけ誂ってきた悪友も、流石においそれとネタにできなくなったのか、気遣うような素振りを見せだすのだから、余計に深刻さが増してくるというものだ。
「…もう、アレだな。この界は諦めて、異界に目を向けるべきなんじゃねーのかな?」
「やっぱり、そう思いますか……私ももう、それしか無いかと…」
異界を探るには、歴代に類を見ないほど多大な魔力を持つ自分であっても、覚悟が必要になる。
その上、その界の遠さや特質性によっては、伴侶を連れ戻って来るだけでも、今の私の魔力でも無事に帰って来られるかどうかわからない…。
「…それでも…全ての魔力を失っても……、挑戦したい」
…ていうか、…………ヤリたい。
……………………一人で慰める夜は、もうウンザリだ。
ありとあらゆる自慰も妄想もイメージプレイもヤり尽くした。
「どんなに過酷な旅となったとしても、私は伴侶を得る挑戦を諦めたくありません」
………………ヤリたい、ヤリたい、ヤリたい…………
…舐めたい、啜りたい、ぶっ放したい…………
「ちょっと待ってくれ。
………なんかカッコいい風にまとめようとしてるとこ悪いが、俺、種族がら他者の欲望のオーラに敏いんで……お前の魔力が籠った重量級の想い(副音声)が痛いんでもう勘弁してください。
いいよ、もう笑ったりしないから、本音で言っちまえよ」
そうしてサムズアップされながら、ニカッと男らしく笑われ、
「はい、思いの丈をブチ込んできます!!」
と、私も笑いながら返した。
「ああ、お前の気持ちはしっかり受け止めたぜ。
後のことは俺に任せて、探してこいよ」
そうして、私は友人の支援を受けながら、綾女という伴侶を見つけるまでの15年、最小限に減らした執務の合間合間に、探索にあたる魔導師達を鞭打って(物理)、国家の一大事である魔王の嫁探しを行わせることとなったのだった。
ちなみに、綾女を見つけてからの数年は、モニター越しに密着24時間状態で観察しながら、夜な夜なシングルプレイで放出した精液を魔法で加工して、念のこもった魔法陣を棒状に固めた上に塗り固めて召喚陣を作成していったのは余談である。
そして現在。
私の腕の中で、スヨスヨと寝息を立てて眠っている、愛しい伴侶の温もりに幸せを噛みしめながら、溢れる想いに堪えきれなくなっては、チュッチュと可愛い寝顔に口づけを落とす。
はぁ、可愛い。
なんて、可愛らしい生き物なんでしょう。
こんなに心を捉えて離さない相手がいるなんて、思わなかった。
200年守ってきて初めての相手があなたで、本当によかった。
そうしてうっとりと、腕の中で眠る相手の姿に見惚れながら、唇で、指でたどって確かめていくと、数秒ごとに愛しさが増していく。
この国では高貴とされる黒い瞳は大きめで美しく、同じく背中を覆うほど長くて黒いストレートの髪は、つやつやとした光沢が上質な絹糸のように滑らかで、時々口に含みたくなる。また、ふっくらとして小さいピンクの唇は柔らかく、張りのある頬も、きめ細かい肌も、どんなに舐めて触っても飽きることがない。
それに、何もふりかけていないのに、私を虜にする甘い香りは芳しく、実はこっそり前日身につけていた下着を私の元に運ばせて、200年の歴史ある技をもって、本人に会えない時に有効利用させてもらっているのだが……そのことは一生綾女には内緒である。
そして、この国の人間と比較しても小柄で華奢な体は、私の腕の中にすっぽり収まる丁度いいサイズで、自分のモノである感が半端ないが、私の手には少々小さいながらも柔らかく感度の良い胸も、ピンクでプルプルとした敏感な乳首も私のものだ。
