上 下
209 / 724
帝都活動編

第 二百八話 潜在能力

しおりを挟む

「凄いじゃないか!」
「ちょっと。まだ離れててくれませんか?」

笑顔でニーナに話し掛けるアッシュをニーナは迷惑そうに、あからさまに嫌な顔をする。

「俺に出来ることはないか?さすがに任せきりにはできない」
「ありますよ」
「なんだい?」
「は・な・れ・て・て・く・だ・さ・いぃっ!」

大きな声でアッシュに声を掛けた。
途端にアッシュは呆ける。

「……何も、ないかい?」
「だから離れてくれることが一番だって!」

どうにも理解してもらえない。
彼我の実力差など、見てすぐにわかるほどなのに。

「くっ!」
「っと」

長話をさせてもらえるほどオーガにも余裕はなく、ニーナとアッシュが話している隙を狙って一直線に飛び込んで来た。

横に飛び退くアッシュに対して、ニーナは再びオーガの懐に飛び込む。

「筋肉を締めて出血を抑えたのね。さすが」

オーガの腹部の傷、流血は既に止まっていた。

「うーん、同じ手は喰らってくれなさそうだしなぁ」

となると決定機に欠ける。

拳を避けるニーナとそのオーガの背を見ながら、アッシュは一人歯噛みしていた。
ニーナ一人で戦わせている状況に情けなさが込み上げてくる。

「お、俺だって!」

勇気を振り絞り、剣の柄に手を掛けた。

「うおおおっ!」
「えっ?」

視界の端にアッシュの姿が目に入る。

「ちょ、ちょっと!」

アッシュはオーガの背後から剣を抜き放って斬りかかっていた。

「――は?」

だが、力一杯振り下ろしたその剣は、オーガの背にぶつけると同時にパキンと音を立てて真っ二つに折れる。

「まさか、剣が折れるだなんて……」

思わず両の手の平を見ては呆気に取られた。

「あぶないっ!」
「えっ!?」

振り向きざま、オーガは背後に拳を振り回すと、鈍い音がその場に響く。

「あぐっ」
「に、ニーナっ!」

ゴロゴロと地面を転がるニーナとアッシュ。
アッシュは起き上がりざまニーナを腕の中に抱きかかえた。

「ぐっ……」
「どうしてかばった!?」
「だ、だって、アッシュさんが倒れたら、お、お兄ちゃんが、責任感じちゃう、から……」
「だからって、ニーナが倒れたらヨハンくんはもっと悲しむだろう!?」
「だ、だいじょう、ぶ。あた、しは、つよいし、まだ、たたかえる…………」

ぐぐっとゆっくり身体を起こしながら持っている剣を地面に刺し、杖代わりに支えにする。

「むちゃだ!」
「だ、だーいじょうぶだって。言ってるでしょ、あたしは強いから」

しっかりとオーガを見据えた。

「そんなこと言って!フラフラじゃないか!」
「だねぇ。さすがに今のは効いたよ」

骨の何本か持って行かれたのは感覚的にわかる。
先程の瞬間、アッシュをかばうために無防備な状態でオーガの裏拳を身体の側面に直撃していた。

「グゥウウウ……――」

オーガはその二人の、否、ニーナただ一人の様子を観察する様にして見る。



◇ ◆ ◇

「(くそっ。まだモーズさんは回復しきらないのか)」

予断を許さなかったモーズは徐々に復調の兆しを見せ始めていた。

「あいつら……いよいよヤバいのじゃないの?」

焦りを抱くヨハンと同様に、ロロも不安気にアッシュ達を見ている。

「まだ、まだ大丈夫です」
「本当かい?」
「はい」

と口にはしたものの、実際的にはそう思えない。
祈る様に、今はニーナを信じるしかなかった。
今ここで最善の策は誰も死なさないこと。手応えとしてはもうあと数十秒もあればモーズの容体は安定する見込みがある。

「もうちょっとだけ粘ってくれ」

満身創痍のニーナを視界に捉えて、いつでも戦線に加われるように考えを張り巡らせていた。



◇ ◆ ◇


「アッシュさん?」
「な、なんだい? 俺になにか出来る事があれば遠慮なく言ってくれ」
「ええ。ここで遠慮なんてしませんよ。だからお願いですから離れていてください。今はアイツあたしたちの様子を見定めているから襲い掛かってこないですけど、逃げ腰の背中を見せたら間違いなく飛び掛かられますよ」
「で、でも、きみもそんな状態で何ができるって言うんだい?」

