婚約破棄を望む婚約者は私に毒を盛りました。婚約者の最愛の人は私では無いようです。

婚約者は私を愛してなどいませんでしたーー。

「愛してるよ、ノイリ。」

婚約者ヴィルのほほえみに私の胸はときめいた。彼ならきっと、カルテッド家を一緒に守っていってくれる。そう確信していた。

「愛しているわ。ヴィル。」

ヴィルは完璧だった。ただ一つ、彼が私を殺そうとしていることを除いては。ヴィルが求めていたものは、私では無い。カルテッド家の当主になることがヴィルの目的であり、そのために私の存在は邪魔であった。


  
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