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しおりを挟む家に帰るまでの少しの間手を繋ぎながら歩いた。
家についてすぐ2人はシャワーを浴びソファーでワインを飲みながらくつろぐ。
「じゃあ同棲初日に乾杯!」
「これからよろしくお願いします。」
「うん、よろしくね。碧。」
2人で肩を寄せ合い、テレビをみながらいろんな話をする。
「明日はお互い仕事だね。」
「あ、そうでした。ちょっと浮かれすぎて忘れてました。」そう言って笑う。
「やだよ~まだ浸ってたい。」
そういって葵に抱きついてきた。
「ふふっ浸ってたいですよね~よしよし。」
朝也の頭を撫でる。
(朝也さん、かわいい。)
撫でていると朝也が顔をぱっとあげ碧に口付けを落とす。
「っあ、朝也さん~…。」
「はは、不意打ち、頂き!」
「もう!」
「そろそろ寝よっか?明日も朝早いし。」
碧は少し残念な気持ちになる。
(確かに、朝は早いけど…もっと朝也さんとこうしてたいし、その…今日はする気満々だったなんて言いにくいけど…。)
「…今日は同棲初夜ですよ?」
(…同棲初夜ってなんだ。俺の馬鹿~)
「…ふはっ!同棲初夜って!」
「わ、笑わないでくださいっ!言った俺も変だと思ったんだから~もう!」
「ごめんごめん!でもそう思ってくれて嬉しいよ?」
そう言ってニヤッと笑う朝也。
不覚にもドキッとさせられる。
「今日は荷解きとか片付けもしたし碧が疲れてると思って我慢してたんだ。でも碧がそう言ってくれるなら…」
するりと碧の背中を撫でる。
「っ!?」
「初夜だもんね?じゃあ頑張らないと。」
「えっ?頑張るって…~んんっ」
朝也はそのまま碧を押し倒し深い口付けを落としていく。
「碧が言ったんだよ?ほんとかわいいんだから。」
「あっあぁ…待って…。せめてベッドにっ」
「夜はまだこれからなんだからまずはここでね?」
「っ!あっ」
不敵に笑うかっこいい朝也をみて碧はもう抗えないと感じる。
そのまま唇を貪られ快楽へ落ちていく。
2人の長い夜は始まったばかりだ。
___________________________……
「ねぇ、碧。」
「……………」
「あーおーいー。怒ってる?」
「…………….」
「ごめんね、さすがにやりすぎちゃった。だって碧がかわいすぎた。」
ぐでっとベットで横になる葵に言う。
「っ~…」
「大好きだよ、好きすぎてごめん。」
「…………俺も好きです。朝也さん。」
少しムッした顔の碧にそう言われ、また身体の一部が熱をもつのを感じる。
(あーあ、俺この先心臓何個あっても足んないや。)
そして少しとんがった唇に口付けを落としたのだった。
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