怒りが込み上げてイライラが募る。
いい加減にして欲しかった。

「おねがいですから言うことを聞いてくださいッ!」
「――ッ!」

ニーナの背中から発せられる怒声を聞いたアッシュは一歩後退りする。

「あたしは大丈夫ですよ。こんなことじゃ死にませんから」
「ほ、ほんとうだね?」
「モチロンですよ」

肩越しに振り返り、アッシュに向かって軽く微笑んで見せた。
その笑顔を見たアッシュは僅かに安堵するのと同時に、オーガを視界に捉えたまま背中を見せない様にゆっくりと一歩ずつ後ろに下がっていく。

「やーっと言うこと聞いてくれたぁ」

アッシュの足音がある程度遠ざかるのを耳で確認したニーナは小さく息を吐いた。

「さーて、実際どうしたものかなぁ。お兄ちゃんはまだこれそうにないみたいだし…………」

オーガの奥に見えるヨハンの姿を見て、未だに動く様子を見せないことから判断する。

「となると、やっぱりもう少し時間を稼がないといけないみたいだね」

明らかに不利に転じたこの状況。
アッシュには強がってみせたものの、脚に力が入らない。膝が微妙に笑うのを必死に堪える。腹部には猛烈な痛みを覚えていた。

「まったく。よくよく考えればあたしがコイツを独りで倒せれば何も問題なかったんだよねぇ」

今更考えても仕方がないことを考えてしまう。

「ハハッ」

思わず笑みが漏れ出た。

「懐かしいな、この感覚。いつ以来だろう?」

これだけの危機に覚えがないわけではない。
幼い頃、誰にも頼ることなく生きていた頃、危機に瀕することは一度や二度では済まなかった。

「そういえば、あの時ってどうしてたっけ?」

記憶の中に断片的に残っている当時の出来事。
思い出そうとするのだが、なにぶん幼過ぎる出来事のために全く記憶から掘り起こせない。
加えて、痛みから考えがほとんどまとまらない。

「あの時って誰にも負ける気がしなかったんだよねぇ……」

いつからそう思うようになったのか、いつの間にかそう思っていた。

「学校に入った時もおんなじだったけど」

流れで行き着いた冒険者学校。
突然戦うように言われた入学式では、勢いで全員倒してしまう。

「あー、でもお兄ちゃんはもちろん、お姉ちゃんもエレナさんも強かったなぁ。レインさんはもうちょっと頑張らないとダメだけど」

思い返す事ができるまだ記憶に新しい出来事。思わず笑みがこぼれる。
自分より強いと認める事ができたのは父以来。

『ニーナより強いヤツなどいくらでもいるからな』

ふと父の言葉が静かに甦って来た。

『うそだぁ』
『俺より強いヤツもいるぐらいだからな』
『え? お父さんより強い人もいるの? どんな人?』
『ああ…………いや、まぁそんなに多くはないがな。その辺の話はまた今度聞かせてやろう』
『ふぅん』