その上、この世の甘露とも言える蜜を溢れさせる、慎ましやかな蜜孔も、コロコロと転がしやすい程肥大した真珠のような陰核も、全てが私を魅了してやまない。また、私のモノを咥えこんで離さない、貪欲なるナカも全てが本当に私のために存在しているようで……どこまで私を捉えたら気が済むのか?…というほど、具合がいいので、毎回入れただけで腰が砕けそうに成るほど気持ちいい…。
「………いけませんね、そんなこと考えてたらまた……」
綾女のナカに収めたままの、私の相棒がムクムクと首をもたげて肥大してきたのを感じて、再び綾女の体を弄った。
200年大事に育ててきた私の息子は、大変素直で感じやすいのです。
「ン…あーすがるど…?」
目を閉じたまま、うわ言の様に私の名前を呟かれ、思わずキュンっとときめくと、下半身も即座に反応してグンっと熱を持つ。
「んっ……綾女…? まだ眠ってるの?」
情欲の名残も艶かしく、つやつやと唾液や体液によって光を返す肌が、一層情欲を煽った。
何度も放った蜜孔は、すっかり私の形を覚え、ヌルヌルとお互いの体液が溢れてヌメるため、何の抵抗もなく私を受け入れる。
眠っているためすっかり弛緩しているはずなのだが、元々が私のモノに比べて小さめであり、脱力しきっていてもそれなりに気持ちがいい。むしろ、ヤワヤワとしたナカに受け入れられている感じが余計に興奮を掻き立てた。
仰向けで眠る伴侶の体に多い被さり、太ももを押し開いてもっと奥へと侵入しながら、薄く開く唇をペロペロ舐めて刺激すると、ウットリしたように微笑まれ、浅く舌を差し出される。
眠っていても、本当に可愛い事をしてくれる。
「ふふふ……」
私は胸にこみ上げてくる温もりを感じて笑いながら、小さな舌を吸い上げてクチュクチュと口づけを深めていくと、ユルユルと腰を動かした。
「んっんっ……あんっ……」
愛しい妻は、まだ目を覚まさない。
どこまでやったら起きるだろうか?
すっかり元の硬さを取り戻した性器で反応のイイ所をゆっくり責め立てて、口内を愛撫するように舐め回しながら耳元を弄っていると、
「んっ、ふぁっ……はぁんっ」
なんてあえかな声を漏らされて、無意識に膣孔を締められると、その声の艶めかしさも相まってグッと下腹に力がこもる。
危うく放ってしまう所だった。
………無意識のくせに、イカされそうになるなんて……なんて恐ろしい。
隣国と戦闘を繰り広げた初陣のときよりも恐怖を感じる。
「綾女…綾女……」
起きるのを待っている内に何度も放ってしまいそうだと戦慄すると、最早気遣う余裕もなくなって、うわ言のように愛しい名前を連呼した。
「ン……がるど………しゅき…」
そうして、ギュッと頭を抱きしめられ、キスの合間に舌っ足らずに愛を囁かれると、それを理解した瞬間頭に血が登って、連動した性器が暴発した。
たった一言で、こんなに容易くイカされるなんてっ!
「きゃっ!…なに?……熱いっ……ンぁっ!?」
突然胎内に放たれた熱と衝撃に覚醒した愛しい伴侶は、目を丸くして驚きながら私を見上げると、羞恥と屈辱に悶える私と目が合って戸惑うように問いかけた。
「…んっ……なに?……あンっ!?」
「ふふふ……この私が眠っているだけの相手に負けるなんて……。
なんて強敵なんでしょうね、私の奥さんは。
起き抜けですみませんが、もう一戦付き合ってもらいますよ?
