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デート2
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俺と翔は、いくつかジェットコースターや絶叫系に乗り、大いに叫んで楽しんだ。
俺も翔も絶叫系は得意分野だった。
「次は、おばけ屋敷でも行くか?」
俺が翔におばけ屋敷を誘うと、翔は、顔を青ざめさせて、いや、えー、ちょっとと何故か煮え切らない態度になった。
俺は、もちろんピンときた。
「大丈夫、大丈夫。俺がついてるんだからさ。怖いんだろ?俺が、手を握っててやるからさ」
「バカ言え!誰が怖いなんて言ったんだよ。おばけの1人や2人いくらでも来いっていうんだよ。さっさと行くぞ」
ズンズンと先を歩いて行ってしまう。
俺は、慌てて追いかけるが笑いが込み上げるのを必死に抑えた。
入り口に翔が先に着いていて、俺を待っているところに、翔に声をかけている男が!
翔は、嫌そうな顔をして何かを言ってるようだ。俺は、急いで翔のところに向かった。
「おい、俺の連れだ。何か用か?」
俺は、相手を威嚇するようにジロッと見ると、その男は慌てて逃げ去った。
「翔、大丈夫か?サッサと先に行くなよ」
俺は、目を離すと男が寄ってくると分かっていたのにほんの少しでも離れてしまったことを後悔した。
「ああ、なんかおばけ屋敷に1人で入るの怖いから一緒に入りませんかってさ、俺には連れがいて待ってるからダメだって言ったんだけどな。怖いなら入らなければいいだけなのに変なやつだろう?」
翔は、ハハッと笑っていたが、俺は軟派野郎の考えてることが手に取るかのように分かった。俺が考えてることとほぼ同じだからだ。
翔は、全く分かっていなさそうだ。
はぁ、自分の可愛さを全く自覚がないのも困りもんだな。
「よし、おばけ屋敷入るか」
「あ、ああ」
俺は、わざと少し先を歩いた。
翔は、ビクビクとしながら俺の背中を追いかけて来る。
後ろから、ワッとかヒェ!とか小さな声が漏れ出ていた。
いつの間にか、背中にぴったりと翔がくっついている。服の裾をぎゅっと握りしめていて庇護欲を刺激される。
俺が手を握ると、ホッとした顔がまた愛らしい。
2人で、中を進んでいくと、なかなか手の込んだ仕掛けで、これでもかってほど怖がらせてくるが、まぁだいたい想像がついたので全く怖くなかったが、翔はというと仕掛けという仕掛けに、すごくいい反応をする。
涙目で怖がる顔は、可愛いくて、すごく唆る。ヤバイな。ここで押し倒したくなる。
そんな俺の気持ちを知るよしもなく、翔は思いっきりおばけ屋敷を満喫したようだ。
こんないい反応、おばけ冥利につきるだろうな。
やっと出口に到着すると、翔はグッタリしていた。まぁ、あれだけ声を張り上げたり、飛んだり跳ねたりしていたら疲れるだろう。
「お疲れ様。外の日陰のベンチで休もうか?」
俺の提案に、翔はコクコクと頷く。もう声も出ないようだ。
俺は、近くの店に寄って、飲み物を買って、翔とベンチに腰掛けた。
「はい、これ」
ジュースを手渡す。
「サンキュ。これいくら?」
「いいよ。ジュースくらい、奢るよ」
「ダメだって。自分で出すよ。お互いまだ自分で稼げないお小遣いでやってるんだからさ、ミエなんかはるもんじゃないぜ」
ククッとおかしそうに笑う翔。
確かにミエを張るほどのお金はないし、翔の言う通りだな。
「そうだな、自分で稼いだら、高そうなホテルのディナーでもご馳走するよ」
「ほんとかよ?忘れるなよ?」
「もちろん。部屋も泊まれるように俺が出すよ」
「おおっ!大丈夫か?でも楽しみだな」
翔は、何の疑いもなく俺とのホテルの食事と泊まることを了承してくれた。
大丈夫か?と聞きたいのは俺の方なのに。
でも、約束は約束だよ?
