可愛いあいつは男の娘

ケセラセラ

文字の大きさ
上 下
8 / 11

止まらない思い

しおりを挟む
俺は、あの遊園地デートからすぐにアルバイトを始めた。
普段は部活があるから無理なので土日祝日はアルバイト三昧でボロボロだった。

たまに、日曜日も大会があったりしてアルバイト出来ない日もあったが、とにかく時給がいいところで、日雇いの引越しの手伝いとか、やれる仕事は選ばないで入れまくった。
そのせいであれから一度も翔とデートはしていない。

学校の休み時間に少し話をするだけで、キスどころか手だって握っていない。


何度、諦めかけたことか!
しかし、ついにクリスマス目前に目標額を達成した。
実は、予約はかなり前に抑えておいた。

ホテル代と食事代2人分で12万円。
ひと月2万円×6ヶ月でギリギリだ。


俺は、翔を校舎の裏まで呼び出した。
「翔、クリスマス空いてるだろ?約束守ってくれるよな?」
「えっ!もしかして高いホテルのディナーか?」
翔のびっくりした顔が見れただけでも頑張ったかいがあったな。
「そう、高いホテルのディナーだよ。約束覚えてるだろ?」
「あ、ああ。可愛い格好で行けばいいのか?

「とびきりお洒落して、クリスマスを過ごそうぜ」
俺が真面目にそう言うと、翔は普段なら恥ずかしくて文句を言いそうだが、顔を赤くして頷いた。
やばい、ツンデレも可愛いが素直な翔も可愛い。
「泊まりだから、親にもちゃんと言っておけよ」
「え、あっ泊まり?そ、そうか、分かった」
翔め、忘れてたな。
仕方ないやつだ。
「ひどいやつだな、俺が一生懸命働いたのは、お前とクリスマスイブの夜ずっと一緒に居たいからって分からない?」
俺はちょっとふざけて、翔の腰を俺に寄せた。
翔がどこまで俺のことを許しくれてるのか境界線を知りたかったのも正直ある。
翔は、顔を赤くしながら上目遣いで、物欲し気にジッと俺を見てきた。

うっ!なんだコレ?この可愛いすぎる生き物はなんだ?
翔は、しばらく会わないうちにめちゃくちゃ可愛いくなっていた!やべぇ!

「お、俺だって、ずっと寂しかったの我慢してたんだからな!お前1人で頑張ってきたみたいに言うけど・・。ホテルとかディナーとかより、お前に会いたかったよ」

え、は?す、素直過ぎるだろ?

「翔、悪かった。俺も辛かったよ。素直過ぎて、調子狂うな。可愛い過ぎてここでキスしたくなるからさ、ホント、マジで止まらなくなりそう」

自分の胸がドキドキしてるのを翔の手に伝えたくて、翔の手を自分の胸に当てた。

「すげえ、心臓の音が早いな」
「だろ?俺をどこまで惚れさせるんだよ?」
「な、バカ!そんなこと学校で言うなよ」
「学校じゃなければいいんだな?」
「・・ああ」

翔が頬を染めて下を向く姿まで可憐だ。


「俺、今めちゃくちゃキスしたい、学校だからダメってわかってる。ダメなら我慢するからダメだって言ってくれ」

俺は、周りに人気がないのを確認するが絶対ではない。翔が嫌がることはしたくない。

「ば、バカヤロウ。聞くなって言っただろ?」
翔の目は、俺を拒んではいなかった。
とても止められない。

俺は、思いっきり抱きしめたあと、翔の甘い香りを堪能しながら、キスを深めていった。
もうこれ以上の好きはないと思っていたのに、昨日よりも今日の方がより気持ちが大きくなっている。

もう気持ちは、止められない。



クリスマスの夜、俺は翔を抱く。



しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

寮生活のイジメ【社会人版】

ポコたん
BL
田舎から出てきた真面目な社会人が先輩社員に性的イジメされそのあと仕返しをする創作BL小説 【この小説は性行為・同性愛・SM・イジメ的要素が含まれます。理解のある方のみこの先にお進みください。】 全四話 毎週日曜日の正午に一話ずつ公開

年越しチン玉蕎麦!!

ミクリ21
BL
チン玉……もちろん、ナニのことです。

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

アルバイトで実験台

夏向りん
BL
給料いいバイトあるよ、と教えてもらったバイト先は大人用玩具実験台だった! ローター、オナホ、フェラ、玩具責め、放置、等々の要素有り

サンタクロースが寝ている間にやってくる、本当の理由

フルーツパフェ
大衆娯楽
 クリスマスイブの聖夜、子供達が寝静まった頃。  トナカイに牽かせたそりと共に、サンタクロースは町中の子供達の家を訪れる。  いかなる家庭の子供も平等に、そしてプレゼントを無償で渡すこの老人はしかしなぜ、子供達が寝静まった頃に現れるのだろうか。  考えてみれば、サンタクロースが何者かを説明できる大人はどれだけいるだろう。  赤い服に白髭、トナカイのそり――知っていることと言えば、せいぜいその程度の外見的特徴だろう。  言い換えればそれに当てはまる存在は全て、サンタクロースということになる。  たとえ、その心の奥底に邪心を孕んでいたとしても。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

処理中です...