負けたままでは魔王の名が廃ります」
…なんて……200年も溜め込んでたくせに、苦し紛れに口走った強がりが情けないと、我ながら思いましたが…
歴代魔王も、こんな所で名前を出すなと物申したくもなるでしょうね
そんな内心はおくびにも出さずに微笑むと、可愛い妻が驚いた拍子にキュンっと締め付けた刺激に、息子も全力でいきり勃った。
「えっ? ちょっ…んっ…あぁんっ!」
戸惑いながらも抵抗せずに受け入れられ、ガツガツと貪るように愛する妻の蜜孔を穿ちながら上体を起こして抱きしめると、互いの胸が密着して擦れ合って気持ちいい。
この体位は好きなのか、より深く貫かれるとギュッと抱きしめてもらえるので、私も大好きな体位の一つだったりする。
「んっんっんっ…んちゅっ…っあ…」
そうして互いに抱きしめ合って唇を重ね、どちらともない唾液を混ざり合わせるように舌を絡め合いながら、グッグッと互いのイイ所をこすり合わせるように穿ち、揺さぶっていくと、溶け合うような錯覚に襲われて…二人で同時に絶頂を迎えて声を上げた。
その後、互いの寿命を等しくする契約を結び、王妃が離宮に幽閉されるという事件もないまま、共に300年程仲睦まじく夫婦生活は続いた。
リビドー滾らせた魔王が、突如上空に向かって極大魔法をブッパする時は度々あったものの、それによって臣民が被害被ることもなく、不運なドラゴンが数匹消し炭になって落下する程度に収まったので、時はこともなく平和に流れていった。
そして、肝心な二人の間に5人の子供が生まれ、臣下が懸念していたお世継ぎ問題も解決し、後継を絶やすことなく一族は存続できた。
しかし、連戦無敗の覇王と謳われた魔王だったのに……「妻には一度も勝てた試しがないんです」と、はにかみながら応える魔王がどの様に王妃をゲットしたのかは謎に包まれ、当の魔王が200年も童貞を温めていたことを知る者は少なかったという。
腰を掲げて尻を突き出させ、後ろからユルユルと焦らすようにゆっくりと出し入れすると、声を抑えるように息を漏らす。
ガンガンと勢いに任せて貫くのも悪くないが、こうして緩慢な動きでヌルヌルと抽送しながら、いちいち可愛い反応を返す彼女の痴態をつぶさにみるのも、支配している感が強くてとてもいい。
「んっんっ……あっはぁン……」
後ろ向きなので表情までは見られないが、うっとりしたような艶声や、キュウキュウと締め付ける蜜孔の感触からして、随分とお気に召したと思われる。
もう長いことこのまま、彼女の細い腰をサワサワと撫でたり、滑らかな背中に指を滑らせ、甘やかな肌を舐めて口づけると、
「ひぃっ……やぁんっ」
と、泣きながらブルブルと体が震えてすすり泣く。
そんな可愛らしい反応にときめきながら、腰から胸へと指を滑らせて、重力に負けてぶら下がってフルフルと震える可愛らしい胸の先を引き絞ると、
「やぁぁっ……今だめっ…一緒とかムリぃっ…!!」
なんて可愛い悲鳴を上げて背中を弓なりに反らせれば、我慢ならないとばかりに腰を揺さぶって絶頂するので、イッた拍子にキュッと強く締められると、こちらも反射的に持っていかれてしまいそうになるため、油断は出来ない。
「…くっ…っあ…」
その後も絶頂の余韻が収まらないのか、華奢な体を震わせる長い間、キュウキュウと性器を貪るように締め付けられる甘い責め苦に持っていかれないよう、目の前の細い体幹に抱きついて、ギュッと内股に力を入れてやり過ごす。
ハァハァと息を乱す背中に抱きついて、余裕のない自分を悟られないようこちらも必死で呼吸を整えると、耳元に口を寄せて囁いた。
「…ふふふ…絶頂するあなたに引きずられて、危うく私もイキそうになりました……。
あなたのココは、具合が良すぎてすぐに達してしまいそうになりますが、今日はじっくりあなたの体を楽しみたい。
……まだまだ私達の蜜月は長いのです。
………じっくりと愛し合い、お互いの理解を深めていきましょう……」
鼓膜を震わすような低音を心がけながら、真っ赤になった耳元に口づけを落し、ヤワヤワと胸を揉み上げては固くなった先っぽを指でコリコリ弄ぶ。すると、まるで連動しているかのように膣孔を締められ、両手で顔を抑えながら再びユラユラと物欲しそうに腰をゆらして強請られるので、私の方も大変辛いが、なんとか乗り越える。
もちろん、可愛い伴侶のオネダリを無碍にする私ではないので、お応えするべく焦らすような抽送は続けたままなので、私の方も大変我慢が必要な甘い責め苦でもあるのだが。
彼女が後ろ向きなのを良いことに、―――仕事で出すような平静な声で―――意地でも悟らせまいと、余裕ある笑いを心がけて囁いた。
「……ふふふ、まだまだ物足りないようですね?