俺はこっそりとほくそ笑む。
「ああ、社会人にならなくても、そろそろアルバイト始めようと思ってたんだけど、頑張って今年のクリスマスまでに実現できるよう頑張るよ」
「あと半年しかないのに無理するなよ。ファミリーレストランでも構わないぜ?」
「まぁ、俺はの根性みておけって。つうか、その時も今みたいな格好で来てくれるか?」
無理なら、男同士でも目立つが仕方ない。
「高いホテルならな。ファミリーレストランならいつもどおりだな」
やった!俺は今年のクリスマスは、どんな大変だろうと金を集めてやる!
そんな俺の気持ちなど露知らず、翔はのんきに笑っている。
俺がホテルで大人しく隣のベッドで寝ているなんて思ってたら危機意識なさすぎるな。これは今後、身を持って知っておいてもらわないとな。
「約束だからな?」
「はい、はい。まぁ無理すんなって。約束だろ?守るよ」
俺たちは、午後もアトラクションに乗ったりして中々順調だ。
そろそろ日も落ちてきたから、今から向かって乗れば夜景も綺麗に見れる時間だな。
「今から観覧車に行くぞ」
「観覧車?やけに可愛い乗り物だけど、高いとこが好きなのか?」
「ああ、まぁな」
俺が好きなのは、翔と2人きりになれる個室に星空とか夜景のロケーションだな。
観覧車は、以外と空いていてすぐに乗れてしまった。
「空いてたな、席隣に行っていいか?」
「はっ?揺れるだろ?」
「大丈夫、大丈夫」
俺は有無を言わさず隣に移動して、翔の文句言う前に、ピタリとおでことおでこをくっつける。
「え、あ、何だよ?」
動揺が目にも現れて、俺の目を直視出来ないでいる。
こんなことでも、動揺する翔が可愛いくて愛しくて仕方ない。
「キスするよ」
前に聞くなと言われたから、もうする前提で言う。
翔が口をパクパクしてるところを、左手で後頭部を支えて上向きにして、キスをする。
やっと、今日キスできた。
翔の唇は柔らかく、そして甘い。
角度を変え、キスを繰り返していくと、翔の口が自然と開いていく。
俺は嬉しくなって、舌を差し入れると翔の目がトロンとして、俺の舌に自ら絡みついてきた!
俺たちは無我夢中になっていた。
俺は、今日の一番の目的、観覧車でキスをするを達成できた喜びで、頂上で夜景を見ることを忘れていた。
なので、2度周り、もう一度沢山のキスを堪能したのだった。
俺も翔も絶叫系は得意分野だった。
「次は、おばけ屋敷でも行くか?」
俺が翔におばけ屋敷を誘うと、翔は、顔を青ざめさせて、いや、えー、ちょっとと何故か煮え切らない態度になった。
俺は、もちろんピンときた。
「大丈夫、大丈夫。俺がついてるんだからさ。怖いんだろ?俺が、手を握っててやるからさ」
「バカ言え!誰が怖いなんて言ったんだよ。おばけの1人や2人いくらでも来いっていうんだよ。さっさと行くぞ」
ズンズンと先を歩いて行ってしまう。
俺は、慌てて追いかけるが笑いが込み上げるのを必死に抑えた。
入り口に翔が先に着いていて、俺を待っているところに、翔に声をかけている男が!
翔は、嫌そうな顔をして何かを言ってるようだ。俺は、急いで翔のところに向かった。
「おい、俺の連れだ。何か用か?」
俺は、相手を威嚇するようにジロッと見ると、その男は慌てて逃げ去った。
「翔、大丈夫か?サッサと先に行くなよ」
俺は、目を離すと男が寄ってくると分かっていたのにほんの少しでも離れてしまったことを後悔した。
「ああ、なんかおばけ屋敷に1人で入るの怖いから一緒に入りませんかってさ、俺には連れがいて待ってるからダメだって言ったんだけどな。怖いなら入らなければいいだけなのに変なやつだろう?」
翔は、ハハッと笑っていたが、俺は軟派野郎の考えてることが手に取るかのように分かった。俺が考えてることとほぼ同じだからだ。
翔は、全く分かっていなさそうだ。
はぁ、自分の可愛さを全く自覚がないのも困りもんだな。
「よし、おばけ屋敷入るか」
「あ、ああ」
俺は、わざと少し先を歩いた。
翔は、ビクビクとしながら俺の背中を追いかけて来る。
後ろから、ワッとかヒェ!とか小さな声が漏れ出ていた。