話半分で聞いていた当時のやりとり。

「お父さんの言ってたこと、ほんとだったしね」

しかし、それでもそのあとに聞いたアトム達の逸話、加えてヨハンを一目見た時に得た感覚がそれを事実なのだと、魔眼を通して何故か理解した。

「ま、どうでもいいかそんなこと」

深い息を吐いて今考えることでもないと判断する。
思考を放棄するのは、もう目の前にオーガが迫って来ていた。

「ガアッ!」

ニーナの動き出し、その様子を見ていたのだが、全く動く気配を見せなかったことからオーガの方から攻勢に転じていた。

「ニーナッ!」

思わずアッシュが大きく声を掛ける。
アッシュから見えるニーナはオーガの方を一切見ずに俯いていたので攻撃を見ていないように見えた。

「……えっ?」

だが、それから起きる出来事を、アッシュはただ見ているしかできなくなる。
声を発することすらない。一切介入できる余地はなかった。

「お姉ちゃんはもっと綺麗に避けてたなぁ」

振り切られる拳に対して柳の如くしなやかな身体の動きを以って躱す。
それは必要最小限の動き。

「グゥウウウウッ!」

立て続けに何度も拳を繰り出した。
だが、つかみどころのない、まるで木の葉を撃っているかのように拳圧を通して横に逃れられる。

「ゥガアッ!」

これまでとどこか雰囲気の変わったニーナ。
数撃の拳をいとも簡単に躱されたことで、オーガは次に水平に蹴りを繰り出した。

「…………」

ぼやける思考の中、チラリと視界の端に蹴りが飛んでくるのが見える。

「…………」

跳躍をしなければ躱すことができないので、ニーナは軽く跳躍した。

「ガアッ!」

オーガにとって絶好機が訪れる。
空中に身体を浮かしたことで身動きが取れなくなったところ、真っ直ぐに突き出された拳がゴアッと勢いよくニーナの頭部に向かって伸びた。

「…………」

そこへニーナは両の手の平を額に持って来て、オーガの拳を手の平で受け止める。
拳の勢いを利用して、そのままオーガの腕の上を手の平を軸にして前転した。

「ふぅ」

伸びきった腕の上に足を乗せ、オーガの片目に向かって軽く剣を一刺しする。

「ギャッ!」

ザクッと小さな音を立てるとニーナは突き刺した剣をグリッと捻じった。

「ふふふっ」

薄い笑みを浮かべて。

「ガアアアアアアッ!」

思わず片膝を着いたオーガは反対側の拳をニーナに振り上げる。
タンっと軽やかな跳躍をして、後方に宙返りをして躱した。

「グ……グゥウウウ…………」

オーガは膝を地面に着いたまま、片手の平を失った目に当てる。
地面に下りたニーナの剣先にはオーガの片目がえぐり取られていた。

「…………」

剣先に残ったオーガの目を見下しながら、同時にピシュッと地面に向かって剣を振るう。

「うふふ」

オーガの目を地面に落とした瞬間にグチッと音を立てるのはニーナが踏み潰しているから。

「グオオオオッ!」

それを残った片目で目にしたオーガは獰猛な咆哮、雄叫びを上げる。

「アレは……本当にニーナなのか?」

思わず目を疑うようなその光景。
いつもおちゃらけているニーナにしてはひどく残酷な行いに思えた。

しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

称号チートで異世界ハッピーライフ!~お願いしたスキルよりも女神様からもらった称号がチートすぎて無双状態です~

しらかめこう
ファンタジー
「これ、スキルよりも称号の方がチートじゃね?」 病により急死した主人公、突然現れた女神によって異世界へと転生することに?! 女神から様々なスキルを授かったが、それよりも想像以上の効果があったチート称号によって超ハイスピードで強くなっていく。 そして気づいた時にはすでに世界最強になっていた!? そんな主人公の新しい人生が平穏であるはずもなく、行く先々で様々な面倒ごとに巻き込まれてしまう...?! しかし、この世界で出会った友や愛するヒロインたちとの幸せで平穏な生活を手に入れるためにどんな無理難題がやってこようと最強の力で無双する!主人公たちが平穏なハッピーエンドに辿り着くまでの壮大な物語。 異世界転生の王道を行く最強無双劇!!! ときにのんびり!そしてシリアス。楽しい異世界ライフのスタートだ!! 小説家になろう、カクヨム等、各種投稿サイトにて連載中。毎週金・土・日の18時ごろに最新話を投稿予定!!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる

農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」 そんな言葉から始まった異世界召喚。 呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!? そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう! このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。 勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定 私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。 ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。 他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。 なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。

集団転移した商社マン ネットスキルでスローライフしたいです!

七転び早起き
ファンタジー
「望む3つのスキルを付与してあげる」 その天使の言葉は善意からなのか? 異世界に転移する人達は何を選び、何を求めるのか? そして主人公が○○○が欲しくて望んだスキルの1つがネットスキル。 ただし、その扱いが難しいものだった。 転移者の仲間達、そして新たに出会った仲間達と異世界を駆け巡る物語です。 基本は面白くですが、シリアスも顔を覗かせます。猫ミミ、孤児院、幼女など定番物が登場します。 ○○○「これは私とのラブストーリーなの!」 主人公「いや、それは違うな」