腰が私を求めて揺れていますよ?
そんなにおいしいですか? 私のモノは」
「ぁっ…やぁっ…言わないでぇ…。…もう、やだぁっ…焦らさないで…早くイッてぇっ……」
口を抑え、すすり泣きながらも、快楽に素直な体は私を離すまいと締め付けながら私の動きに合わせて腰を揺らしている。
なんていやらしくて、可愛らしい…。
「ふふふ…あなたのその艶めかしい姿をもっと見たいのですが……」
「うっ…うっ……もっ、だめぇ。…あーす‥がるど……おねがいぃっ………」
ああ……私の綾女はなんでこんなに淫らで愛らしく…私の情欲を直撃するような存在なんでしょう……
胸の中に熱く燃えるような愛情を自覚しながら、腰はそれ以上に灼熱の欲望を溜め込んでいた。
愛する伴侶にここまで求められると、あまりにも長い時間放出を我慢して焦らしてきたこともあり、そろそろ私も限界が近い。
まして、ひっきりなしにイッている伴侶の膣孔が絶え間なく私のモノを締め付けるため、刺激の蓄積が臨界点に達している。
「…くっ……そろそろ私も限界が近い……一緒にイキましょうね」
言うや否や上体を起こして、グッと腰を両手で支えると、ヌルヌルと出し入れしていた孔の奥の方を狙って貫いた。
「あっあっあっ…やっ…急に…っ」
パンパンと肉がぶつかる破裂音も激しく前後左右に揺さぶられ、もはや腕で体を支えることもできなくなった綾女は、枕に顔を埋めてシーツを掴む。
「はっ…はっ……綾女っ…綾女っ…まだイカないでっ…もう少しっ」
急に奥のイイ所を狙って責められ、逃げる事も出来ないように腰をガッチリ拘束され、思う様に溢れるほどに蜜を滴らせる蜜孔をゴンゴンと貫いていると、
「あっあっやっ…はげ…しぃっ!……もうだめっもうだめっイッちゃう…イッちゃうぅっ!!」
動きに合わせてフルフルと胸を震わせて、背中も腰も全身を反らせるような体勢で嬌声を上げながら絶頂した。
「……っ……出しますよっ。……いっぱい飲み込んで……孕んでくださいっ…!」
絶頂の余韻でキュウキュウと性器を引き絞られ、溜めに溜め込んだ精液を胎内に放出すると、この上ない開放感と多幸感に、震えが来るほど気持ちよかった。
その後も残った精液をすべて搾り取られるような余韻に、腰が溶けそうに成るほどの快楽を覚え、昂りが収まって力ない形状に戻った後も離れがたく、気を失って倒れ込む綾女を抱きしめながらも、そのナカから出ることができなかった。
ああ……こんなに可愛らしくて淫らで素晴らしい伴侶が私の元に来てくれるなんて……
クッタリと脱力し、意識を失ったまま眠り込む綾女のあどけない寝顔を見つめていると、この腕の中の幸せが幻のようだと思って、少し怖くなる。
100年前の今頃、自分は戦乱の最中におり、こんなに穏やかで幸せな時間が訪れるなど予想してもいなかった。
その後、自国や周辺も落ち着いて平和が戻ってきても、あまりに血に汚れすぎた自分に伴侶が現れる日が来るなんて、期待はしていても信じることはできなかった。
「ン……」
少し強く抱きしめ過ぎたのだろうか、腕の中の綾女の眉が顰められている。
「……ふふ……もう、片時も離すことはできませんよ、私の妻になったのですから…………」
そう言いながら、心の底から溢れる温かい気持ちと共に、ジワジワと胸を侵食する独占欲が自分を染めていくのを感じていた
。
胸の中にドス黒い欲望が宿っていることは、とうに自覚している。
自分が、綾女が思うほど優しく清廉な存在でもないことも。
しかし、その全てを知って逃げようとした所で、彼女を手放す未来など有り得ない。
どんな姿の彼女でも、変わりなく愛せると確信している。
「早く子供ができるといいですね……あなたのためにも…」