いつの間にか、背中にぴったりと翔がくっついている。服の裾をぎゅっと握りしめていて庇護欲を刺激される。
俺が手を握ると、ホッとした顔がまた愛らしい。
2人で、中を進んでいくと、なかなか手の込んだ仕掛けで、これでもかってほど怖がらせてくるが、まぁだいたい想像がついたので全く怖くなかったが、翔はというと仕掛けという仕掛けに、すごくいい反応をする。
涙目で怖がる顔は、可愛いくて、すごく唆る。ヤバイな。ここで押し倒したくなる。
そんな俺の気持ちを知るよしもなく、翔は思いっきりおばけ屋敷を満喫したようだ。
こんないい反応、おばけ冥利につきるだろうな。
やっと出口に到着すると、翔はグッタリしていた。まぁ、あれだけ声を張り上げたり、飛んだり跳ねたりしていたら疲れるだろう。
「お疲れ様。外の日陰のベンチで休もうか?」
俺の提案に、翔はコクコクと頷く。もう声も出ないようだ。
俺は、近くの店に寄って、飲み物を買って、翔とベンチに腰掛けた。
「はい、これ」
ジュースを手渡す。
「サンキュ。これいくら?」
「いいよ。ジュースくらい、奢るよ」
「ダメだって。自分で出すよ。お互いまだ自分で稼げないお小遣いでやってるんだからさ、ミエなんかはるもんじゃないぜ」
ククッとおかしそうに笑う翔。
確かにミエを張るほどのお金はないし、翔の言う通りだな。
「そうだな、自分で稼いだら、高そうなホテルのディナーでもご馳走するよ」
「ほんとかよ?忘れるなよ?」
「もちろん。部屋も泊まれるように俺が出すよ」
「おおっ!大丈夫か?でも楽しみだな」
翔は、何の疑いもなく俺とのホテルの食事と泊まることを了承してくれた。
大丈夫か?と聞きたいのは俺の方なのに。
でも、約束は約束だよ?
俺はこっそりとほくそ笑む。
「ああ、社会人にならなくても、そろそろアルバイト始めようと思ってたんだけど、頑張って今年のクリスマスまでに実現できるよう頑張るよ」
「あと半年しかないのに無理するなよ。ファミリーレストランでも構わないぜ?」
「まぁ、俺はの根性みておけって。つうか、その時も今みたいな格好で来てくれるか?」
無理なら、男同士でも目立つが仕方ない。
「高いホテルならな。ファミリーレストランならいつもどおりだな」
やった!俺は今年のクリスマスは、どんな大変だろうと金を集めてやる!
そんな俺の気持ちなど露知らず、翔はのんきに笑っている。
俺がホテルで大人しく隣のベッドで寝ているなんて思ってたら危機意識なさすぎるな。これは今後、身を持って知っておいてもらわないとな。
「約束だからな?」
「はい、はい。まぁ無理すんなって。約束だろ?守るよ」
俺たちは、午後もアトラクションに乗ったりして中々順調だ。
そろそろ日も落ちてきたから、今から向かって乗れば夜景も綺麗に見れる時間だな。
「今から観覧車に行くぞ」
「観覧車?やけに可愛い乗り物だけど、高いとこが好きなのか?」
「ああ、まぁな」
俺が好きなのは、翔と2人きりになれる個室に星空とか夜景のロケーションだな。
観覧車は、以外と空いていてすぐに乗れてしまった。
「空いてたな、席隣に行っていいか?」
「はっ?揺れるだろ?」
「大丈夫、大丈夫」
俺は有無を言わさず隣に移動して、翔の文句言う前に、ピタリとおでことおでこをくっつける。
「え、あ、何だよ?」
動揺が目にも現れて、俺の目を直視出来ないでいる。
こんなことでも、動揺する翔が可愛いくて愛しくて仕方ない。
「キスするよ」
前に聞くなと言われたから、もうする前提で言う。
翔が口をパクパクしてるところを、左手で後頭部を支えて上向きにして、キスをする。
やっと、今日キスできた。
翔の唇は柔らかく、そして甘い。
角度を変え、キスを繰り返していくと、翔の口が自然と開いていく。
俺は嬉しくなって、舌を差し入れると翔の目がトロンとして、俺の舌に自ら絡みついてきた!
俺たちは無我夢中になっていた。
俺は、今日の一番の目的、観覧車でキスをするを達成できた喜びで、頂上で夜景を見ることを忘れていた。
なので、2度周り、もう一度沢山のキスを堪能したのだった。
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