MY LIFE

れん

文字の大きさ
上 下
1 / 3

「ハムスター」

しおりを挟む
 正直に言うと俺は神だ。紙じゃないぞ。
 俺が経験した話を君たちに伝えておこう。何故かって?それは俺の話を聞き終わったらわかるはずさハッハッハッハッ!


 
 俺は最初からこんな神なんてものなりたくなかったんだが、転機があったんだ。まあそれも話すときがきたらはなそうか。

 今俺が、見張っているというか見守っているっというかとりあえず「当番」になっているのがこの男。

「ちょっとまって!サニーが言いたいことはわかるけどさ、また話し合ってやり直そうよ!」
「いやよ、私もう決めたの。アメリカに行ってアメリカンドリームをつかむのよ~!フフフっだからあなたとはもうやり直さないわ。」
「そうかそうかサニーの夢を応援すればいいんだな。」
「そうよ」と言ってサニーは駆け出していったんだが、泣いてるんだなーそれが。君たちがこのくだりをみるのは初めてかもしれないけどな俺がこの男の当番になってから1週間が過ぎて毎日2回か3回はこのくだりをやってるお二人さん。

 レパートリーが多すぎるんだ。サニーとかいう女、今日はアメリカンドリームをとかなんとか言ってたけど、昨日は「私の飼ってるハムスターが謎の組織にさらわれたから探しに行くわ」とか、一昨日なんかは「いっけなーい!いつもの公園に立派な銅像ができるのよ!これは見に行かないと!」ってもう意味がわからない。この世界観についていける男。名前はレインこいつの頭もどうかしてるよ。毎日やってるがこのカップル飽きる気配がない。

 こんなことで遊んで微笑ましい限りだよ全く。二人とも25才にもなってさ。ちなみに俺は何歳だと思う?それは想像に任せるよ。俺がレインの「当番」になったのはたった1週間前だが会話のないようとか色々聴いてみるとこのカップル結成2年目だと思われるなかなかこのテンションで続くのは、もう天才的なセンスがあるに違いない。もう俺はそこのところは確信してる。


ところで、神の役目とはなんなのか説明するが君たちが思ってるであろう信仰とか宗教とかそんなことはしない。俺が聞いたのは「当番」という制度があって人間に憑くといえばわかるのか?とりあえず人間のことを観察してみようというのが神の役目。あくまでも観察であって干渉はしてはいけない。もちろん人間には俺のことは見えていない。俺が憑いたのはレインが記念すべき1人目だ。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

魔法が使えない令嬢は住んでいた小屋が燃えたので家出します

怠惰るウェイブ
ファンタジー
グレイの世界は狭く暗く何よりも灰色だった。 本来なら領主令嬢となるはずの彼女は領主邸で住むことを許されず、ボロ小屋で暮らしていた。 彼女はある日、棚から落ちてきた一冊の本によって人生が変わることになる。 世界が色づき始めた頃、ある事件をきっかけに少女は旅をすることにした。 喋ることのできないグレイは旅を通して自身の世界を色付けていく。

妹を見捨てた私 ~魅了の力を持っていた可愛い妹は愛されていたのでしょうか?~

紗綺
ファンタジー
何故妹ばかり愛されるの? その答えは私の10歳の誕生日に判明した。 誕生日パーティで私の婚約者候補の一人が妹に魅了されてしまったことでわかった妹の能力。 『魅了の力』 無自覚のその力で周囲の人間を魅了していた。 お父様お母様が妹を溺愛していたのも魅了の力に一因があったと。 魅了の力を制御できない妹は魔法省の管理下に置かれることが決まり、私は祖母の実家に引き取られることになった。 新しい家族はとても優しく、私は妹と比べられることのない穏やかな日々を得ていた。 ―――妹のことを忘れて。 私が嫁いだ頃、妹の噂が流れてきた。 魅了の力を制御できるようになり、制限つきだが自由を得た。 しかし実家は没落し、頼る者もなく娼婦になったと。 なぜこれまであの子へ連絡ひとつしなかったのかと、後悔と罪悪感が私を襲う。 それでもこの安寧を捨てられない私はただ祈るしかできない。 どうかあの子が救われますようにと。

あなた方はよく「平民のくせに」とおっしゃいますが…誰がいつ平民だと言ったのですか?

水姫
ファンタジー
頭の足りない王子とその婚約者はよく「これだから平民は…」「平民のくせに…」とおっしゃられるのですが… 私が平民だとどこで知ったのですか?

RUBBER LADY 屈辱の性奴隷調教

RUBBER LADY
ファンタジー
RUBBER LADYが活躍するストーリーの続編です

無能なので辞めさせていただきます!

サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。 マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。 えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって? 残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、 無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって? はいはいわかりました。 辞めますよ。 退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。 自分無能なんで、なんにもわかりませんから。 カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。

晴れて国外追放にされたので魅了を解除してあげてから出て行きました [完]

ラララキヲ
ファンタジー
卒業式にて婚約者の王子に婚約破棄され義妹を殺そうとしたとして国外追放にされた公爵令嬢のリネットは一人残された国境にて微笑む。 「さようなら、私が産まれた国。  私を自由にしてくれたお礼に『魅了』が今後この国には効かないようにしてあげるね」 リネットが居なくなった国でリネットを追い出した者たちは国王の前に頭を垂れる── ◇婚約破棄の“後”の話です。 ◇転生チート。 ◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。 ◇なろうにも上げてます。 ◇人によっては最後「胸糞」らしいです。ごめんね;^^ ◇なので感想欄閉じます(笑)

貴方に側室を決める権利はございません

章槻雅希
ファンタジー
婚約者がいきなり『側室を迎える』と言い出しました。まだ、結婚もしていないのに。そしてよくよく聞いてみると、婚約者は根本的な勘違いをしているようです。あなたに側室を決める権利はありませんし、迎える権利もございません。 思い付きによるショートショート。 国の背景やらの設定はふんわり。なんちゃって近世ヨーロッパ風な異世界。 『小説家になろう』様・『アルファポリス』様に重複投稿。

婚約破棄の場に相手がいなかった件について

三木谷夜宵
ファンタジー
侯爵令息であるアダルベルトは、とある夜会で婚約者の伯爵令嬢クラウディアとの婚約破棄を宣言する。しかし、その夜会にクラウディアの姿はなかった。 断罪イベントの夜会に婚約者を迎えに来ないというパターンがあるので、では行かなければいいと思って書いたら、人徳あふれるヒロイン(不在)が誕生しました。 カクヨムにも公開しています。

処理中です...