そう言いながら、先程まで何時間もかけてたくさん子種を注いだ薄い下腹部を優しく擦って、「ふふふ」と嗤った。
私、アースガルド=ライオネル=ユーフェルゲントは、219歳の魔王である。
この世界には3つの大国と20余りの国家や自治都市から成り立っており、私はその中の歴史ある中堅国家の王子だった。
世界は魔族、人族、獣人族、その他諸々の種族から成る国家が覇権を競い合い、戦乱の最中に私は生まれた。
我が国ユルゲントは、魔族が支配する国家であったが、世界の縮図のように多岐にわたる民族が暮らす国だったため、人種や種族による隔たりはかなり希薄な国家でもある。
私は国王・王妃の嫡出子として生を受け、その突出した魔力でもって王太子として将来を期待されていた。
年の離れた姉が一人いたが、自分が30歳の子供の頃に遠く離れた大国の側妃として嫁いで行ってからは、手紙でやり取りする以外の交流はなく、今ではどんな容姿であったのかは絵姿で見るしかない関係性である。
そして、成人前の60歳の頃、敵対関係にあった隣国に父王・王妃が暗殺された混乱の最中で戴冠すると、真っ先にその隣国を責め滅ぼした。
我が国は、私を筆頭に魔力の高い者が多く、しかも歴史が古いだけあって様々な種族の中でも戦闘力に長ける上級種族が多いことから国民の素養も高く、加えて縁故をたどるとどこかしらに行き着くほどのコネも豊富だったので、実は大国でも不用意に手出しできない程、要注意扱いされている国だったのである。
――――眠っていた竜をたたき起こした愚かな国と、今では我が領土と成り下がったかつての隣国は嘲笑されている―――
そして、そんな復讐劇を皮切りに戦乱の最中に組み込まれるようになり……あれよあれよと言う間にちょっかい掛けてくる周辺諸国を平らげて、黒幕だった3大国の一角すら呑み込むような、世界でも最大版図を築く覇権国家になった時には、100年あまりの時が過ぎていて………、私はすでに150歳を超える年になっていた。
外見の肉体年齢で言うと、人間換算して30歳程だろうか?
世界中を巻き込んだ戦乱があちこちで終息していき、世の中が落ち着いてきた頃、私はふと呟いた。
「……私の伴侶って……どこにいるんでしょうかね……?」
その瞬間、側近く控えていた近衛がビクッと体を揺らしたのを目の端で捉え、何か言おうと口を開き……
「……その疑問、ちょっと遅くない?」
目の前に立つ、戦友兼悪友である淫魔族の長に呆れたように言われる。
「……仕方ないじゃないですか。 これまで忙しかったんですから」
「まあ、確かにそうなんだけどさ、そんな仕事仕事で婚期を逃したみたいな言い方すんなって」
「当たらずとも遠からずでしょうが。
……にしても、150年音沙汰ないとか、やっぱり気になりますよ。
あれだけ遠征社交外交と、世界中移動しまくっていたのに、どこにも見つからないとか……そんなことあります?」
「まあ…確かに、魔王に伴侶も世継ぎもいないのは、国としても問題だよな。
お前の体液を受け止められる女もいなかったし……
口に放っただけでも卒倒しちまうんじゃ、そら、逃げるよな…」
「…………」
「…とはいえ、欲求不満で放つことの出来ない熱が、お前の極大魔法のカラクリだと知ったら、焦土になった国家や都市の住民が浮かばれねえ…」
「…………変なこと言わないでください。 新入りの側近が本気にするでしょう」
「…嘘だったら良かったんだけどなぁ……。
100年童貞のパワーに消されるなんて死に方……俺は耐えられん」
国王を前にして、クックックと笑いながら言われるが、近くに控える近衛兵や侍従はピクリとも動かない。
本人も屈指の大貴族当主であり、無礼な物言いも許しているほどの友人であるためだが、そんな仲でも殺意が芽生える。
いっそのこと、この男をこの場で消し炭にしてやりたい。