元外科医の俺が異世界で何が出来るだろうか?~現代医療の技術で異世界チート無双~

冒険者ギルド酒場 チューイ
ファンタジー
魔法は奇跡の力。そんな魔法と現在医療の知識と技術を持った俺が異世界でチートする。神奈川県の大和市にある冒険者ギルド酒場の冒険者タカミの話を小説にしてみました。  俺の名前は、加山タカミ。48歳独身。現在、救命救急の医師として現役バリバリ最前線で馬車馬のごとく働いている。俺の両親は、俺が幼いころバスの転落事故で俺をかばって亡くなった。その時の無念を糧に猛勉強して医師になった。俺を育ててくれた、ばーちゃんとじーちゃんも既に亡くなってしまっている。つまり、俺は天涯孤独なわけだ。職場でも患者第一主義で同僚との付き合いは仕事以外にほとんどなかった。しかし、医師としての技量は他の医師と比較しても評価は高い。別に自分以外の人が嫌いというわけでもない。つまり、ボッチ時間が長かったのである意味コミ障気味になっている。今日も相変わらず忙しい日常を過ごしている。 そんなある日、俺は一人の少女を庇って事故にあう。そして、気が付いてみれば・・・ 「俺、死んでるじゃん・・・」 目の前に現れたのは結構”チャラ”そうな自称 創造神。彼とのやり取りで俺は異世界に転生する事になった。 新たな家族と仲間と出会い、翻弄しながら異世界での生活を始める。しかし、医療水準の低い異世界。俺の新たな運命が始まった。  元外科医の加山タカミが持つ医療知識と技術で本来持つ宿命を異世界で発揮する。自分の宿命とは何か翻弄しながら異世界でチート無双する様子の物語。冒険者ギルド酒場 大和支部の冒険者の英雄譚。

外れスキル?だが最強だ ~不人気な土属性でも地球の知識で無双する~

海道一人
ファンタジー
俺は地球という異世界に転移し、六年後に元の世界へと戻ってきた。 地球は魔法が使えないかわりに科学という知識が発展していた。 俺が元の世界に戻ってきた時に身につけた特殊スキルはよりにもよって一番不人気の土属性だった。 だけど悔しくはない。 何故なら地球にいた六年間の間に身につけた知識がある。 そしてあらゆる物質を操れる土属性こそが最強だと知っているからだ。 ひょんなことから小さな村を襲ってきた山賊を土属性の力と地球の知識で討伐した俺はフィルド王国の調査隊長をしているアマーリアという女騎士と知り合うことになった。 アマーリアの協力もあってフィルド王国の首都ゴルドで暮らせるようになった俺は王国の陰で蠢く陰謀に巻き込まれていく。 フィルド王国を守るための俺の戦いが始まろうとしていた。 ※この小説は小説家になろうとカクヨムにも投稿しています

転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。

ファンタジー
〈あらすじ〉 信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。 目が覚めると、そこは異世界!? あぁ、よくあるやつか。 食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに…… 面倒ごとは御免なんだが。 魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。 誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。 やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

チートスキル【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得&スローライフ!?

桜井正宗
ファンタジー
「アウルム・キルクルスお前は勇者ではない、追放だ!!」  その後、第二勇者・セクンドスが召喚され、彼が魔王を倒した。俺はその日に聖女フルクと出会い、レベル0ながらも【レベル投げ】を習得した。レベル0だから投げても魔力(MP)が減らないし、無限なのだ。  影響するステータスは『運』。  聖女フルクさえいれば運が向上され、俺は幸運に恵まれ、スキルの威力も倍増した。  第二勇者が魔王を倒すとエンディングと共に『EXダンジョン』が出現する。その隙を狙い、フルクと共にダンジョンの所有権をゲット、独占する。ダンジョンのレアアイテムを入手しまくり売却、やがて莫大な富を手に入れ、最強にもなる。  すると、第二勇者がEXダンジョンを返せとやって来る。しかし、先に侵入した者が所有権を持つため譲渡は不可能。第二勇者を拒絶する。  より強くなった俺は元ギルドメンバーや世界の国中から戻ってこいとせがまれるが、もう遅い!!  真の仲間と共にダンジョン攻略スローライフを送る。 【簡単な流れ】 勇者がボコボコにされます→元勇者として活動→聖女と出会います→レベル投げを習得→EXダンジョンゲット→レア装備ゲットしまくり→元パーティざまぁ 【原題】 『お前は勇者ではないとギルドを追放され、第二勇者が魔王を倒しエンディングの最中レベル0の俺は出現したEXダンジョンを独占~【レベル投げ】でレアアイテム大量獲得~戻って来いと言われても、もう遅いんだが』

処理中です...