種族的特徴でもある男性的魅力に溢れる容姿と、『如何にも女食いまくっています』的ヤリチンオーラが超絶ムカつく瞬間である。
そういう自分は精通が来る前から様々な女性と浮名を流し、70代の若い頃(人間的14~15歳位)に早々と今の伴侶(当時90代)を娶った後も、食事と称して様々な種族の美女を食いまくっているのだ。
あまり多いとは言えないが、種族によっては伴侶以外にも手を出すことがあり、それを互いに許し合う関係を築く者もいる。
自分では考えたくもない習性だと思うけれども、そんな関係でも子を作るのは伴侶に限るのだから、上手く棲み分けているとも言える。
「……そういう下品な物言いはやめてください。
私は、最早真に愛する伴侶以外と褥を共にしたいと思いません。
愛する伴侶には…綺麗な体の私を捧げたいのですから」
「ぶほっ!…烈光の魔王とか言われてるくせに……乙女かっ!?
いやいやいや、乙女でも重すぎてやっべえわ!」
……爆笑したいのを堪えて酸欠状態になっている友人の息を止めて、安らかにさせて差し上げてもよろしいでしょうか?
口と腹を抑えてプルプルと震える友人の姿をイライラと見守っていると、怒りでこみ上げる魔力がフワッと私の髪やローブ、マントを揺らしたのが目に入り、周囲で『魔王様ぁ……(涙)』と可哀想な子を見るような空気になっているのを肌で感じて、気持ちを落ち着けた。
なんたる屈辱か。
「いや、いいよそういうの。 お前は変わらずそのままでいてくれよ」
笑いの余韻も覚めやらぬまま、目のフチに涙を浮かべられながら慰められる様に言われ、私はフンッと鼻を鳴らした。
しかし、それでもその時はまだ「そのうち見つかるだろう」と呑気に構えるほどの余裕があった。
伴侶どころか性交できる程度の異性も見つからないまま、齢200歳を過ぎた頃に成ると流石に周囲が本気で心配し始め、自分も前例の少ないこの状況に本気で焦りだす。
あれだけ誂ってきた悪友も、流石においそれとネタにできなくなったのか、気遣うような素振りを見せだすのだから、余計に深刻さが増してくるというものだ。
「…もう、アレだな。この界は諦めて、異界に目を向けるべきなんじゃねーのかな?」
「やっぱり、そう思いますか……私ももう、それしか無いかと…」
異界を探るには、歴代に類を見ないほど多大な魔力を持つ自分であっても、覚悟が必要になる。
その上、その界の遠さや特質性によっては、伴侶を連れ戻って来るだけでも、今の私の魔力でも無事に帰って来られるかどうかわからない…。
「…それでも…全ての魔力を失っても……、挑戦したい」
…ていうか、…………ヤリたい。
……………………一人で慰める夜は、もうウンザリだ。
ありとあらゆる自慰も妄想もイメージプレイもヤり尽くした。
「どんなに過酷な旅となったとしても、私は伴侶を得る挑戦を諦めたくありません」
………………ヤリたい、ヤリたい、ヤリたい…………
…舐めたい、啜りたい、ぶっ放したい…………
「ちょっと待ってくれ。
………なんかカッコいい風にまとめようとしてるとこ悪いが、俺、種族がら他者の欲望のオーラに敏いんで……お前の魔力が籠った重量級の想い(副音声)が痛いんでもう勘弁してください。
いいよ、もう笑ったりしないから、本音で言っちまえよ」
そうしてサムズアップされながら、ニカッと男らしく笑われ、
「はい、思いの丈をブチ込んできます!!」
と、私も笑いながら返した。
「ああ、お前の気持ちはしっかり受け止めたぜ。
後のことは俺に任せて、探してこいよ」
そうして、私は友人の支援を受けながら、綾女という伴侶を見つけるまでの15年、最小限に減らした執務の合間合間に、探索にあたる魔導師達を鞭打って(物理)、国家の一大事である魔王の嫁探しを行わせることとなったのだった。
ちなみに、綾女を見つけてからの数年は、モニター越しに密着24時間状態で観察しながら、夜な夜なシングルプレイで放出した精液を魔法で加工して、念のこもった魔法陣を棒状に固めた上に塗り固めて召喚陣を作成していったのは余談である。
そして現在。
私の腕の中で、スヨスヨと寝息を立てて眠っている、愛しい伴侶の温もりに幸せを噛みしめながら、溢れる想いに堪えきれなくなっては、チュッチュと可愛い寝顔に口づけを落とす。
はぁ、可愛い。
なんて、可愛らしい生き物なんでしょう。
こんなに心を捉えて離さない相手がいるなんて、思わなかった。
200年守ってきて初めての相手があなたで、本当によかった。
そうしてうっとりと、腕の中で眠る相手の姿に見惚れながら、唇で、指でたどって確かめていくと、数秒ごとに愛しさが増していく。
この国では高貴とされる黒い瞳は大きめで美しく、同じく背中を覆うほど長くて黒いストレートの髪は、つやつやとした光沢が上質な絹糸のように滑らかで、時々口に含みたくなる。また、ふっくらとして小さいピンクの唇は柔らかく、張りのある頬も、きめ細かい肌も、どんなに舐めて触っても飽きることがない。
それに、何もふりかけていないのに、私を虜にする甘い香りは芳しく、実はこっそり前日身につけていた下着を私の元に運ばせて、200年の歴史ある技をもって、本人に会えない時に有効利用させてもらっているのだが……そのことは一生綾女には内緒である。
そして、この国の人間と比較しても小柄で華奢な体は、私の腕の中にすっぽり収まる丁度いいサイズで、自分のモノである感が半端ないが、私の手には少々小さいながらも柔らかく感度の良い胸も、ピンクでプルプルとした敏感な乳首も私のものだ。
その上、この世の甘露とも言える蜜を溢れさせる、慎ましやかな蜜孔も、コロコロと転がしやすい程肥大した真珠のような陰核も、全てが私を魅了してやまない。また、私のモノを咥えこんで離さない、貪欲なるナカも全てが本当に私のために存在しているようで……どこまで私を捉えたら気が済むのか?…というほど、具合がいいので、毎回入れただけで腰が砕けそうに成るほど気持ちいい…。
「………いけませんね、そんなこと考えてたらまた……」
綾女のナカに収めたままの、私の相棒がムクムクと首をもたげて肥大してきたのを感じて、再び綾女の体を弄った。
200年大事に育ててきた私の息子は、大変素直で感じやすいのです。
「ン…あーすがるど…?」
目を閉じたまま、うわ言の様に私の名前を呟かれ、思わずキュンっとときめくと、下半身も即座に反応してグンっと熱を持つ。
「んっ……綾女…? まだ眠ってるの?」
情欲の名残も艶かしく、つやつやと唾液や体液によって光を返す肌が、一層情欲を煽った。
何度も放った蜜孔は、すっかり私の形を覚え、ヌルヌルとお互いの体液が溢れてヌメるため、何の抵抗もなく私を受け入れる。
眠っているためすっかり弛緩しているはずなのだが、元々が私のモノに比べて小さめであり、脱力しきっていてもそれなりに気持ちがいい。むしろ、ヤワヤワとしたナカに受け入れられている感じが余計に興奮を掻き立てた。
仰向けで眠る伴侶の体に多い被さり、太ももを押し開いてもっと奥へと侵入しながら、薄く開く唇をペロペロ舐めて刺激すると、ウットリしたように微笑まれ、浅く舌を差し出される。
眠っていても、本当に可愛い事をしてくれる。
「ふふふ……」
私は胸にこみ上げてくる温もりを感じて笑いながら、小さな舌を吸い上げてクチュクチュと口づけを深めていくと、ユルユルと腰を動かした。
「んっんっ……あんっ……」
愛しい妻は、まだ目を覚まさない。
どこまでやったら起きるだろうか?
すっかり元の硬さを取り戻した性器で反応のイイ所をゆっくり責め立てて、口内を愛撫するように舐め回しながら耳元を弄っていると、
「んっ、ふぁっ……はぁんっ」
なんてあえかな声を漏らされて、無意識に膣孔を締められると、その声の艶めかしさも相まってグッと下腹に力がこもる。
危うく放ってしまう所だった。
………無意識のくせに、イカされそうになるなんて……なんて恐ろしい。
隣国と戦闘を繰り広げた初陣のときよりも恐怖を感じる。
「綾女…綾女……」
起きるのを待っている内に何度も放ってしまいそうだと戦慄すると、最早気遣う余裕もなくなって、うわ言のように愛しい名前を連呼した。
「ン……がるど………しゅき…」
そうして、ギュッと頭を抱きしめられ、キスの合間に舌っ足らずに愛を囁かれると、それを理解した瞬間頭に血が登って、連動した性器が暴発した。
たった一言で、こんなに容易くイカされるなんてっ!
「きゃっ!…なに?……熱いっ……ンぁっ!?」
突然胎内に放たれた熱と衝撃に覚醒した愛しい伴侶は、目を丸くして驚きながら私を見上げると、羞恥と屈辱に悶える私と目が合って戸惑うように問いかけた。
「…んっ……なに?……あンっ!?」
「ふふふ……この私が眠っているだけの相手に負けるなんて……。
なんて強敵なんでしょうね、私の奥さんは。
起き抜けですみませんが、もう一戦付き合ってもらいますよ?
負けたままでは魔王の名が廃ります」
…なんて……200年も溜め込んでたくせに、苦し紛れに口走った強がりが情けないと、我ながら思いましたが…
歴代魔王も、こんな所で名前を出すなと物申したくもなるでしょうね
そんな内心はおくびにも出さずに微笑むと、可愛い妻が驚いた拍子にキュンっと締め付けた刺激に、息子も全力でいきり勃った。
「えっ? ちょっ…んっ…あぁんっ!」
戸惑いながらも抵抗せずに受け入れられ、ガツガツと貪るように愛する妻の蜜孔を穿ちながら上体を起こして抱きしめると、互いの胸が密着して擦れ合って気持ちいい。
この体位は好きなのか、より深く貫かれるとギュッと抱きしめてもらえるので、私も大好きな体位の一つだったりする。
「んっんっんっ…んちゅっ…っあ…」
そうして互いに抱きしめ合って唇を重ね、どちらともない唾液を混ざり合わせるように舌を絡め合いながら、グッグッと互いのイイ所をこすり合わせるように穿ち、揺さぶっていくと、溶け合うような錯覚に襲われて…二人で同時に絶頂を迎えて声を上げた。
その後、互いの寿命を等しくする契約を結び、王妃が離宮に幽閉されるという事件もないまま、共に300年程仲睦まじく夫婦生活は続いた。
リビドー滾らせた魔王が、突如上空に向かって極大魔法をブッパする時は度々あったものの、それによって臣民が被害被ることもなく、不運なドラゴンが数匹消し炭になって落下する程度に収まったので、時はこともなく平和に流れていった。
そして、肝心な二人の間に5人の子供が生まれ、臣下が懸念していたお世継ぎ問題も解決し、後継を絶やすことなく一族は存続できた。
しかし、連戦無敗の覇王と謳われた魔王だったのに……「妻には一度も勝てた試しがないんです」と、はにかみながら応える魔王がどの様に王妃をゲットしたのかは謎に包まれ、当の魔王が200年も童貞を温めていたことを知る者は少なかったという。
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